カードゲームで世界が滅ぶ世界に転生してカードショップを開店したら、周囲から前作主人公だと思われている   作:暁刀魚

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320 思わぬ所で頂上決戦! ミチル対ダイア! ②

「私は、カウンターエフェクトを一枚セッティング、これでターンを終える!」

 

 ダイアは、残っていた最後の手札をセットしてターンを終えた。

 先ほどの攻防。

 ダイアは完全に何もできなかった。

 しかし、対するミチルもそうするために三枚のカードを使用している。

 手札の枚数で言えば、ミチルもそこまで余裕はない。

 とはいえ――

 

「私のターン! 私はまず<エンシェント・スタートアップ>を発動! フィールドに『大古式聖天使』モンスターがいる時、一枚ドロー! 更にそのカードが『エンシェント』カードだったら、相手に見せてもう一枚ドロー!」

 

 <エンシェント・スタートアップ>。

 フィールドに『大古式聖天使』がいる時、プレイヤーを一人選択。

 そのプレイヤーはカードを一枚ドローするという、ちょっと変わったカードだ。

 当然のようにミチルは一枚目で『エンシェント』カードを引き当て、二枚ドローする。

 これだけでも、かなりのアドバンテージの回復だ。

 そしてモンスターを連続展開。

 

「次はこの子! <大古式聖天使 アブソーバー・ウリエル>!」

 

 どうやらこの流れは――

 

「そして<大古式聖天使 シードエコー・ラファエル>! 最後にこの子! <大古式聖天使 エッセンス・ガブリエル>!!」

 

 ミチルは、四大天使を並べることを選んだようだ。

 当然ながら、この攻撃を通せばダイアの負け。

 さぁどうする……?

 

「バトル! 私は<アブソーバー・ウリエル>で攻撃! 攻撃時のエフェクト、相手フィールドのカウンターエフェクトをすべて破壊!」

「ならば! <グランシオン・セットアップ>! セメタリーの『グランシオン』モンスターをデッキに戻し、一枚ドロー! 更にそのモンスターが『グランシオン』カードなら一枚ドロー!」

 

 どうやらダイアのそれは、<エンシェント・スタートアップ>と同じようにリソースを回復するカードだったようだ。

 当然ながらダイアは『グランシオン』カードを引き当てた。

 しかもそのカードは――

 

「俺は、たった今ドローした<グランシオン・ドレッドベア>のエフェクト! ターン最初のドロー以外で手札に加わった時、このモンスターをディフェンス状態でサモンできる!」

 

 防御札になりうるカードだ。

 その後も、ダイアはドローしたもう一枚のカードや、セメタリーのカード。

 あらゆるカードでミチルの攻撃を捌き切る。

 

「さすがはダイア、無駄なく攻撃を受けきったな」

「でも、フィールドはがら空きですよ……?」

「問題ない、ダイアには()()がある」

 

 ミチルがターンを渡して、ダイアのターンだ。

 

「私のターン! ドロー!」

 

 にやり、とダイアが笑みを浮かべる。

 

「ミチルくん、君の封殺は素晴らしかった! だからこそ、私もそれに返そう!」

「……それって!」

「カウンターエフェクト! <破滅の雷>を発動! 相手モンスターをすべて破壊する!」

 

 出た、ダイアの汎用カード<破滅の雷>。

 いわゆるサンダーでボルトな相手モンスター破壊効果。

 相手のデッキのモンスターまで破壊するわけじゃないから、そこは注意だ。

 

「っく! 私は<エッセンス・ガブリエル>のエフェクト! 自身以外の『エンシェント』モンスターをセメタリーに送って、送った枚数分ドロー!」

 

 ミチルは<ウリエル>と<ラファエル>をセメタリーに送った。

 <ミカエル>をセメタリーに送らないのか? と思うが。

 

「<シスター・ミカエル>は1ターンに1度、デッキからカードを一枚ドローすることで破壊を免れる。ただし、このターンの終了時に<シスター・ミカエル>はセメタリーに送られるよ」

「デメリットのような顔で、カードをドローしないでもらおうか」

「更に! セメタリーの<ラファエル>のエフェクト! このモンスターがセメタリーにいる時、フィールドのモンスターが破壊された時!」

 

 このとき、<ラファエル>は<ガブリエル>のコストとしてセメタリーに送られている。

 <ガブリエル>のコストとしなかった場合、破壊は<ガブリエル>と同時。

 なので、<ガブリエル>のコストにしない限り<ラファエル>はエフェクトを使用できないのだ。

 逆順とコストの話は、前にもどこかであったな。

 

「破壊されたモンスターと、手札のモンスターでさらなるサモンを行う!」

「新たなモンスター……!」

「来て! <極大古式聖天使 オリジン・ドラグバニシメント>!」

 

 現れたのは、ダイアのエースにそっくりなモンスター。

 だけど、特徴的なのはその名称だ。

 オリジン、といえば――

 

「私の『バニシオン』時代のエースか!」

「未来のダイアは、『バニシオン』も『グランシオン』も使うけどね」

 

 おいおい、二つのダイアが合体とか、絶対ただの強化じゃ済まないだろ。

 何にしても、ミチルは切り札を切ってきたか。

 ……いや、これはまだ完全な切り札じゃないか?

 

「なるほど。では、反撃と行こう!」

 

 とはいえ、今はダイアの反撃だ。

 セメタリーのカードを利用して、ダイアは再び展開を開始する。

 手札はすっからかんだってのに、ダイアの攻撃は全く緩まない。

 やがて――

 

「では、呼び出させてもらおうか! <グランシオン・エンデ・ドラグバニシメント>!」

 

 ダイアは、二体目のエースを呼び出す。

 確かこのモンスターは――

 

「<エンデ・ドラグバニシメント>は1ターンに1度、<心火の楽園>がフィールドにある時、相手モンスターをすべて破壊する!」

「<オリジン・ドラグバニシメント>は相手モンスターのエフェクトで破壊されないよ!」

「だが、<シスター・ウリエル>は破壊させてもらう!」

 

 二発目の全体破壊。

 実質的なサンボル二度打ちは、流石にミチルだって苦しいか?

 

「させない! <古式転換(エンシェント・エクストリーム)>を発動! <シスター・ミカエル>をさらなるモンスターへ!」

「そう来たか。ということは……」

 

 全然そんなことはなかったな。

 そうして、ミチルのフィールドに、進化したミチルの<ミカエル>が降臨する!

 

 

「来て! <極大古式聖天使 アセンシスター・ミカエル>!」

 

 

 <アークロード>と対になる<アセンシスター>のミカエル。

 神々しくも、どこか女性らしさを感じさせるフォルムが、<オリジン・ドラグバニシメント>に寄り添うように現れる。

 そこからは、激しい攻防だ。

 逆順の関係上、<アセンシスター>は変わらず<エンデ・ドラグバニシメント>の破壊エフェクトを受ける。

 しかし<アセンシスター>は破壊されることでメリット効果を発生させる。

 具体的には、その破壊を無効にして相手のカードを替わりに破壊する。

 

「ならば、それは躱させてもらおう! <心火再熱(グランシオン・クロッシング)>! <エンデ・ドラグバニシメント>を、更に進化させる!」

「ということは……出てくる、<デウス>が!」

「いいや、今回呼び出すのはこちらだ……!」

 

 そうして、ダイアが呼び出すのは――

 

 

「<グランシオン・エンシェント・ドラグバニシメント>!」

 

 

 ――俺の『古式聖天使』に酷似したモンスター!

 

「パパのそっくりさん!」

「そっくりドラゴンだな! これにより<アセンシスター>は対象不在だ。そして<エンシェント・ドラグバニシメント>はフィールドに<心火の楽園>がある時、セメタリーの<ドラグバニシメント>を一体蘇生する!」

 

 かくして、ミチルのフィールドには<アセンシスター・ミカエル>と<オリジン・ドラグバニシメント>が。

 そしてダイアのフィールドには<エンシェント>と<エンデ>のドラグバニシメントが。

 同時に並び立った。

 

 その後、ダイアの攻撃は<アタック・ストッピング>で無効。

 ターンがミチルへとわたる。

 

「……なんだか、壮観だね」

「否定はしない。それになにより、君とのファイトは楽しいよ、ミチルくん」

「私も! だからこそ、私は私の全力で行く!」

 

 かくして、ミチルはさらなるモンスターを展開。

 もう一体、エースを呼び出すつもりのようだ。

 このタイミングで新たなエースとなると、四大天使の進化バージョンだろうか。

 会場も、次なるミチルのエースに興奮を高める中、ミチルが呼び出したのは――

 

 

「さぁ、こっからが本番! 来て、私のエース! <極大古式聖天使 エクス・メタトロン>!」

 

 

 ――<エクス・メタトロン>。

 かつて、これまで何度も俺のファイトを助けてくれた絶対エース。

 それが今、ミチルのエースとして、降臨した。

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