個人解釈のアンチ意見ありです。閲覧注意。
若手悪魔の会合により、ソーナ・シトリー様達とレーティングゲームが決まり、グレモリー家本邸に帰ってきた俺達。
そこで迎え入れてくれたアザゼル先生に会合での顛末を伝える。
「あー、シトリー家に決まったのか」
元から予定されていたレーティングゲーム。だが、その相手の決まった経緯を聞き、アザゼル先生は呆れ果てていた。
「これだから爺共と、セラフォルーの馬鹿は」
彼は、ソーナ様の目標を笑った上層部の方達と、妹が笑われたからと口を出したセラフォルー様に思うところがあるようだ。
「まあいいや、俺の言うことじゃねえし。
んで、レーティングゲームでイッセーに制限か。参加禁止になる可能性も高かったからマシだな」
それはまあ確かに。
「やっぱりイッセーはそこまで強いのよね」
俺の実力を理解しつつあるリアス部長がそう呟いた。
「ぶっちゃけ、若手悪魔全員まとめて余裕で撃退できるからなコイツ。制限で済んだのは御の字だよ」
そうなんだよな。
若手No.1と言われているサイラオーグ様を相手にしても負けることはないだろうし。
殺してはならない試合となると、禁手をしなきゃ厳しい相手ではあるけど。
「対戦日まで約二十日間か」
「修行、ですよね?」
俺が訊ねるとアザゼル先生は頷いた。
「おう、イッセーは必要ないが。既に各自のトレーニングメニューは考えてある」
「俺の分はないんですか?」
「必要はないが用意してあるから安心しろ。お前らグレモリー眷属は俺が担当するが、他の家にはウチの副総督がアドバイスをする。あと天使側もバックアップ体制をとる予定だ」
神の死により、天使・堕天使は悪魔よりも新世代が希少なんだろうな。
だからこそ教会を組織したりと、人間の引き入れが悪魔よりも早かったんだろうし。
レーティングゲームに協力的なのは、今後の育成の参考にするためかな。
「よし。では明日の朝、庭に集合。そこで各自の修行方法を教える。覚悟しろよ」
「「「「はい!」」」」
先生の言葉に全員が重ねて返事をした。三勢力屈指の頭脳を持つアザゼルの修行プランか、正直楽しみだな。
(しかし、俺も強くなる方法を模索しないとな。いざとなったら過去の姿に変身、ってのもなあ)
『(一応だが強化案があるが、試して見るか?)』
(あるのかドライグ!?流石は赤龍帝だな)
『(フッ、当然だ。俺は唯一の天龍である赤龍帝だぞ。どれだけの宿主を強くしたと思っている。グランバハマルでもそうだったろ(陽介には通じなかったけど)。まあ今回は超邪神英雄伝カタルを観て思いついたがな)』
(アニメかよ)
神器内にてドヤ顔をかますドライグ。こいつもすっかり現代に染まっているよな。まあカタルはお色気シーンがほんのり程度で安心して観れるから俺も好きだけどさ。
と、そこへグレイフィア様が現れた。
「皆さま、温泉のご用意ができました」
なんでもありだな、グレモリー家。温泉は純粋に嬉しいけど。
グレモリー家本邸の庭の一角にポッツリと存在している和風の温泉。
俺はさっそく(こちらをガン観している)木場、アザゼル先生と共に浸かっていた。あー、癒やされる。煉獄の湯を思い出すな。
『あそこは安心して寛げる希少な場所だったからな』
創ってくれたムラヤマさんに感謝したもんだよ。店主さん一家も陽介さんに慣れてたから、俺にも怯えたりしなかった。
「旅ゆけば〜♪」
温泉に浸かりご機嫌な堕天使総督。黒い十二枚の翼も全開にしている。翼の展開は俺もやろうかな。一応感覚は繋がっているし。
「ハハハ、やっぱ冥界。地獄といえば温泉だよな。しかも冥界でも屈指の名家グレモリーの私有温泉とくれば名泉も名泉だろう」
温泉好きとは日本文化大好きなのか?まあ娯楽一つとっても世界的にかなり独特だもんな日本。
俺は木場から距離をおいてまったりと湯に浸かっていた。
だってさっき、
「イッセー君、背中を流そうか?」
なんて、頬を染めながら言ってきたしな。なんか息も荒かったし。
だから慌てて湯に浸かる前に身体を洗っていたアザゼル先生に頼んだよ。
アザゼル先生もアザゼル先生で、
「ヴァーリにもこうしてやったもんだ」
と、しんみり呟きながらやってくれたから反応に困ったぜ。その義息子さんは裏切ってテロリストになったし、返り討ちにしたの俺なんですが。
「それでギャスパーは何をしているのさ?」
さっきから入り口のところでウロウロしてるけど。
「だって、イッセー先輩と同じ湯に浸かるなんて(ポッ)」
胸の位置でタオルを巻いて、照れたように頬を赤らめるな。
木場といい、ギャスパーといい、身の危険を感じるぜ。
いや、自宅でも部長とアーシアが乱入してくるからいつものことか(遠い目)。
『こっちは貞操だけだが、あっちは心臓もだがな』
日常がデンジャーだぜ。
「ところでよ、イッセー?」
「女湯の覗きはしませんよ。死にますから」
「そっちじゃねえよ。その命に関わる体質も今度調べてやるけどよ」
俺の隣に移動してきたアザゼル先生と湯に浸かりながら会話を始める。
助平なアザゼル先生だから覗きの誘いかと思ったが違うようだ。
「ソーナ・シトリーの目標についてどう思ったか、それが知りたくてな」
「どう思ったか、ですか」
「おう。シトリー眷属だが、次のレーティングゲームは自分らの夢を認めさせる一歩だと気合を入れているだろう。その本気の気迫を前に、お前はどう立ち向かうのだろうな、と思ってな」
夢を叶えようと必死な人達を前に、本来の力を出せないことはよくある。
自身にそこまでして戦う理由がない場合は、同情して手を抜いてしまうだろうし。負けても別に良いって気分にもなるだろう。
だから、ソーナ会長の夢に対する自身の考えを確立しておくことで、気押されることのないようにするのだろう。
でも、
「よく、分からないですね」
ソーナ会長の目標。
立場、身分に隔てなくレーティングゲームを学べる学校を建てること。
「分からないって、お前なあ」
呆れたようにアザゼル先生は言う。
「どうでもいい、が本音ですね。
そもそも、その学校が必要なのか、一般の下級悪魔達がレーティングゲームに参加したがっているのか、悪魔の駒が下級悪魔に配布できる個数があるのか、それすらも俺は知らないんです。
どうこう思うには、知識が足りてません」
だから、ソーナ様の目標について賛同も否定もできない。
「差別の無い学校、ってだけでも魅力的に映るだろ?」
「悪魔は身分と実力が割とイコールらしいので、分けてあるのは当然だと思いますが」
グレモリー領に住む一般悪魔は、たとえ百人がかりでも部長一人に勝てない。
それくらい生物としての差があるのだから。
「日本人でお前くらいの歳なら、差別ってだけで嫌悪しそうなもんだがな」
「グランバハマル生活の十年足すと、三十手前ですよ?そこまで青く思えません」
容姿を理由に差別を受けてきた経験があるから余計になあ。
「だがな、そんな気持ちでは本気のシトリー眷属には勝てねえぞ。想いのこもった拳は、なによりも重いもんだ」
アザゼル先生の懸念はわかる。
けど、
「いくら本気の想いがあろうと。
勝てないものには勝てませんよ」
本気も本気だったメイベルへの想い。
だがそれで、陽介さんに勝つことはできなかった。想いがあろうと、本気であろうと、それが勝敗を決する全てではないのだ。
「随分と実感してるみたいだな」
「経験談ですから」
今でも夢に見るからな、あの敗北の日々を。願いが叶わないと思い知らされる、絶望の瞬間を。
「レーティングゲームで制限はかけられますが、俺は気押されませんし、負けませんよ。夢ならリアス部長の分を背負ってますしね」
それに史上最強の赤龍帝と名乗っている以上は敗北は許されないからな。結構気に入っているんだこの自称。
「心配いらなかったみたいだ。悪いな余計なことを言っちまってよ」
「いえ、俺はともかく皆には必要なことですから」
実際に聞いてる木場とギャスパーも思うところがあるみたいだしな。
「しかし、なんであそこまで上層部の皆さんは笑ったんですかね?それが分からないです」
目標を話せと言ったのはサーゼクス様だが、今までもやってきたことだと思うのだが。
「ああ、それは大方ソーナ・シトリーが日本にかぶれたと思ったからだな。留学したヤツが貴族制に反発するのはよくあるらしい」
実際にソーナ様がどう思っているかは知らないが、端から見たら留学したからそう考えた、って思うよな。今までも何人もそんな人がいたら笑いもするか。
さらに彼女は、貴族としての義務である婚約まで破棄してるから、より人間界の影響を受けたと思われているんだろう。
どうなるかは俺にはわからないが、ソーナ・シトリー様の目標は困難らしい。
こうして、温泉の時間は過ぎていった。
補足・説明。
レーティングゲームの学校に関しては、作者が納得できない要素なのでアンチ気味になってしまいます。
本編とは関係なく、そっちに話が偏りそうになるのを調整するのがかなり大変です、
ソーナ達は好きなキャラですが、これだけがなあ。
基本的にアンチは避けたいですが、ご不快になられた方はすいませんでした。