原作と関わらないように生きようとしたら、メインヒロイン全員知り合いだった   作:荒星

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第13話

 意味が分からない。何故、僕の靴箱にあんな紙が入っているのか。何故、先輩が捕まったのか。何故、僕は拒絶されたのに走っているのか。何故、何故、何故……。

 

 バスに乗って倉庫街に一番近いバス停で降りた後、沈みつつある夕陽に急かされながらただひたすらガムシャラに走る。

 

「ッ……」

 

 いよいよ日が沈んであたりが暗くなった頃、僕は6番倉庫に辿り着いた。そして、薄暗い倉庫へと歩を進める。

 

「ようオタク野郎、久しぶりぃ。てっきり尻尾巻いて逃げると思ってたわ」

 

 入り口から進んで直ぐに、真正面から耳障りな声がした。視線を向けるといつも最初の一回以降、度々僕に絡んで来て終いには弟をけしかけてきた例の老け顔の女子生徒と、屈強で身長が180センチはありそうなロングソードを持った大男、同じように武器を持った男たちが居た。

 

「……」

 

「だんまりかよ! ほらほら注目! お前の大好きな先輩はこちらでーす!」

 

 そう老け顔の女子生徒が斜め後ろに向けて手を振ったその先。男たちがそこを退けると、手足を縛られた先輩の姿が目に映る。

 

「てかお前、なんか目が赤く……。どうでもいいか、んなこと。お前、ウチの弟ボコってくれたらしいじゃん? あのお前の話聞くだけで震える腰抜けには失望したけど、それはそれとして人の事舐め腐ってるお前には痛い目見て貰おうって思ってさ、冒険者のウチの彼氏とその友達にお願いしたんだよな」

 

「……なら、お前の目当ては僕なハズだ。なのになんで先輩を攫った」

 

「あ? 便利だから。後、コイツから突っかかってきたから。なんだっけ『有馬君に手を出すな、出すなら自分にしろ』だっけ。うぜえから嫌がらせで済ましてやってたけど、そっちの方が面白そうだしちょうどいいし痛い目見させて、写真撮ってばら撒いてやろうと思って。そしたら……」

 

 先輩は僕の為に、こんな危険な目に遭ったのか……。僕は歯を食いしばり、拳を握る。

 

「なぁじゅり、もうそろそろ良い?」

 

「ま、いっか。やっちゃってよ」

 

「ういー。やっちまえお前ら」

 

 大男がそう言うと、男たちはニヤニヤしながらこちらに向かってきた。

 

「どうしてそんなに楽しそうなんだ」

 

 同じ人間のハズだろう? なのに、どうしてそんなに醜い顔が出来る……。

 

 僕は怒りで頭がどうにかなりそうになりながらも、下卑た笑みを浮かべる男達に問いかける。

 

「いや。そこの芋女、格好の割に顔は割とイケるからな。折角だったらボコボコにして転がした男の前でヤッてやろうと思ってさ。ホラ、そそるだろ?」

 

 大男の言葉に合わせる様に、周りの男達は笑う。その瞬間、僕の中の何かが切れる音がした。そして、怒りのままに動き出す。

 

「あぁ……もういい。お前達はもう、喋るな」

 

「消えッ!?」

 

 メイスを持った男の後ろに回り込むと、僕は一番近くの側頭部に蹴りを叩き込む。

 

「な、なんだコイツ!?」

 

 その後すぐにメイス使いのすぐ後ろに居た、叫びながらロングソードを振りかぶってくる男にサマーソルトキックを叩き込んで昏倒させる。

 

「動きが見えなかったぞ!!」

 

「ッチ、レアスキル持ちかよ。焦んじゃねえ! 囲んで殺せ!」

 

 どうやら、取り囲んで機動力を潰す事にしたらしい。前方から繰り出されるリーチの長い武器や合間を縫って放たれる矢を避けていると、ダガー使い2人が後ろに回り込んできた。

 

「……ボコボコにするんじゃなかったかな」

 

「俺はレアスキル持ちってのが死ぬほど嫌いでなぁ。昔、俺のことを模擬戦で負かして恥かかせてくれやがった同期を思い出すんだよ。だから死ね」

 

 ダガー使い二人は息の合ったツーマンセルで切り込んできて、頬にダガーが掠り血が出る。その瞬間、嫌な予感がして身を捩ると脇腹に槍が掠った。

 

「……」

 

 僕が避けると思わなかったんだろう。僕は一瞬動きの鈍ったダガー使い二人の懐に飛び込み、態勢を戻そうとしている二人の腕を掴んで、槍とハルバード持ち2人に投げつける。その結果、ダガー使い諸共壁に罅を作り槍とハルバード持ちの二人は地面に崩れ落ちる。

 

「ふざけッ!?」

 

 そして勢いのまま、そう絶句しながら慌てて弓に矢をつがえる残り二人を片方は顔面に膝蹴り、もう片方は顎にアッパーを食らわせ吹き飛ばした。

 

「後はお前だけだ」

 

「おいおいおい、嘘だろ。やべえな」

 

 そう言いながらも、どこか余裕そうな笑みで大男はロングソードを肩に担いでこちらに来る。

 

「……そう言う割には余裕そうだね」

 

「そりゃあ、コイツらどいつもこいつも面倒見てやってるだけの雑魚だからな。コイツら7人より俺の方が強い。だがなぁ」

 

 大男はそう言うと、地面で伸びている弓使いを蹴とばす。

 

「レアスキル持ちだろうが、ダンジョンも潜った事もない中坊に負けるくらい使えねーとは思わなかったがな。ゴミ共が。ああそうだ、土下座してクビ差し出せば楽に殺してやるよ」

 

「断る」

 

「仕方ねえ、なァ!」

 

 そうして、僕と大男は互いに向かって駆けだす。大男は僕を殺すために、僕は先輩を助けるために。負けられない戦いが始まった。




 大学行って山崎パン行ってエントリーシート書いてたら、疲れ果てて一日1000文字行かないレベルでしか書けねぇ……。遅くなり申し訳ございません。

 ただまあこれから単発バイトやんないから多少余裕は出来るハズ……。
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