異世界イッセー   作:規律式足

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 話が全く進まない。
 展開が亀の歩みな作品をこれからもよろしくお願いします。一巻終わるのいつになるんだろ?



第五話 オカルト研究部への誘い

 

 闇の中、宙に浮かぶ画面のみが光を発する。

 そこに映る場面を見逃さぬよう、そこから発せられる音を聞き漏らさぬよう、ずっと眺める少年がいた。

 そう、

 

『我が宿主にして相棒である兵藤一誠である』

 

 異世界グランバハマルに渡り十年もの月日を俺をまきこんで過ごした少年は今、元の世界で初遭遇した貴族にして悪魔のジェネレーションギャップにより心身共に疲労していた。

 だが、ソーナ・シトリー達が悪魔のスタンダードだと認識することに危機感を抱いた兵藤一誠は疲れきった体に追い打ちをかけるように、記憶再生の魔法にてグランバハマルの貴族達とのやり取りを眺めているのであった。

 

「ああそうだよこれだよ、パンピースの地竜人みたいなのが貴族なんだよ。あの人達は例外あの人達は例外」

 

 どうみても心を病んでいるとしか言えないその姿。けれどあの世界を生きて乗り越えたのだからこれでもマシと思うしかない。

 ちなみに記憶消去の魔法も体得はしているが、陽介の事あるごとにメモして消すのを見て自分にかけるのを相棒は断念した。

 まあどちらにしても中に居る俺にはかけられんから無意味なのだが。

 

『相棒、そろそろ寝とけ。明日も学校だろう』

 

「悪いドライグ、あと三十周したら寝るから」

 

『夜が明けるわ』

 

 強引に身体を操ろうにも意識が無駄にはっきりしているから無理だな。肉体の主導権は圧倒的に相棒が握っている、気絶しかけていない限り操れないのだ。

 

「ガハッ」

 

 俺が悩んでいた所で相棒が突然吐血して机に崩れ落ちていた。

 その原因は記憶再生の画面にドアップで映されたグランバハマルの美女達裸体映像だろう。

 どうやら記憶の精霊が面倒になったらしい。陽介曰く意思のある存在だからこんな勝手な行動も取るのだろう。陽介のように対話が出来ないから精霊から対価を求められないことは幸いだな。

 とりあえず気絶した相棒の身体を操りベッドに寝かせる。気絶は睡眠なのか疑問ではあるが、この場合は仕方ない。良い夢見ろよ相棒。

 

「エルフが、エルフがやってくる殺りにくる」

 

『グッナイ、グッドラック』

 

 明日生きて再会できることを祈っているぜ。

 

 

 

 翌朝。

 なんかショッキングな寝方をしたような気がするけど生きてるぜ。

 

『かなり危うかったがな』

 

「昨日のソーナ会長の話だと下手したら今日にはもう一人の悪魔、リアス・グレモリー先輩から接触あるんだよな?」

 

『長命種は時間の感覚にルーズな場合があるが、人間の学校に通っているならそうではないだろう』

 

「悪魔になる、かあ。もし誘われたら利点はあるみたいだけどどうするべきかな」

 

『肉体ある時の俺より強い相棒なら1勢力にわざわざ所属する必要があるわけではないが、選択肢としてはアリだな』

 

「そうなのか?」

 

『ハーレム王になりたいなら人間でいるよりは敷居が低いだろ』

 

「確かに、忘れてたぜ」

 

『お前の夢だよな?』

 

 だって四六時中考えてるわけじゃないもん。

 

『ま、悪魔になっても変身魔法で元に戻れるしな』

 

「いやそんな事は、え?出来るの?なんか当代魔王の一人が拵えた凄いアイテムを使って転化するんだろ。いくら精霊魔法でもそんな事できる筈」

 

『自覚がないようだから伝えておくが、相棒の使う精霊魔法はこっちだと原初魔法の一つで、各神話の主神の使う権能と同格かそれ以上だからな』

 

 マジかい。

 

『出力しだいでなんでも出来る奇跡みたいなもんだと認識しとけ』

 

 グランバハマルだとほいすか使ってたから認識改めるのが大変だなあ。

 

 

 駒王学園で一日何事もなく過ごして放課後。

 

『なお昼休みに例の二人が用意したエロ本を見て気絶した、何事もなくねえよ』

 

 いつものこといつものこと。

 

「や。どうも」

 

 例の二人こと松田と元浜が「やはりリハビリには初期ゴラえもんのいつかちゃんのお風呂シーンからやるべきだ」「それで駄目なら不可能になるからやめるべきでは」といつもの熱い議論を交わしているのを見ていたら、一人の男子生徒が訪ねてきた。

 この学校一のイケメン王子、木場祐斗だ。

 爽やかなスマイルで学園女子のハートを射抜いている、クラスは違うけど同年代の男子だ、正体は悪魔だけど。

 彼の登場に廊下、教室の各所から黄色い歓声が湧いてくる。うざいと醜い嫉妬から思ってしまうぜ。

 

「生写真か二次元か」

 

「いっそ海にいくか、いや他所様に迷惑は」

 

 君達も議論に集中しないで反応して、目の前に大嫌いなイケメンモテ男がいるのよ。

 

「それでなんのご用ですかね」

 

 イケメンは嫌いだ。グランバハマルではイケメンばかりだったからな。

 

『嫌う理由が嫉妬じゃなくないかソレ』

 

「リアス・グレモリー先輩の使いできたんだ」

 

 やはりか。

 かなり性急だが話し早くて助かるな。

 

「OKOK、俺はどうしたらいい?」

 

「僕についてきてほしい」

 

 現地集合でお願いします。

 イケメンと行動するのも実は辛いの。

 

『傷は深いなあ』

 

 あと、

 

「木場君と兵藤君の行動」  

 

「爽やかイケメン王子と女性恐怖症男子、ありね」

 

「女が駄目でも彼がいる、タイトルは決まったわ」

 

「薄い本が厚くなる!!」

 

 この学園、元女性校だからか見た目は良いのに発酵されてる方がめっちゃ多いから(同じクラスのメガネ女子である桐生情報)。

 まあ行くしかないけど。

 

「じゃ、俺はこれからオカルト研究部に行くから二人ともまた明日な」

 

 木場の言葉に頷いて一緒に行く。

 

「お、おい、イッセー!」

 

 松田が呼び止める。

 

「心配するな、友よ。決闘とかじゃないから」

 

 したら勝つし。

 

「女性恐怖症克服のためにオカルトに走るのはまだ早いだろっ!!」

 

「そうだ、一日一ミリでも進歩はしているっ!!まだ最終手段はとって置くんだっ!!」

 

「これから美形の集いである、オカルト研究部に行く友人にかける言葉かソレ」

 

 必死の叫びから心から心配しているのは分かるけどね。もっと羨ましがって欲しいなーとか自分的に思ったりして。

 

「「自殺は止めろ」」

 

「お前らが俺をどう思っているのか一度話し合わないか?いやガチで」

 

『妥当な認識だろ』

 

 ドライグは無情に呟くのであった。

 





 補足説明

 ハイスクールDDの世界は漫画アニメが内容同じですが名称が違います。
 ドラグ・ソボール→ドラゴンボール
 SEBA→SEGA
 パンピース→ワンピース
 地竜人→天竜人
 ゴラえもん→ドラえもん
 いつかちゃん→しずかちゃん

 ハイスクールDD原作に出た名称はそのまま使いますがネタとして作者がいじる場合もあります。

 なおこの件から分かるとおり、
 ここは異世界おじさんとは、別の世界です。
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