術式?呪力?最終的に物言うのはフィジカルですが? 作:ありがとうはなまる
扇のコラ画像を見て扇は呪術廻戦ファンに愛されているなと思いました
俺は三人に聞こえるよう大声をだしたあと、呪力*1を開放させ、近くにいた禪院長寿郎目掛け突進
長寿郎は先程の宣言と突然の突進で反応が遅れ、俺が繰り出した飛び蹴りを顔面に食らい、後方へ吹っ飛んでいった
呪力自体はそこまで練っていないため、軽症だろう
「挨拶代わりだ!」
状況を理解した扇と甚壱は、戦闘態勢にそれぞれ術式を開放
甚壱は術式で後ろに巨大な拳を出現され、扇は術式で持っている刀に炎を纏わせこちらに向かってくる
おいおい、5歳に向かって殺意が高すぎないか*2
そんな呆れとは裏腹に、俺の口角がどんどん上がっていることに気づく
「私達が誰だか分かったうえでの狼藉だろうな!」
「知っててやってるに決まってるだろボケ!」
俺の解答にキレた扇が俺を両断しようと、上から炎付きの刀を振るってくるが遅い
振るわれた刀をギリギリで横に回避し、扇の腹に拳を付き出そうとするが、先程蹴り飛ばした長寿郎が術式で俺の足場から円柱の岩を迫り上がらせ、扇との距離を無理やり離された
円柱に乗っている俺を虫のように潰そうと、巨大な拳が合掌してきた
合掌で潰されるよりも速く、俺は自身の足に呪力を集中させ、強化した
ただ脱出するだけではなく、巨大な拳を出している甚壱に向かい、強化した脚力で飛躍し急接近する
甚壱は急接近してくる俺目掛け、カウンターで拳を振るう
判断力も選択も間違っていないが甘い
俺は体を捻り甚壱の拳をスレスレで避け、避ける際に甚壱の腕を掴み飛躍したままの速度で甚壱の背後まで持っていき、腕を引っ張る
後ろに回された腕は勢いに耐えきれず、肩の骨が外れる音と共に力なく垂れ下がった
「っ!」
甚壱は苦悶の表情こそするが、すぐさま後ろで腕を持っている俺目掛け、巨大な拳を振り下ろしてきた
叫び声を挙げず、なおかつ相手を追撃するところは評価してやる
俺は腕を離し甚壱と距離を離す……わけもなく逆に甚壱の又をくぐり拳を回避する
自身の術式に当たらないように調整することなど分かっていたので、5歳の小さな体を駆使して甚壱の足に潜り込み、ついでに右脛に拳を叩き込み骨にヒビをいれてやった
甚壱は足の骨を折られたことでバランスを崩し、膝をついた
そんな甚壱に追撃しようと拳を振ろうとしたが、またしても下から出てきた岩によって遮られ、甚壱は俺が出て来た岩に気を取られている隙に残った足で距離を取られた
…邪魔だな
俺は目標を長寿郎に切り替え走り出す
長寿郎に向かう道中、長寿郎と甚壱による拳と岩の嵐を回避していき長寿郎との距離を詰めていく
長寿郎が俺の間合いに入ったので長寿郎目掛け飛び上がり、腕を後ろに振りかぶり、拳を突き出す準備に入る
長寿郎も負けじと拳を放つが……遅い
二人よりも遅い拳を空中で避け、俺はやつの胸板に拳を突き出す
長寿郎に俺の拳が当たる瞬間、空間が歪み、拳が…いや呪力が黒く光った
【黒閃】
長寿郎は俺が放った黒閃の威力に耐えきれず、後方へ何度もバンウドし訓練場の壁に激突した
……久しぶりに黒閃をキメたな
黒閃をキメたあとのこの全能感、いつ体験しても堪らんな
黒閃によって倒れている長寿郎に近づき、一応反転術式をかけ傷を治した
「
扇が言い放つと、持っている刀全体に大きな炎が纏わり、近くにいる全てを燃やそうと激しく燃え上がっている
普通なら近づかず、そのへんの岩や下の板を投げ遠距離で攻めるのが最善だが、黒閃をキメた今の俺は真正面からあれを打ち砕きたくてたまらない
俺はすぐさま手を地面につけ、助走の構えを取り、扇に向かい一直線に突き進む
扇は俺の前進に簡易領域を展開した抜刀の構えを取り、対抗してきた
俺と扇との距離まであと3m
甚壱の巨大な拳は落ちてこなかった
あと2m
扇は刀の柄を強く握り待ち構える
あと1m
俺は拳に呪力を纏わせる準備に取り掛かる
あと……
扇は炎を纏わせた高速の抜刀で、俺の首を刈り取ろうと迫る
俺は抜刀された刀に対抗するため、自身の呪力98%を指2本に全集中させ、残りの2%は足に注ぎ迫ってくる刀目掛け指を穿つ
刀と指、鉄と生身
それらが打ち合い、本来鳴るはずのない鉄と鉄同士が打ち合ったような音が周囲にこだまする
扇によって押し付けられている刀の重みで足からブチブチ、ボキボキと音が鳴っているが、足の原型が残っているのなら気にしない
「知ってるか?」
刀にヒビが入る
「呪力は一点に集中したほうが強く、硬い!!」
扇が握っていた刀はヒビが入っていた部分から折れ刀としての機能を失った
俺はすかさず指に集中させていた呪力を拳と足に纏わせ、扇の顎目掛けアッパーカットを仕掛けた
「…っこの無能ガ……!!」
扇の発言を遮るように、俺の拳から黒い光が繰り出された
【黒閃】
またしても黒閃を繰り出し、扇はアッパーカットの勢いのまま上空に高く飛ばされ、地面に頭から落ちた
「…すまん。さっきなんて言おうとしたんだ」
足を反転術式で治したあと、長寿郎と同じく落ちてきた扇に近づき、反転術式をかける
さて、残すは……
「あんただけだな」
今だ膝をついている甚壱に向かい告げる
甚壱はいつの間にか治していた片腕と反対の腕で両方の拳を握った。その拍子に巨大な拳を大量に出現させてきた
相手も本気だな、まぁ俺がすることは変わらない
あいつの眼の前まで行ってぶん殴るだけだ
俺は扇にしたように甚壱に向かい、一直線に前進していく
甚壱が放つ巨大な拳が何度も俺を潰そうと振り下ろされているが、それらを全てを左右に動きながら紙一重で躱し続けていく
巨大な拳が放たれた地面には大きなクレーターができているため、今の俺が食らえばただでは済まないというヒリヒリとした緊張感が背中に滴る
甚壱との距離が残り僅かになったところで、俺の上にあった巨大な拳が消え、代わりに甚壱の上に先程の巨大な拳よりも一回りも二回りもでかい拳が出て来た
俺は今まで出て来た拳よりもでかい拳に気を取られ、足を止めた
デカ過ぎて訓練場の天井が壊れ、空が見えるようになっている
大量の木屑や埃が空から落ちてきて、ものすごい服や髪が汚れた
甚壱は俺と同じく木屑などで汚れているが、全く動かず俺の動きを細部まで観察している
おそらく俺の動きに警戒し、探りを入れている最中なのだろう
俺と甚壱の距離は10mもないぐらいだろう。全力ダッシュをすれば今の俺なら2秒もかからんだろう
今の状況はまさに、どちらが先に弓矢を放つのかという緊張した場面なのだろう
だが、俺はそんな駆け引きは好きではないため、なんの迷いもなく甚壱に向かい、全力ダッシュを仕掛ける
全力ダッシュと同時に上にある超巨大な拳が迫りくる
俺の拳が先に付くか、やつの拳が先に付くかという至ってシンプルな展開となり、俺の拳とやつの拳がお互いの標的の間近まで迫っていた
俺が拳を甚壱目掛け振るうと、やつも俺の拳に合わせ拳を振り下ろし、互いの拳がぶつかり合った
拳と拳がぶつかり合った瞬間、拳同士の間に黒い光が光りだし……
瞬間、上から落ちてきた超巨大な拳が落ち、辺り一帯に衝撃波と砂煙を発生させた
「
辺りは禪院甚壱の超巨大な拳によって、訓練場は半壊、更に砂煙が発生し、前が見えず「炳」の三人どちらの姿も見ることが叶わない状態
訓練場の現状を一同は、一言も言葉を発せず、ただその場に立ち尽くしていた
そんな者たちをあざ笑うかのように砂煙の中から、怪物の笑い声が訓練場だった場所にこだました
五歳児の仁君が扇たち3人をワンパンできたのは黒閃のおかげです。
もし黒閃を出せていなければ1、2発は耐えれていたでしょう