ハートの尻尾は用途不明   作:みるしー

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風の行方楽しぃ!

初めてのタイトル回収…?は多分してない

猫じゃなくて、綺良々撫でさせて(
(作中と現実の時系列が合わないのは許してください、書きたかったんです)



#3 - 綺良々と水の流れ

少し早く目が覚めた。

時計を見る。早朝5時半。

俺は綺良々を起こさないようにそ~っと起きて、朝ご飯をつくり始めることにした。

今日はパンでピザをつくることにしよう。

耳を剥がしたくない気持ちもあるが、今日は剥がすことにする。

四角く切った食パン4個に、ケチャップ、チーズ、好みの食材を入れたら、後は焼くだけだ。

残りのパンの耳は放置して、焼き上がったピザに(がぶ)り付く。

おいしい。

 

朝ご飯も食べ終わったので、さて今日は何をしようか。

そいえば最近、原神遊んでなかった。

綺良々いたからしょうがない。

新イベが来てた気がする。猫イベだ。

PS5を起動して、テレビの音量は下げて、久しぶりに原神をプレイすることにした。

馴染みのホーム画面。

PS5勢あるあるだと思っているが、「岩の重さは安心出来ます」現象は起こらない。いつかは体験してみたいものだ。

 

モンドの猫イベをやっていると、モソモソと音が聞こえてきた。そろそろ起きて来そうだ。

 

「おはよ~。」

「おはよ。朝ご飯つくるね。」

「分かった。」

 

先程と全く同じ要領でピザをつくっていく。

焼き上がる間に、さっきまで放置していたパンの耳をおいしい料理にしていこう。

綺良々はこっちにお茶を飲みに来たようだ。

 

「な、何つくってるの?」

「秘密~。楽しみにしてて。」

 

今つくっているのはパンの耳の砂糖炒めである。

フライパンにバターを引いて、パンの耳を入れて砂糖をかける。

これだけだ。でも滅茶苦茶おいしい。

この為だけにパンの耳を剥がす価値がある。

 

「出来たよ~。」

 

そうして綺良々と俺の朝ご飯タイムが始まった。

 

「おいしいね!食パンってこんな活用も出来るんだ!」

 

ピザには満足してくれた。耳炒めはどうか。

 

「…!すっごくおいしいよ。まだ何本も食べて良いかな?」

「勿論良いよ。でも俺も好物だから、沢山食べたかったら早めに食べてね。」

 

「ごちそうさまでした!」

 

食器を洗って床につく。ミルクティーを飲んでいると、綺良々もこっちにやって来た。

 

「何これ?」

 

やばい、テレビ点けっぱだった。

 

「綺良々、少し目を瞑ってて!」

 

すぐに退出して、ネコモコの城を出る。浅瀬神社にワープしてチーム編成画面を開く。長い。綺良々を編成して猫型の雲を探し、そこへ視点を合わせる。

 

「まだ?」

「もう…良いよ。」

 

「??私がいる!何で?」

 

ちゃんと説明した。

 

「…でも、私以外にもLv.90の人が3人いるよ?他はみんな83レベなのに。」

「それは…」

 

変なことは言えない、けど。綺良々好きを証明することは…

 

「わっ、何!」

 

2本の尻尾を腕で挟んでモフった。

 

「こんなことしたいと思えるのは、綺良々だけだから。」

「…!」

 

暫しの静寂、その後綺良々は「散歩に行って来る」と行って外に出て行った。

─何か、間違えた…?

 

 

 

その後ずっと綺良々が散歩に行った理由を考えていた。

 

「…やっぱり、間違えたのかな。」

 

幾ら自分の家に住むことになったとはいえ、自分本位に行動し過ぎていた気がする。

先ず、触り過ぎ。欲に忠実過ぎ。綺良々の気持ちを考えていたのか。やりたいことしかやってない。

綺良々の立場を、

 

利用してただけだ。

 

 

暫くして綺良々が戻って来た。

静寂が続くのも居たたまれないので、自分から口を開くことにした。

 

「ごめん。」

「…何が?」

 

ぞっとする剣幕で綺良々は訊き返してきた。でも、受け入れるしかない。

 

「綺良々の気持ちを無視してた。自分の好きなようにして、初めましてなのに、距離感を調整せずに、関わってた。」

「自分が間違ってた。自分本位なだけだった。綺良々のことを考えず、浅はかな考えでもどうにかなると思ってたんだ。本当にごめん。相手の事を軽く見ているようじゃ、相手にストレスを与えるだけで終わっちゃう…よね。」

「…」

 

綺良々は返事に悩んでいるようだった。ゆっくり返事が返って来るのを待つ。

数分後に返事が返って来た。

 

「急に尻尾なんて触って来ないで!ほっぺも駄目!まだ許してないんだから。」

「…ごめ─」

「でも、少し嬉しかった。寂しくて、寂しくて堪らなくて、涙が止まらなかったとき、何も言わずにただ落ち着かせてくれてたよね。小一時間だけだけど、あのときよく眠れたんだ。安心してもらいたかったんだよね、きっと。そこは、すごく有難いなって思ってるよ。でも、どう接すれば良いか分からなくて、私が満更でもなさそうだから、少し空回りしちゃったのかな。勿論、君のしてくれること全てが嬉しいって訳じゃないけど…、厚意は有難く受け取ってるよ。寧ろ、身寄りのない私を助けてくれてありがとね。」

「……」

「そしたら、何をしよっか。」

「…最初から距離感近かったのは、やっぱり駄目だった気がする。」

「駄目じゃないよ。寂しかったから、縋ることの出来る人がいるっていうことに気付いたとき、凄く安心したんだ。だから、最初から少し距離感が近くったって、全然気にしないよ。そういう関係性の人を、私は欲していたみたいだからね。」

 

いやでもと、負の感情を抱く俺を綺良々は強く見つめてきた。

少し、助けになれていた事実に、火がちょっと強くなった気がした。

 

あの後一緒に原神を楽しんで、綺良々を撫でようとしたら叩かれたり、螺旋に綺良々を連れて行って爆発火力で気持ち良くなったり、爆発型綺良々で相手のデッキを粉砕したり、とにかく沢山のことをした。

綺良々は綺良々を使おうにも、中々難しくて苦戦していたようだった。

 

「そういえば、今度一緒に温泉行こうって話したけど、君の意見を訊いてなかったね。」

「勿論行こう!場所は…少し考えさせて。」

 

今日は火曜日。土日に向けて計画を立てねば。

昼ご飯は冷凍餃子とお米。ラー油に対する反応がかわいかった。

いつもなら朝から店をやっている筈だが、リフォーム中ということで閉じさせてもらってる。

利益出したい。大損はやです。はい。

早くて再開は月曜日になりそうだ。

 

 

「そうだ!今日はどこに行くの?」

 

今日はのんびりゲームでもやりながら過ごそうと思っていたが、思ったより時間が経っていないようで、これからお出かけしても全然良い時間なのである。

いざ外行こうと思うと、どこに行けば良いか全く思い付かなくなるのだが、何とか行き先の案が出来た。

 

「せっかくだから、珍しく南の方へお出かけしに行こう!」

「珍しいの?」

「最近全然行ってなかったからね…」

 

電車とバスに乗って暫く、白っぽい綺麗な建物が見えてきた。

そこから細い道を歩くと、目の前に見えるのは壮大な大海原。

 

「わぁ~!すっごく良い景色!」

 

こっそり後ろから写真を撮らせてもらった。

海水浴のシーズンではなく、平日の昼間なのも相まって、他の人は殆ど見えなかった。

 

「水が綺麗だね~。あれ?温かい!」

「今は丁度秋だから、海水温が1番高い時期なんだよね。」

 

砂浜はほんのり温かくて、良い気分にさせてくれる。

貝殻を拾ったり、水を掛け合ったり、砂アートを描いてみたり、近くの公園をお散歩してみたりした。

さざ波の音に体を揺らし、日没時の夕焼け空も堪能した。

夜の海もまた癒されるが、流石に暗いので家に帰ることにした。

 

「夜ご飯は…」

 

帰り道を歩いていると、お洒落な雰囲気の店が目に入って来た。

 

「今日はここで食べよっか。」

「分かった!」

 

潮風を感じながらアヒージョに浸けたパンを1口。控えめに言ってめちゃうまい。

切り分けられたピザを2人で満足行くまで食べ尽くし、お肉料理もこれまた美味しく、最高の夜ご飯だった。

 

「こんな良い店があったなんてな~。何で知らなかったんだろう。」

「実は、当店は最近出来たばかりなんですよ。おいしいディナーが食べたいと思われましたら、またお越しください。」

「ありがとうこざいました。」

 

お会計を済ませて帰路に就く。

 

電車に乗っていたら、「もうちょっとお出かけしたい」と綺良々に言われた。が、どこにもあてがない。

更にはもうお風呂に入るべき時間である。

「帰ろう」とは言ったものの、「確かにせっかく外いるし…」といった感じだが、こんな夜に行けるようなスポットなどどこにもない。

暫く考えに耽っていたが、お風呂…お風呂?

「銭湯だ!」と急遽近くの銭湯に行くことにした。

だが流石にパジャマは欲しい。綺良々には外で待っててもらって、俺は家からパジャマを持って来る。

 

「お待たせ、そっちは他に持って行くものない?」

「ないよ。大丈夫!」

 

車で暫く、近くの銭湯に着いた。

駐車場に車を置いて荷物を持って銭湯に入る。

比較的空いてはいたが、人はそれなりにいる。

 

「そういえば、綺良々ってここの銭湯初めてだよね?」

「うん」

「ホントは一緒に入れたら良いんだけど…いや、ちょっと待って。」

 

「すみません。お風呂に入りたいのですが。」

「じゃあ200円。」

 

???

ここは1人200円の銭湯である。

 

「分かりました。」

 

「えっそれ大丈夫なの」と言わんばかりの目で見つめてくるが、やはり綺良々が見えていないのだろう。

 

「綺良々、そしたら一緒に入る?本来は男湯って言って、男性onlyのお湯なんだけど、綺良々のことが見えていないっぽいから、嫌じゃなければ一緒に入れるよ。」

「じゃ、じゃあ?」

 

明らかに混乱していた。困惑かもしれない。

 

だが泉質は確かなもので、先ずは掛け湯、軽くお湯を浴びてシャワーをする。全身をしっかり洗ったら、銭湯堪能タイムである。

 

「ぷはぁ~、気持ち良い~。」

 

最初は周りを心配そうに見ていた綺良々も、すっかり銭湯の気持ち良さにハマっていた。

 

「周り男ばっかだけど大丈夫?」

「最初はちょっと…って感じだったけど、本当に見えていないっぽいから、段々銭湯の気持ち良さに飲まれちゃったよ~。」

 

俺は日常的にメガネを掛ける必要があるぐらいには視力が低いので、周りの人を気にしたことなどなかったが、目がよく見えるらしい綺良々は全く別のものが見えているのだろう。

そんな中でも大丈夫そうで良かったと、少し安心した。

 

「でも流石に女湯の方が良いでしょ?」

「いや、それを心配してたんじゃなくて、知らない人だらけで、ここの銭湯の雰囲気が分かんなかったから、ちょっと緊張してただけなんだ。稲妻に住んでた頃は、混浴が当たり前だったからさ。」

 

そういえば、昔の日本の温泉は混浴だったと聞く。

欧米化が進むにつれ、男湯と女湯が分けられるようになったんだとか。

有馬温泉の話とか、結構有名である。

 

「そうだったんだ。」

「ここの銭湯、気持ち良いね~。はぁ~。」

 

羽を伸ばして安らいでくれている綺良々を見て、俺も銭湯に癒されていく。やっぱり家の風呂とは訳が違う。

 

「はぁ~、気持ち良かった~。」

「お、あったあった。」

 

200円を入れてコーヒー牛乳を2本買う。

1本は綺良々に渡して俺は取り敢えず1/3ぐらい飲む。

 

「あぁ~!おいしぃ~!」

 

風呂上がりのコーヒー牛乳は格別である。

綺良々も飲んでみるよう促すと、心地良い感覚に包まれたようだった。

だが両者とも、風呂上がりのコーヒー牛乳が何故最高なのかは説明出来ない。

 

「ありがとうございました~。」

 

俺はモヤモヤしながら車を運転する。

 

「ん~…」

 

考えてても埒があかないので、Night Drivingを楽しむことにした。

 

─カチッ

 

~♪♪♪

 

「これは、何て言う曲なの?」

「ん?確かにそっちじゃあんまり聴かない曲調してるよね。これは『Miitopia』っていうゲームに使われている、『戦い ネオンシティ』っていう曲。」

「何の楽器が使われてるの?フォンテーヌでもこんな音色は聴いたことないし…」

「電子楽器って言えば良いかな?えっと…」

 

軽く説明した。

 

「ん~、不思議な音。何か夜な感じがして、良い曲だね!」

 

そうして、2人してNight Drivingを楽しんだ。

 

「I hate the Friday night in Tokyo so bright…♪」

 

 

「ただいま~。」

 

お風呂には入っているので、後は寝るだけなのだが、両者とも中々眠れなかった。

 

「ん~寝れない。」

「寝れないね~。」

「じゃあ、『137億年の物語』でも読んで寝落ちしますか。」

 

神秘的な歴史に包まれて、2人は夢の中へ落ちていったのであった。

 





やっと綺良々Lv.90になりました!長かった…
草のターコイズが全く足りず、アペプを毎週倒すことで何とかやりくりしてました。
後はトリプルクラウンするだけ…



次話全くの未定。どうしよ(

この小説は、某フリーナ小説から着想を得て書いています。
最近更新あって嬉しかった。

お気に入りや感想、評価等くれると飛んで喜びます。



アンケート期間はもうちょっと伸ばすことにしました。
みんなフライムだし、みんなフライムだし。
(かといってフライムだけどフライム以外に投票する、というのはNGでお願いします!)
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