雪風に転生しました。これより深海棲艦の指揮に入ります! ……どうして?   作:氷水メルク

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帰りたい

 

 おはようございます。

 現在午前四時くらいだと思います。

 いつも起きる時間がそのくらいです。

 むしろ起きないとダメな身体にPT小鬼に調教されました。

 鎮守府に来るのは何度かあったけど、鎮守府内で朝を迎えるのは初めてかもしれません。

 

 わたしは隣で寝てる時津風と睦月を優しく剥がし、艤装を背負って部屋を出る。

 昨日寝たのが深夜だけあってまだ眠気が強い。

 あくびを噛み殺して日光を浴びに行くも、まだ日の出は出てない。

 暗がりが海の向こうまで広がってる。

 

 今頃あっちの家ではPT小鬼たちに起こされてるころかな。

 どうだろ。

 白露たちがわたしたちの家で寝泊まりするのも初めてだから分からない。

 時雨と同じように洗礼を浴びることになったら、わたしは面白いなって思う。

 もしくは同情すると思う。

 

「軍隊で起きる時間は五時から六時」

 

 なら早めに出た方が良いかな。

 五時に出たら誰かに見つかる可能性があるし。

 わたしは艤装を噴かせて海へと飛び込む。

 少し歩いたところで一気にダッシュ──

 

「おはよう雪風。朝速いんだね」

 

 うひゃあ!

 心臓破裂するかと思った。

 

 わたしは後ろから掛けられた声に止められた。

 恐る恐る振り返ってみると、にこやかな笑みを浮かべた北条さんがコンクリートのところに立ってた。

 ……なんでもう起きてるの?

 

「ほ、北条(ほーじょー)さんも早起きですね!」

 

「あぁ、目覚めの良くなる最悪なベッドだったよ」

 

 あのカビの生えたベッドかー! 

 あれが原因で寝れなかったのか! 

 なんで昨日寝るときに思い至らなかったのわたしの馬鹿!

 カビ生えてることに気づいてたじゃん!

 冷たい汗が背中を伝う。

 海鳥の声が聞こえなくて、それが一層わたしの焦りを掻き立てる気がする。

 外とは言え少し暗い視野。それはまるで、暗い部屋の中にひとり閉じ込められたかのような錯覚を覚える。

 北条さんは何やら思案するように顎に手を置いた。

 

「雪風」

 

「ひゃい!」

 

「どうして海に出てるのかな?」

 

「えっと、これはですね」

 

 まずいまずいまずいまずい!

 頭の警告のベルがガンガンと鳴り続ける。

 

 素直に深海棲艦のしれぇで何も関係ないからと言えたらどれだけ良かったことか!

 言い出したらこれが大本営に伝わる可能性大だし。

 ここで口封じに北条さん殺そうものなら、この鎮守府内の艦娘たちが黙ってないだろうし。

 黙ってなくても着任したばかりの提督が殺されたら、艦娘の中に深海棲艦がいるかもと思われる可能性。

 これにプラスして白露たちが助けてくれなくなる可能性が。

 ダメ! どっちみちガメオベラ!

 

 このまま逃げる?

 いや、それはそれで雪風捜索届けなんか出されたらわたしが困るよ!

 昨日の内に逃げることが正解だったか。

 そんなの昨日の時点で分かるわけ無いし。

 油断した!

 

 心臓の鼓動が耳に障る。それでもわたしはやるしかない。

 まるで針の穴に糸を通すかのような、内心そんな面持ちで。

 表面上は引きつった愛想笑いを浮かべた。

 

「これはそのー、ちょっと海に散歩をと思いまして!」

 

「それで勝手に資材を使われたら困るなー。それに海には深海棲艦もいる」

 

 ごもっともだけどこの鎮守府の資材は十割わたしのとこから持ってきたものですー! 

 九割九分九里くらいは鎮守府の資材があるかもしれないけど。

 なんて主張、軍には通用しないよね。

 わたし軍所属じゃないのに。

 そのまま伝える?

 でも雪風を軍がほっとくかな?

 自惚れじゃないけど雪風ってかなりのレア艦だもんね。

 なんか悪雨のことをレア艦堀りって言えない気がしてきた。

 掘るように魚雷やら手やらで叩いて来るけど。

 

 深海棲艦に関しては、そのまま言ったらそれはそれで問題だしね。

 歯が浮つく思い、これが歯痒いって気持ちよね。

 えっとえっと、そうだ。

 

「そう白露と夕立! 実は遠征に出てる鎮守府所属の艦娘がいまして! 呼びに行こーかと!」

 

「そんな大事なことをなぜ忘れていたんだい? 遠征に出てるなら帰ってくるはず……。いつくらいに出たのかな?」

 

昨日(きのー)のお昼頃です!」

 

「フム、それは心配だね。じゃあ今日のマルキュウマルマルに手の空いてるみんなで探そう!」

 

 乗り切った?

 乗り切ったかな?

 多分乗り切ったと信じたい。

 少し心に余裕が出てきた。

 

 九時……。九時なら。

 それなら悪雨と約束したお昼時に間に合うかもしれない。

 あぁ早く帰りたい。

 深海棲艦の提督が艦娘の鎮守府にいるとか笑い者だよ。

 少なくとも頭回らず臨機応変に動けない人はスパイに向いてないよ。

 

「じ、事態はき、緊急(きんきゅー)(せー)を要します! ので早く!」

 

「許可出来ないかな。まだ日も暗い。それで雪風の身にもしものことがあったら大変だ。私は艦娘全員を大切にしたい」

 

 今そんな良い提督みたいな言葉いらないよ!

 良いこと言ってるけどわたしは深海側なので襲われません! 

 でもそんなの北条さんは分からないよねぇ! 

 今まで深海棲艦のスパイが提督を追い詰める展開は見たことあるけど。

 深海棲艦の提督が馬鹿丸出しな展開は見たこと無いからどう切り抜ければ良いか分からないよ!

 北条さんは目を光らせる。

 

「それとも、こんな朝早くに出ないといけない理由があるのかな? 雪風」

 

「……無いです!」

 

「そうだね。それじゃ艤装は工房に置きに行こうか」

 

「それは——」

 

 それだけは阻止しないと!

 わたしの装備まで持ってかれるのは。

 どうしようかと思考をフル回転させる前に。つい無意識的に。

 わたしは思わず艤装を庇うように後ろ手になってしまう。

 本当に反射的に。

 熱いやかんを触ったらつい手を放してしまったかのような、それくらいつい自然に。

 北条さんはそれを見逃さず、眉を垂れさげた顔で頷いた。

 

「いや、やっぱり艤装は人間を信用できるようになってからでいい」

 

「……はい」

 

「でも、海に出るならちゃんと許可を取るように」

 

 そう言って北条さんはわたしに背を向け、数歩歩いてから「返事は?」と説いてくる。

 わたしは多分何とも言えない表情で「はい」と返事をしてたと思う。

 

 艤装は……持ってかれないって感じかな。

 良かったー。

 これを持ってかれたら、わたしは人間を攻撃……。

 出来るけど大幅に攻撃力が下がっちゃうから外したくない。

 

 セーフだけどまだ気が休まらない。

 あぁ、帰りたい。帰りたいよぉ。

 こんな早く起きてしまったらやることない。

 時津風と睦月を起こすなんて可哀想なこと出来るわけがない。

 

「お風呂掃除(そーじ)でもしてよ」

 

「自発的に罰を受けるとは感心感心」

 

 わたしはトボトボと歩いてお風呂へと向かう。

 やる気が無い時に暇つぶしやっても気が乗らないのになぁ。

 はぁ……。

 わたしは肩を落として歩き出し、

 

「ところで」

 

「なんですか?」

 

「私は少しでも早く艦娘と打ち解けたくて、昨日の内にこの大湊警備府の所属艦娘を調べてみたんだ。そしたらどうにもおかしくてね。雪風、この鎮守府に君の名は無いようだが」

 

 ……わたしはまたもフリーズした。

 そりゃ載ってるわけないよね!

 さっきからジェットコースターに乗ってる気分だよ。

 ピンチ安心ピンチみたいな感じで。

 どこぞのCOOLな旦那みたく、ピンチの鮮度でも味わってるのかなぁもう。

 

 雪風の名、前の前の鎮守府なら載ってそうなものだけど。

 というかそういうのはもっと配属されてきて時間が進んでから気にならない? 

 偽装工作してなかったからガバガバなのはこっちだけどさ。

 そもそも偽装工作をする必要すら無かったからしてなかっただけだけどさ。

 

「そういえば自己紹介の時にも、大湊警備府所属とは言っていなかったね」

 

「言ってないですね」

 

「そうなると君は逸れか、建造されたが書類上存在していないかになる。もし別の鎮守府所属なら素直にそう言えばいいだけの話だ」

 

「……」

 

「その上で君に言いたい。どうか、私たち人間のことを信じて欲しい。もう二度と、前の提督と同じ過ちをしないと誓おう」

 

「それはわたしではなく、この鎮守府所属の艦娘にした方が良ーと思います!」

 

「当然誓うつもりだ。それともうひとつ、私は君をこの鎮守府に保護したいとも考えている。所属する気は」

 

「失礼します!」

 

 絶対に嫌だ!

 深海棲艦を沈めたくない!

 逃げるようにわたしはお風呂場へと駆け出していこうとしてふと立ち止まる。

 そうだった、お風呂掃除で思い出した。

 その場で回れ右して、北条さんにお風呂場を指さしながら言ってみる。

 

「ひとつお願いがあるのですが」

 

 *  *  *

 

 北条さんにお風呂場を見せ、洗剤と消臭剤と漂白剤を買ってきてほしいと申請してみたら通った。

 惨状を見た時の表情が、ここもかとでも言わんばかりに歪んだからね。

 あれでも頑張って掃除したんですよと訴えてみたら、北条さんは怖い顔をしてた。

 

 わたしから言えるのはただ一言、そりゃあねぇ。

 予算か自腹か。

 すぐにでも買ってきてくれたので掃除を始める。

 

 今まで少ない洗剤でやりくりをしてたからだろうか。

 存分に使えると分かると掃除が進む進む。

 みるみるうちに綺麗になってく様はやっぱり気持ちが良い物。

 見たら嘔吐するグロ画像が、見ても吐き気を催すグロ画像に変わる程度には綺麗になったと思う。

 ……あのまま逃げてれば良かったのに。

 一ミリと進まない掃除をするのも、それはそれで気分落ち込むし。

 

 男風呂は北条さんが担当。

 わたしが先に綺麗にしたからそっちは大丈夫だと思う。

 その後わたしと北条さんは話し合い、お風呂の男と女の標識を入れ替えた。

 

 大体二時間掛かったお風呂掃除に一区切りつけ、時刻を見ればそろそろ6時くらい。

 日本の自衛隊とかはそろそろ起きてくる時刻。

 スマホで検索した。

 文明の利器は手放せないね。

 

 わたしは帰りたい。

 雪月御潮雪河たちに会いたい。

 今わたしの精神に宿るは帰宅部の精神であり、この一身は帰りたいの化身となってる。

 朝礼まであと二時間、今のうちに帰ろう! 

 なんて楽観的に考えてるとまたも北条さんが聞いてくる。

 

「ところでまだ暇かな?」

 

「もし暇じゃないと言えば?」

 

「じゃあお願い。司令室の掃除、手伝ってくれないかな」

 

「了解しました」

 

 ……はぁ。

 何してるんだろ、わたし。

 

 ……あぁ、もういいや。

 唐突にぷつんとわたしの中で何かが切れた気がした。

 もういい、吹っ切れた。

 

 お風呂掃除をしてたのは言われる前からだったし。

 こうなったらもうどこの部屋の掃除を手伝おうが一緒!

 どうせ逃げられない!

 

 というか、わたしもあの司令室気になってたし。

 同じ提督として許せないし。

 それにさ、今日の九時に帰れるんだからそれで良いじゃん。

 帰るまであと三時間。

 これも全部白露や夕立、時雨のため。時津風と睦月が憂いなく暮らすため!

 

 良し、それなりに元気出た。

 水を入れてカン! って音を鳴らす竹の許容量程度には元気出た。

 ……多分、艦娘達の一番の憂いは深海棲艦だと思うけど!

 都合の悪いことからは目を背け、わたしは指令室の掃除を手伝い始める。

 

「嗜好品は全部こっち。大本営に証拠品として提出する」

 

「分かりました」

 

 なんて感じで司令室の掃除をし、書類整理も出来る範囲で手伝いしておく。

 もう使われてない艦娘の部屋から布団を持ってきたり、ベッドは邪魔なので丸ごと艤装の力で外に出したりと。

 色々やってふと時間が気になり、スマホを付けてみると時刻は七時半を過ぎてた。

 

「そろそろ八時なのでみんなが起きてるか確認してきます!」

 

「本当だ。私もこの書類を片付けてからすぐ広場に向かおう」

 

 わたしは部屋を飛び出して艦娘寮に向かう。

 艦娘寮と言ってもそれぞれ艦種ごとに分かれてる。

 第一寮とか第三寮とか、そんな名前だけど。

 わたしは覚えにくいので、駆逐艦、軽巡、重巡の寮って感じで覚えてる。

 

 とりあえず広場に行って、いない人を探していこう。

 長門、加賀、大井、でっち、睦月。

 そのうちの睦月がこちらに気が付いたようで大きく手を振ってくる。

 

「ごめんね雪風ちゃん。時津風ちゃんが中々起きて来なくて」

 

「じゃあわたしが呼びに行く!」

 

「間に合うかな?」

 

艤装(ぎそー)があるから!」

 

「あはは……あんまり乱暴なことしちゃダメだよ」

 

「悪雨たちを呼びに行く以上(いじょー)乱暴(らんぼー)なことってあるかな?」

 

 乾いた笑みを浮かべる睦月に対し、わたしはにやりとあくどい顔を浮かべてみる。

 雪風のあくどい顔ってどんなのかな。

 まぁいいか。

 

 睦月と約束をした後、わたしはとにかく駆逐艦の寮に急ぐ。

 廊下を注意して走り、階段を踏み抜かないよう上がり。

 わたしの部屋の横扉をピシャン! って感じで勢いよく開ける。

 そこには両腕で布団を抱いてうなされてる時津風の姿が。

 

 ……時津風、まだトラウマが。

 いやいや、時津風には申し訳ないけど早く行かないと遅刻する。

 

「……雪風……深海棲艦……怖い」

 

原因(げーいん)わたしか! ごめん時津風!」

 

 鎮守府のトラウマかと思ったら、わたしが深海棲艦の提督と明かした時のトラウマかもしれないね!

 でもごめん、それが分かって優しくするほどゆっくり出来ない。

 わたしは布団ごと時津風を持ち上げ、部屋の窓から外に飛び出す。

 曲げた両足と艤装の力で完全に衝撃を吸収。

 そのまま走って広場を目指す。

 

 流石に乱暴に扱われれば目覚めるよね。

 わたしの頭の上で時津風が何やらもさもさと動き出す感触があった。

 

「ここは……雪風!? あれっ、いっぱいの深海棲艦はどこ!?」

 

「夢だよ!」

 

「ゆめ? なんだぁ、ビックリした! おやすみぃ」

 

「寝るなぁー!」

 

 もう海に投げるよ! 

 軽巡の那珂ちゃんと川内の間の人みたいに! 

 ……あれ? 

 そう、神通みたいに! 

 小説とかMMDとかだと鬼っぽいんだけど、公式の奴読んでると鬼っぽくないんだよね。

 アニメはうん、一場面に那珂ちゃんと神通と川内と島風と長門が出てきてて声優って大変だなぁって感想しか持てませんでした。

 これをこの世界の神通に言ったらどうなるだろ?

 海に沈むかな?

 

 やっぱり可哀想だから水を掛ける程度で。

 なんて走ってるうちに睦月が手を振ってるのが見えた。

 手を振ってるということはまだ間に合う感じかな。

 わたしは雪崩れ込むように睦月の隣に、持ってきた時津風を突き刺す。

 

「間に合った?」

 

「ギリギリセーフだよ」

 

「ほら時津風、起きて」

 

 まだ夢うつつの時津風から布団を引き剥がし、畳んでわたしは近くに投げ捨てる。

 流石にこうまですれば時津風も「ねむい」と眠り眼を擦りながら立ち上がる。

 幸いにも時津風は制服姿。

 このまま出ても問題は無いよね。

 

「おきた! あれっ、雪風なんでまだいるの?」

 

「……なんででしょーね」

 

「時津風ちゃん、しー! 朝礼始まるよ! 雪風ちゃんも!」

 

 死んだ目をしてたら注意された。

 だって乗り気じゃないし。

 どうせここでする朝礼なんて、何話すのか大体察しがつくもん。

 わたしは艦娘を守りたいとか、前の提督のようなことはしないとか、艦娘に認められるよう頑張りたいとか。

 まだ人間を信じられるなら手を貸してほしいとか、対等な立場だと考えてるとか、一緒に海の平和を守っていこうとか、どうせそういう話だと思う。

 それをわたしはどういう立場で聞けばいいのってなるじゃん! 

 おのれ艦娘、許さない! ってなれば良いの?

 わたしも艦娘なのに?

 

 今なら望月の気持ちも分かる気がする。

 気分はまるで凪のよう。

 水の呼吸11の奴。

 ほんとめんどくさい。

 般若心経でも唱える?

 ぎゃーてーぎゃーてーはーらーぎゃーてー。

 

「今度は雪風ちゃんが停止した。……雪風ちゃんはいっか」

 

 いけないいけない。

 こういうことしてるから悪雨に怒られるんだよ。

 色即是空空即是色……だっけ?

 神仏習合とはいえ、仏教は詳しくないんだよね。

 

 ちゃんと聞こう。

 聞いたうえで左に流そう。

 広場の前にある台に上った北条さんは演説を開始する。

 大方予想してた通りの内容。

 

「私と共に、深海棲艦から海を取り戻そうではないか!」

 

 拳を聞かせて北条さんは語る。

 睦月がわたしの肩を叩いてくる。

 

「ねぇねぇ雪風ちゃん。深海棲艦ってみんな話せば分かる?」

 

「一概にこうとは言えないかな。普通(ふつー)の艦娘、普通(ふつー)の人間なら、話す暇もなくドカンだよ」

 

 聞いてきた睦月本人がわたしの解答に目を丸くする。

 

「意外」

 

「だってそーゆー場面見てるもん。深海棲艦として当然の本能(ほんのー)だと思うよ」

 

「当然の本能?」

 

「食事をするのに疑問は抱かないよね」

 

「なんだか怖い」

 

「……」

 

「そこ黙っちゃうんだ」

 

 別に怨念があれば艦娘を沈める必要ないし。

 本能と言っても、動物の皮や骨を丸ごといただくのではなく、動物の中にある肉を食べてるだけだから。

 やってること、その本質はわたしたちとそう変わらないよ。

 対象が動物から人間や艦娘に変わっただけで。

 

 それに海の占拠ね。

 別に魚が死んでるわけじゃないから良いんじゃない? と思わないことも無いんだよね。

 

 それより北条さんの話を聞いてあげたらどうかな。

 北条さんはコソコソと話をしてたわたしたちに視線を向ける。

 この場で注意することは無いけど静かに聞いてほしいってことかな。

 ちゃんと聞きます聞きます。荒波立てずに帰りたいので。

 

「私が信用できる提督かどうか、それはこの先行動で示すとしよう。それから皆には伝えておきたいことがある。私に提督の才能は無い」

 

 時雨元気かな?

 どうしたら元気になってくれるかな。

 今のうちにお笑いネタでも考えた方が良いかな。

 

 下ネタの奴とか面白いし。

 でもあれ刺さる人じゃないと不快だよね。

 いっつ深海棲艦ジョークとか?

 イゴー、マガツチあたりと何か考えてみよっかな。

 

 イゴーといえばこの鎮守府にゴーヤ居るんだよね。

 今度うちのイゴーに教えてもらおうかな、潜水艦の動き方を。

 ……深海棲艦のために動いてくれるかな? 

 多分頼み込んだらやってくれそう?

 わたしたちのチームに潜水艦いないから。

 掲示板で見ても分かるのは運用方法であって、戦い方じゃないもんね。

 でも最終的な帰結は人間の野望を打ち砕く、人間との敵対だしどうかな?

 

「そして今回の件、本当に申し訳なかった。一人間として、提督の代表として。私は君たちに謝罪したい。申し訳なかった」

 

 あっ、話聞いてなかった。

 提督としての才能を持ってないところしか聞いてなかった。

 なんかその後も長々話してたような気がするけど、色々空想してたら全部右から左に消えてた。

 

「信じられるかそんなこと」

 

「……命令には従うわ」

 

「……北上さんを返して」

 

 そう口々に言う艦娘たちの顔は非常に暗い。

 今度はわたしから睦月にコソコソと話しかける。

 

「ごめん、ちょっと外れる」

 

「帰るの?」

 

工房(こーぼー)

 

 それだけ伝えてわたしはこの場を離れる。

 後ろからは艦娘に対して誠心誠意謝る北条さんの声が聞こえてくる。

 

 睦月の言う通り帰っても良いんだけど。

 あと一時間で帰れるって分かってるから精神的に余裕が出てきてね。

 その前にやっておくことはやっておかないと。

 

 わたしは工房に立ち寄って近くに歩いてた、作業着を着た妖精に声を掛ける。

 付いてきてほしいんだけど良いかなって感じに。

 両手を合わせるわたしに妖精はレンジ片手にサムズアップ。

 艤装に入っていった妖精は物珍しそうにわたしの艤装をレンジで叩いてる。

 音でバレるから止めて欲しいなと、わたしは口先に人差し指を付ける。

 

 それからわたしは両手をお椀状にして北条さんが演説してる広場に戻った。

 

 *  *  *

 

 あの後北条さんに妖精を見せたけど本当に見えなかったみたい。

 最初北条さんはわたしの手のひらを見た後に、何か思考してからわたしの頭に話しかけてたから。

 艤装にいますと伝えたところ、本当に艤装に向かって妖精に協力をお願いする言葉を口にしてたから。

 本当に妖精が居たのはわたしの服の中だったんだけど。

 見向きもしてなかったから多分本当に見えてない。

 これで本当は見えてたなら、わたしにはお手上げだよ。

 

 妖精には鉄壁の絶壁に入れてしまったから申し訳なく思う。

 掴める場所が服しかないのにバレるといけないから掴まないでってお願いしてたから。

 ドアノブより小さな膨らみに貼りついてって、中々にきつい要求してるよね。

 今度島の果物をお裾分けしよ。

 

「マルキュウマルマル、昨日遠征に行った白露及び夕立の捜索を始める。希望する者だけで良い。どうか、助けて欲しい」

 

 とのことなので当然わたしは志願する。

 というか場所知ってるし。

 他の艦娘にも周知の事実なので。

 手を挙げた人はわたししかいな──

 

「はいはい!!」

 

「はい!」

 

 なんで時津風と睦月も手を挙げてるの? 

 わたし場所知ってるよ? 

 わたしのところにいる深海棲艦はそんなに信用できないかなぁ? 

 

「では雪風! 時津風! 睦月! すぐ捜索に当たってほしい。解散」

 

 *  *  *

 

「ねぇ雪風ちゃん」

 

「なに?」

 

「帰る機会はいっぱいあったのに。どうして帰らなかったの?」

 

「それは……さっきも話したけど帰るに帰れなくて」

 

「睦月思ったんだけど、鎮守府に所属してないって言われた時点で帰れたと思うよ? もう私の居場所はある。今日は友達のために来てただけって言って」

 

 えっ、いやいやいやいや。

 でもそれはさ。

 捜索届けが……もしかして出ないかな?

 うん、なんかでないような気がする。

 わたしの頭のコンクリートにみしりと罅が入ったような。

 

「でもそれで居場所を聞かれたら」

 

「信用できないって言えば良かったんじゃないかなぁ? 私だって信用できないもん!」

 

 ……そうだよね。

 基準がこの鎮守府なら余所から来た艦娘でも人間を信用できないってなるよね。

 うんうん。確かに。

 罅が広がったような気がする。

 

「じゃあ、軍が探しに来る可能性(かのーせー)は?」

 

「見たという証言だけで動いてくれるかな? 睦月、鎮守府で他の雪風ちゃんを見たこと無いよ?」

 

 ……あれ?

 もしかしてわたし、必要以上に警戒してた?

 罅が断面図を覗かせる。

 

「でもでも深海棲艦の提督――」

 

「睦月的にはこの情報だけで雪風ちゃんと深海棲艦が繋がってるとは思わないかな? だって艦娘と深海棲艦は敵同士、なんだよ」

 

 あっ、あぁ。

 相手がわたしを深海棲艦の提督であると気づける前提で考えてた?

 もしかして最初の深海棲艦に襲われるという忠告は本心?

 

 あっ、あぁ。

 ああああ。

 ああああああああ!!!

 そうだよ!

 なにやってるのわたしぃぃぃぃぃぃぃ!

 自分は深海棲艦に襲われないからってその情報完全にスルーしてたぁ!!

 

 全部自分基準で考えてたああああ!!

 相手の立場で考えられない前世からの悪い癖がぁ……。

 

 ということはもしかしてわたし、勝手に海に出て、コロコロと主張を変えて、無駄に相手に警戒心だけ与えたってこと?

 大前提に深海棲艦の提督があったから、無駄に勘ぐって無駄に帰るタイミングを逃したってこと?

 無駄に北条さんの書類仕事と部屋掃除を手伝ったってこと!?

 なにやってるのわたしぃぃぃぃぃ!!!

  

「……わたしは、馬鹿です」

 

「お手伝いで来ただけとか、鎮守府の資材を使ってないって言えば通ったと思うよ?」

 

「お願い、それ以上(いじょー)追い打ちを掛けないでぇ」

 

「まっ、まぁ雪風ちゃん! 雪風ちゃんと長くいれて睦月は感激だよ!」

 

 きっとわたしがこんなだから鎮守府の艦娘に警戒されてないんだ。

 きっとそう。

 だって誰もわたしに何も言わないんだもん。

 きっとそう。

 みんなどこかでわたしのことを、まぁ本人は馬鹿だし深海棲艦がいないならいくらでも言いくるめられるか、くらいに思ってるんだ。

 なんだったら、こんなのが深海棲艦の提督? 勝利余裕じゃんとか思われてそう。

 ……あぁ。

 もうその通りでぐぅの音もでない。

 深海棲艦に幸あれ。ついでに聖杯に呪いあれ。

 

 睦月に衝撃の事実を突きつけられ、わたしは力が抜けてぐったりする。

 睦月に片腕を掴まれた状態で時津風を待ってると、時刻はそろそろ九時を周る。

 

 昨日のお昼ごろだから現在の時刻と合わせて、大体遠征から二十一時間くらい経ってることになる。

 遠征ってどれくらいが基本何だろう。

 わたしが知ってる限り大体三時間なんだよね。

 

 でも別のゲームでは十一時間ぶっ通しで縄跳びをさせるしなぁ。

 あれは前から思ってたけど、いくらご褒美があると言っても十一時間縄跳びさせて好感度上がるのおかしいよね。

 労働というのは最高八時間であって、最低八時間ではない。

 確か睡眠八時間、好きなこと八時間、労働八時間。

 これが最も幸福で生きられるものとどこかの誰かが提唱してたような気がする。

 どっかの国はこれを勘違いして最低労働八時間とし、通勤時間に好きな時間を使わせ、残業最大三時間なんてやってるけど。

 

 まっ、そんな国の話はどうでも良い。論点がずれてきてる。

 遠征ってどれくらいの時間が基本何だろうね。

 スマホで調べてみたら十五時間とか出てきた。

 艦娘を幸福に出来てるのかな、この遠征時間。

 

 艤装の着用にてこずったのか、時津風が遅れてやってくる。

 それから睦月と時津風、わたしの三人で大海原へと抜錨した。

 途中で二人を巻くことも考えたけど、二人が深海棲艦に襲われるのも嫌だしね。

 前に出てるわたしは振り向いて二人に問いかける。

 

「どーして付いてきたの?」

 

 時津風と睦月が顔を合わせて頷く。

 

「だってだって、雪風たまにこわい時があるもん!」

 

「私は、あそこで手を挙げない方がダメだって思ったから。白露ちゃんと夕立ちゃん、時雨ちゃんが心配だよ!」

 

 時津風はごめん、完全にわたしのせい。

 睦月は……そうだよね。

 北条さん目線、あそこで手を挙げなかった艦娘は仲間を見捨てるような人って思われるよね。

 だって危機的状況に陥ってるのは人間じゃなくて艦娘だから。

 人間の言葉が信用できないからって、同じ鎮守府の仲間を見捨てるのは違うよね。

 その点を考えて北条さん的には、印象悪く見えるよね。

 

 艦娘目線で見れば遊びに行ってて帰ってこないだけって分かるんだけど。

 単に見解の相違が発生してるだけで両方とも悪くないんだけどね。

 悪いのはその見解の相違を引き起こしたわたしです、はい。

 艦娘の印象を悪くしたのもわたしです。

 悪くなるよう結果的に誘導したのもわたしです。

 ご迷惑をおかけしました。

 

 わたしは両腕を組んで頭を悩ませ、それから真面目な話なので言っておく。

 

「この先、何を見てどう感じるかは自由(じゆー)だけど。もし艦娘側で居たいなら、考え方を変えない方が良ーよ」

 

「それって、深海棲艦は沈めるべき相手で海の厄災って考え方でいいのかな?」

 

「少なくともわたしは深海棲艦を友達だと思ってるよ!」

 

 水飛沫を上げてこちらに向かってくる艦がひとり。

 双眼鏡で覗いてみると……あれはタ級だね。

 ……タ級って鎮守府周辺にいて良い深海棲艦かなぁ? 

 普通こういうのってイ級とかじゃないかな? 

 

「タ級接近(ちゅー)

 

「えっ、タ級って戦艦の!?」

 

「時津風、で、出ないと!」

 

 わたしは連装砲を片手に慌てふためき突撃しようとする時津風の首根っこを掴む。

 そんな怖がらなくても大丈夫だから。

 むしろ攻撃した方が危ないから。

 あと、陣形は崩さない方が良いと思う。

 三人しかいないから陣形も何も無いんだけどね。

 でも二人なら単縦陣は出来るんだっけ?

 二期でそんな話があったような。

 

 お互い目に見える距離までやってくると、時津風と睦月を視界に入れたタ級は、にぃとその顔を醜悪に歪ませる。

 が、わたしを視界に入れると戦闘態勢を解いて警戒心無く近づいてきた。

 

「えっ? えっ? なんで?」

 

「もしかして雪風ちゃん?」

 

「ちょっと待ってて。話ししてくるから」

 

 困惑する時津風と睦月をよそに、わたしはタ級に近付いて話してみる。

 とはいえ、多分会話が成立しないと思うので、わたしから一方的に話しかけることになる。

 鎮守府に提督が来たこと。

 今後この近辺で艦娘たちが、深海棲艦たちとの戦いを始めること。

 

 わたしの予想では深海棲艦が負けて海域を解放されると思う。

 なんでと言われたら、ゲームでそうだからとしか言いようが無い。

 でも可能性は高い。

 こんなこと言ったら宣戦布告も同然だから言わないけどさ。

 

 もし本当に危機的状況になって、助けが欲しくなったらわたしの島に来ること。

 その際、艦娘を沈めないと約束すること。

 わたしの島に来てくれれば、怨念があるから。

 ただしわたしの指示には、絶対ではないけど従ってほしいこと。

 後、この情報を他の深海棲艦に伝えて欲しいことを伝えてみる。

 

 タ級はわたしの話を最後まで聞き終えると、一回頷いてわたしたちから離れて行った。

 これで終わり。

 小説なら駆逐艦三人に戦艦ひとりの状況だけど。

 わたしなら話し合いでどうとでもなりますとも。

 

 わたしは振り返ってあっけにとられた顔をしてる睦月と、何やら怯えた表情をしてる時津風に、行き先を指さす。

 

「行こっ! わたしの可愛い深海棲艦たちが待ってる!」

 

 そう待ってる。待ってるんだよ!

 あっはは、帰れる! 帰れるよー! 

 もうダメ。

 わたし深海棲艦がいないとダメな身体に改造されたかも。

 こうしてわたしの艦隊でも何でもないタ級に会えただけで、実家のような安心感を味わえたもん! 

 この世界でのわたしの実家はあの家だもん!

 

「ねぇ時津風ちゃん。雪風ちゃんは私たちと住んでいる世界が違うね。……時津風ちゃん?」

 

「深海棲艦はともだち? 話せば分かる?」

 

「ダメだよ時津風ちゃん! 雪風ちゃん参考にしたらすぐに沈んぢゃうよ!!」

 

「そー……だよね! 雪風雪風! 時津風をせんのーするなー!!」

 

 してないよ! アハハ! 

 あー、テンションおかしい。吹っ切れた。

 早く早く、待ち遠しいなぁ! 

 睦月と時津風をわたしの島に招待かー。

 

 ……あっ、テンション落ちた。

 砂漠の昼と夜みたいに。

 

 氷点下マイナス273.15度。

 ケルビンにしてゼロ度。

 四字にして絶対零度。

 ポケモンにして一撃必殺。

 意味にしてこれ以上下がることのない温度であり、時間すら凍る極寒。

 星にしてブーメラン星雲。

 近い環境を作り上げるのに成功した研究チームはドイツ。

 ドイツの科学力は世界一。

 

 でもわたしの家に来てほしくない理由は、艦娘と深海棲艦があまり繋がりを持って欲しくないからだし。

 どうしよっ。

 

 今更ながらタ級が当然のように出現する海域の中、良く白露と夕立は遊びに来るよね。

 悪雨の送り迎えが必要になるよね、これ。

 そうして何度か深海棲艦と挨拶を交わしながら、わたしは自分の島へと到着して──

 

「夕立の底力はこんなものじゃないっぽい!」

 

「ハハハ! 楽シイゼ楽シイゼ!! テートク相手ジャコンナ海戦味ワエネェーカラナ! ドーシタ艦娘! ソノ程度デ終ワリカ!」

 

「夕立の意思は弱く無いっぽい! ソロモンの悪夢を見せてやるっぽい!」

 

「見セタ結果沈ンダンダロウガ!! 他ナラヌ人間ニヨッテナ!! 人間ノ手ニヨッテ沈ンデオキナガラ人間ヲ守ル? モウ去勢サレルトコハネェーダロウガヨオ!!」

 

 雷撃の爆風が肌を撫で、衝突しあった花火が赤い火花をドカンと散らす。

 断続的に水面に着弾する砲弾が、水の茨を飛び上がらせる。

 飛び散った水飛沫が目に入らないよう、わたしは腕で目元を塞ぐ。

 再び始まる砲雷撃戦。

 わたしの声など砲撃の音によってかき消されて届かない。

 

 もしかすれば互いに夢中になってて、わたしが帰ってきたことにすら気づいてないかも。

 わたしは時津風と睦月の腕を咄嗟に掴んで引き寄せ、身を盾にして魚雷の爆風から庇う。

 

 なんで帰って早々、夕立と悪雨は演習してるの?

 いや演習をしてるのは良いんだけど。

 なんで実弾を使用してるの?

 普通に怪我するし深海棲艦の弾は艦娘の物と訳が違うんだよ!

 

 あと悪雨、それは思っても言わないようにしようよ。

 艦は人間の手によって沈んだって。

 その発言九割九分くらいの艦娘に当てはまるからさ。

 深雪も長門も当てはまるんだからさ。

 その時生まれた艦の怨念が深海棲艦って設定を二次創作で読んだことある。

 だから悪雨は言う権利あるのかもしれないけどさ。

 わたしは足と手を鳴らす。鳴らないけど。

 

「時津風、睦月、ちょっと待ってて。あの二人止めてくる」

 

「その待ってに待ったー!」

 

 声のする方に顔を向けると、白露がわたしの身体にダイブしてきた。

 ゴッホ!!

 腕が……首に……。

 ラリアットが……突き刺さった。

 一瞬星月夜が見えた。

 

「雪風待って! この一戦だけで良いから!」

 

「白露ちゃん!」

 

「睦月ちゃん! それに時津風も! 結局連れてきたんだー」

 

 呆れたようにいう白露の声が聞こえる。

 待ってギブギブ! 

 首はしまってないけどこのまま艦娘に抱き着かれるとメンタルが死ぬ。

 秋雲先生辺りはこの気持ち分かると思う。

 胸が当たってるから! 身長的に!

 

 あと普通に呼吸させて。

 ほんと、さっきの一撃、痛かったから。

 

 わたしは白露の腕をタップする。

 

「そうそう! お願い雪風! 無理を言っているのは分かっている。けど、この一戦はそのままやらせてあげて!」

 

「どお……じで?」

 

「これはあたしたち白露型が未来を向くための演習だから!」

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