つきツキ!南条家の長女(仮)   作:ゆりンス

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久しぶりに更新します。

なかなか1巻が終わりません……
もう11話目くらいなのに。



気がついたら、お気に入り20だって( ̄□||||!!
皆さんありがとうございます!m(._.)m

不定期更新ですが、これからも読んで頂けると嬉しいです。
感想も待ってます。

長くなりましたが、本編をどうぞ。


病院にて

sideゆかり

 

「…………」

 

あの後、私たちは救急車に乗せられ、病院に担ぎ込まれた。

救急車に乗せる際に、女の子の顔が私の腕と胸の間から出すのに時間がかかってしまい、呼吸不足になってしまった女の子は気を失った。強く抱きしめちゃったせいかな?

私も救急車に乗り、腕の応急処置をしてもらった。

あ、タンカーで運ばれてないよ。自力で救急車に乗ったからね。隊員の人や野次馬の皆さんは驚いていたげど。

いや、普通に激痛がはしるからね。両腕から血がポタポタ垂れてたし。頬と腰からも痛みを感じるし。

私でも救急車まで歩いたことに感心出来るよ。自分自身のことなのに。

少しでも風が吹くと、頬がヒリヒリするわ。一歩歩くと、腰に痛みを感じるわ。挙げ句、両腕から激痛以外の感覚がなにも感じられないんだよ。

救急車に乗ろうとしたら、朝なのにコウモリを見かけたし。いや朝ならいてもおかしくないのか。でも、タイミング的に不幸なことが起こりそうで怖いんだよね。

 

「南条さん失礼するわね」

 

病室の扉が開き、看護婦が入ってくる。

私が病院に担ぎ込まれたあと、直ぐに手術が行われた。針を縫ったらしいが、包帯でグルグル巻きのため確認することができない。

 

「それにしても、骨が折れてなくてよかったわね」

「はい。てっきり折れてると思ってたんですけどね」

 

担当医が言うには、骨が折れてるどころかひびも入っていなかったそうだ。

忍みたいに鍛えてないのにね。不思議だね。

 

「あの、看護婦さん」

「なにかしら?」

「私と一緒に運ばれた娘のいる、病室を知ってますか?」

「知ってるけれど、どうして?」

「一言、謝りたいんです」

「怒られるかもしれないわよ?」

「それでも謝りたいんです。自己満足かもしれませんけど」

「う~ん……。それでも、私じゃ判断出来ないわ」

「そう、ですよね」

 

まぁ、当たり前だよね。

もし許可をしてなにかあったら、看護婦さんの責任だけではすまないかもしれないし。

謝りに行くのは退院したあとだね。やっぱり怒られるかな?怒られて当然なんだけど、怒られるのは苦手なんだよね……。

 

 

「他の看護婦に聞いてみるけど、期待しないでね。なにかあったらナースコールを押すのよ」

 

そう言い残すと看護婦さんは病室から出ていった。

……ん、そういえば、

 

「ナースコールをどうやって押せばいいんだろ?」

 

今の私は両腕包帯状態。指の先から肘まで包帯で巻かれている。それと骨折してないのに、肘置きみたいなのを首から下げ、そこに肘を置いている。

そんな状態でどうやってナースコールを押せばいいのだろうか?

肘で?

足で?

それから病院食を、手を使わずにどうやって食べればいいの?

まさか、看護婦さんが食べさせてくれるのかな?

それは嬉しいんだけど、病院食って美味しくないんでしょ?

……早く退院しなくちゃ!

 

コンコン

 

病室の扉こらノックする音がした。

 

「入って大丈夫ですよ」

 

扉が開くと一人の男──いや女の子が立っていた。

パッと見は美少年だけど、発育の良い胸があるので男ではなく女の子なのだろう。……というか男だったら殴れるよ、きっと。

 

「えっと、貴女は?」

「ボクは瀬川環っていうんだ。君にぶつかられた娘だよ」

「ああっ!ぶつかってごめんなさい!怪我は大丈夫?」

 

私はその場で土下座をした。

それを見た瀬川さんは少し困惑している。

 

「土下座しなくていいから。それにボクより南条さんのほうが大怪我だし」

 

瀬川さんのいう通りである。

私の両腕包帯巻きに対して瀬川さんはかすり傷が少しある程度なのだ。どうしてこんなに違うのだろうか?私からしてみれば嬉しいんだけどね。これが逆なら「出ていって!貴女のせいで私は…」「慰謝料と入院費払って」と怒鳴りながら言われてるんだろうな……。

本当に瀬川さんが軽傷で良かった。本当に。

それに、怒ったような感じがしないんだよね。何故か。

 

「そういえば、どうして私の名前を?」

「看護婦さんに教えて貰ったんだ」

 

…………

普通教えるものなの?私教えて貰えなかったんだよ?

 

「そ、それで……」

「こんな腕だけど償いはするわ」

「ボク死んでないからね」

 

瀬川さんが慌てて否定する。

死んでなくても被疑者は被害者に償うものじゃないの?罪の重みとか。罪を犯した責任みたいに。

いや、したくないからね。罪を犯さなければしたくないからね。

 

「そういうのはなしで聞いてくれる?」

「う、うん」

 

妙な空気が私と瀬川さんの間に流れる。

 

「ボクと付き合ってくれないか?」

 

…………

 

「何処に?」

「そういう付き合ってじゃなくて、恋人になっての付き合ってだよ」

「百合なのね」

「うっ……そうだよ。ボクは女の子が好きなんだ」

「いいわよ」

「そうだよね、やっぱり断──え!?」

 

なんで驚いてるのかな?

 

「も、もう一度言ってくれないか?」

「付き合ってもいいわよ。だけど条件があるわ」

「条件って?」

 

じっと見つめてくる瀬川さんに私は、ニヤッと笑みを……笑みをこぼしながら、

 

「浮気をしてもいいかしら?もちろん浮気相手は女の子よ」

 

浮気宣言をした。

…………いや、おかしいよね私!?たしかに女の子好きの百合っ娘だけどさ。

 

「ボクのこともちゃんと愛してくれるのなら構わないよ。その時はボクも混ぜてくれ」

「うふふ、いいわよ」

 

瀬川さんも瀬川さんでおかしいからね!一番おかしい私が言えたことじゃないけどさ。

というか私のキャラが!

 

「付き合うんだから、私のことはゆかりって呼んでね。私も環って呼ぶからね」

「わかったよ、ゆかり」

 

ちゅ

 

私と環はキスをした。

きっと顔が真っ赤になっていだろう。

環の顔を見てみると、真っ赤にしている。

 

「ふふ」

「うふふ」

「ゆかり、顔が真っ赤だよ」

「環もね」

 

その後、私たちはキスを何度もする。

 

ちゅ、くちゅ…んぁ

ひゃんっ、そこは…

ここがいいの、ゆかり?

くちゅ…

 

看護婦が来るまでキスしあっていた。お陰で怒られてしまったよ。でも私も環も、ニコニコ笑っていた。

 

 

「わ、わたしこの病院辞めようかしら……」

 

私たちを発見した看護婦がそう言っていたやら、いないやら。

 

 

「そういえば環はいつ退院するの?」

「ボクはもう退院したよ。ゆかりみたいに骨折したわけじゃないからね」

「私、骨折してないよ」

「あ、そうなのか?」

「そうよ。これは担当医に巻かれたのよ」

「それでどうやってご飯を食べるんだ?両腕巻かれてるのに」

「食べさせて?」

「うっ!?」

「と、どうしたの、環!?」

「だ、大丈夫……ゆかりが可愛かっただけだから」

「そ、そう」

 

環曰く、天使の笑みだったそうです。




はい、瀬川 環(せがわ たまき)ご登場しました。

原作と比べるとかなり早い登場ですね。
ゆかりに告白した理由は次の話で書きたいと思います。
といっても深い理由なんてないと思いますが←


1巻が終わるまでは、ゆかりのヒロインを出さない予定だったのですが…。行き当たりばったりって怖いですね。

しのむんの殴り込みにゆかりも同行させようか、させまいか悩みます。
後付け設定も増えそうですしね…←
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