6Vメタモンと擬人化ポケモン   作:3148

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擬人化ポケモンの小説って少ないよね。需要がないのでしょうか。
とりあえず、試しに投稿していこうと思ってますが、更新にはあまり期待しないでください。

出てくるキャラクターはオリジナルが中心で、適当に作中のキャラクターも出しますが、キャラ崩壊の可能性もあります。
あと、メタ的な文章もありますので、苦手な方はブラウザバックをお願いいたします。


第一話 出会い

 ハーイ! ようこそ、ポケットモンスターの世界へ。私はポケモンについて研究をしているアララギ博士よ。とはいえ、貴方達の見慣れた世界とは少し違う、IFの世界なのだけれど。貴方達の知らない登場人物が現れて、擬人化という病状に悩むポケモンとそのトレーナーの物語になるわ。

 ここはイッシュ地方、白と黒の伝説が残る地方ではあるけれど、伝説にお目にかかれることなんてないと思って貰っていいわよ。

 全てのポケモンが擬人化している訳ではなくて、そういった物語を期待している人には申し訳ないと思うけれど、ごめんなさいね。

 それと、ポケモンのステータス、技に対する独自の解釈があるわ。この世界においてのみ存在するルールがあることを理解してね。個体値、種族値、努力値、経験値による能力の上昇も同様に実際のゲームとは違う解釈である事も注意して頂戴。

それでは、歪んだポケモンの世界へ、歓迎するわ。

 

 

 連日の晴れの所為で、木で組まれた階段が崩れてしまった。今やここを登る為には獣道同然の旧道を歩くしかない。

「……ターミナルから徒歩で3時間なんて、どんな物好きよ?」

命の次に大切なカメラがこの暑さの所為でおかしくなってしまわないかと不安を抱きながら、歩みを進める。自慢の飛行タイプのポケモンも、この山の強力なポケモンに見つかってしまっては危険だ。自分を乗せて飛んだはいいが、降りられないなんてことになる、というかなった。

「ふふふ、つまりはトレーナーとしての腕は落ちていない、ということね」

二年前に突如ポケモントレーナーを辞めてしまったトレーナーがここにいるという情報を手にして登山をしている訳だが、行方が分からないにはそれなりの理由がある訳で、何度目かの登山もやはり失敗してしまうのかもしれない。

「なんのその! こんなところで諦めてたまるもんですか! 二年前突然現れたコジョンド使いのトレーナー、各地のジムリーダーと大会をくだし、ポケモンリーグに挑むその時に引退した訳とは! で絶対に記事を書くんだから!」

今のポケモンマスターの再来と呼ばれるほどの快進撃を繰り広げた彼は、ポケモンリーグに挑む一つ前の大会決勝で棄権をした。その時はまだマイナーだった彼の名声が謎の行動とトレーナー引退の理由不明にてB級記事にはあることないこと書かれた存在だ。だが、そのどれもが根も葉も無い噂だった。

「ふふふ、秘密兵器があるんだから」

他のどのゴシップも掴んでいない情報を手に入れたのだから。

「……ピジョン?」

その情報とは裏腹に、何度も野生のポケモンと闘い続けた自分のポケモンは瀕死手前の体力だった。たった2体しかいない自分の手持ちでは、この山の攻略はやはり難しいのかもしれない。そんな考えに足を取られて、枯木を踏み抜くと、野生のゴローンがこちらに気付いた。

(逃げるしかない)

そもそも碌に闘えるようなポケモンはいないのだ。そこらの子供や人里付近のポケモンにやられるほど軟ではないが、この山に関しては別だ。5年前から爆発的に強力なポケモンが増え、今ではチャンピオンロードと同等のポケモンが現れるとさえ、言われている。

「ゴォォアアアァァァァ」

ゴローンの叫び声が響き渡る。下手をすれば他のポケモンがここに現れてしまう。縄張りを侵した自分が無傷で済む事はないだろう。頼みの飛行ポケモンを繰り出すしかない。

「お願い! ピジョン」

「ピジョォォ」

何処か頼りない泣き声でモンスターボールから現れたそのピジョンは私の前に被さった。

「ち、違う! 逃げるのよ!」

その瞬間、焦りと恐怖と期待の板挟みで、モンスターボールを投げる事が遅れていたことに気が付いた。

ゴローンが投げた岩、岩雪崩によってピジョンの意識が刈りとられた。

(先手を……許した)

出した瞬間には相手の攻撃が始まってしまっていた。野生のポケモンが人間に攻撃を躊躇することはほぼない。大抵は縄張りを侵したことにより闘いになるからだ。それよりも脅威になるポケモンを繰り出す事とポケモンに対する知識によってその身を守るポケモントレーナーは、華やかな活躍とは裏腹に、日々命がけのサバイバル生活を送っている。

(これは、死んだかな)

もう一体のポケモンを繰り出しても、二の舞だ。死の恐怖を初めて知った私の足腰は情けないほど震え、立つ事すらままならない。そんな自分の為に幼いころから一緒だった相棒を失うのは、嫌だ。

「あなただけでも……生きて」

モンスターボールを開いてしまえば、ゴローンに狙われてしまう。今来た旧道にモンスターを転がしておけば、いずれこの山を訪れたトレーナーが助けてくれるかも、しれない。

死を覚悟した私は、瞳を閉じてその瞬間を祈る様に待ち続けた。

 

 「……えっ」

あまりにも長い沈黙に恐る恐る目を開くと、怯えているのはゴローンの方だった。恐らくもっと凶悪なポケモンが現れたのだろう。その証拠に、急な山の斜面を駆け降りてくる影があった。そのサイズは人とそう変わらないが、その特徴的な二つに別れた尻尾と美しいルビーの瞳とアメジストの髪、頭に生えた猫耳が人でないことを現していた。

「あなたも、しつこい人だ」

服を着て、人の言葉を理解し喋っても、今まで見た事の無い様な美人であったとしても、人ではないのだ。

(……ああ、幻覚ね)

そう結論付けた私は必死で繋ぎとめていた意識を手放すことにした。

 

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