とりあえずSpecialepisodeは本編のツチノコ回に追いついた後で書こうと思います。
更新速度ゴミなので何かあったら活動報告使っていこうと思います(使ったことないけど)
今回は6月をテーマにしたオリジナルの話です。
「辰輝くん・・・暇ですね」
「まあ梅雨だしな」
家に帰ってきてから仕事の服に着替えてカウンターに入る。ソラも気合いを入れているのだが雨のせいで客足が全くないのである。まあ晴れてたところで客は少ないは禁句である。
しかしこうも雨が長く続くと精神的に参ってしまいそうだ。俺たちもそうだが特にこむぎとかは心配だな。散歩は適度な運動やストレス発散にもなるというがこうも雨が続くと散歩もクソもない。
「そういえば辰輝くん、この前はありがとうございました」
「この前?なんの話だ?」
「このハンカチです!まさか私のために作ってくれるなんて思ってませんでした」
本当は授業で作っただけでみんなが交換してたから俺は同居人になった記念の意味も兼ねてソラにそのハンカチをあげただけなんだけどまあ本人はめちゃくちゃ喜んでるしそういうことにしておこう。あっ、そういえば・・・いろはたちに刺繍のハンカチ作る約束だったな。まゆのやつが既にハンカチ完成させてるせいで作らざる得なくなったんだよな。とりあえずまゆ、ユキ、こむぎ、いろは、悟の用意しないと。
ちなみにこういう時間を有効活用して宿題したりとか新作を試したりとかしている。これも中学生で家のお手伝いをしてるからこそできる芸当だ。
「そういえばソラ、じいちゃんいないけど出掛けてるのか?」
「マスターならアニマル商店街に行きましたよ。店に来たえーっと・・・確か鷲尾さんって言ってましたね」
「ああっ・・・あの人か」
「有名な人なんですか?」
「このアニマルタウンの町長やってる人だ。多分7月にやる七夕祭りの打ち合わせだろ」
「七夕祭り?」
「毎年、アニマルタウンではアニマル商店街で七夕祭りをやるんだよ。願い事が叶うと言われてる鏡石の周りに笹の木を飾って願い事を書く。それに加えてお祭りだから屋台が出るんだよ。鷲尾町長に頼まれて去年喫茶ドラコネットも参加したんだけど・・・・」
「なんかあったのですか?」
「めちゃくちゃ売れてな。お客さんを大半掻っ攫ったことがあったんだよ」
「へぇー、そんなに話題になったんならここのお客さんは増えてもおかしくないですよね?」
「まあ喫茶ドラコネットのメニュー表にはない商品だし祭りだからこそ輝く商品でもあるしな」
去年の七夕祭りは人が多過ぎて客捌いたことには七夕祭り終わってて何も出来なかったんだっけ?忙しいのはいいことだが本当に疲れた。てか今年もやるつもりなのだろうか。まあ鷲尾町長に頼まれたら断れないよな。じいちゃんも人がいいから。
「ちなみに何を売ってたんですか?」
「・・・・」
「辰輝くん?」
「いやっ・・・なんというかじいちゃんのセンスは独特でな。なんでいえばいいんだろうか」
「そんなに独特なんですか?」
「美味しいのは美味しいんだ。ただ俺の知ってるものとは少し違ってびっくりしたというか・・・名前はヤーキターイっていうんだよ」
普通にたい焼きでいいのでは?と思ったが何か変かとじいちゃんに言われた。変なのはじいちゃんのネーミングセンスだ。あと味は文句なしに美味しいんだけどなんか俺の知ってるたい焼きじゃないし。まあその変わったネーミングセンスと変わった味がアニマルタウンでめちゃくちゃウケたんだけどな。喫茶店にたい焼きはミスマッチなのでメニューには載ってない。客足が増えてないのはその辺の側面もある。
「ヤーキターイですか!?」
「その反応、ソラはヤーキターイのこと知ってるのか?」
「知ってるも何もヤーキターイはスライランドのプニバード族に伝わるお祝いの料理ですよ!むしろなんでマスターが・・・いえっ
じいちゃんのネーミングセンスが独特だったわけじゃなくてスカイランドではそういう呼び方だということが発覚してしまった。つまりじいちゃんがたまにおやつで出してたどーるぼーなつっていうどこからどう見てもボールドーナツにしか見えないあれもじいちゃんのネーミングが独特ではなくスカイランドではそう呼ばれてるってことなのか?てかサラッと出てきたプニバード族って何?
「しかしヤーキターイの作り方はスカイランドの食材で作るのですが・・・」
「スカイランドかぁ・・・」
とりあえずまだまだ俺の知らない料理があるということを思い知らされた。中華とかフランス料理とかインド料理とか色々あるけどそれ以前に異世界の料理には興味がある。じいちゃんは変な食材を持ち込まずにこの世界のごくありふれた食材でおそらくスカイランドの料理を再現してるんだろう。こういう組み合わせの味があるんだなと感心してたのはぜんぶスカイランドではごく普通の料理に違いない。そうと決まれば試作・・・と行きたいけど・・・
「まずはハンカチの刺繍作りだよな」
今日はご覧の通りすごく暇だからここでハンカチ作ってても問題ないだろう。常連さんだと尚更俺がここで宿題やっていようがあまり気にしないし。そんなわけでチクチクと針で縫い合わせてるけど正直何作ったら喜ぶのかあまり見当はついてない。
「辰輝くんは手先が器用ですね」
「あまりこの手のものは慣れてないけどな」
ソラの言うように俺は手先が器用だからできるのであって裁縫自体はあまり興味がない。まゆの家に行ってた頃はやることなくてまゆと一緒にこういうのやってたら自然と人並みにできるだけだ。ただ最近は全くやってなかったから勘を取り戻すのに時間がかかってるが・・・そんなことを考えていたら扉のベルがカランコロンと音を立てた。
「いらっしゃいませ!ってあなたは確か犬飼いろはさん!でしたよね」
「うんっ。こんにちはソラちゃん」
「やっほーたつき、ソラ。暇だから遊びにきたよ!」
「こむぎがお散歩したいって駄々こねたけど流石にこの天気でお散歩はできないから辰輝くんの家に遊びにきたんだよ」
「いやっだからってなんで俺の家に。なんの脈絡もないだろそれ」
とそんな風にいつも通り話してたらソラが首を傾げた。
「ソラ、どうしたんだ?」
「いえっ・・・私、いろはさんとはこの前会いましたがそちらの方と会うのは初めてのような・・・」
「「あっ・・・」」
そうだった!よく考えたら犬の姿で喋れるのはバレたけどこむぎが人に変身できるのはバレてなかったんだった!?やばいどうする?どう誤魔化せば・・・
「それにこむぎさんって・・・以前いろはさんが連れてたワンちゃんのことですよね?まさか!?」
「・・・もしかしてバレた?」
いろはが大汗かきながらゴクリと唾を飲み込む。どうする?ソラは変に勘がいいし異世界人だからありえない常識が通用してしまうこともある。終わったか・・・
「なるほどそういうことですね!全て理解しました!ズバリ、この前のクレープ屋さんで辰輝くんと出掛けてたのはあなたなんですね!」
そう言ってソラはドヤ顔でそう答えた。そういえばこむぎと出掛けたって言ってたよな。しかも当たってるし。当たってはいるけど助かった。流石のソラも犬のこむぎと目の前にいるこむぎが同一人物までは見抜けなかったか。こむぎがボロを出す前に誤魔化せと俺といろはは視線を送る。
「そーだよ!私、犬飼こむぎ。よろしくねソラ!」
「よろしくお願いしますっ!こむぎさんっ。いろはさんと同じ名字ってことは従姉妹ですか?」
「えっ!?う、うんっそうなんだ。あとこむぎっ、ソラちゃんは一応年上なんだから呼び捨ては・・・」
「別にいいですよ。お好きなように呼んでもらって。辰輝くんからも呼び捨てで呼んでもらってますし呼びやすいのが一番です」
「まあソラちゃんがいいならそれでいいけど・・・」
ソラはフレンドリーな性格してるからそういうのってあんまり気にしないよな。けど本人は徹底してさんやくん付けを徹底してるし親友と言われてるましろさんって人にもさん付けだしこの人はきっと根が真面目なのだろう。
「あっそれ!もしかしてハンカチの刺繍作ってくれてるの?」
「まゆがもう完成させたみたいでな」
行動に移すの早過ぎだろ。まさか次の日に持ってくるとはさすがに予想外だった。俺が全員分完成させるまでは待って欲しいと言って受け取るのを先延ばしにしたけど・・・
「私たちもここで作っていっていいかな?」
「・・・好きにしろ」
「じゃあ好きにするね」
「私もたつきに渡すハンカチの刺繍作るっ!」
そんなわけでいろはとこむぎも同席して一緒にハンカチの刺繍を作ることにした。
「7月といえば・・・そろそろ私の親友の誕生日ですね、あっ、よろしければみなさんコーヒーどうぞ、お二人も。ミルクと砂糖はお好みでどうぞ」
「ありがとう、ソラちゃん」
「ありがとう、ソラ。いただきまーす」
「待て待て待て待て!こむぎ、お前この前のこと忘れたのか!」
「あっ、そういえばコーヒーってそのまま飲むと苦いんだった」
「もしかしてこむぎさんはコーヒー苦手でしたか?」
「ああっ・・・すまんがこむぎの分は紅茶に変えてくれないか?」
「分かりました、じゃあこのコーヒーは私がいただきますね」
あの忌まわしきこむぎメイド事件を思い出す。あの日のこむぎは見栄を張ってブラックコーヒーを飲んでそのあまりの苦さに吐き出したことがあった。危うく同じ過ちを繰り返すところだった。
「それでさっきサラッと言ってたけどソラ。親友ってソラがよく話してる例の?」
「はいっ!プレゼント、悩んでましたけどハンカチの刺繍。ありですね!よろしけば私にも作り方教えてくださいっ!」
「それは構わないが・・・仕事が終わってからな」
「はいっ!」
ソラ曰く、ましろさんの誕生日は7月16日らしい。ソラシド市はここからさほど遠くはないからせっかくだし直接会ってきたら?と提案したけど期末試験前に水を差したくないって言っていた。ああっ・・・この時期だもんな、俺らもテスト勉強しないと。心配だ・・・主に目の前にいる二人の学力が。七夕祭り終わったら扱いてもらうとするか、悟に。この二人に勉強を叩き込むのは俺一人だと骨が折れそうだし。お店に置いてるテレビをつけて適当な番組を見て作業してたらソラの好きな番組が始まった。ソラシド市に住んでたときよく見てたって言ってたよな。
『今回の特集は結婚式です!』
「結婚式かぁ・・・6月だしそんな季節かぁ」
「季節?結婚式に季節とかあるんですか?」
「ヨーロッパでは6月に結婚すると花嫁が幸せになると伝えられているな。ジューンブライドとも呼ばれてるんだよ」
だからこの季節にはジューンブライド特集で番組が組まれている。以前いろはがやっていたアニマルツアーもこの時期になると動物の赤ちゃん特集として放送されることがあったりする。
「いろは、結婚って?」
「えーっとこむぎにも伝わるように分かりやすく説明すると男女で大好きな人たちがこれからもずっと一緒にいようねって約束することかな?」
「まあ剛さんと陽子さんみたいな関係のことだよ」
「そっかー、じゃあたつき」
「なんだよ・・・」
とりあえず一区切りついたし俺はコーヒーに手をのばす。やっぱりコーヒーはブラックに限る。そんなことを考えながらコーヒーを啜ったときだった。
「こむぎと結婚しよっ!」
「ぶーーーーーーっ!ゲホッゲホッ」
俺は盛大にコーヒーを吹き出してしまった。やべっ器官に入って咳が止まりねぇ。
「辰輝くん大丈夫ですか!?すぐに台拭き取ってきます」
「ゲホッゲホッ・・・」
「ちょっとこむぎ、なに言ってるの!」
「だって男女で大好きな人とずっと一緒にいようねって約束することなんでしょ?こむぎ、たつきのこと大好きだからずっと一緒にいたいなって」
「でも結婚ってそんな軽々とするもんじゃあ・・・」
「じゃあいろははたつきと結婚したくないの!?」
「ちょっとこむぎ!?」
いろはが慌ててこむぎの口を塞いだ。
「もがもがもが」
「こむぎ・・・」
「ぷはっ!いろは、どうしたの?顔が怖い・・・待っていろはもしかしなくても怒ってる?」
「うん、ちょっとね・・・あっ辰輝くん、飼い主としてちょっとこむぎに教育してくるから」
そう言っていろははこむぎの首っこを掴んで奥の部屋に連れて行かれた。にしてもいきなりなんの前触れもなく求婚してくるやつがあるか。いろはの言う通り結婚なんてそんなコンビニ寄ってく?の感覚で言うことではない。あれだな、こむぎには人としてのルールをもっと教える必要があるな。そもそも法律的にまだ結婚できないし。
「びっくりした・・・」
「いきなり結婚だなんて辰輝くんはこむぎさんにすごく好かれてるんですね。まあデートしてたくらいですし」
「だからあの時のクレープ屋の話の件は誤解だと言ってるだろ」
「じゃあこむぎさんのことは嫌いなんですか?」
「おいソラ、その聞き方は卑怯だぞ!そもそもこむぎは・・・」
「こむぎさんがどうかしたんですか?」
「・・・いやっ。なんでもない」
犬だからというところまで出そうになったがなんとか飲み込んだ。そうだ、こむぎは元は人なんだ。いくらこむぎが好みなタイプだったとしても人じゃない時点で恋愛対象にはならない。けどソラはそのことを知らないからなんて誤魔化せばいいか・・・
「・・・はぁ。ハンカチの刺繍は仕切り直しだな」
コーヒーぶちまけた時点でやり直しが確定した。何やるにしてもそうだけど完成間近でやり直しになるのはかなり心に来る。
「結婚といえばそうですね・・・私の友達が結婚しましたよ」
「結婚って・・・スカイランドには年齢制限とかないのか?」
「あっ、結婚と言ってもごっこ遊びであって本当に結婚したわけでは。場所によってはまちまちですがまあここに比べたら結構緩いですねその辺は。種族もありますし」
「さっき言ったプニバード族とか?」
「ええっ。プニバード族は鳥さんが人に変身できます。その反面空を飛べなくなりますが・・・」
つまりソラのいる世界にはこむぎみたいなやつがゴロゴロいるというわけなのか。さすが異世界・・・てことはこむぎが人に返信したところでもしかしてソラはあまり驚かない?そういえばこむぎが喋った時にもこの世界には喋れる犬がいるって感心してたくらいだし。悟に教えたら会いたがりそうではあるが。
「まあでもその子がその人を好きなのは本当ですけどね。将来的には結婚するつもりでいるらしいですし」
「へぇ・・・なんかいいなそういうのって。お互いが好きなの?」
「うーん・・・エルちゃんは本心でツバサくんのことが好きなんですけどツバサくんはあまりの身分差に困惑してるというか・・・最近アプローチが激しくて・・・」
「スカイランドには身分制かあるのか?」
「身分制と言いますか・・・エルちゃんは私の住んでる国のお姫様なんですよ」
「・・・は?えっ、つまりその人はお姫様に求婚されてるってこと?マジで?」
「はいっ」
ちなみにスカイランドに身分制というものはないらしいが一部の人が強い権力を持ってるらしい。ちなみにそのツバサという人物もスカイランドの賢者と言われてるため王国内でもかなり地位の高い人らしい。
「それでいずれその二人は結婚するのか?」
「そう簡単な話ではないから困ってるんですよね。なんせツバサくんのことが好きな人がもう一人いますので・・・」
「いわゆる三角関係というやつか・・・」
「ええまあ・・・私は恋したことないので他の皆さんが羨ましく思います」
「ソラも好きな人がいないのか?」
「ええっ・・・生まれてから一度も憧れの人や大切な人とは出会えましたが異性として好きな人とは出会ったことがないんです。だから誰かを好きに思えるその心が少し羨ましく思います」
「なるほどな・・・・」
「辰輝くんはどうなんですか?」
「俺も似たようなものだな。恋愛はしたいけど好きな人がいないから何も始まらないしな」
「難しいですよね恋愛って・・・」
「ちなみにソラはどういう人がいいんだ?好みとかタイプとか・・・」
「うーんっ・・・・私より強い人とか?」
それは基準としてまずどうなのだろうか?確かに女の子にとって好きな人に守られるのが好きなシチュなのは聞くけどそもそもソラ自身がめちゃくちゃ強いらしいからかなりハードル高い気がする。そんなことを考えていたらこむぎといろはが戻ってきた。
「ごめんたつき・・・軽々しく結婚しようって言って」
「それはいいんだけど・・・何があっ・・・あっ、なんでもないです」
いろはに言及しようと思ったらものすごい形相で睨まれたので俺は深入りするのを諦めた。
こんな感じの特になんてことない日常を書き殴りたかっただけです。6月の梅雨とジューンブライドネタをまとめて消化しました。次回は本編22話です。ただわんだるるごーは本編で話したいことがほとんどないせいでかなりの難産になる気がします。ここ乗り越えたら七夕の話できるのでがんばります。
わんだふるぷりきゅあ、メインキャラは誰が一番好きですか?
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