術式?呪力?最終的に物言うのはフィジカルですが? 作:ありがとうはなまる
どうもこんにちは。目隠しに一級(正確には準一級)押し付けられて目隠しのことが少し嫌いになった俺だ(任務後、任務詳細を七海に聞いた)
今日は1年全員で同じ任務に向かうよ、テンション上がっっっったら良かったね、こっちは緊張しっぱなしだわ
今回の任務は、虎杖が一度死んでしまい、宿儺に謎の縛りを結ばせてしまう原因になる特級任務。虎杖含む一年ズとのご対面、ご挨拶を終えた俺たちは、現在伊地知さんから今回の任務の詳細を教えてもらっている、
⋯初顔合わせの時、何故か伏黒と釘崎の2人とも俺見た瞬間、奇怪な目して挨拶して早々俺から距離を取ってきた。理由が分からないのでちょっと⋯いややっぱつれぇ、普通に接してきてくれる虎杖が唯一の癒しだよ
あと伏黒の声がなんか妙に高かったんですが、それに髪も肩にかかるぐらい長かったし⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯スゥ⋯なんで同級生がTSしてるの?
俺なんかやっちゃいましたか?俺がこの世界に転生したせいで伏黒が女体化しちまった。声変わり前って線もあるが、女性特有の匂いが伏黒の体から匂ってくるので女性で間違いないんだろう。この体になってから五感の機能がすこぶる良くなって、匂いだけで男女の区別を付けることはそこまで難しくない、まあそのせいでしんどい思いしたことは多々あったが、その話はいいだろう
少年院で出てきた特級呪霊。宿儺にボコボコに遊ばれていたり、他の特級呪霊(漏湖、真人etc)が強すぎてそこまで強いイメージがない。けど、間違いなく今の俺たちでは勝てない
七海さんから聞いたが、俺はどうも天与呪縛らしく真希さんみたいに呪力は持っていないので、呪霊を祓うには呪具の性能に頼るしかない。で、今俺の持ってる呪具は前に映画館で貰った
⋯⋯あれ?そういえば真希さんって呪力なくて呪霊が見えないから、呪霊が見えるメガネかけて呪霊を視認してなかったっけ。何で俺メガネ無しで呪霊見えてんだ?⋯⋯霊感云々が関係してんのかね?まあ今はこの疑問はいい、とにかく今のパーティーじゃ特級と戦っても勝ち目ないって話
映画館の一件で戦闘の自信はついたが、特級とやり合うには武器が心もとないし、身体能力も追いつけるか分からない俺
新宿時点では特級と張れるポテンシャルを持っていたが、現状ではただ少し身体能力が高いだけの虎杖
術式は強いが虎杖同様まだ練度不足が否めない釘崎
現状このパーティーで特級に遭遇するのは非常に危険だ。任務を別の人にしてもらう案やもっと強い呪具の配布を要求するなど一様伊地知さんに言ったが、現状手が空いている人間が俺たちだけなのに加え中に人が取り残されている緊急事態なこともあり交代の件は却下、呪具の件も緊急事態のため用意する時間がなく用意できないとのこと。クソ上層部が、全員毛根死滅してしまえ
「あの、あの!!」
伊地知さんの話を聞いていた俺たちの耳に、女性の声が聞こえた。あの人は⋯ああ少年院で呪霊に殺されてる息子の母親か。この人の心情的に息子さん助けてやりたいが、もう死んでいるのでどうしょうもない
けど、虎杖たちはその事を知らないので、母親の言葉でやる気に満ちている。勢いで「おう」って言っちゃった
「闇より出でて闇より黒く、その穢れを禊ぎ祓え」
伊地知さんが「帳」を下ろし、伏黒⋯ちゃんが玉犬(白)を呼び出しとうとう少年院内に突入する
少年院の中は、少年院と言うより工場のような外観をしており、パイプが沢山繋がれていて無音なことも相まってかなり不気味に映る。不謹慎かもしれないが、原作と同じ場所に立ってる現状に少しテンションが上がってる
俺が辺りを見回していると、あったはずの出入り口が無くなっていることに気づいた虎杖が驚きの声を上げ、釘崎も同調して2人仲良く盆踊りのような踊りをする
しかしそんな中、冷静に出入り口の場所を玉犬が記録しているので大丈夫だと告げる伏黒⋯ちゃんと、その事を知った虎杖と釘崎がまたも仲良く玉犬を囲って大騒ぎ
そのことを伏黒⋯ちゃんが注意しているが、会って数日も経ってないのに仲いいね君たち、羨ましいよ
原作通りのやりとりを見守った俺は、先を急ごうと奥に続く道を指さしながら3人に呼びかけ、俺を先頭に俺たちは奥へと進んだ
「⋯」
「惨い⋯」
「3人⋯でいいんだよな」
廊下を進むこと数分弱、ようや開けた場所に出た俺たちを待ち構えていたのは下半身がない死体と団子状になった死体2体を見つける
映像越しだったからそこまで気にならなかったが、生で見るとしんどいものがあるな、五感が強化されてるから尚更
それから、服に「
任務前に調べた情報で、この男が無免許運転で女児を引いたクズ野郎だと知っていた伏黒ちゃんは、こいつのために危険を冒すのはごめんだ置いてけと口にする
⋯そろそろだな、殺されるのは可哀想なので玉犬は抱えおく、うわ思ってた以上にモフモフ
「オマエは大勢の人間を助け、正しい死に導くに拘っているな。だが、自分が助けた人間が将来人を殺したらどうする」
「じゃあなんで、俺は助けたんだよ!!」
「いい加減にしろ!!時と場所をわきま─
伏黒ちゃんと虎杖の口論を仲裁しようと駆け寄る釘崎の足元が、突然黒くなり水たまりのように広がり釘崎を下へと飲み込む─
「よっと」
─前に、走幅跳びの要領で釘崎を掴み救助する
玉犬を持ったままなので、少々乱雑に小脇に抱えての回収になってしまったが、
「「「!」」」
地面に着地した俺は両手に持つ玉犬と釘崎を離し、地面に下ろす
「⋯ハッ ナイス天授!」
「あっぶな〜助かったわ天授」
「どういたしまして⋯っ!」
「「「!」」」
釘崎を助けたのも束の間、虎杖と伏黒の間に佇む呪霊がいた
出たな特級
「うあ゙あああ!!」
「よせ!虎杖⋯!!」
特級の威圧にビビりながらも勇気を振り絞り、手に持つ呪具を後ろにいる呪霊目掛け振るう虎杖
このままでは虎杖の手が切り落とされる、間に合うか!?
俺は、呪霊が虎杖を攻撃するよりも早く虎杖たちの元へ向かうため、足に力を込め地面を蹴り上げる
天与呪縛の肉体から来る驚異的な力によって踏み込んだ地面は砕け、蹴り上げた瞬間、雷鳴のような音を鳴り響かせ、一気に呪霊との距離を詰め、虎杖を庇うように呪霊と虎杖の間に滑り込む
極限の集中により視界がゆっくりに移る。虎杖に向かい拳を振り上げる呪霊の動きがはっきりと見える
俺は背中に背負っていた生喰蛇を取り出し、拳を振り上げる呪霊の攻撃を生喰蛇によって逸らし、カウンターで呪霊の腹に蹴りを入れる
「グェ!」
蹴りを入れたことで声を出しながら吹き飛ぶ呪霊、硬いな
「伏黒、釘崎お前らは領域から脱出しろ!虎杖行けるな」
「何いってんだ相手は特級だぞ!!私たちじゃ勝てない、逃げるぞ!!」
「俺ら全員で逃げても逃げ切れねぇ、なら誰かが時間稼ぎしなくちゃいけないだろ。レディーファーストだ、お前らが領域から出たら合図しろ、俺たちもその後すぐ逃げる」
呪霊が下半身に来ていた服を破り捨てて息を吸ってる。まずっ⋯!
「だったら⋯!」
呪霊が息を吐き出すように口から呪力の球を俺目掛け飛ばしてきたので横に動くことで回避する
さっき蹴り飛ばしたことで標的が俺になってるな、蹴られて怒ったか?好都合だが
「呪霊の標的が俺に向いてる内に早く逃げろ!!適材適所だ。この中じゃ俺と虎杖が一番身体能力が高い、あいつの足止め役にもその後の逃走の成功率も高い俺たちが囮役をするべきだ!、だろ虎杖」
「なに勝手に話決めてんのよ!んなこと了承出来るはずないでしょ!!」
「了解、任せろ!」
「虎杖⋯!」
「天授の言う通り、誰かがアイツの足止めをしないと全員ここで死んじまう。なら、俺はやる」
「そう心配すんなって、危なくなったら宿儺に変わるから」
「そういう問題じゃ⋯!」
「釘崎!!!」
「頼む」
「⋯」ギリ⋯
「行くぞ釘崎」
「は?ちょっと待ってよ。本当においてくつもり!?」
「⋯私たちが領域から抜けて救援を呼ぶ。今の私たちができるのはそれだけだ」
「〜〜あーもう、帰って来なかったらただじゃおかないから!!」
「おう」
そう言い残し、出入り口の匂いを記憶している玉犬を先頭に釘崎と伏黒は領域からの脱出を開始した
伏黒side
虎杖、天授、無事でいろよ
私たちは玉犬の案内の元、道すがら遭遇する呪霊を祓いながらこの領域の出口を目指す
天授、あいつは一体何者なんだ
初めて会った時はどこかあのクソ親父と似た気配を感じる奴だと思った。呪力が感じないので真希さんやクソ親父のような天与呪縛を持つ人間だと
だが、あいつの能力は真希さんを凌駕していた
入学初日に釘崎たちと同じように呪霊討伐を言い渡され、準一級呪霊を単独で祓ったことは事前に調べて知っていたから強いことは分かっていたはずだった
けど、釘崎が連れ去られるのを助けた時や、特級呪霊から虎杖を助けた時の人間離れした動き、あれが素の身体能力なら真希さんや虎杖の比じゃないぞ
もし、あいつがいなければ釘崎は別の場所に連れ去られて、虎杖は特級呪霊の手で殺されていたかもしれない
私は何もできなかった
釘崎が連れ去らる時も、突然後ろに呪霊が現れた時も、私は反応すらできずただ立っていただけ。理解したのは、いつも天授が動いた後のことだった
天授は私たちの中で唯一、特級呪霊の動きに反応できていた
あの場を天授に任せて救援を呼ぶ。それが最適解、のはず⋯
だけど、これで良かったのかと後ろ髪を引かれ、何度も自問自答をしてしまう
あの場に残っても何もできず、逆に足を引っ張る結果になることは分かっているのに⋯
「⋯ギリッ」
死ぬんじゃないぞ、虎杖、天授
釘崎side
「⋯チッ」
私たちは役立たずってかあの野郎
私は伏黒の後を追いながら舌打ちをする
あいつおかしいでしょ、何で呪力無しであんな動けんのよ
初めて会った時からおかしいと思った。まるで空洞みたいに呪力が一欠片もない奴、天与呪縛のやつだってもう少しあるわよ呪力
まるで死人みたいで不気味で仕方なかったから、挨拶早々離れたけど、虎杖との会話を遠くから盗み聞きして悪い奴じゃないってのは分かってた。背も高くて顔もまあまあイケメンだし
助けられたことは素直に感謝する。けど、その後のことは今でも納得できない。まるで私たちが足手まといみたいなあの言い方
いや、なんとなく分かってる。これが正解だって
あの中で、唯一あいつだけがまともに動くことが出来ていた
私たちは何もできずただされるがままの状態だった
最悪
何もできず、ただ助けられて誰かに頼って自分は逃げるだけとか、カッコ悪くて後味悪すぎるでしょ
死ぬんじゃないわよ男子ども
その頃甚爾は娘が死地に行ってるとも知らずに競馬に勤しんでいた
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・天授晴人の自身への理解度
天授は自身が甚爾と同じ完全体天与呪縛の肉体だと知らない。そもそも自身が天与呪縛だというのも七海に言われ始めて自覚。それまでは自分自身のスペックは転生者特典由来のものと思い込んでいた。
・伏黒恵♀の口調
父親の影響と教育、そして思春期の影響で本編伏黒♂とあまり変わらない口調に。