術式?呪力?最終的に物言うのはフィジカルですが? 作:ありがとうはなまる
温かい目で見てそういうもんなんだなと納得してください。
おかしいところは直しますのでコメント等よろしくお願いします。
突如目の前に現れた呪霊─朱雀は恵に向かい翼を振るい、炎の風を出現させ恵に襲い掛かる
恵は朱雀が翼を振るってできた炎を横に飛ぶことで回避し、すぐさま体制を整え印を結ぶ
恵「鵺」
恵は様子見として式神の中で空中戦ができる鵺を呼び出し朱雀に突進させ、自身はその隙に近くのビルへと走り、その勢いでビルの側面を走っていき朱雀の近くまで登っていく
突進した鵺の電撃攻撃は朱雀にしっかりと当たり朱雀の体に電流が流れて雄叫びを上げて苦しんでいる。しかし当たった鵺も無傷とはいかず全身が朱雀の纏う炎によって焼かれ、苦痛の鳴き声を発していた
恵は焼かれた鵺を影へと戻しジャンプで朱雀の元まで行き、自身に領域展延を纏わせ朱雀の頭に向かい蹴りを放ち、同時に影から脱兎を呼び朱雀の羽に纏わりつかせる。大量の脱兎が翼に乗った状態の朱雀はそのまま地面へと叩き落された
地面に落ちた朱雀に追撃として恵は上から万象を呼び出し朱雀を押しつぶす
朱雀は小さい声を発するだけで万象の重さに抗うことができずにいた
恵は地面に着地して朱雀に向かい反転術式を流し込む。朱雀の体は呪霊特有の消滅時の灰となり消えてなくなった
「……」(呪力反応はない…存外大したことはなかったな)
恵は朱雀が消滅した場所を少し見た後、次の場所へと向かおうと歩を進めようとした直後
「!」
突然地面が、いや地面に落ちていた朱雀の死後に出てきた灰が燃えだし、次の瞬間には炎が恵の目先程まで大きくなっていた。不味いと思った恵はその場を離れ、炎の挙動に目を向ける
炎は大きく燃え上がり徐々に鳥型の姿へと変わり瞬く間に朱雀の姿となり雄叫びを上げる
「なるほど、伝承通りの不死身具合だな。反転術式を流し込んで復活するとは思わなかったよ」
復活した朱雀は恵目掛け体当たりを仕掛け、恵は朱雀の体当たりをモロに喰らい共にビルへと激突していった
朱雀は追撃とばかりに翼を広げ、恵に向かい炎が乗った風を送る
朱雀の送った炎の風でビル内の繊維という繊維は燃え、地面やガラス、金属といった物質をドロドロに溶かしていき辺り一面を燃え盛った赤で埋め尽くした
その中心地にいた恵は炎の熱に耐えきれず夜の影のように真っ黒に燃え尽きていた
その姿を見た朱雀は恵の死を確信し勝利の雄叫びを上げた
「闇より出でて闇より黒く、その汚れを禊ぎ祓え」
勝利の余韻に浸っていた朱雀は突然聞こえた声に驚きながらも声のした方へと顔を向けると、そこには先程焼き焦げたはずの恵が人差し指と中指を立てながら平然と立っていた
朱雀は先程見ていた焼き焦げた恵を見るとそこには焼き焦げた恵の姿はなく少し凹んだ地面だけが残っていた
「驚き方や挙動が人間に近いな、呪霊でもその程度の知力はあるらしい」
帳が降りてきて街の電灯が届かなくなり、朱雀の纏う炎の光だけが唯一の光となった
「これで、誰にも見られず全力が出せる」
「!」
恵から出る膨大で異様な呪力に朱雀は気圧され、朱雀は生まれて初めて体が震え上がった
恵は両手を前に突き出し左腕を内側に右手拳を押し当て詠唱し、最強の式神を顕現させる
「布瑠部由良由良」
虎の姿に白い体毛をしている世間一般で言うとホワイトタイガーの姿だが、その大きさはホワイトタイガーの数倍デカく、大の大人を丸呑みにできそうなほどだった
楓は見た目と呪力量、佇まいから、目の前にいるホワイトタイガーが安倍晴明が使役する四神と評されるほどの強さを持つ
来る
楓が確信したと同時に、楓の眼の前には白虎の大きな爪が差し迫ってきていた。楓は無下限バリアで白虎の初撃を防ぎ、止まったところで蒼を纏った拳を白虎の眉間に放とうと構える。楓の目論見通り白虎の爪が無下限バリアによって止まり、楓はその隙に拳を放とうと拳を突き出そうとするが、ガリガリガリと嫌な音と共に白虎の爪が迫ってきていることに気づく
楓は無下限バリアの削られる速度を見て突き出そうとした拳を引っ込め身を捩り爪を回避しようとする。楓の予想通り、白虎の爪は楓が身を捩るよりも早く無下限バリアを突破し楓を襲うが、身を捩ろうとしていたおかげでギリギリ爪の直撃を回避し軽く眉部分を抉られる程度で済んだ
楓はすぐさま赫を放つが、白虎はそれよりも早くバックステップでその場から離脱し赫を回避した
楓は眉から出る血を手で拭い、眼の前で唸っている白虎に目をやる
(僕に触れられたことを踏まえるにおそらくこいつは常時領域展延を展開している純粋に身体能力が高い呪霊ってところかな。しかも展延の出力は仁と張るレベル、無下限を安々と剥がしてくる)
楓の推察は当たっており白虎の速度は禪院甚爾と同等であり並の呪霊、術師では視認できない速度と鉄を安々砕く強靭な顎に鉄を容易に切り裂く爪、デフォルトで備わっている領域展延で京都に仇なす敵を屠り、守護していた
楓は先程の少ない攻防から白虎の性能を考察し、赫や蒼での攻撃では中和されてあまり意味がないと判断。楓は蒼で白虎の眼の前まで瞬間移動をして距離を詰め、白虎の腹に目掛け拳を振るうが瞬間移動した楓の動きを予測していた白虎は後ろにバックステップすることで楓の拳を回避
白虎はバックステップの勢いのままバネのように横のビルに飛びつき、ビルを足場にして楓へと襲いかかる
楓は振り抜いた腕を無理やり戻し白虎の攻撃をガードする。バリバリと白虎の領域展延と先程より出力を上げた楓の無下限バリアがぶつかり合い拮抗する。その間に楓は白虎との間に赫を放り込み自分もろとも白虎を吹き飛ばす
白虎は赫の衝撃波を受けたものの空中で回転して体制を整え、ビルを経由して地面に着地、楓はビルのガラスに当たりビル内へと吹き飛ばされた
展延で中和されたため赫でダメージを受けていない白虎は体を震わせビル内にいる楓を睨みつける
自身の攻撃についてくるものがいる
自身の爪で切れなかった者がいる
自身の全力をだせる
白虎は、京都を守護していた頃には味わえなかった強者との戦いに未だかつてないほど闘志が湧き上がっていた
ビルに飛ばされた楓は数秒もしない内にビルの扉を蹴り飛ばして出てきたが、ビル内で拝借したのか右手にヘアブラシ、左手に手鏡、口にストローの付いたジュースを飲みながら髪の手入れをしていた
「ズギュゥ゙ゥ゙ゥ゙ゥ゙ゥ゙ゥ゙…ゴクン。ふ〜暴れすぎてちょっと髪型がズレちゃった、やっぱり髪にも無下限を付与して髪型を維持したほうがいいかな?次からそうしよ」
蒼でジュースの中身を絞り、全てを一口で飲み込んだ楓はヘアブラシで髪型を整えながら今後の髪型維持の対策を口にしており、その姿からは緊張感の欠片も見受けられなかった
「……あ ごめんごめんつい髪型が気になっちゃって、ほら髪は女の命っていうじゃあないか」
アハハと笑いながら手鏡とヘアブラシを捨て白虎に向かい
「お前と戦うのは面白いしもっと遊んでいたいけど、お前に構っているほど僕も暇じゃないんだ。けど、このまま祓うのも味気ないな……ニヤッ せっかくだ、久しぶりに試運転も兼ねて披露してあげる。僕の奥義を」
「闇より出でて闇より黒く、その汚れを禊ぎ祓え」
楓は笑みを浮かべながら右手を前に出し印を結ぶ
「位相 黄昏 智慧の瞳」
向日葵の目の前に現れた玄武は口を開き呪力のビームを向日葵目掛け発射
向日葵は玄武が呪力ビームを出す前に既に投射呪法の動きを作っており、玄武が呪力ビームを撃つと同時に動き出し玄武に肉薄
肉薄した向日葵は玄武の体に触れ、投射呪法をかけて玄武をフリーズさせる
フリーズした玄武に向かい、向日葵は左足を軸にした渾身の回し蹴りを放つ
(硬い…)
しかし、玄武の硬い
空中で身をよじり地面に着地した向日葵が玄武の方へ顔を向けると、そこには口に呪力を溜め向日葵に標準を向ける玄武の姿があり、向日葵がそれに気づくと同時に玄武の呪力のビームが放たれ向日葵に襲いかかる
向日葵は玄武の呪力ビームを避けること無く手を前にして受けの姿勢を取り、呪力ビームが目の前に着た瞬間、呪力ビームに触れ術式を発動
触れられた呪力ビームは投射呪法でフリーズしたもの同様に板状となり、向日葵は板になった呪力ビームを投射呪法を使い速度を上乗せさせた状態で玄武へと投げ飛ばす
向日葵は呪力ビームを投げると同時に投射呪法で投げ飛ばした呪力ビームよりも早く玄武の元まで走り、玄武の体に触れ玄武をフリーズさせてすぐさま離脱する
投げ返された呪力ビームは空中で術式が解除され、そのままフリーズした玄武に直撃し、その衝撃で辺りに煙が舞い散る
向日葵は呪力ビームに触れた際におった火傷を反転術式で治しながら煙が晴れるのを待つ
「……やっぱりダメージなし」
煙が晴れるとそこには外傷一つない玄武の姿があり、甲羅なしでも素の防御力が極めて高い事がわかった
玄武の表情は殆ど動いてはいなかったが、こちらを馬鹿にしているような見下しているような目付きで向日葵を見ていた。向日葵も玄武の目付きに気づき少しイラッとした
「フフフ……獣畜生に見下されるなんて新鮮ですね。ちょうどいい、そんな硬さだけが自慢な獣畜生様には、私の実験台になってもらいましょう。まだ調整が上手くいかず不完全ですが、まぁ家畜程度なら問題なく処理できるでしょう」
向日葵は手を前に出し
「私の攻撃が一切効かないと思っているその傲慢な考えを持ったまま死ね」
「おぉ!?」
四神の一体 青龍がいきなり目の前に現れた亜生衣はどう動こうかと思考していたのもつかの間、青龍の周囲に現れた複数の小さい水玉から最高速度の穿血ほどではないがそれに近い速度の水レーザーが放たれ、亜生衣は驚きの声を上げたものの飛んできた水レーザーを冷静に躱していき
しかし、亜生衣は防がれる前提だったのか既に百斂を発動、掌に入れ圧縮を完了させていた
「穿血!」
音速を超える速度で放たれた穿血は青龍の首元へと一直線に向かっていくが、青龍の周りを飛び回る水玉が穿血の直線上に入った瞬間、水玉が円状の鏡のようになり穿血が跳ね返された
「!?」
跳ね返された穿血に驚いた亜生衣は一瞬避ける判断が遅れ、跳ね返された穿血によって左肩を貫かれる
穿血が跳ね返されたことで自身の持つ遠距離攻撃が全て無力化、反射されることを判断した亜生衣は攻撃手段を近接戦闘に切り替える
亜生衣は貫かれた左肩を反転術式で治しながら血で薙刀を作り赤鱗躍動で身体能力を上げ走り出す
青龍は亜生衣を近づけさせまいと水レーザーを繰り出してくるが、亜生衣はそれらを全て避け、避けきれないものは薙刀で軌道を逸らしていき青龍との距離を詰めていく
ある程度青龍との距離を縮めた亜生衣は地面を蹴り上げ青龍のいる上空へ飛躍する
空中で複数の水レーザーに狙われたが、周りにストックさせていた百斂を足裏まで運び爆発させ水レーザーを躱すだけでなく速度と飛距離を伸ばし一気に青龍の眼の前に到着
亜生衣は青龍の顔面に向かい薙刀を振るうと見せかけ薙刀を投擲、投擲した薙刀の形を戻し青龍の顔に付着させる
青龍が顔についた呪霊特攻の血による痛みで苦痛の雄叫びを上げる中、投擲と同時に足裏に置いた百斂で青龍の後ろに回り込み、ついでに赤縛で青龍の体を血で縛り上げる
完全に青龍の死角についた亜生衣は血で大剣を作り、百斂で加速した攻撃を繰り出す
(相手はまだ血の痛みで私の存在に気づいていない。今なら確実に首を両断できる)
静寂、周りの風景がゆっくりと映る刹那、亜生衣の大剣が青龍に突き刺さる瞬間
亜生衣は一戸建てのリビングで佇んでいた
「本当にそうかな?」
亜生衣は声がした方へ顔を向くとソファーに座る幼少期の仁がコーヒーを飲んでいた
「にがぁ…」
「!じ、仁」(ブラックコーヒー飲んで苦みで舌出してる仁かわいい!!)
「赤血操術の血を呪霊が浴びるとどうなるか、お姉ちゃんは知ってる?」
「知ってるわ!!赤血操術で流した血は呪霊にとって猛毒、だから
「そのおかげでやつは苦痛の叫びを上げ隙ができた!!だからこうして───」
「けどさ、あいつはその後叫び声を上げていた?」
「!!」
「いくら特級呪霊だとしてもあれだけの血を顔につけられればもう少し苦悶の声を発する気がするよ。痛みを我慢して押し殺しているのかもしれないけど、一番可能性が高いのは?」チッ チッ チッ チッ チッ
「
この間0.02秒
青龍は亜生衣につけられた血を洗車のように水で洗い流し除去。その後すぐに
その威力は射線上にあるビルを全て抉り取るほど。これを呪力で強化した肉体であろうと至近距離で喰らえば無事では済まない
青龍が勝利を確信し雄叫びをあげようとした直後、青龍の左目が撃ち抜かれた
「今度、仁には美味しいご飯をご馳走してあげないと ね」
ビルの屋上、そこには手のひらを合わせた状態で青龍に向けている亜生衣の姿があった
青龍が極太水ビームを放つ直前、亜生衣は周囲に浮遊させていた百斂を体に当て、無理やりその場から離脱し水ビームを回避していた
そして回避した勢いのままビルの壁へとよじ登り屋上まで爆速で駆け上がり油断していた青龍の顔面に穿血を撃ち込んだ
青龍は瞳を潰された痛みと、猛毒を打ち込まれた痛みで空中をのたうち回り雄叫びを上げる。青龍の発する雄叫びの音圧で地面が揺れ、建物のガラスが割れるほど大きく、流石の亜生衣も青龍の雄叫びに耳に手を当てた。その直後、ポタッ ポタッと水滴が落ちてきた
次第に水滴の数は増えていき、台風の日ほどの強風と大雨が降り出した*1
青龍の降らせた雨のせいで亜生衣の周囲に飛び回る百斂は形を維持できずただの血へと戻り、亜生衣は赤鱗躍動以外の技を使用することができなくなった
目を潰された青龍の顔は怒りに満ちており、濃厚な呪力と殺意を亜生衣へと向け睨みつける
「ほんと、相性最悪過ぎるでしょ」
青龍が作り出した雨に悪態をつける亜生衣だがその顔には焦りも緊張もなく、薄く笑みを浮かべた余裕の表情をとっている
「でも、どんな逆境であろうと乗り越えてこそ最高の
ビルの屋上から飛び降りた亜生衣は空中で印を結ぶ
「闇より出でて闇より黒く、その汚れを禊ぎ祓え」
亜生衣は青龍が作り出した雨を凌ぐため、外からの水を侵入禁止にし、それ以外の出入りを許可した帳を作り出す
「さて、ここからはお姉ちゃんパワー全開よ」
亜生衣は血でナイフを作り出し両腕の血管を自ら切り裂いていく。大量の血を腕から流しながら亜生衣は手を前にだし
恵「八握剣異戒神将」
楓「極ノ番」
向日葵「領域展開」
亜生衣「領域展開」
恵「魔虚羅」
楓「【黑】」
向日葵「時崩月宮殿」
亜生衣「彼岸
魔虚羅
禪院家相伝の術式『十種影法術』の式神の一体にして最強の式神
歴代十種影法術師の中でこれを調伏できた者は一人もいないことからその強さが伺える
恵は平安時代に魔虚羅の調伏に成功しており、魔虚羅を調伏した唯一の人間であった。しかし、恵はそのことを禪院家の人間に伝えること無く、仁たち以外に魔虚羅の調伏を隠していた
恵は魔虚羅を顕現させる際いくつかの縛りを結び、魔虚羅自体の性能アップと魔虚羅の存在をバレにくくしていた
1.自身を除いて魔虚羅の姿を見たものが2人を超えないこと(映像や写真などを視認しても適応となる)
2.必ず詠唱を唱えること
3.魔虚羅の姿を見た対象は必ず抹消しなければならない
4.上記のどれか一つでも破れば魔虚羅の再調伏が必要となる(前回調伏時の適応引き継ぎ)
一閃
恵が呼び出した魔虚羅の強靭な腕で振るわれた縦一文字の攻撃は朱雀の体を縦に真っ二つに切り裂き、真っ二つになった朱雀は短い断末魔を発し地面に倒れ数秒もしない内に灰となり消滅した
魔虚羅の腕にある退魔の剣には正のエネルギーが宿っており、反転術式と同様に呪霊にとって有害なもの
本来ならこの一撃で祓えない呪霊は存在しないが、朱雀は特別な生得術式を持つ呪霊
朱雀は呪力による攻撃や反転術式などの攻撃で祓われ、灰となったとしても灰となった体を呪力によって燃やし炎として復活することができる最強の復活術式
朱雀の破り方は3つ、朱雀の呪力が無くなるまで祓い続ける*2か、朱雀の体を灰すら残らず完全に消滅させる*3、朱雀の魂を直接叩き潰すをしかない*4
床に散らばった灰が燃えだし再び朱雀の姿に戻り、魔虚羅に向け翼を広げて炎の渦を放つ
朱雀の放つ炎はガラスや鉄をも容易に溶かすほどの高温、いくら魔虚羅といえど無傷とはいかず体中から煙を発し所々が粘土のように溶けてきていた
ガコン
魔虚羅の体が本格的に溶け始めようとした瞬間、魔虚羅の背部に浮かぶ方陣が回転
すると先程までチョコレートのように溶けかけていた魔虚羅の体が元通りになっていた。朱雀はそんな魔虚羅に怯まず炎を浴びせ続け、魔虚羅は朱雀の出す炎を無視して退魔の剣で朱雀を切り裂いていく
破壊と再生を繰り返す
ガコン
朱雀の攻撃を幾度も受け適応し続けた魔虚羅は朱雀の攻撃に完全な耐性を身に付けた
ガコン
朱雀に攻撃を通すため適応を続けた魔虚羅はついに魂の知覚に成功
ザン!!
「ガッ!!」
朱雀の魂を知覚した魔虚羅は退魔の剣を振り上げ朱雀の体もろとも魂を両断した。朱雀は灰となって崩れ落ち、もう二度と復活することはなく風に煽られ飛散した
「一体祓うのに十分弱もかかってしまった」
恵は魔虚羅を影に戻し消えゆく帳から抜け、外にいるであろう呪霊を祓うため歩を進める
【極ノ番・黑】
五条家相伝の術式『無下限術式』の奥義の一つ
平安時代、楓が仁や恵、亜生衣を倒すため生み出した蒼の極地にして必殺技
この奥義を食らい生き残った生物は存在しない
楓は手のひらを白虎に向け、蒼を打ち出す。白虎は打ち出された蒼に本能が警戒を鳴らし、足に力を入れ何が起きても対処できるよう構える。蒼に触れれば不完全であろうと死ぬと白虎は本能と経験からそれを無意識に理解した
そんな白虎の警戒を無視し、蒼は一定の速度で移動し、帳の中心地にて停止した
蒼が停止した瞬間、蒼の色が青から黒へと変わり、鯨の鳴き声のような低く重い音が帳内で鳴り響き始める
極ノ番・黑は蒼の出力を最大にまで上げた人工のブラックホールである。その威力は強力無比な正に必殺技であり、六眼を持っていた楓でさえ制御は難しく、黑を発動させるには必ず詠唱を口にし黑の威力を抑制、安定させなければ運用することすらできない超高等技。もし楓が黑の出力を誤り制御不能となった場合日本どころか地球すら飲み込んでしまう危険な技である
蒼から黑となった球体から発生する引力に、帳内のあらゆる物体、匂い、音、光が吸い込まれていき、帳内は一条の光すらない漆黒の空間にとなった
そんな強烈な引力が発せられる空間は、領域展延を纏っている白虎ですら足に呪力を集中させ全力で踏ん張らなければ引っ張られてしまうほど強力であり、今の白虎は黑の引力に耐えることしかできない木偶の坊へと変わってしまった
「じゃあ頑張って耐えろよ、応援してるわ」
黑の引力に耐える白虎に楓はヘラヘラと笑いながら近づき、引力に耐えている白虎の肩を叩き、帳へと歩き出す
白虎はそんな楓に怒る声も呼び止める声も出せぬまま、ただその場にとどまろうと一心不乱に耐えていた
楓が帳から抜けるとビキビキと帳から音が鳴り、帳が黑の引力に引っ張られ縮小し始めていき、そのうち帳は跡形もなく消え去った。中にいたはずの白虎と共に…
【時崩月宮殿】
禪院家相伝の術式『投射呪法』の領域展開
領域の中心には簡素でボロボロな木造の家が一軒が建てられ、地面はグラウンドや公園などの地面に少し草が生えているような地面をしている。外側には色んな年代のカメラがぎっしりと敷き詰められ、領域内はまるで演劇などをする舞台のセットのようになっている
パシャリ
外壁にある全てのカメラからフラッシュがたかれ、一瞬、視界全てが真っ白に変わる
玄武はカメラのフラッシュに反射でまぶたを閉じ、再び目を開けとうとした瞬間、玄武の意識は消え失せた
向日葵の領域の必中効果は原作の呪霊直哉が展開した時胞月宮殿と同じく、術式対象をより細かくした細胞1つ1つに対して1秒間フリーズを強制させ、一度体を動かせば細胞1つ1つの動きがずれて瀕死状態になる領域だが、向日葵の領域の必中効果は直哉とは異なり、細胞1つ1つに対して1秒間フリーズを強制させるところまでは同じだが、フリーズさせた細胞を通常の投射呪法で触ったときに対象を包み込む透明の板状に変えてしまう
細胞1つ1つが軽い板状のフィルムとなった玄武の体は風に飛ばされ、重力にそって地面へと崩れ落ち、1秒立った後にはドロドロの肉塊へと成り下がり、玄武は死んでしまったことにすら気づかず絶命した
彼岸
加茂家相伝の術式『赤血操術』の領域展開
平安時代、亜生衣が作り出した
自身の身体から出る血を結界の外枠とした領域を作り出し、領域内の必中必殺を『必殺』だけに絞り領域内で使う赤血操術の技全ての威力を底上げする領域
難易度は閉じない領域ほどではないが高く、通常の赤血操術使いなら絶対にできない呪力を血液に変換できる亜生衣の特異体質と結界術に長けた亜生衣だからこそできる領域である
弱点としては領域展開中は永続的に大量の血を流し続けるため、本来の領域展開の倍以上の呪力を消費してしまい、長い時間領域を展開し続けられない弱点がある
領域内に入った青龍は血の領域を作り出した亜生衣に向かい空中に水玉を生成、口を開き複数の水レーザーを撃とうと呪力を練るが、それよりも早く領域の血が青龍を束縛し、血でできた犬用のマズルを青龍の口に付け身動きを封じる
青龍は周囲に水を出現させ体についた血を取り除こうとするが、領域の血がそれら全てを飲み込み妨害していく
「人様につばを飛ばす悪〜い
「あの世で反省しなさい」パチン
亜生衣が指パッチンをした瞬間、血の領域から穿血が無数に放たれ、青龍は四方八方から放たれた穿血に体中を貫かれ、青龍の体に入った穿血がドリルのような刃を出して回転し、青龍の体を内部から抉り取り原型がなくなるまですり潰した
「!そうだ、今日の晩御飯は竜田揚げしよう。仁には今回も助けてもらったし腕によりをかけて作らなくちゃね。そうと決まれば、さっさと呪霊を片付けて買い物にいかなきゃね」
血の領域を解除したことで地面が真っ赤に染まる中、亜生衣は腕を治しながら地面に流れた血を百斂にして呪霊を探しに歩を進める
4人の規格外が四神に圧勝した少し前、高専で呪いの女王が顕現した