6Vメタモンと擬人化ポケモン   作:3148

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ようやく、ポケモンの技らしきものを出ます。
きっちりとしたバトルではありませんが、いちいちポケモンの技に解釈が入るのでお断り! というかたや、キモイと思う方はブラウザバックをお願いいたします。
それでも良いという方はどうぞ。


【挿絵表示】



第四話 再会

 調理場からシンが出てきた。どうやらご飯が出来たらしい。

「……どうしたの?」

二、三度指に串を刺し、最終的には紐を通すだけしか任されなくなったため、私のプライドはずたずただったが、丁度干す準備は出来た。

「カメラマンさんは手先が器用じゃないみたいね、シア、軒先に干してきてくれる?」

「ハーイ」

勢いよく飛び出していった後に、シンがやれやれという感じで近づいてくる。

「見せて」

そういって私の手をとる。いきなりすぎて反応が出来ない。

「……舐めておけば大丈夫だね」

そう言って指先を咥えた。ざらついた舌の感触が、指先をなぞる。串で刺した痛みと唾液の感触が指先から刺激となって襲う。

「……っ!?」

「ターネ、綺麗な布とテープを」

「はい、どうぞ」

シンが診ている間に既にとって来ていたらしく、受け取ったシンは手際よく指先に巻き付けていく。

「悪いね、消毒液は常備していないんだ」

黴菌が入ると怖いから、と後付けで謝られる。心臓に悪いので先に言って欲しいのだが、先に言われると拒否していたかもしれない。そしてけらけらと後ろで笑っているターネ、絶対こいつは性格が悪い。

「さぁ、ご飯にしようか」

丁度シアが戻ってきたところだ。

 

 山菜と果物がならび、豪勢とは言えないまでも、他では食べられない様な並びの食卓だ。色とりどりと新鮮な野菜の鮮やかさが、見るだけでも食欲を湧き立たせる。

「いただきます」

皆が手を合わせて箸を手に取る。それに合わせて自分も慌てて手を合わせて箸を掴む。

「……おいしい」

新鮮な、それだけでこうも味が違うのかと思う。シンが必要以上の山菜をとらなかったのは、自然の為というわけではなくその時に採れるものが一番美味いからなのだろう。

「都会も良いだろうけど、山の中も良いものだろう?」

シンが誇らしげに自慢をする。なるほど、これはこもりたくなる。都会のコンビニは確かに便利だけれど、この味を出すことは出来ないだろう。

「シンの料理が美味しいだけよ、山の中だからってそう出来ることじゃないわ」

複雑な表情でターネが呟く。

「あ、ターネちゃんは料理出来ないの?」

いじったつもりだが、更に表情を曇らせるだけだった。まさか、本当に?

「何言ってんだよ、ターネだって料理上手いじゃないか」

「僕も……ターネの料理……嫌いじゃ、ないよ?」

二人の様子は嘘ではなかった。決して料理が出来ない訳ではない、むしろ得意なつもりなのだろう。しかし、これと比べてしまうと嫌味にしかならないし、当の本人にとっては気にするものでもないらしい。

「……これを相手にするのは難しいと思うよ?」

「……うるさい」

俯いて箸を動かす。やはりこんな時でも、美味しいものは美味しいのだ。何でもない会話をしながら、夕闇から夜へと移り変わっていった。

 

 ――――チュンチュン

朝日が射して目を覚ます。昨日の夜の記憶が無い、ご飯を食べた後の記憶が……

「アホか私は、ただ単にすぐに寝ただけじゃない」

皆一様に食事が終わると眠る準備をしていた。毎日お風呂を沸かすのは大変なので、大抵は朝に水浴びをしている。週に一度お風呂を沸かすのが決まりのようで、歯を磨いて布団に潜りこんでしまった。きちんと私の分も用意してもらえたのだが、急に生活リズムを変える事も出来ず、今日の出来事を纏めている内に眠ってしまったらしい。

「……誰もいないし」

「貴女が寝坊するからでしょ」

気づかない内にターネがすぐそばまできていた。手にはご飯とお味噌汁と、タクアンの簡素な朝ご飯がある。

「……シンは?」

気恥かしくなり、話題を変えようとした。正直に言うといつもより起きる時間帯は早いくらいなのだが、ターネは身だしなみも整っている。

「コジョと一緒に朝の稽古よ」

 

 朝一番の日差しに少し眩んでしまったが、そう長く歩く事もなかったので特に問題なく彼等の居場所に辿りつけた。

「昨日の!?」

長い袖をたなびかせて、華麗に舞う様に手合わせをしている。二股に別れた尻尾と猫耳が人間離れしている景色に拍車をかけている。もう片方のシンもそれを受け流したり、よけたり、こちらも充分に人間離れしているように見える。

 格闘タイプ かわらわり

長い袖がたなびきながら、直線状におろされる手刀は、硬い装甲を叩き割る為に特化された技だ。継ぎ目を適格に狙う精密性と一点に集約されたエネルギーはむしろ岩タイプのような頑丈なものに対して威力を発揮する。それに対してシンは受け止めず、手の甲から二の腕を滑らせて威力を逃がし、互いに背を預ける形になる。互いに円を描くように背面をとろうとして、シンの裏拳と彼女の手刀が交差する。

「……邪魔が入った」

「客人だ、許してやってくれ」

鼻を鳴らして踵を返す。どうやら私が来たことが気に障るみたいだ。

「すまない、あいつがもう一人の同居人、コジョだ」

昨日助けてもらった時はもっと印象が良かったのだけれど、鋭い眼光が敵意として向けられるとむしろびびってしまう。それでも、まるで刀剣の様な美しさに見惚れてしまいそうになる。

「ど、どこに行くんです?」

「……来ないで」

そっぽを向いていってしまうコジョを追いかけようとして、シンに肩を掴まれる。

「水浴びだから」

振り向いた彼は苦笑していた。いや、まぁ確かにカメラを構えてる私は御一緒出来ないでしょうけどね。

 

 




読了 ありがとうございました。
まだまだ中盤が見えてこなくて、正直かき切れるのか不安になってきた次第です。
ストックがほぼない状態なので、更新が遅くなるかもしれませんが。゚(゚´Д`゚)゜。ウァァァン
ここまで読んで頂けた方に最大の感謝を。
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