異世界イッセー   作:規律式足

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 ライザーさん→休日に赤いオープンカーに乗ってイッセーをドライブに誘う師匠
 レイヴェル→しれっと兄についてきている妹、お目当てはイッセー



第二十七話 ゲットだぜっ!!

 

「使い魔ですか?」

 

 オカルト研究部部室。

 放課後の活動時間に部長からその話題をふられた。

 

「そう使い魔。貴方とアーシアはまだ持ってなかったわよね」

 

 使い魔、悪魔にとって手足となる使役する存在。普段の仕事でも役に立つと以前言われたことがある。

 確かチラシ配りとかも人型に変身させてやらせていたんだっけ?

 ポン!

 と手品のように部長の手元に赤いコウモリが現れた。

 

「これが私の使い魔よ」

 

 部長の髪の色と同じ色のコウモリ。そういう種族なのか、魔力を受けて変わったのか。

 

「私はこの子ですわ」

 

 朱乃さんは手乗りサイズの子鬼。鬼までいるんですねこの世界、何気に妖怪と初遭遇かも?

 

『町内にちらほらいるぞ?』

 

 でしたね。

 

「シロです」

 

 小猫ちゃんは白い子猫を抱えていた。猫は良い、猫は可愛い、愛でたいなあ。

 

「僕のはこの子」

 

 木場は小鳥のようだ。イケメン王子だから小鳥なのか?でも童話だと王子と小鳥の組み合わせって大抵ロクな結末じゃないような?

 

「しかし使い魔か、レーティングゲームの戦略が広がるな。特にアーシア・アルジェントには良いかもな」

 

「けれどイッセー様は赤龍帝の籠手の保有者だから些か面倒なことになるかもしれません」

 

 そして当たり前のようにオカルト研究部に居るフェニックス兄妹。

 

 間。

 

「なんで部員面して此処に居るのよライザーッ!!」

 

 一拍の間を置いて部長のツッコミと張り手が師匠を襲う。

 

「タバア!!」

 

 そして回避をしそこねて張り倒される師匠。

 

「あの、部長。最初から居られましたよ?」

 

「ケーキ美味しいです」

 

 宥めるように告げる木場とカップケーキをモリモリ食べる小猫ちゃん。

 うん、放課後にきた時にはもう居たよね。

 

「知ってたけどあまりにも自然に混じってたからツッコメなかったのよ」

 

 ちなみにカップケーキはレイヴェル様のお手製とのことだ。

 

「美味しいですか?」

 

 感想が気になるのかレイヴェル様が小猫ちゃんに尋ねる。同い年くらいだからこうして見ると友人みたいだ。

 

「星三つです」

 

「まあっ?!」

 

「百点満点評価で(ケフー)」

 

「喧嘩を売っているんですわね?そうなんですわねっ?!」

 

 年下の微笑ましいやり取りだな。

 

「それで師匠、アーシアに良いかもとはどういう意味ですか?」

 

 部長達の使い魔を見る限り、レーティングゲームの戦力にはならないと思うけど。

 

「レーティングゲームでは使い魔は主の一部認識だ。そしてゲームのルールには選ばれた駒によるタイマンバトル方式もある。回復役として優秀だが戦闘力の欠ける彼女にはそれを補える強い使い魔がいると良い」

 

「でも強い使い魔の使役なんて出来るんでしょうか?」

 

「基本的には主の方が強くないと従わないが、使い魔マスターやテイマーなどの素養持ちなら、主の実力を超えた使い魔の使役も可能だ」

 

 魔物に好かれやすい性格の人とかかな?

 

「アーシア・アルジェントがそうだという保証はないが視野に入れておくのは悪くないぞ」

 

 さすがは師匠。

 レーティングゲームのプレイヤーだけあるなあ。

 

「ぐぬぬ、ライザーめイッセーから尊敬の目を集めるなんて」

 

「あらあらうふふ」

 

「イッセーさん」

 

「縦ロールっ!!」

 

「食いしん坊っ!!」

 

「それは悪口なのかい君達?」

 

 そんな師匠とのやり取りを面白くなさそうに見る女性陣といつの間に喧嘩している小猫ちゃんとレイヴェル様。

 

「赤龍帝の籠手が面倒なのは、魔獣が元になっている神器だからだな」

 

 そういえば神器には複数のタイプがあるんだったよな。空間系とか創造系とか放出系と武器系とか。

 

「魔獣の魂が核にされてるらしいそれらは保有者に影響を与える、例えば元になる種族に好かれやすくなるとかな。だがドラゴンとなるとなあ」

 

『ライザーの懸念どおりだ。ドラゴンにとって一番の敵はドラゴン。同種族には怯えられることはあっても好かれることは基本無い。タンニーンのような長老格でもない限りは屈服させんと従わんよ』

 

 ならドラゴン以外の使い魔にすれば。

 

『ドラゴンを宿す悪魔に怯えない魔獣なんて意志と知性の無い生物くらいだぞ?そんなもんが何の役に立つ』

 

 それは確かに。

 それによく見たらオカルト研究部の皆の使い魔達も俺を恐怖の眼差しで見てた。

 小動物に怯えられるとか心が抉られるぜ。

 

「(ん?じゃあグランバハマルの魔獣達はなんで平気で襲ってきたんだ?)」

 

 悪い意味で無駄に知性あったよな?

 

『異世界のドラゴンなんて見下す存在だからだろ。あと警戒より嗜虐心の方が勝っていた』

 

 グランバハマルの魔獣って、食欲じゃなくて獲物を嬲って遊ぶために襲いかかるからな。タチが悪いぜ。

 

「ゴホン、そんなわけで大変かも知れないけどイッセーとアーシアには使い魔を捕まえてきて貰うわ。プロに依頼したから大丈夫だと思うけど」

 

 使い魔確保のプロとか居るんですね。

 てっきり、パリー・ポッターの梟みたくショップで買うのかと思いました。

 

「なんならレイヴェルを使い魔にするのはどうだ?不死鳥だぞ」

 

「もうお兄様ったら」

 

「それはもう使い魔の定義から外れるのでは?」

 

「というかいい加減帰りなさいよアンタ達」

 

 使い魔に妹と推す師匠と何故かイヤンイヤンと頬に手を当てて照れるレイヴェル様。

 そんな彼女に白い目を向ける女性陣。

 というかなんでレイヴェル様はこんなに距離が近いんだろうか?

 

『炎凰殲滅に惹かれたのかもな。フェニックスにとっては理想そのものな姿なんだろ』

 

 師匠からレイヴェル様を眷属にしないか?ハーレムメンバーにもどうだ?と推されているんだよね。

 本人も満更でもなさそうだから扱いに困るよ。

 

『なんかもうパワハラレベル』

 

 転生悪魔が純血貴族悪魔に逆らえないよ。

 上司から見合いを強要されてる感じに似ているのかな?いや悪い娘じゃないから嫌じゃないけど、それでも好かれることにしっくりこないというか。

 

『その疑いをなんで堕天使の時に持てなかったお前』

 

 心の底からごめんなさい。

 まあレイヴェル様に関してはもう少し親しくなってから考えよう。

 

「部長、準備整いましたわ」

 

 不機嫌そうな朱乃さんがそう告げる。

 どうやら転移の準備が終わったらしい。

 

「というわけで、貴方達の使い魔をゲットしにいきましょうか。ライザー達は着いてこないように!先方には貴方達の分まで依頼してないんだから!」

 

 悪魔の家ごとの依頼なのかな?

 

「それは仕方ないな」

 

「ですね」

 

 注意しないとついてきそうですしね。

 

 さて、とにかく使い魔ゲットだ。

 俺達グレモリー眷属は転移の光に包まれた。




 
 補足・説明
 
 キリが良いのでここまでです。

 パリー・ポッター→ハリー・ポッター
  
 作者がギャグ漫画と言ったら銀魂なので銀魂ノリが多いです。
 ちなみに前話のリフォームも銀魂の茂吉ネタが。
 
 使い魔に悪魔
 ルールガバガバだから最初の一人ならイケそう。二人目以降に規制がかかるかなと。やりませんが。
 
 レイヴェル
 好感度高めなのは炎凰効果とドラゴンによる魅了が少なからずあります。
 ただ彼女もライザーの側に居たせいで劣等感やら嫉妬する男ばかり見てきて男嫌い手前だった。
 そんな連中とは違うイッセーに惹かれている感じです。さらに実家が後押ししてきますし。
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