今回は短いです。
閑話みたいなノリ?かなと。
自宅でおこなわれたオカルト研究部の会議(アルバム鑑賞で終わったけど)でかつてこの街に聖剣エクスカリバーを保有するほどの悪魔祓いが教会に赴任していたと判明してから数日たった。
とりあえずこの件についてだが部長から上層部に問い合わせるそうだ。
如何に俺が幼稚園時代のこととはいえ、悪魔において絶大な効果をもつ聖剣エクスカリバーがこの街にあった事実は無視できるものではない。
だから念の為に当時に何かあったのか確認する必要がある。
堕天使が教会をアジトに使用していたくらいだから、天界は既にこの地を放棄しているのは間違いないが、それでもトラブルが起きないとは限らないからだ。
そして気になることがもう一つ。
聖剣エクスカリバーを見つけてからの木場の様子がどうにもおかしい。
何か思い詰めたような、あるいは心ここにあらずといったなんともいえない状態なのだ。
知り合ってからまだ数ヶ月の間柄とはいえ、共にグレモリー眷属として活動している仲間の普段とは違う様子は心配になる。
部長は思い当たることがあるようだが、俺達に話して良いのか決めかねているみたいだ。
つまりそれだけ木場にとって重大なことなんだろう。
話してもらえないことに寂しさを感じはするが、問題が起こっているわけでもないのに興味本位で聞くことでもないだろう。
そんな悩みを抱えながら、俺は生徒会書記にしてソーナ・シトリー様の兵士である匙元士郎と校内の花壇の世話をしていた。
今までやる機会が無かったが土いじりも中々楽しいものだ。グランバハマルだと毒草毒花は勿論、襲いかかる花も珍しくなかったからな。
「わりーな手伝ってもらってよ」
「いや、気分転換に丁度良いから誘って貰えてむしろありがたかった」
匙の言葉に俺はそう返す。
木場の件もあるが、リアス部長が一緒に暮らすようになってから、自宅がアーシアが来てからよりもさらに賑やかになっている。
嫌とは欠片も思わないし、ストレスという程ではないのだが、たまにはのんびり過ごしたくなる。
リアス部長はスキンシップが激しくて、それを見たアーシアが張り合うようにくっついてくるから、最近は陽介さん直伝の感受性を殺す技術が大活躍しているのだ。
「女性から離れたくなる時ってあるからさ」
「お前以外が言ってたら、移植ベラ(園芸用小型スコップ)を後頭部に突き刺してたよ」
サクサクと土をいじりながら匙は言う。その声には同情と憐憫が込められていた。
「この程度で疲れるようじゃ、ハーレム王の道が遠く険しいのだと実感してしまうよ」
やはりライザー師匠は凄い。
「いやお前は体質的にアウトなだけだろ」
匙は疲れるとかそんな次元じゃなくね?と呟いていた。
「朱乃さんもよく家に来て、母さんと料理していてさ。もう美少女に囲まれた素晴らしい生活だよ」
「ソウダネ。お前が煤けた表情で言ってなければ素直に羨ましがれたわ」
「匙はそういうのないのか?生徒会メンバーも美少女揃いだろ?」
「いや俺はソーナ会長一筋だから。
ハーレム願望はねえし、つーかお前見てたら無理だと思ったわ」
眷属仲間もそんな対象じゃねーしと続ける。
「イヤイヤ、きっとお前が気づいてないだけで好かれているって。誘えばデートできるくらいの関係だよ。だからさ勇気だしてごらん。ソシテオマエモコッチニオイデヨ」
「悪霊みたくなってんぞ。実は今の生活が辛いんだろお前」
「そんなことないよ、部長なんて毎晩ネグリジェ姿で添い寝にくるけど、意識がストンと墜ちて朝までグッスリ寝られるよ」
「気絶と熟睡は別物だからな?あと死んでないよな?毎日蘇生されてるってオチじゃないよな?」
『今のところ気絶で済んでるから大丈夫だぞ、ヴリトラの小僧』
「気絶は大丈夫じゃねえよ。ヴリトラ?」
どうやら俺は死んでいなかったようだ。
『? お前から薄いがヤツの気配がしたんだが違ったか?』
ヴリトラ、五大龍王の一匹だったか?
ティアマットの件で調べたら出てきたよな。
「俺の神器【黒の龍脈】ってんだけど、まさかそんな凄そうな龍が宿ってるなんて」
「じゃあドライグみたいに意思疎通も出来るのか?」
『どうだろうな。ヴリトラが宿っているのは間違いないが、ここまで気配が薄いとなると。
案外バラバラにされて複数の神器にされてたりしてな』
それなら気配が薄くもなるか。
しかし身体の一部ごとに神器になるとか、装備品作成らしくてロマンを感じるよ(やられた方はたまったもんじゃないだろうけど)。
「同じドラゴン系神器なのに兵藤に比べたら大したことないって気にしてたけど、少しは自信がついたわ」
『気にする必要はない。どうせかくし「お黙り!」、はい』
全くこの赤龍帝はマウントをとらないと気がすまんのか。メイベルかお前は。
「話は変わるが、そろそろ球技大会だな」
「部活対抗戦があるから、オカルト研究部も球技の練習してるぞ」
「会長って意外とこの手の行事を張り切るんだよ」
「部長もイベント大好きだから、純血悪魔ってそんな嗜好があるのかな」
正直、中学までの俺はこの手の行事は面倒なだけだった。むしろ体操服姿で跳んだりはねたりする女子を眺めるための行事だったな。
グランバハマルで十年過ごした今では、とても尊い時間だと思っている。
けど、
「どんなことをするのか知らないんだよなあ」
「一年の時に参加しただろ」
「女子の揺れる双子山を拝んでたら、いつの間にか放課後だった」
タイムスリップした気分だったぜ。
「去年の隣のクラスの騒ぎの原因はお前かい」
あの時はクラスの皆に迷惑をかけたなあ。
「そんなんでリアス先輩の応援を出来るのかよ」
「応援?」
「気絶してたお前は知らないか。毎年クラス代表種目であの二人が争うの」
「幼馴染だから張り合うのか」
「ライバル意識が強いぞ。で、部活対抗戦の種目は当日発表だけど、クラス代表種目はテニスだな」
「それはまた意識が遠くなりそうだな」
「それはお前だけだ。まああの二人だから、テニスならぬテニヌになるだろうがな」
「テニスの貴公子様のアレか」
上級悪魔がやりあえばそうなるか。
秘匿意識はきちんともってやって欲しいなあ。
しかし、せっかくの球技大会。
何かしたい気分はあるな。
「これで終わりと。じゃあまた機会があったら手伝い頼むわ」
「おう、いつでも呼んでくれ」
作業が終わり、後片付けをしてから別れた。
しかしこれは生徒会書記の仕事なんだろうか?
補足・説明。
エクスカリバーの使い手が悪魔の縄張りに居たとか大事な筈なので上層部に確認しました。けれど表沙汰に出来ない一件が絡むので誤魔化されました。
たまには女性から離れたくなるイッセー。
息抜きは大事ですよね。
嫌ではないんですが。
ヴリトラ分割
龍の部位ごとのアイテムはロマンがあるかと。やられた側はたまったもんじゃないでしょうが。
テニスの貴公子様→テニスの王子様
テニヌ
テニス協会からの抗議がどうとかで言われ出したとネットに載ってました。
作者は他人の技を使う能力やらスキルやら特技が多くね?って思ってました。
匙元史郎
兵藤一誠とは友人だが、ライザーレベルで同性の友人がいない。原作とは異なりイッセーの分までハーレム野郎と妬まれている。
移植ベラ
()は念の為。昔この呼び方で伝わらなかったことがあるので。