途中まで書いて気力がなくなっていたけど、つきツキ!を読み直したら気力が出てきました。
sideゆかり
「にゃあ~あ」
なずなちゃんが眠たそうに欠伸をもらす。
「なんだなずな。昨日寝るの遅かったのか?」
「休み明けだし、仕方ないよ」
宿題のやり忘れとか、夜更かししてると、月曜日大変だよね。
「昨日はね、夜中の1時まで頑張って勉強してたの」
「え?お、お前が勉強?それも夜中まで?」
「忍、いくらなずなちゃんでも勉強するって。……きっと」
「そうだよお兄ちゃん。わたしだって勉強するよ。昨日は深夜アニメ見るまで頑張ってしたんだよ」
私も一緒に、そのアニメ見たよ。面白かったけど、王道すぎてちょっと、ね。
「ルナさんに宿題を手伝ってもらったから、アニメもちゃんと見れたよ。わたしはよくわからなかったけど、みーちゃんは面白いって」
どうやら私は、そのみーちゃんとじっくりと話さなくてはならないようだ。え?話の内容?もちろんアニメだよ。ア ニ メ!
日本のアニメは世界に誇るべき文化なんだよ。
「なずなちゃん、今度家でみーちゃんと遊ぶときは私もよんでね」
「いやいや、なんでだよ」
「忍は黙ってて」
「うん。お姉ちゃんわかったよ」
「なずなちゃんは忍と違って可愛いね~」
「なずなが可愛いのは認めるが、オレ様を貶すな」
なずなちゃんの頭を撫でると、眠たそうだがにこー、と笑顔になる。忍はうるさいからスルーで。
「なずな、お前土曜の夜に、オレが宿題を手伝ってやったとき『デパートで遊び疲れちゃった。残りは明日、自分でやる』って言ってたよな?これは一体どういうことかな?なずな君」
「しまった!なずにゃん眠くてミステイク!」
「そういえば、ルナさんって頭良いよね。今度勉強教えてもらおうかな」
本気でそう考えながら歩いていると、なずなちゃんが眠気のせいだろうか、左右にふらふら歩きながら車通りの多い横断歩道を渡ろうとする。
「コラ!」
「わわっ」
それを忍がなずなちゃんの襟元を掴んで、引き寄せた。だが、強く引いたせいか、なずなちゃんの足は宙に浮いた。首が絞まったのか、苦しそうに「けほん」と咳払いをする、なずなちゃん。
「悪い大丈夫か?」
「大丈夫じゃない。もうダメ。なずにゃんのHPは0になっちゃった」
「HPが0でもまだ耐えられるよ」
なずなちゃんは地面に座り込んだ。
なずなちゃん頑張って。だれだったか忘れたけど、HPが0でも攻撃を受け続けた人だっているんだから。
「お兄ちゃん、おんぶしてって」
「甘えないでよ!」
忍がなずなちゃんの頭を叩いた。多分、冗談のつもりだったのだろう。叩かれたなずなちゃんは、突然涙を潤ませ始めた。
「ふ、ふぇぇ。お兄ちゃんが、お兄ちゃんがぶったぁ!ふぇぇぇ」
「し、忍!なずなちゃんに謝りなさい!」
「い、いや、なんでいきなり半泣きなんだよ?あとゆかりは動揺しすぎだ」
「いたいんだよぉ、心がいたいんだよ」
「ほら、早く謝って。なずなちゃんと私に謝って」
「なずな、すまなかった。でも、ふらふら歩いてたら危ないだろ。車に轢かれたらどうするんだ?」
「わたしが本気なら大丈夫だもん」
あれ?忍にスルーされた?忍の癖に私をスルーするなんて……。
「車は走る凶器なんだぞ?ヤツらはお前を狙っているんだぞ?」
「なずなちゃんモテモテだね」
「ゆかり、一度脳外科に行ってみないか?」
「なんでそうなるの!?むしろ忍のほうが脳外科に逝くべきだよ」
私に脳外科を勧める時点で行くべきね。だって私、正常だもん。
「そういえば、昔、轢かれたよね」
「だが、わたしは生きている!」
「いい加減にしろ」
忍が怖い顔をしながら、私となずなちゃんに視線をあわせる。それを受けてか、なずなちゃんは、びくっと身体を強張らせる。
「……なずな、お前が車に轢かれて病院に運ばれたとき、オレがどんな気持ちだったか考えたことあるか?父さんも母さんも心配してたんだぞ?だから、気を付けて歩け。わかったな?」
「……ごめんね、お兄ちゃん」
「ああ」
「ねえ、忍?」
ん?と忍は私に視線を向ける。
「私は?」
「え?」
忍は私がなにを言ってるのかわからないようだ。
私はため息をつきながら言う。
「なずなちゃんが轢かれたときの話に、私が登場してないんだけど」
それを聞いたな忍とずなちゃんは「たしかに」と呟いた。
「なんでだろうな?」
「私が聞きてるんだけど」
う~ん、なずなちゃんが轢かれたとき私はなにをしてたんだっけ?……うん、思い出せないや。
忍を見ると、考えごとをしているのか、むんむん唸っている。
関係ないけど、私が忍と一緒に登校する必要ってあるのかな?別になずなちゃんと違ってブラコンじゃないし。あ、家族は大切だよ。
「忍」
「むんむん……ん、なんだ?」
「私、明日からもう少し早くでるから、一緒に登校できないから」
「ええ!?どうしてなの、お姉ちゃん!」
なずなちゃんは、恋人だと思っていた人に彼女がいて捨てられたときの顔をした。ごめん少し……かなり語弊があるね。ようは驚いていた。
「もしかしてわたしのこと嫌いになっちゃったの?」
今にも泣きそうな顔で訊ねてくる、なすなちゃん。
「別に嫌いになったわけじゃないよ。ただ、周りからブラコンと思われたくなくて」
「なんだ、そんなことか」
「シスコンに『なんだ、そんなことか』とは言われたくないわ」
そうなのだ、忍はなずなちゃん限定のシスコンと言っても過言ではないのだ。私もシスコンだけどね。ほら、よく言うじゃん『可愛いは正義』だと。つまり
なずなちゃんは可愛いんですよ!はっ、この間薫と一緒に買ったネコミミを、なずなちゃんに着けさせないと!?
「それじゃあ、私は先に行くね。バイバイキーン!」
忍となずなちゃんがなにかを言ってくるが、今の私には聞こえない。
全力で走っているからだ。
そう、全力で。
曲がり角も全力で。
人通りが多くても全力で。
人が飛び出してきても全り──回避出来ないよ!?
「え?」
曲がり角から出てきた女の子は私に気づいたようだが、既に遅い。
く、こうなったら!
「ほっぷ、すてっぷ、じゃーんぷ!」
勢いよくジャンプしたところで、人一人を飛び越すほどのジャンプ力がうまれるほど、私は鍛えていない。
さらにリズムよくジャンプしようと、速度をかなり落とそうとしたことで、前屈みになった。
つまるところ。
「「きゃぁっ」」
正面衝突。
私は女の子と一緒に倒れ込む。
このままでは女の子が地面に後頭部をぶつけてしまう。そうなったら私は犯罪者だ。地面はコンクリートだし、私もかなりの速度でぶつかったから……。
一瞬の判断で、もしかした無意識かもしれないが、私は女の子の頭を両手で抱きしめた。ジャンプことで、ちょうど私の胸元に顔があったので楽だった。
あと、身体を多少捻ることができた。抱きしめていたので完全に、ではないが女の子と地面の接触面は減らせただろう。
そうして、私と女の子は地面に叩きつけられた。
「……っ!」
腕が焼けるように痛い。他にも怪我をおったと思うが、腕の痛みで他は感じない。
痛みに耐えながら、女の子の状態を確認しようとしたけど、腕を動かすことができない。
痛みは感じるのに動かない。
「きゃぁぁーー!」
近くで女性の悲鳴が聞こえた。たぶん私とこの女の子の状況を目撃した人の声だろう。
「ん…むぐっ」
先程の女性の声で女の子の意識が戻ったようだ。
「ごめ……んなさい。私のせいで」
私は女の子に謝る。許して貰うつもりはない。それほどのことを私はしてしまったのだから。
「むぐ、むぐぐ」
女の子がなにかを言おうとするがハッキリと聞こえない。
「ごめんなさい…」
救急車が到着するまでの間、私は「ごめんなさい」と言い続けていた。
……………どうやって収集をつけるか考えないと。
行き当たりばったりだからネタも行き当たりばったりになっちゃう。
あといい加減あらすじをちゃんと書かないとね。