ヒーローは絶対死なない死なせない   作:キラトマト

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第2話 ヒーローが生まれた日

「ギ……ギギギ……」

 

 悲しむ時間すら、(ヴィラン)は与えてはくれなかった。

 

「何……で……」

 

 呻き声を上げながら、それはゆらりゆらりと起き上がった。

 

「ふっざけんなよこんな時に!!」

 

(逃げる……? バカか俺は。そんなことをしたら奴はお姉ちゃんを食うに決まってる。……そんなことさせるわけ……)

 

「ねぇだろうがッ!!!!」

 

(傷が集中してるのは四肢……姉ちゃんは殺すまいと……だったら俺もそれに倣わねぇと……。だが残念ながら俺の個性も戦闘には向いてねぇ……でも!!)

 

 気絶狙いの顎へのアッパーカット、一瞬ふらついた(ヴィラン)。その隙に彼はサーバルキャットを抱え……。

 

「逃がすわけ……ねェだろォォォオオ!!」

 

 道を無勝の足元に作り……。

 

「何故だ……? 作れ────」

 

「デトロイトスマッシュ!!」

 

 その迫力のある声、そして圧に彼は思わず足を止め振り返る。

 

「オールマイト!?」

 

「もう大丈夫だ。私が来た!」

 

「その女性は……サーバルキャットか!? ふむふむ、まだ息はある。私が病院に連れて行く。もうすぐ警察が来る。君はそちらを頼む」

 

 つかつかと歩みを進めていくオールマイト。そんな彼に声をかける無勝。

 

「あの!!」

 

「ん?」

 

「お姉ちゃんは……サーバルキャットは……助かりますか……?」

 

 するとオールマイトは笑顔で親指を立て、振り返った。

 

「もちろん! なんたって、私が来たんだからな!!」

 

 その言葉と共にオールマイトは病院へと飛んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ###

 

 その後、駆け付けた警察と救急車、救急隊員には謝罪し警察の事情聴取を終えた彼はようやく帰路に着き、帰宅するのであった。

 

「……ただいま」

 

「おかえりお兄ちゃん!!」

 

 今年で10歳になる無勝の妹、料が彼を明るく迎える。心機一転、ともいきはしないが彼は自分以外を悲しませないために感情を押し殺す。

 

「お兄ちゃん帰ってくるの遅いからもう冷めちゃってるよ!」

 

「あ、あぁ、ごめん!」

 

 食卓に早足で向かい、手も洗わずに食べ始める。

 

「いただきます!」

 

「もぅ! お行儀悪いよ!」

 

 ぷんすかと腰に手を当てる料。

 

「まったく可愛いなぁ料!」

 

 そう言いながら頭を撫でられる料は満更でもないようだ。

 

「もぅ!! なんでいっつも困ったら私の頭撫でるかね! それにお兄ちゃんが好きなのは猫子……」

 

「ん?」

 

「いやぁなんでもないなんでもない!!」

 

 誤魔化すようにテレビを付けると、そこには今日起こった事件が映っていた。

 

「今日夕方、(ヴィラン)による────」

 

 無勝は慌ててテレビの電源を切り、無理に話を変える。

 

「そ、そうだ料! 最近学校はどうだ? 彼氏とかできたか?!」

 

「か、かか彼氏?! まだそんな歳違う!!」

 

「んじゃ、ごちそうさまでした!」

 

「ちょ! お兄ちゃん!」

 

「はーっはっは! これが年の功って奴だよ9歳!」

 

 おちょくりもその辺に、寝室へと向かった無勝。

 

「うっ……うぅ……お姉……ちゃん……」

 

『無勝……お前なら……お前はヒーローに……なれる……』

 

「俺は……雄英に入る……!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ###

 

 雄英入試当日、個性の特訓ではなく純粋な身体能力をあげるトレーニングを積んだ無勝、待ち受けるのはヒーロー科最難関試験、くぐり抜けることは出来るのか……。




未効 料
個性:料理
どんな料理でも材料と完成形の見た目を知ってさえいれば上手に、食べる者に関わらず美味しい料理を作ることが出来る! ただし勿論材料費はかかるぞ!

主人公に好感は持てますか?

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