犬系女子との付き合い方   作:りんご(仮)

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おはようございます。早起きして執筆しました。今回はオリジナル+18話後半(キラリンハムスターのガルガル出現後)となります。本作の犬系女子の付き合い方において今回の話はかなり重要になってきます。よろしくお願いします。ついに今日の放送でプリキュア全員揃うぞ!!

※作者は朝から仕事のため帰ってから見ます(いつもの)


だいにじゅうよんわ

ユキと別れて家に着くと留守電が一軒入っていた。留守電の相手はウチのおじいちゃんで色々あって戻るのがもう少し遅くなるらしい。だからお店の入り口に人手不足によるための臨時休業の看板をかけておいてほしいと言われていた。

 

常連には迷惑かけるとはいえ喫茶ドラコネットの現状のスタッフも常連のほとんどは理解している。唯一のスタッフである猪熊さんが歳による体力低下で仕事を続けられないこと。このままだと喫茶ドラコネットは人手不足でお店を維持できない。そうじいちゃんは判断して新人確保するために動くことを決めたらしい。ちなみにウチのじいちゃんは猪熊さんより歳上らしいが正確な年齢は覚えてない。少なくとも70歳以上と聞いてるけどそうは思わせないくらいの元気っぷりである。普段の見た目からは想像もできないんだよな、じいちゃんの実年齢は。そんなじいちゃんにある頼まれごとをされていた。というのも貴行さんの部屋を掃除しておいてほしいとのこと。

 

貴行さん・・・まゆのお父さんで俺のおじいちゃんの息子、俺のお父さんが実の兄にあたる人で今は来客用の部屋として使われるくらいで半ば俺とじいちゃん、貴行さんの物置部屋になりつつある。そろそろ整理を部屋の考えていて色々処分したりして綺麗にすることを考えたらしい。しかし何を捨てたらいいのか分からないからどうしようかと思っていたら分からないものは外の物置にしまっておいてくれとだけ留守電の伝言で言われていた。そんなわけでじいちゃんが帰ってくるまでに大掃除を決行することにした。

 

しかし今回に関してはコレの件があるから予定通りに戻ってきてほしかったんだが・・・まあじいちゃんが予定通りに戻ってこないことや喫茶ドラコネットが不定期での営業なのは割といつものことなので半ば諦めている。

 

「とりあえず・・・じいちゃんが戻ってくるまでにある程度の整理だけでも済ませておくか」

 

やることは部屋の埃を取ったりとか色々あるがこの辺は定期的にやってはいる。となると物置の中にあるものの仕分けになるな。貴行さんの私物に関してはまとめて段ボールに入れて外の物置にしまっておいてくれれば日本に戻ってきた時にでも処分してもらうらしい。Pretty Holicに持っていくなら持っていってほしいし捨てるならその時に捨てて欲しいと。最近は全く会ってないし話もしてないが元気にやってるのだろうか。この前の手紙では父さんと一緒にいたらしいけど・・・

 

そんな感じで一個ずつ丁寧に整理していたら家のインターホンが鳴った。2階にいたので窓を開けてみるといろはが手を振っていた。

 

「おーい辰輝くん」

「いろはか、ガルガルが出たらしいけどどうだった?」

「それについて話したいからお家に上がっていい?」

「分かった、鍵は開いてるからそのまま入ってきてくれ」

 

部屋の整理をしていたらこむぎといろはがウチにやってきたから今回のガルガルの情報を共有するためにニコガーデンと通信を取ることにした。キラリンウサギ曰く今回のガルガルは同じキラリンアニマルのウチの一人であるキラリンハムスターらしい。穴を掘って逃げ回ることが得意だとか。

 

「なるほどな・・・被害が出る前に早く手は打ったほうが良さそうだな」

「だよね・・・」

「けどそのキラリンハムスターがどこにいるか分からないワン」

 

こむぎ曰く今、このアニマルタウンの地下はキラリンハムスターにより大規模な迷路になってるらしくキラリンハムスター自身は自分の体を自由に大きさをコントロールできるため自分達が入れない大きさの穴に入られたら追撃のしようがないらしい。こうなると別のやり方が必要になるが・・・

 

「とりあえず悟にも頼んで共同で調査をしてみる。何かわかったら連絡するからそれでいいか?」

「分かりました・・・なるべく早くお願いしますね。それと辰輝くん・・・」

「なんだ?」

「これはまだ確定ではなく希望的観測の一つなのですが・・・あなたの体質はもしかしたらキラリンアニマルたちを全員元に戻したら直せる可能性があります」

「・・・それ本当か!?」

「あくまで可能性の一つですが・・・しかし辰輝くんの体質がどういう原因でああなってるのかは私にもわかりません。そこさえわかればいいのですが・・・何か原因とか心当たりはないのですか?」

「残念ながら心当たりはないな。そもそも竜崎家は代々動物に懐かれにくい体質を受け継いでる。個人差はあるけどな」

 

同じ体質を受け継いでてもまゆのお父さんはそれをほとんど受け継いでない。少し強めに受け継いでるのは俺のお父さんとおじいちゃんでかなり強めに受け継いでるのが自分らしい。

 

「けどいくら動物に懐かれにくい体質でも辰輝くんのはちょっと行きすぎてない?」

「どういうことワン?」

「辰輝くんのお父さんもおじいちゃんもそうだけどあくまで竜崎家の体質は懐かれにくい体質なだけで懐かれない(・・・・・)わけではないんだよ」

 

いろはの言う通りでこの体質の本質は懐かれにくい体質なだけであって懐かれないわけではない。現に俺のお父さんの職業は動物と関わるレンジャーでおじいちゃんも乗馬クラブに所属していて普通に馬に乗りこなせる。いくら懐かれにくいとはいえ人懐っこい動物とか温厚な動物なら簡単に打ち解けることができる。これが本来の竜崎家の受け継いでる体質なのだがなぜか俺だけその体質がかなり強く出てしまってる。温厚な動物にすら懐かれないくらいには・・・

 

「不思議ですよね辰輝くんの体質は。そもそもニコガーデンの動物がここまで誰かに警戒心剥き出しにするなんて普通はあり得ないのですが・・・」

「とにかくキラリンアニマルを全員助け出せれば辰輝の体質は直せるってことでいいワン?」

「根本的な原因さえ分かればの話ですがね。以前ニコダイヤの力を実験も兼ねて辰輝くんに試してみたことはあったのですが何か強い力に弾かれてしまって・・・そもそも辰輝くんのに関しては本当に体質なのかすら疑わしいところはあります」

 

ニコダイヤの奇跡の力。その力でこむぎは俺たちの通うわんにゃん中に通えることになったがその奇跡の力を持ってしても俺の体質は今のところ直せないらしい。おそらくだが直すにしても9匹のキラリンアニマルが全員揃わないことには完全な力を取り戻せないらしいから不完全な状態では難しいとか・・・

 

「けどこむぎはたつきのこと平気だよ。こうやって触ることもできるし」

「こむぎ様や・・・あとプリキュアになれるネコさんもそうですがあなたたちは数少ない例外なのかもしれませんね」

「それがそうでもないんだ・・・実際俺が普通に相手できるのはこむぎとまゆの飼ってるユキ、そして悟の飼ってる大福の3匹のみ。しかしこむぎに関しては最初から懐かれてたわけでもない。いっぱい噛まれもしたし吠えられもしたし悪戦苦闘の毎日だったのは確かだ」

「えっ!?そうなの!?」

「こむぎはあまり覚えてないもんね。あの日あの場所で出会った時に・・・傷ついてるこむぎを見て連れて帰ろうとしたけどこむぎは警戒心剥き出しだったもんね」

「まああんな状態じゃあ人間不信に陥っても仕方ないだろ。それを分かった上で俺は無理やりこむぎをいろはの家に連れて行ったわけだしな。俺が怖かったせいで相対的にいろはに助けを求める感じでいろはとこむぎはすごく早い段階で打ち解けたのは確かだ。いろはと打ち解けられたのは嬉しかったしそれなら俺が懐かれなくても問題ない。そう思ってた・・・けど」

「けど?」

「いろはがこむぎを飼うこと。育てることを決めたときに思ったんだ。このままでいいのかって。こんな体質だけど諦めなければなんとかなるかもって」

 

幼なじみだからってのもあったが何より動物がこんなに好きなのに俺はあの時点で誰からも懐かれたことはなかった。おじいちゃんに聞いて毎日いろはの家に行ってたくさんの方法でコミュニケーションを取った。

 

「なら辰輝くんはどうやってこむぎ様と打ち解けたのですか?」

「・・・すごく古典的な方法だったけどな。提案したのはいろはだったんだよな」

「私がいっそのことエサでこむぎを釣ってみたらいいんじゃない?って辰輝くんにアドバイスしたんだ。こむぎは食いしん坊だからもしかしたら仲良くなれるかもしれないって」

「・・・それがある意味きっかけだったんだよ」

「きっかけ?」

「こむぎと出会ったから・・・こむぎがいて、こむぎと仲良くなりたい。そのためだけに俺は始めたんだよ。料理をな」

 

そうっ、俺は別に幼少の頃から料理が好きだったわけではない。もちろん興味がなかったわけでもないが特別にのめり込むようなきっかけは何もなかった。けどいろはのこの一言で始めようと思った。

 

エサで釣る作戦についてだが単純にドックフードやウエットを与えたところで効果は薄いのは目に見えている。そこでじいちゃんに相談したら犬用のクッキーの作り方を知ってたらしく俺はその日から料理を始めた。意外なもんだな、今は当たり前のように毎日料理してるけど最初は人用の料理ですらなかったんだよな。スタートは。

 

「少しずつ試行を重ねてこむぎの好みの味に近づけてやがてこむぎが食べてくれるようになっていろはが言ったんだよな」

「辰輝くんと仲良くしたら美味しいクッキーがまた食べられるって」

「そこからこむぎは俺のことをクッキーをくれる人と認識してくれるようになってクッキー忘れた日には不機嫌になることもあったけどなんだかんだでその過程と長い長い時間があって打ち解けたんだよ。ついでにいろはがきっかけをくれてこむぎのおかげで今はすごく料理が好きになったんだよな」

 

ものすごく嬉しかったのを覚えてる。動物が大好きなのに誰にも懐かれない絶望感、向き合い方も距離の取り方もいっぱい調べた。悟ほどではないけど俺にも動物の知識がそれなりにあるのは動物との向き合い方の本を読んだのがきっかけだ。どれも殆ど効果はなかったが距離感の取り方だけは無駄に上手くなったと思ってる。それでもこむぎに懐かれて嬉しくて初めて撫でた感触も未だに忘れたことない。

 

「なんだかんだでこうやってちゃんと喋れるようになってからは伝えてなかったな。今の当たり前のような日常もくれたのはこむぎと出会ったからだ。ありがとなこむぎ、俺と出会ってくれて。こうして懐いてくれて・・・」

「たつき・・・・たつきーっ!」

「うわっ、こむぎっ」

「こむぎも!こむぎもたつきのこと大好きだよっ!」

 

今は昔ほど動物に懐かれたいとは思わなくなったがそれでもやっぱり俺はどうしようにもなく動物が好きなんだなって改めて思う。もし本当にこの体質が治る・・・緩和するならもっといろんな動物と向き合いたい。今の俺の夢はおじいちゃんの店を継ぐことだがもし叶うならもっといろんな動物と触れ合いたい。それが俺の小さい時から抱いていた夢だ。動物に懐かれたい、この体質を治したいって。

 

「こむぎもそうだけど結局、誰かの笑顔が見れるってことが嬉しかったんだと思う。後押しでより料理にのめり込むようになったのもまゆがそのきっかけをくれたようなものだしな」

「まゆちゃんが?」

「この前、ユキと出会った時の頃を話したこと覚えてるよな。あの日、まゆが風邪をひいたけどあの頃はまだそこまで料理が上手くもなければレパートリーもあったわけでない。それでもまゆが美味しいっていってくれてそのときに確信したんだよ。俺は元々、料理が好きだったんだって」

 

そこからいっぱい料理して上手になったけどいろはは料理しないから共有相手がいないときにおじいちゃんに買ってもらったスマホでこっそりキュアスタを始めて・・・始めた頃の小学生の時に同年代の子は会ったことなかったけど中学生や高校生の人に意見やアドバイスをもらってそして今の俺がいるんだ。途中にキュアスタを通して親友(・・)と呼べる存在と出会えたし。

 

「今日は猿渡が体調不良だったけどこむぎもいろはも本気で料理したいなら俺が一から教えてやる。なんだかんだできっかけをくれたのはお前らだしな」

「たつき・・・」

「辰輝くん・・・」

「話が逸れたな。それでキラリンハムスターの件だが・・・フレンドリータクトで探すことはできないのか?」

「えっ・・・けどフレンドリータクトにそんな機能なんて・・・」

「私の力を使えばかなり広範囲の場所まで音で聴き分けて探すことは出来るかもしれないキラ」

「そっか、その手があったね!!」

 

と通信を繋いでいたキラリンウサギはそんなことを言った。フレンドリータクトにはガルガルの心の浄化の他にそれぞれのキラリンアニマルの力を付与することができる。5匹もいるなら何かしら方法はあるかもしれないがキラリンウサギの能力ならもしかしたら見つけられるかもしれない。

 

「よしそうと決まればこむぎ!」

「ワンっ・・・・」

 

そう言ってこむぎはパクトの力で人の姿に変えてそのままプリキュアに変身した。

 

「フレンドリータクト。ヘルプ、キラリンアニマル。うさぎ!」

 

そう言っていろは・・・フレンディはその力によりうさみみのヘッドフォン?を装着した。初めて見るけどキラリンアニマルの力の付与ってそんな感じなんだ。この能力はうさみみヘッドフォンを通して聴力を底上げして音で探すことができるらしい。ガルガルの鳴き声さえ聞こえれば特定できるらしいけど・・・

 

「ガルガルの声と・・・戦ってる音が聞こえる」

「きっとニャミーだ!」

「急ごうっワンダフル!辰輝くん、ありがとね。ちょっとガルガルになったキラリンハムスターを助けてくるね」

「行ってくるね、辰輝」

「頼むぞ、二人とも」

 

そう言ってニコガーデンとの通信を切ってワンダフルとフレンディはそのまま飛び出して行った。今度こそなんとかなればいいけど・・・とりあえず俺は掃除を続けよう。荷物の整理とか諸々残ってるしな。途中青色の石があったりと変なものが多いがそもそもじいちゃんの私物は大体変なもの多いので何も考えずに段ボールにまとめてじいちゃんの部屋の隅に置いておくことにした。絶対貴行さんの私物でないことは分かる。にしてもさっきの石はじいちゃんがくれたお守りのペンダントによく似てたが・・・

 

思ったより時間がかかったが言われた通りいるものいらないものを整理して貴行さんの私物は外の倉庫にしまい、じいちゃんの私物はとりあえずじいちゃんの部屋にまとめて置いておくことにした。じいちゃんに確認も兼ねて電話したがやっぱり電波の届かないところにいるらしい。そもそも電源を切ってる可能性もゼロではないが・・・そんなことを考えていたらインターホンが鳴る。いろはたちかな?ガルガルになったキラリンハムスターを助けられてるといいが・・・

 

「・・・・・」

「ユキ、どうしたんだ?こんな時間に・・・」

 

人間の姿のユキがものすごく暗い顔をして俺を訪ねてきた。もう外もくらいのにまゆが心配してるだろうと思って何があったのかを聞こうと思ったらユキは俺の質問に答える前に俺に抱きついてきた。そして弱々しい声で言った。

 

「まゆに嫌われてしまったわ・・・」

 

何となくこうなることは予想はできていたが話を聞くために俺はユキを家に入れることにした。




そんなわけで主人公の掘り下げをやっとやりました。次回、だいにじゅうごわで新学期編完結になります。本編では1日間が空いてますが都合によりそのまま日付は変わらずに終盤まで続いています、ラストはまゆがユキに対して怒って辰輝の家にくる(展開上19話冒頭に持っていってる感じです)

それとくっそ昔のアニメネタを元に作った話を意外にも認識してる人多くてびっくりしてます。おい何年前の作品だとry)

それでは次回もよろしくお願いします。新章に早く入りたいのでなるはやで投稿します。新章はわんぷり勢揃いした後の本編もやりながら進めていきます。
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