八坂 めぐみはバーチャルシンガーになってみたい 作:layRa
*咲希ちゃんだけの視点だと物語を作りづらいので「レオニ視点」のタグを追加します。
私は一歌、なんだかんだで八坂先輩が演奏の練習に付き合ってくれることになった。
一歌「あの、八坂先輩…。得意な楽器ってなんですか?」
めぐみ「なんでもできるよ」
一歌「えっ?」
めぐみ「だから、どんな楽器でも演奏できるよ」
どうも本当になんでもできるようだ。ギターにベース、ドラムやキーボード。ありとあらゆる打楽器や管楽器や弦楽器まで。
めぐみ「それで今日はこれを持ってきたの…。じゃ〜ん、アルトサックス〜!」
志保「先輩、私たちのジャンルはロックですよ…」
めぐみ「えっ、そうなの!?」
穂波「先輩はどんな音楽ジャンルが得意なんですか?」
めぐみ「どれも得意だよ」
先輩はアニソンやボカロの曲をアレンジした動画をアップしている。ロックやジャズ、さらにはデスメタル風にまで。
めぐみ「じゃあちょっと演奏してみてよ」
一歌「いいですよ、じゃあいくよ!」
ジャーン、ジャンジャン
穂波「どうでしょうか?」
めぐみ「…」
先輩は何も言わない。そんなに下手だったのかな、私達の演奏が。
めぐみ「…すごいすごい、すっご〜い!」
志保「えっ、そこまで感動する!?」
「すっご〜い」ときて、「キミは楽器の演奏が得意なフレンズなんだね!」と言いそうな勢いで感激した様子だが…。そんな大げさな。
咲希「あー、めぐみちゃんずっとソロで配信してきたから…」
後で確認したのだが、八坂先輩はずっと単独で演奏したものを動画サイトにアップしていたらしい。だからグループの演奏は未体験のものみたいに感じたようだ。そう、結束バンドに加入する前のぼっちちゃんみたいに。
めぐみ「いやぁ、でもほんとに上手だよ。もう泣ける、「あんまりだぁぁぁぁ!」って叫ぶぐらいに」
志保「使いどころ間違ってますよ」
めぐみ「それでね、私の練習にも付き合ってもらいたいけれどいいかな?」
八坂先輩は私たちレオニよりも演奏の技術は上だ。ソロでの話だが…。その八坂先輩から教わることはあるが、私たちが先輩に何を教えればいいのだろう…。
一歌「えっと、楽器の演奏ならもう充分に…」
めぐみ「ちがうよ、ダンス!私は中学のころに全国大会に出場したんだけと予選で落ちちゃったんだ。あのころよりも上達していればいいんだけどね、とにかく見て!せーのっ!」
ギッチョン ガッチョン
その動きはまるで油の切れたロボットのようにぎこちない動きだった。
昔のファミコンのゲームのほうがもうちょっと滑らかな動きだよ。
めぐみ「どうだった?」
一歌「どうと言われても…」
当時の大会のことなんて知らないし、こんな動きで上達したなんて言えるなら、下手としか言いようがない。でも頑張って踊った先輩を傷つけるわけにはいかないし…。
穂波「あんまり上手くないですね!」
めぐみ「!?」
穂波!?そんなはっきりと言って!?
穂波「でも逆を言えば伸び代があるということです。この学校にもダンスが得意な生徒がいるからその人たちから教わるのはどうですか?」
めぐみ「そうだよね、そうしよう!」
ナイスフォロー、穂波!これで先輩の機嫌を損ねずに済んだ。
めぐみ「これでちょっとでもあの子に近づけたらいいな」
一歌「あの子?」
めぐみちゃんの演奏できる楽器
・アルトサックス
・シンセサイザー
・コンガ
・尺八
・琴
・フルート
・タンバリン
めぐみ「ざっとこれぐらいかなぁ」
咲希「いや、最後の誰だって演奏できるよ」