術式?呪力?最終的に物言うのはフィジカルですが?   作:ありがとうはなまる

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ヤンデレ作品はいっぱい見てるけど、実際に自分で書くとヤンデレを表現するの難しいですね。書いている人を改めて尊敬しました。ヤンデレになっているか不安


4 怪物の戦いを見た者たち

 

 直毘人side

 

 

 

 「禪院家の精鋭部隊「炳」全員を殴りに行くつもりです」

 

 

 最初、小僧の発言を聞いた時は、思わず大爆笑してしまった

 

 精鋭部隊「炳」の三人は、この禪院家の中でも上位の存在。それを5歳になったばかりの小僧が殴りに行くなどと抜かしてきた

 

 子供特有の戯言の類だと思い、小僧に少しばかり警告してやったがそれでも聞かず、儂の了承を取るやいなやそそくさ部屋から出ていきおった

 

 儂は興味本位で小僧の後をつけ、訓練場の端で小僧を見ていた

 

 もし本当に小僧が「炳」に喧嘩を売り、死にかけるようなことがあれば助けてやろうと、そんな軽い気持ちで眺めていた

 

 だが小僧が呪力を開放した瞬間、そんな思考はどこかへ飛んでいった

 

 小僧が開放した呪力量は儂らを優に超えるほどの量で、5歳の子供が持っていていい量では決してなかった

 

 その圧倒的な量と質量に儂同様、圧倒されていた三人は驚愕で硬直

 

 硬直している隙に小僧は長寿郎に向かって飛び蹴りを仕掛けていた

 

 もしあの小僧が5歳ではなく、成長した大人であったのなら、今頃長寿郎の頭は拭き飛んでいただろう

 

 残りの二人、扇と甚壱は我に返り躊躇わず術式を開放していた

 

 あの子供は人間ではない別のナニカ………人間の皮を被った怪物だ

 

 それが儂とあの三人の小僧に対する共通認識になった

 

 

 呪霊の方がよっぽど可愛いく見えるわ

 

 

 長寿郎が吹き飛ばされてからは、ほぼ小僧の蹂躙劇だった

 

 長寿郎と甚壱の岩と拳の嵐をあの小僧は笑いながら突き進み、長寿郎の胸に黒閃を繰り出し、その後には長寿郎に反転術式をかけていた

 

 

 「……ッなに!?」

 

 

 つい言葉が漏れ出たが、なんとあの小僧反転術式が使えるのか

 

 黒閃を出しただけでも驚きだが、高等技術である反転術式を5歳の子供が極自然に使うなど、普通あり得ない。ましてや他人に反転術式をかけ治療するなど、今の時代に出来る術師は極々僅かしかいない

 

 儂が反転術式に対しての驚いている間にも戦闘は続き、小僧と扇が刀と拳、正確には指で鍔迫り合いを行い小僧が勝ち、甚壱の拳の嵐を獣のように避けて進んでいった

 

 反転術式が使えるのなら禪院家でも重宝され、かなり良い地位に付くことができよう。そんな事に気づかないほどあの小僧も馬鹿ではないだろうに、何故あの小僧はこのような事をするのだ

 

 儂が考え事をしている間には小僧と甚壱の決戦はつき、砂煙で全容はうまく見えんかったが、あの小僧の笑い声が聞こえてくるならあの小僧が勝ったのだろう

 

 騒動に駆けつけた連中が小僧に挑んで返り討ちにあっている所を見ながら、儂は頭を抑え思わずため息が出そうになっている

 

 今年で5歳となる子供が………術式も持ち合わせていないただの子供が禪院家の精鋭部隊の三人を倒したなんぞ他の御三家に知られればそれだけで煽りの種になる

 

 しかも、数日後には五条家に行かねばならぬ

 

 数日もあれば五条家当主にこの事を知られ、会議中に必ず煽られる

 唯でさえ六眼持ちの息子が生まれてからやつの自慢話を耳にタコが出来るほど聞かされ、嫌気が差しているというのに………

 

 

 ………………数日後の会議、行きたくなくなってきたわ

 

 

 儂は来る面倒事に憂鬱になりながら、小僧の蹂躙劇をぼーと眺めてた

 

 

 

 

 

 

  

──────────────────

 

 

 

 

 

向日葵side

 

 

 「はぁ~〜お兄ちゃんカッコいいな〜♪」

 

 

 私は訓練場の上に隠れながら、お兄ちゃんの勇姿を見てうっとりしながらそう呟いた

 

 お兄ちゃんカッコ良すぎ、昔から好きだったけど更に惚れ直しちゃった♪

 

 

 「お兄ちゃん、()()()()お兄ちゃん」

 

 

 私のお兄ちゃんを侮辱した馬鹿な奴らが、()()カッコいいお兄ちゃんに無様に倒されている

 

 

 いい気味だわ

 

 

 ()()お兄ちゃんを無能呼ばわりした馬鹿はいつか殺してやろうと思っていたけど、お兄ちゃんがあの屑どもをボコボコにしてるのなら特別に許してあげる♪

 

 

 ()()お兄ちゃんに感謝しなさい屑ども

 

 

 それにしてもお兄ちゃんは優しすぎよ。あんな屑ども殺してもなんの問題もないのに、傷まで治してあげるなんて

 

 

 「優しすぎよお兄ちゃん。ま、そこがお兄ちゃんの良いところでもあり、カッコいいところなんだけどね♪」

 

 

 「………今度は絶対に離さないよお兄ちゃん…"絶対に"」

 

 

 私は今も雑魚たちを薙ぎ払っているお兄ちゃんに向かって囁いた

 

 

 

 

 




この時の向日葵は、ドロドロとした圧を纏いながら、ハイライトを消しながら自分の兄に向かって激重感情をのせた視線をぶつけている状態

なお、そんな激重視線に一切気づかない戦闘バカがいるらしい
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