ハートの尻尾は用途不明   作:みるしー

4 / 4


最近色々濃過ぎたので軽いのをどぞ



#4 - 綺良々と入念な準備

 

今日はリニューアルオープンの為の準備をしていこうと思う。

 

「本日は、当店にお越しいただき、誠にありがとうございます!」

「本日は、当店にお越しいただき、誠にありがとうございます!」

 

綺良々が何かを声に出し、俺がリピートする。

 

「…」

「…」

 

「…」

「…」

 

暫くこの時間は続くこととなった。

 

 

 

 

─

 

 

 

 

カチカチカチ

パソコンの音だけが響く1室で、作業を進めていく。

 

「今、どんな感じ?」

 

部屋に入って来た綺良々に軽く説明して作業に戻る。

 

 

 

 

─

 

 

 

 

「今日の昼ご飯はどうするの?」

「唐揚げにしようかな。内装のリフォームお疲れ様。」

「大したことじゃないよ。」

 

今日の昼ご飯は唐揚げにしようと思う。

おいしいおかずと言ったら早めに出て来る筈だが、何気に綺良々が来てからつくっていなかった。

 

モミモミ

 

ここ数日はリニューアルオープンの準備を進めていた。

綺良々には設計図を予め渡して内装のリフォームを頼み、俺はパソコンに向かい合って作業を進めていった。

着々と進んでいる。

 

モミモミ

 

今週末に温泉旅行に行くという話に関しては、既に宿を予約済みだ。

明後日の朝、ガソリンを入れておいた車で出発だ。

綺良々にはどの温泉に行くのか秘密にしている。

楽しみにしてそうで何よりだ。

 

ジュワァァ

 

「出来たよ。」

 

目をキラキラさせている綺良々に唐揚げを何個か取り分ける。

自分の分も用意して、

 

「「いただきます!」」

 

午後の作業の為の精気を付ける為にもモリモリ頂いていく。

 

「おいしい!何これ?」

「唐揚げって言って、味付けした鶏肉を油で揚げる料理なんだ。衣はサックリ中は肉のおいしさで、最高の気分になれるお米のお供だね。」

 

頬を膨らませながら満足そうにパクパク食べていく綺良々を横目に、自分もパクパク食べ進めていく。おいしい。

 

「「ごちそうさまでした!」」

 

食べ終わったら早速作業の続きである。

俺は音声の加工を、綺良々は本格的に内装のリフォームに取り掛かり始めた。

 

「そっちはどう?」

「順調だよ。ほら、どう?」

「店内が大分明るくなったね。雰囲気も良い感じ。」

「えへへ~」

 

そう話していると、壁に取り付け始めている謎の写真が目に付いた。

ある程度の設計だけして、後は全て綺良々に任せているから、実際の内装がどうなるかはあまりよく分かっていないのだ。

 

「これらは何の為に?」

「これは、雰囲気をお洒落にしたり、かわいらしい空間にする為に、スイーツの写真とかを壁に掛けようと思ってね。幾つか写真を借りさせてもらったよ。」

「分かった。最終的な出来上がりを楽しみに待ってるね。」

「OK!!」

 

自分の作業に戻って、暫く音声の加工を進めることにした。

たまに飽きがくるので、そのときはゲームでもやりながらのんびり作業を進めていた。

 

そうして夜ご飯も食べて、今日は寝るのであった。

 

─

 

「…もぅ朝?あれ、綺良々は?」

 

布団の中を探すと、くるまって寝ている綺良々の姿があった。

最近あまりよく寝れておらず、寝起きもあんまり良くないと聞く。

悪夢を見ていそうな表情をしていたので、そっとさすさすして抱き締める。

するとどうやら目が覚めたようで、「おはよう。」と朝の挨拶をしてきた。

 

「おはよう。」

 

今日は作業の終盤である。朝ご飯をしっかり食べて、早速作業に取り掛かる。

綺良々には内装リフォームの続きをしてもらって、俺は外装を弄くっていた。

「ああでもないこうでもない」と試行錯誤しながら進めていると、どうやら良い香りのする綺良々がこっちに来たようだ。

 

「良い香り~。何かあっちで香水でもつけてきたの?俺が何も知らない内に。」

「えへへ~、秘密だよ~?」

「…てか、何しに来たの?」

「内装は終わったから、手伝いに来た!」

 

終わらせるの早くない?

まぁそれは置いておいて、一緒に作業を進めていく。

ライトブルーなどの明るい色を使って塗装したり、緑の草花を置いたり、看板をつくったり…

2人でやると早く終わっていく。

手際よく事が進み、既に「リニューアルオープンです!」と出しても良い状況にはなったのだが、何か足りない気がする。

 

「綺良々、どう思う?」

「う~ん、入りたくなるような工夫…」

 

言われてみれば、型に当て嵌めて造っていただけだ。

客目線で見てみると、どうにもそそられない。

行ってみたいと思わせる何かが、確かに足りなかった。

勿論、既存の客がリピートしてくれるのは大事だが、2人の為にお金を使うことを考えたら、新規客め増えるに越したことはない。

何か付け足さずとも、秘策があるから絶対新規客来るとは思ったが、そんな理由で手は抜きたくない。

 

そうして、考えに考えた結果、水の要素を追加することにした。

いや水の要素って何だよって話だが、とにかく水が関わっていれば何でも良い。

水草、ししおどし、噴水…と様々な選択肢が取れる。

意見交換をしながら、何とか追加し終えると、綺良々が軽いおやつを持ってきてくれた。

 

「羊羮ありがとね。」

「へへっ、私も食べたくなっちゃった。」

 

2人口に羊羮を運ぶ。

 

「「おいしい!」」

 

お茶と一緒に頂く、ゆっくりとした時間を過ごした。

 

 

 

─

 

 

 

「さぁて!荷造りするぞ~!」

 

そう、まだ仕事は残っている。

やだ!疲れた!休みたい!

心の声をシャットアウトして準備に取り掛かる。

 

「持ってく服はこれで充分かな?」

「うん、大丈夫!」

 

また新たに買い足した服も入れて、後は小物類など。

 

「よし!出来た!」

 

これで今夜はぐっすり眠れそうだ。

 

「何か暇だし、何かする?」

 

今日は豚のしっぽ、もとい七五三をすることにした。

ルールはいたってシンプル。7か5か3が出て来たらさっさとカードを叩くだけだ。

流石に負ける訳にはいかない。

 

一応念の為、七五三初心者がいることだし、世間一般のルールを確かめることにした。

 

「え…?え?」

「どうしたの?」

「いや、いつも並べるとき豚のしっぽみたいな形にしてるんだけど、円状、もしくは視力検査の形に並べてる人が多い…というか、そういう人しかいなかった。」

 

∝

 

いつもはこう並べている。

 

「どう並べよう…?」

「いつもので良いんじゃない?」

「そうだね。」

 

たまには趣向を変えて「七」にすることもある。

ルールを説明した後、綺麗に並べて順番を決め、早速カードを取って置く。

「K」だった。

 

 

「ほい!」

 

「4」だった。大分焦らされてる。

4枚目の時、遂にやって来た。

 

バンッ!

 

上にある手は綺良々だった。

綺良々の手触ってたi(

 

「ん~…」

「とにかく瞬発力が求められるゲームだからね。」

 

3枚目、「3」が出て来た。

直ぐ様手を当てようとしたが、間に綺良々の手が挟まっていた。

3枚を取る。

 

そうしてお互いにカードが増えてきた。

綺良々が「8」を出した。俺は右から取ろうとふりをする。

 

「フェイント成功!」

「あっ!やっちゃった!」

 

お手つきで綺良々は1枚カードを取った。

残るは10枚。流石に負けない。こうなったら。

と思うも束の間、7枚取らされた。

残り3枚。え?これ負ける…?

 

3枚は綺良々より先に手を置いたが結果はどうか。

数えてみたら…

 

「負けた~…!」

「勝った~!」

 

何気に綺良々が勝ち星を上げるのは初である。

 

「おめでとう!」

 

今までやってた遊びは経験も大事だし仕方なし。

 

「あっ、そうだ!せっかく勝ったんだし、何か俺にしてほしいことある?」

「ん~、耳かきかなぁ。」

 

取り敢えず耳垢を探す。え、綺麗過ぎん?全く入ってないんだけど。まぁ自分も耳垢ほぼないんだけどさ。

流石にこのままやらないで終わるのも可哀想なのでサワサワやってあげることにした。

それはそれとしてKawaiso is kawaii派閥だけど。

 

「ん~…!」

 

何かすごく気持ち良さそうにしていた。分からんでもなくはないが、耳かきASMRとかはあんまり理解出来ない人である。

綺良々の満足行くまで耳をかいてあげた。

 

「仕上げの『ふー』いる?」

「大丈夫!」

 

仕上げの「ふー」した後少しだけサワサワやってもらうのが好きな人だったんだが。まぁ良いや。

満足してくれただけでも何よりだ。

 

「ありがとう!」

 

この後は、夜ご飯を食べたりお風呂に入ったりして、明日へのワクワクを抱えながら、一緒に寝たのであった。




すっごく今更だけど綺良々の声って脳内再生が大分難しいことに気が付いた。
だからこそ脳内再生するのが楽しいんだけど



UA2000、1話UA1000ありがとうございます!
それはそれとして定着して読んでくれる人を増やしたいところでもある。
ちなみに展開を考えるとまだまだ序盤です。ゆったりお楽しみください。

次話は温泉旅行回でしょう、多分。

この小説は、某フリーナ小説から着想を得て書いています。

お気に入りや感想、評価等くれると飛んで喜びます。



アンケート終えました。
やっぱフライム憎し。(投票数5でフライム(5)でした。)
でも宝石問題もどうにかしてほしい、うん。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
点
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。