「行ってきます母さん!」
その日は雄英の初登校日。無勝にとって新たな1歩を踏み出す記念日である。
「いってらっしゃい無勝」
「お兄ちゃーん!! なんかお土産ちょうだいねー!!」
「ねーよ!!」
そう言って手を振って彼を見送るのは母親である涼夏、それに続いて料、そして無勝が勢いよく突っ込んだ。
早めに家を出て病院に寄った無勝。まだ彼女は目を覚まさない。それでも毎日寄ることにしているのは彼の"
「お姉ちゃんも……絶対よくなってね」
そして辿り着いた雄英高校。ヒーロー科1年、例年は20人ずつの2クラス40人だが今年は違う。A組のみ21人なのだ。
「中も広ぉ!! ヒーロー科1-Aは……うわドアもでかぁ、ドでかぁ」
(受験者の時点でうちの中学からは誰も受けてなかった。全員が初対面だし……よし!!)
無勝は顔をパンと両手で叩き、心の中で意気込む。
「よろしくお願いします!! ────ってあれ、誰もいない……」
「早すぎると思って不審者でも入ったかと思って来てみたが、まさかこんな時間に来てる馬鹿がいるとはな」
時間としては始業のチャイムまで約1時間前。あまりにも気が早すぎたのだ。
「え、誰……こわ」
長いざんばら髪で長い長いマフラーを首に巻いた男がそこにはいた。
「不審者……? 」
「失敬、教師だ」
「教師〜!?」
「まぁ、生徒ならいい」
そう言って教師を自称する男性はスタスタとどこかへと行った。
###
40分ほど経った頃、ようやく1人来た。
「あァい1番乗りィ! あァ!? 誰だテメェ! モブか!?」
「やべぇのが来た!!」
「なんだテメェ! どこ中だ!? ぶっ殺ぉす!」
ブロンドでチクチク頭、目付きが悪魔のように悪い少年は爆豪勝己。
(え、こんなんでホントに受かったの? でもまぁ……)
「よろしく!!」
爽やか笑顔で握手を求めれば大体は応じる、彼の経験則だ。
「だれがするかァ!!」
「怖ぁい……」
「入学早々騒がしいぞ!!」
と、忙しなく指をピンと伸ばした腕を上げ下げしている少年が3番目に入ってきた。
「わお。暴れん坊の次は真面目くんか〜」
「暴れん坊って誰のことだァ!!」
「騒がしいぞ! やめなさい!」
そのメガネの少年は飯田天哉、プロヒーローを兄に持つヒーロー一家である。彼に続き続々と登校してくる生徒たち。
「お! 緑髪の君! 受かったんだね! 俺は桐ヶ丘中学の
後から教室に入ってきたのは緑谷出久、オールマイトを師とする爆豪と同じ中学出身の"元"無個性の少年である。
「あっ、僕 緑谷。よろしく未効くん……」
「あ! 俺の仮想敵横取りしたヤツ!!」
「あ! 君の名前は知ってるぞ! 上鳴電気! よろしくな!」
「お、おぅ……」
そんな無勝の勢いに押される上鳴。
「お友達ごっこしたいなら他所へ行け」
デカイ寝袋を持ったざんばら髪の……。
「あ! さっきの先生?」
(先生なの!!?)
その外見に圧倒され先程まで騒々しかった教室内は静まり返った。先生だからとかの理由等ではなく、不審者じみたその外見からではあるが。
「ハイ、静かになるまで8秒かかりました。時間は有限、君たちは合理性に欠くね」
「先生ってことは、この人もプロヒーロー?」
(でも見た事ないぞこんなくたびれた人……)
緑谷出久は自分の頭の中にあるヒーローを思い起こしていた。
「担任の相澤消太だ。よろしくね」
(担任!?)
またもや生徒の気持ちが一致した瞬間である。
相澤は持っていた寝袋から体操服を取りだし、グラウンドへと集めた。
「個性把握……テストぉ!?」
「入学式は!? ガイダンスは!?」
そう先生に突っ込んだのは麗日お茶子。
「ヒーローになるならそんな悠長な行事出る時間はないよ」
そう言うと先生は爆豪にソフトボールを渡し、個性を使用した投擲を指示した。
「思いっきりな」
すると爆豪は力いっぱい振りかぶり……。
「死ねえ!!!」
(……死ね?)
(まじでヒーローなる気あるのかな?)
球が手から離れる瞬間に爆発を発生させ、爆風が球威を上乗せする。
「まず、自分の最大限を知る。それがヒーローの素地を形成する合理的手段」
彼が示したタイマーに書かれていた数字は705.2m
「なんだこれ! すごい面白そう!」
「705mってまじかよ!」
「個性思いっきり使えるなんてさすがヒーロー科!」
(おいおい個性使えるって言っても俺の個性……どうしよ)
(ちょっと待てよマズイぞ……8種目だって……? いきなりこんな……)
そんな中2人の生徒だけは不安を抱えていたのだった。
「面白そう……か。ヒーローになるための3年間、そんな腹積もりで過ごす気でいるのか? よし、トータル成績最下位のものは見込みなしと判断し除籍処分としよう」
(嘘嘘嘘嘘!? まじかよこの先生!?)
「生徒の如何は
未効 涼夏
個性:空調管理
エアコンのように温度湿度をある程度操作できる! ただし連続稼働時間は6時間までだぞ!
主人公に好感は持てますか?
-
はい
-
いいえ
-
キャラが薄い