八坂 めぐみはバーチャルシンガーになってみたい 作:layRa
*言い忘れましたが、めぐみちゃんの名前の由来は「八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)」です。三種の神器のひとつです。
私は穂波、今日は八坂先輩といっしょにカフェに来ている。
店員「お待たせしました」
めぐみ「うわ〜、映える〜」パシャパシャ
最近話題のSNS映えするパンケーキだね。でも写真だけ撮ってこのまま食べないつもりじゃ…。
めぐみ「ほなみん、半分こしようよ♪」
穂波「え、あれ!?」
てっきりお店に失礼なことをすると思っていた。意外と律儀な一面もあるんだなあ。そう思っていると、どこからか男の子と女性の声がして…。
男の子「うお〜、これがSNS映えパンケーキ!兄さん大好物だから持って帰ろう!」
店員「ここではそういうサービスはやってませんよ!」
女性「ほら、お店の人困ってるでしょ。早く食べましょう」
そうだよ、こういうことを先輩はやるんじゃないかと思っていたんだよ。テーブルに出された料理をそのままお持ち帰りする。こういうのは注文されたときに「お持ち帰りします」って先に言わなくちゃ。私があの男の子に注意しないと。
穂波「そこのキミ…」
めぐみ「は〜い、ジャッジメントですの!!」
えっ、先輩!?何を言っているんですか!?
めぐみ「お店への迷惑行為はタブーですのよ!って、あれ、ゆゆちゃん!?」
女性「え、めぐみちゃん!?」
あれ、八坂先輩の知り合い?「ゆゆちゃん」と呼んでいたけど。
めぐみ「ほなみん、この人は私の幼馴染みで相野 茅絵里(あいの ちえり)ちゃん。通称"幽々子先生"」
幽々子先生「こんにちは」
穂波「あ、どうも。ところでその男の子は?」
幽々子先生「この子はウチの生徒の西園寺 夕作(さいおんじ ゆうさく)くん」
この子が、ダンスの全国大会で優勝した夕作くん?見た目は小柄な男の子にしか見えないけど…。
穂波「それでどうしてこのカフェに?」
幽々子先生「私が連れてきたのよ。この子いわゆる問題児だから、誰かがマンツーマンで見ていないといけないのよ。今日はこの子のお兄さんもお姉さんも忙しいから、代わりに私が面倒を見ているの」
あ、中身は先輩と大差ないんだな。ダンスの実力は確かでも。
めぐみ「ねえ夕作くん、私のこと覚えてる?」
夕作「覚えてないです…」
めぐみ「私ね、ダンスの全国大会の予選で落ちたんだよ。その時同じブロックにいたのが夕作くん」
夕作「そうだったんですか!?」
夕作くんはどうも覚えてないみたい。実力に差がありすぎたのだろうか…。
めぐみ「ところで夕作くんはバーチャルシンガーは好き?私はね、一番最初の子が好きだよ」
夕作「えっとボクは、ホロライブのすいちゃんかなぁ…」
向こうは再会を楽しんでいるみたいだし、私は先生とでも話そうかな。
穂波「あの相野先生」
幽々子先生「幽々子先生でいいわよ」
穂波「じゃあ、幽々子先生。夕作くんは学校ではどんな感じなんですか?」
幽々子先生「とても良い子よ。ただ鏡音 レンとかアニメのキャラクターのセリフとか言うけど」
穂波「ありゃりゃ」
やっぱりか。彼のお兄さんやお姉さんをはじめ、周りの人は苦労しているんだろうな。
幽々子先生「そっちはどうなの?学校でのめぐみちゃんは?」
穂波「先輩は演奏のコーチもしてくれて頼りになります。時々周囲を驚かせる行動や発言はしますけど…」
幽々子先生「そ、そうなの」
先輩はまだしっかりとしているけど、夕作くんはまだ中学生だから余計に心配だよ。
めぐみ「私のことは「gumi」って呼んでね。緑色の頭しているからみんなそう呼んでいるの」
夕作「確かに!ボクは「鏡音 レン」と呼んでね」
本人達に問題児の自覚はないと思う。だから私たちがしっかりしないといけないと思う。放っておくと他の人までトラブルに巻き込みそうだから。
お兄さんのパンケーキは改めてお持ち帰り用に注文した。
めぐみ「よかったね、夕作くん」
夕作「これで兄さんから岩盤に叩きつけられなくて済むよ」
穂波「そんな恐いお兄さんなの!?」