異世界イッセー   作:規律式足

3 / 98
第三話 生徒会へ

 

 駒王学園生徒会。

 それは美少女の多い駒王学園においても選りすぐりの綺麗所の掻き集められた(+オマケ)、オカルト研究部に並ぶ美形集団である。

 学校行事の仕切りだけではなく、学園内のあらゆる雑事を(主にオマケが)こなす彼女らは駒王学園において憧れの集団である(オマケ以外)。

 なお麗しいサロンが如き生徒会に混じるオマケこと匙元士郎は、良家の子女の多い駒王学園で希少な存在である元ヤンキーということもあって、生徒会にふさわしくない存在かつ、ハーレムのような日々を送っていると駒王学園生徒達からガチで命を狙われているらしい。

 

『随分と詳しいな』

 

「松田と元浜が教えてくれたんだよ。あいつらも匙って人の襲撃計画を立ててたみたいで」

 

 松田、見た目爽やかなスポーツ少年で中学時代にあらゆる記録を塗り替えてきたスポーツ万能少年。なお現在はエロ目的で写真部所属、中学時代のライバル達はぶちギレて良いと思う。

 元浜、メガネを通して女子の体型を数値化できる(しかもミリ単位で)特殊能力持ち。使い道が本当にないよなこの能力。

 二人とも駒王学園に入学してしばらくの間は【変態二人組】と呼ばれ女子から忌み嫌われていたけど、現在は【一誠救命隊】と呼ばれて周囲から頼りにされている。なぜだろう?

 日頃からエロ本を購入できない俺に見せてくれる良い奴らで、陽介さんの次に友人と思える存在だ。

 時折モテる男子に嫉妬してやらかすけど。

 

『こっちの世界も物騒だな』

 

「まあ元ヤンキーと知ったのと、生徒会の仕事で山みたいな荷物を運んでたの見てやめたらしい」

 

 スポーツ万能だけど格闘技は未履修な松田と戦闘能力たった5(本人談)の元浜じゃな。

 

『しかし匙とかいう奴はそんなに悪く言われる容姿なのか?陽介みたいに』

 

「陽介さんはアレだけど。遠目から見たらグランバハマルで人扱いされるくらいの容姿だったぞ」

 

 つまり普通にイケメン。

 

『グランバハマルではたとえ人扱いされても迫害はされるがな、相棒もそうだった』

 

 そう、だからわざわざグランバハマルでは人前では仮面なんて付けて暮らしていたんだ。あの世界は違う存在に厳しい、なにせ同じ世界の人間である竜に変身できるだけの少女(現在は五子の母)すらも迫害していたのだから。俺も髪と瞳の色から異国人として酷い扱いを受けたもんだ。

 

「匙って人の周囲の扱いはオカルト研究部との対比もあるせいかも。あっちには学校一のイケメン王子である木場裕斗がいるから」

 

『人間という種はどこの世界でも殴れる存在を殴るのだな』

 

 含蓄深いぜ二天龍。

 

 そんな雑談をしている内に目的地である生徒会室に到着した。なんとなく察していたけどあらためて知覚すれば中にいる存在達が人外であるとわかる。

 ここからが正念場だな。

 

「失礼します、駒王学園二年生の兵藤一誠です。入室してもよろしいでしょうか?」

 

「どうぞ」

 

 返事を待ってから中へと入る。

 そこには休日の夜に入った時間にも関わらずに生徒会の仕事をしている学生達、否悪魔達がいた。

 一体何のようだ?と不思議そうに首をかしげる唯一の男子である匙元士郎と中央の机にて書類に押印している生徒会長にして学内で三番目に人気のある知的スレンダー美人である支取蒼那、その横に秘書のように控える生徒会副会長である黒髪長髪美人の真羅椿姫さんがいた。

 

『こんな体質なのによく調べるものだ』

 

 ふ、ハーレム王になるためなら血を吐きながらでも美人の情報を調べるさ。

 

『格好良さ気に言っても馬鹿にかわりはないからな』

 

 お黙り千年以上もお一人様ドラゴン。

 

『若い頃は白いのと競い合うようにブイブイいわせてたんだがなあ。もう神器生活の方が生身の頃よりだいぶ長くなったもんだ』

 

「遅くまでお疲れ様です。これ茶菓子ですけど生徒会の皆さんでどうぞ」

 

「あ、ご丁寧にどうも」

 

 持ってきた小判最中を前に出た匙元士郎に渡す。本人はこんな状況に慣れてないのが戸惑っているようなぎこちない動きだ。

 

「それで何かようかしら兵藤一誠君?

 休日に生徒が訪ねてくる用事とか思いつかないのだけど」

 

 応接室のように向かい合ったソファに座るように促されたので腰かける。

 ここからが本題だ。

 

「用事はありますが駒王学園の生徒としてではありません」

 

 ここで一旦切り、気合いを入れて言う。

 

「神器保有者として悪魔の皆さんにお願いがあってきました」

 

 俺の言葉に真羅椿姫はどこからか長刀を出して構え、匙元士郎はお菓子の箱を抱えたまま立ち尽くしていた。

 

「お願い、ね。悪魔にその言葉を言う意味を君は理解しているのかしら」

 

 そして生徒会長支取蒼那、否、七十二柱の悪魔に名を刻みしシトリーが直系、ソーナ・シトリーは笑いながらそう言った。まさしく悪魔のように蠱惑的に。

 気を引き締めないとな。

 この空気に呑まれて交渉したら尻の毛までむしられちまうよ。

 張り詰めだした空気。

 兵藤一誠のこれからを賭けた交渉が今始まる。

 

 

「こんな会長も良いなあ」

 

 その横で惚れてる女性の普段見ない顔に見惚れている男子生徒がいたけど気合いでスルーした。

 

 





 補足説明。

 元浜、松田の二人組は入学当事は教室内でのエロトーク、エロ本を広げるなどの行為から嫌われてましたが。その度に倒れる一誠の面倒を見るうちに評価が変わりだしました(気絶する友人を放置できるほど性格は悪くないので)。現在はエロについても控えつつあり、周囲からは女性恐怖症を克服しようとする兵藤一誠を手助けしてると認識されています。

 グランバハマルの竜に変身する女性。
 異世界おじさん、最強エルフ、想い人にして相棒とともに屍の王との戦い、莫大な財宝を得て冒険者を引退。想い人と結ばれ人里からやや離れた場所に居を構え幸せに暮らしている。一誠は異世界おじさんと何度か訪ねるくらい良好な関係。だが夫婦の夜の営みをうっかり覗いてしまったことがありブチ切れた旦那さんに八つ裂きにされかけた。なお聖騎士のスキルを持ち魔装を保有する旦那さんはハイスクールDD世界では人類最強レベルだったりする。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。