犬系女子との付き合い方   作:りんご(仮)

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アニメ21話を見た感想がユキのスペック高すぎていろはがどんどん不利になっていってる件について。

予約なし投稿は4/17以来らしい・・・


だいさんじゅうわ

じいちゃんが帰ってきたあの日、1人の女の子を連れてきていた。彼女の名前はソラ・ハレワタール。じいちゃんと同じ故郷出身でその正体は遥か遠くの異世界・・・スカイランドからやってきたらしい。ソラは修行して更に強くなる。そのために必要なことをじいちゃんか学んでるらしい。じいちゃんは最初渋っていたがソラを従業員として雇う・・・しばらくソラを借りるという形でソラが所属している護衛隊を一時的に抜けてる状態である。ソラは護衛隊でも頼りになる存在だから抜けることに対しては一定数の反対があったらしいが現隊長が説得してソラを再びこっちの世界へ送り出したらしい。

 

その護衛隊の現隊長がじいちゃんに色々と恩があるらしくソラを今まで以上に成長させるにも必要なことだと判断したとか。ついでにソラはアルバイトには憧れがあったらしく一度やってみたかったとか。なんでも4つ上の人と少しの間だけどソラの友達の家で厄介になってたことがありそれで楽しそうだなと思ってたらしくソラがじいちゃんの条件を簡単に承諾したのもその背景があるらしい。それでじいちゃんの案とソラの願いで今日一日ソラにアニマルタウンを案内することになった。

 

「辰輝くん、おはようございます!今日もいい天気ですね!」

「おはようソラ。よく眠れたか?」

「はいっ、バッチリです!この日をすごく楽しみにしてました。辰輝くんっ、今日はよろしくお願いします」

「・・・そっか」

 

正直あまり明確な行き先を決めてないけどまあソラならきっとどこでも楽しめるだろう。

 

「じいちゃん、それじゃあ行ってくる。猪熊さんも、まさか残ってくれるとは思ってなくて。体調は本当に大丈夫なんですか?」

「まあ最近崩しがちだけど週一程度ならまだまだ出られるよ。心配しんさんな」

 

まだまだ若いもんには負けんわいと行ってストレッチを始める。張り切りすぎて腰とか肩とかやらないといいけど。

 

「それじゃあじいちゃん、行ってくるわ」

「楽しんできなさい辰輝。それとちゃんとエスコートしてやるんじゃぞ」

「分かってるよ・・・」

 

とりあえず外でソラを待たせっぱなしだし早速行くとするか。そんな感じで家を出発してソラに街の案内をすることになった。この時俺は思ってもいなかった。ソラにただ街を案内するはずがまさか長い長い1日になるってことを。

 

あらかじめソラにはどこか行きたいところとかあるかとリクエストしてみたが全部俺に任せるらしい。場所を言われたところでソラはこの街に来て間もないからイメージがわかない。それよりかは俺が案内するのが確実だからお任せコースということになった。

 

「とりあえずここで立ち止まっても仕方ないし行くか」

「はいっ!」

 

ソラは鼻歌を歌いながら楽しそうに歩いていた。聞いたことないメロディだけどソラの故郷の歌なのだろうか。まあそれはともかくソラに案内するならまずはアニマル商店街は外せないだろう。本当は見晴山とかアニマルショッピングモールとか色々案内したいところはあるけどそんなに時間がないし、近場でじいちゃんにか買い物を頼まれて行ける範囲になるとやはりアニマル商店街だろう。アニマルショッピングモールは少し遠いし。

 

「それでまずはどこに行くんですか?」

「アニマル商店街に行こうかと思ってたけどその前に案内したいところがあるんだ」

 

そう言ってアニマル商店街に続く道を歩いていてその通り道にある公園にたどり着く。そうっ、アニマルタウンの名所の一つ、海浜公園だ。

 

「大きな公園ですね!リスにうさぎ、もしかしてあれ全部野生ですか?他にもペットを連れてる人がいっぱいいます!」

「ここは動物と遊べる、触れ合えることで有名で季節にもよるが春は桜、秋は紅葉を楽しめる」

 

まゆとユキの歓迎会の意味も込めてここで花見もやったよな。まさかあそこからまゆとユキがプリキュアきになるとは思ってもなかったが。今のシーズンはちょうど赤ちゃんも増える時期だしな。最近いろは主催の赤ちゃんツアーもやったばかりだし。

 

「まるで動物園みたいですね」

「ちなみに動物園はもっとすごいからな」

 

というのもアニマルタウンと呼ばれることだけあって普段見られない動物ですらこの街だと見ることができ、この街の動物園は年中賑わってる観光スポットにもなってる。ゆっくり見たいなら平日の朝イチや昼過ぎに行くのが無難かな。あそこは人多すぎて地元民ですらあまり行けないところでもあるし。

 

「昔、ソラシド市に住んでた頃に動物園に行ったことありますが今でも鮮明に覚えてますよ」

 

ちなみにスカイランドと俺たちの住む世界では同じ動物でも少し名前や模様が違ってるらしい。ものすごく興味があるので今度ソラに写真を見せてほしいとお願いしたら「マスターにお願いしてみればいいんじゃないですか?」と言われた。そういえば写真家としての一面もあったの忘れてた。じいちゃんに頼めばスカイランドの写真とか見せてもらえるのだろうか。いやそもそも店に飾ってある写真はスカイランドのものだし大丈夫か。

 

「さてとこのまま真っ直ぐ抜けたらアニマル商店街だ」

「・・・」

「どうかしたか?ソラ」

「いえっ・・・多分気のせいですね。行きましょうか辰輝くんっ」

「・・・ああっ」

 

ソラが一瞬別の方向を見ていたが何かあったのだろうか。ソラは言っていたが気配に関しては人一倍敏感でありその敏感さを今はより研ぎ澄ませることができるらしい。スカイランドで任務や遠征で魔物を察知する際には色々あるがソラは気配を感じ取ることに極限に鍛えたから何かあってもすぐ分かるらしい。つまりこむぎの匂いやユキの耳を頼らなくてもソラの気配を感じる能力あったらワンチャンガルガルを早く保護できるってことだよな。まあ流石にソラを巻き込むわけにはいかないが。確かにソラは強いんだろうけど異世界人だし巻き込んだら更にややこしいことになるしメエメエに怒られるし。それよりも先にソラにはアニマルタウンについて知ってもらわないと。

 

「とりあえずついたぞ。ここがアニマル商店街だ」

「おおっ!いろんなお店があって市場みたいな感じですね。アニマルタウンにはもっと大きな施設はないんですか?」

「ショッピングモール街みたいなところか?まああるにはあるが・・・」

 

街全体を案内する上で今回は必要ないだろう。駅の近くにあるから利便性では一番便利だけどだからといってアニマル商店街が廃れてるかと言われたら全然そんなことなくて商店街には商店街固有の強みがちゃんとある。それにわんにゃん中の通学路でもあるしな。平日だとこっちも学生で賑わってたりする。

 

「とりあえず俺がよく行くところに案内するからな」

「よく行くところ?」

「行きつけの店だよ」

 

最近はニコガーデンだったりガルガルの件で全然行けてなかったけど俺の趣味というか休日の過ごし方というかその一つに喫茶店巡りがある。元々じいちゃんの影響で喫茶店を好きになったってこともあるがアニマルタウンはそもそも喫茶店として個性がかなり強い。故にじいちゃんみたいなタイプの昔ながらの喫茶店はこの街だと逆に珍しかったりする。そのせいで学生から見るとウチの喫茶店は敷居が高いように思われてるかもしれない。

 

「着いたぞ、ここだ」

「辰輝くんっ!もしかしてここって!」

「いわゆる猫カフェってやつだな」

「テレビで見たことあります!猫さんと触れ合える喫茶店ですよね!」

 

最近は珍しくもないらしいがアニマルタウンはとにかくこういう喫茶店が多い。他の町から来た人でも楽しめるように猫カフェがあったり、動物と一緒に入店できて一緒に楽しめる喫茶店なんかもある。実はこの街はかなりの喫茶店があったりするんだよ。そして店の8割が動物に関連した喫茶店に当たる。

 

「わぁあああああ!話には聞いてましたが本当に猫さんがいっぱいです!ここは天国ですか!最高です!」

「ソラ、気持ちは分かるが店内では静かにな」

「ハッ!ご、ごめんなさいつい・・・」

 

興奮する気持ちも分かるが猫は非常に音に敏感な生き物だ。聴力は犬の何倍もあり遠くからの会話も聞こえるとか。ここの猫は人懐っこいのばっかりだから問題ないだろうけど・・・

 

「ニャア・・・・」

 

俺が来店したとたん猫たちが睨んでくる。こっちに来るなあっちに行け、はよ帰れと言わんばかりに。この猫の嫌われ具合のせいで出禁になってもおかしくないんだけど俺は何もしてないんだよな本当に。

 

「いらっしゃい辰輝くんっ。久しぶりだねウチに来るの」

「店長さん、こんにちは」

「そっちの女の子は?見かけない子だけど君の友達かい?」

喫茶ドラコネット(ウチ)の新しい従業員です。色々あってアニマルタウンを案内することになりまして」

 

動物と触れ合えるカフェ・・・きっとこういうのは異世界人のソラにとっては珍しくて違う世界が映ってるのだろう。

 

「あのっ、よろしければ撫でてもいいでしょうか?」

「どうぞ、優しく撫でてあげてくださいね」

「店長、俺は端っこで見ておくのでいつものセットを一つ」

「かしこまりました。それじゃあいつもの用意するから待っててね」

 

この猫カフェは昔からたまに来ていてこうやって猫を眺めている。しかし肝心の猫が揃いも揃って俺を睨んできたり威嚇してきたりする。ちなみにここにいる猫の大半は人懐っこい性格である。なぜお前らはダメで人間不信で基本誰にも触らせないユキは気を許してくれてるのか未だに分からない。少し前に聞いたことがあるが本人には結局はぐらかされてしまったし。

 

「すごく可愛いです」

 

今日はそこそこ賑わってるな。お客さんが多くいるおかげで俺に対するヘイトもいつもよりマシになっている。にしても猫に対するスキンシップって撫でたり、せいぜい抱きしめたりするくらいだよな。普段頬擦りしたり吸ったりする奴が近くにいるせいで感覚ぶっ壊れそうになるけど。

 

「お待たせ辰輝くんっ、いつものセットよ」

「ありがとうございます、店長」

 

俺が注文したのは猫クッキーセットと言って猫の形したクッキーとドリンクが一つ選べるセットメニューを頼んだ。ちなみにドリンクはもちろんブラックコーヒーである。

 

「君も触れたらいいのにね」

「見てる分だけでも充分ですよ。それに写真も撮れるし・・・」

 

今はソラが猫じゃらしを使ったりボールを使って遊んでくれているからそれに気を取られてるおかげで非常に撮りやすい。いつもなら絶対に撮らせてくれないんだよな。写真を嫌がる猫も多いが何より俺が撮影者だと余計撮らせてくれなくなる。今日はソラがいてくれてある意味ラッキーだな。

 

「それにしてもすごく楽しいですね。あとすごく癒されますっ」

「喫茶店にも色々あるからな。今日は猫カフェにしたけどソラが気になるならまた今度別の喫茶店を紹介してやるよ。勉強にもなるしな」

「それいいですね!それじゃあ辰輝くん、次もお願いしますね」

「時間ができたらな」

「それより辰輝くんが持ってるそれはクッキーですよね」

「この店のおすすめのクッキーだ。すごく美味くて人気があるぞ」

 

俺がこの前作ったユキをモデルにしたメニューもこの店が参考になってたりするしな。

 

「一つもらっていいですか?」

「ああっ・・・ほらっ」

 

俺は皿に載っているクッキーを一つ取ってソラに渡す。もちろんそれを受け取って食べろ、そういうつもりで渡したのだが・・

 

「はむっ!」

「なっ!!」

 

ソラはあろうことかそのまま口で俺の持っていたクッキーを咥えた。確かに今のソラは猫を抱えていて両手が塞がってるけど・・・

 

「そ、ソラっ!おまっ!」

「う〜んっ、このクッキーもすごく美味しいですね。辰輝くん、どうかしましたか?顔が真っ赤ですけどもしや体調が悪いのでは!?」

「な、なんでもねぇよ」

「なんでもなくないです!ちょっとじっとしててください。熱測りますので」

 

そう言ってソラは髪の毛をかき上げてからそっと俺のおでこにくっつけてくる。やばい、ソラとの距離が近すぎる。てかすごくいい匂いするし同じシャンプー使ってるはずだよな。香水とか化粧とかはしてないあたりソラはあまり興味なさそうだし。

 

「熱はないみたいですね、ですが無理は禁物ですよ辰輝くん」

「・・・・」

「やっぱりどこか具合が悪いのですか?」

「そ、そんなことない!お前も言っただろ!熱はないから心配するな」

「辰輝くんがそう言うなら・・・」

 

心臓の音がバクバクする。あまり至近距離だったので思わず動揺してしまった。落ち着け俺、ソラはじいちゃんがよこした新しい従業員だ。不意打ちでときめくな。あとおでこで熱を測るとかいつの時代だよ。スカイランドでは普通なのか?

 

「あらあらっ・・・」

「なんですか?店長・・・ニヤニヤして」

「ふふっなんでもないわよ。時間までゆっくりしていってね」

 

そんなわけで猫カフェを堪能して支払いを済ませた後、商店街のいろんな人を紹介する。肉屋に魚屋とか、この辺は顔見知りの人が多い。そもそも俺はショッピングモールより商店街の方をよく利用してるしな。安いしおまけしてくれるしじいちゃんは商店街の会合にたまに顔出すし。にしても・・・

 

「はむっ!このクレープも美味しいですね!」

 

以前こむぎと出かけたときに商店街に立ち寄ったときにキッチンカーが停まってたことがある。確かあの時はまだ春休みでパクトの力でこむぎが犬から人間に姿が変わって間もない頃だったけど・・・あの時はソフトクリームが珍しがってこむぎとソフトクリームを食べたけどそもそもこのキッチンカーはソフトクリームも取り扱ってるクレープ店が正しい。しかし不定期のため商店街エリアに停まってることはほとんどないが・・・

 

「いらっしゃいませー、ってあなた確か春休みの時にみたボーイじゃない」

「ゲッ・・・予想はしてたがやはりあんたかよ」

 

嫌な予感がしつつもクレープを食べたいというソラの願いを反古するわけにもいかず仕方なく並んだのだがあのときに会ったあのお姉さんだった。正直この人は苦手だ。

 

「それで一緒に連れてる子は・・・まさか浮気?ダメだよ、君には大事な子がいるのにそんなことしちゃ!」

「なわけないじゃないですか!」

「浮気って・・・辰輝くんにはお付き合いしてる人がいるんですか?」

「いねぇよ!信じるな!」

「でも変ねぇ。春休みの時はその子と一緒だったのに。喧嘩とか?」

「してないし全部誤解ですよ!全く」

 

だから前にも言ったけどこむぎは彼女じゃないって言ってるだろうが。この人、多分分かってて揶揄ってるな。クソが、俺の最も嫌いなタイプだ。

 

「いやだなぁボーイ。ほんのジョークだよ。顔を真っ赤にしちゃって」

「ったく人をおちょくるのもいい加減にしろよ」

「ごめんごめん、君のような子を見てると揶揄いたくなるのが悪い癖なのよね。お詫びも兼ねて彼女さんにはおまけしてあげるから許してね」

「だから彼女じゃねぇって言ってるだろ!ところで今は何か割引でもしてるのか?」

「今は特には・・・でも君は面白いから連れの子にはおまけしてあげる。何かあったら話聞かせてね」

「ハッ、絶対に嫌だね」

 

最後にお姉さんは名前を名乗ってくれたが微塵も覚える気ないし出来ればもう会いたくないので無視した。無視してよかったんですか?とソラに聞かれたけどいいんだよ無視で。しかし・・・

 

「腕は本物なんだよなぁ、この人」

 

性格は俺の苦手なタイプだが、クレープといいソフトクリームといい料理の腕に関しては嘘偽りのない実力だ。一体何者なんだあの人は・・・こうして食べてみると世界の広さってのを思い知らされる。そんなわけで俺たちは今、クレープを片手に近くの椅子に座って休憩していた。

 

「動物にたくさん触れ合えて、美味しいものが多くて・・・素敵な街ですね」

「・・・そうだな」

 

俺は去り際に例のお姉さんに捕まったときに言われたことを思い出す。『付き合ってるか付き合ってないかはともかくとして今の子も前の子も君に取っては好みの子ではあるんでしょ?』と言われて強く否定できなかった。

 

俺は彼女が出来ず更に動物に懐かれないせいで好みのタイプが動物系女子である。これは動物とは触れ合えないけど犬系や猫系の女の子と付き合えたらわざわざ動物にさわれずともそういう気分になるのでは?という極めて不純な動機である。こむぎは犬系と言われたら犬系・・・てか元が犬だから犬系で当たり前なんだけどソラも犬系かと聞かれたら当てはまるんだよなぁ。

 

そもそも犬系ってどういう人のことを指すのかと言ったらいつも明るくて無邪気だったり、表情がコロコロと変わったり、嘘をつくことができない素直さだったりと色々あるがソラは結構当てはまってんだよなぁ。まあソラとは会ったばかりで何も知らないから全部当てはまるかなんて分からないけど・・・例えば甘え上手なのかはこればっかりはわからないし。

 

「辰輝くんは以前にもあの店に行ったことあるんですよね?」

「ああっ。こむぎ・・・友達とな」

 

こむぎとの関係が友達と言われたらそうなのかどうかは怪しいところだけど。これは別に仲が悪いという否定ではなくこむぎ自身は犬だからどう表すのが適切なのか正直わからない。

 

「それじゃあずっと私たちをつけてるのはこむぎさんって人なんですかね?」

「・・・・は?」

「後ろの茂みに隠れてないで出てきたらどうですか?そこにいるのはバレてますよ」

 

そう言ってソラはクレープを頬張りながらそんなことを言った。すると本当に茂みが動き出してそこにはこむぎといろはがいた。

何故かサングラスをかけて・・・

 

「いやぁ、バレちゃってたか」

「お前らなんで・・・」

「その反応を見るにビンゴみたいですね。あなたがこむぎさんでよろしいですか?」

「えっと・・・こむぎは私じゃなくてこっちなんだけど」

「ワンっ!」

「えっ・・・このワンちゃんがこむぎさんなんですか?あなたじゃなくて」

 

どういうことが説明してくださいと顔に書いてあった。やべっ、あまりにも自然な反応したせいでソラが混乱を起こしている。こむぎなのはあってるけどその姿のこむぎじゃないし言ったところで大騒ぎになるし・・・

 

「それより辰輝くん、この人は誰なの?もしかして辰輝くんの彼女!」

「いやっ、こいつは・・・」

「ワンワンっ!」

「こむぎ、どうしたの?」

 

こむぎがボソボソといろはに耳打ちする。あまりにもシュールすぎて笑いそうになるがソラからしたらまさかこむぎが普通に喋っていて口裏を合わせてるとは思うまい。そもそもソラはウチの従業員であって彼女ではない。そもそも何コソコソ話してるんだが・・・

 

「よく分かりませんが私は辰輝くんの彼女じゃありませんよ。辰輝くんはこむぎさんと付き合ってるんですよね。さっきクレープ屋のお姉さんから聞きましたよ」

だからそれも誤解だ!

あれあの人の冗談だったんですか!

「当たり前だろ!なんで信じた」

「いやぁ・・・辰輝くんが照れ隠ししてるのかな〜って。よく考えたらこむぎさんは犬ですしありえませんよね!きっとお散歩してたのをデートと表現したところでしょうか。うんうんっ」

 

そう言ってソラは一人納得した。その言い方だけならソラの推測通りほぼ満点の回答なんだよ。こむぎが人の姿になって散歩してたまでがいるんだけど。とりあえず変に解釈してくれたおかげで誤解が解け・・・

 

「こむぎどういうこと?辰輝くんといつ付き合ってたの?彼女ってドウイウコト。あとさっきのこむぎの話と合わせると春休みに辰輝くんと散歩してたときだよね?説明して・・・」

「いろはすごく笑顔が怖いワン!あと、こむぎ何のことか全然分からないワン!だから身体を上下にブンブンするのはやめてほしいワン!頭がぐわんぐわんするワン!」

「こ〜む〜ぎ〜!!!」

 

こむぎといろはが口論になって何やってるんだこいつらと思いながら俺はソラの方を向く。ソラは目を点にさせていた。やべっ!ソラいるのに何やってるんだ!

 

「おいいろは、こむぎ!」

「なに辰輝くんっ。今、私はこむぎとお話を・・・あっ」

「目が回るワン・・・ぐえっ」

 

そう言ってこむぎは目を回したまま倒れてしまった。やばい色んな意味で終わった・・・

 

「あのっ・・・辰輝くん」

「・・・なんだ?」

「・・・この世界の犬は人の言葉を話せる個体もいるんですね。ましろさんからこの世界の動物は人の言葉を話さないと聞いてましたので・・・」

 

そうだよ、そうなんだよ。オウムみたいな一部特殊なやつを除いたら普通は人の言葉を話す動物なんていない。うんっ、そのましろさんの言った通りなんだよ。てかそれだとソラの住んでる世界は話せる動物がいるってことになるけど・・・

 

「えっとそのっ・・・」

「・・・とにかく場所を変えませんか?ここでは少々目立ちます」

「そうだな」

 

幸いなことに周りには人がいなかったおかげで俺たちの会話は聞かれてないみたいだが。とりあえず場所を変えよう。俺たちはこの場を後にしてひとけの少ない場所に移動した。

 




Q,バレるの早くないですか?

A,キュアリリアン出るより先に親バレしたやつらだぞ。諦めろ。

そんなわけで始まってしまいました。犬系女子の付き合い方、ラブコメの部分がようやくスタートです。おそらく次で書ききれる自信ないのでこれ含めて3つに分割する予定です。

6月ネタやりたかったけど6月に間に合う気がしないので7月に6月ネタやります。そんなわけで次回の投稿が今月最後の更新を予定しています。よろしくお願いします。



軽いまとめ
ソラが認知してることについて

・ニコガーデンの存在(辰輝が話したため知ってる)
・ガルガルの存在(気づいてはいる)
・プリキュアの存在(気づいてはいるが変身後しか見てないため変身前が誰なのか分かっていない)
・こむぎが喋れること(今さっき知った)
・こむぎが人間になれること(これはまだ知らない)

逆にソラがプリキュアになれることは辰輝のおじいちゃん除いて誰も知らない。ちなみに辰輝のおじいちゃんはわんぷり組も含めて多分全て把握していると思われる?

わんだふるぷりきゅあ、メインキャラは誰が一番好きですか?

  • 犬飼こむぎ/キュアワンダフル
  • 犬飼いろは/キュアフレンディ
  • 猫屋敷ユキ/キュアニャミー
  • 猫屋敷まゆ/キュアリリアン
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