超次元ゲイムネプテューヌ ~嵐の仮面ライダー~   作:ソルヒート

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ここ最近、シリアスとかのヤヴァイ展開がどんどん浮かぶ……病んでるのかな…?(割りとヤバめ

フリーズの脅威に追いやられるクロス・ヴィクトリーの前に駆け付けたヒロミちゃん!
そしてメテオとネプテューヌ、シンシアの三人の前に現れた仮面ライダービースト…仁藤攻介。

先の見えない展開、一体どうなる!?(まあ、タイトルで既にバレてるようなものだけど…)


TIME 7 ~"時"と"空間"を司る脅威と…敗北の"リセット"~

TIME 7 ~"時"と"空間"を司る脅威と…敗北の"リセット"~

 

 

 

「よぉ、久しぶりだな?メテオ」

 

「あんたは……本当に"それ"、好きなんだな?」

 

「おうよ!こいつは常に常備しとかないとな!」

 

「……そんなんだからあんたは…"マヨラー"だなんで呼ばれるんだよ」

 

停止したプラネテューヌの街から大きく離れた森の中にある広大な湖。

そこに他愛のない話をして、されども何故か睨み合うような雰囲気を出す二人の存在……その一人であるメテオは、目の前にいる人物が他愛のない話をしつつも何故これ程自分を睨み付け、異様な威圧感を出すのかわからずに警戒していた。

 

その目の前にいる人物……逆立った茶髪を風に靡かせ、色褪せたような茶色いジャケットを上に羽織り、その腰には特徴的とも言えるような"ベルト"。

その"ベルト"以上に何故か存在感を出す……"マヨネーズ"を片手に勝ち気な笑みが似合う男…。

嘗て過ごしていた"一人の兄"の伝で知り合い、よく人の言うことを聞かずにあれよこれよと勝手に決めつけたりとよくその兄とよく喧嘩をしたりとメテオの頭をよく悩ませていた"古の魔法使い"……"仮面ライダービースト"こと"仁藤攻介"がそこにいるのであるから……。

 

「メテオ……悪いがお前にはこの一件……いや、このゲイムギョウ界そのものから手を引いて、俺達の元に帰ってこい」

 

「え…………」

 

「………っ……!」

 

突然と仁藤から告げられた言葉にネプテューヌとシンシアは目を見開いて驚き、思わずメテオの顔を見るが、彼は眉ひとつ動かさず仁藤を見つめる。

 

「……この世界の境界線が壊れた件だけでなく、宗谷やヒロム、ネプテューヌ達から離れて……あんたや兄さん達の元に帰れと?」

 

「ああ、その通りだ」

 

表情を変える事もなく問うメテオに仁藤もまた表情を一つ変えずに頷く。

 

(でもそんなことしたらメテオはまた……)

 

 

 

そんな中、ネプテューヌはあることに気付き、不安を浮かべた表情でメテオも見つめる。

メテオは元の世界では"化け物"、"同族殺し"と人々に罵られ、さらには"一億人殺し"と言う罪を犯してしまった

……言うなれば重罪人である。世界から忌み嫌われ、そしてその罪悪感によって今既に心が壊れてもおかしくはない程まで彼の精神は傷付いて来た…。

にも関わらず、そんな彼をまた傷付けるように仕向けるこの男は何を企んでいるのか……ネプテューヌはその意図がわからず、黙ってメテオと仁藤の会話を聞いてるしかなかった。

 

「仁藤さん……あんた知ってて言ってんのか?俺は元の世界では"一億人殺し"をした重罪人…そんな俺が元の世界に戻ってみろ…また俺はあの日々を過ごす事になる」

 

「今ならまだ間に合う、お前はダークネスとの戦い、神殺し同士の戦い…"創造の審判"……いや、このゲイムギョウ界自体に関わっちゃいけねぇんだよ」

 

「……やっぱりこの一件にダークネスだけじゃなく、神殺しの存在も絡んでんのかよ…」

 

何故か常に威圧するような態度で言う仁藤に違和感を持ちながらも、彼の言った言葉の中に"神殺し"と言う単語を聞いた瞬間、やはりと言う顔を浮かべ、メテオは顔をしかめる。

元々、神殺しにはお互いの存在を感じとる能力がある故か、薄々と何処かにいるのではないか?と思っていたメテオはそれが確信だとわかった途端に溜め息を吐く。

 

「だったらそれは聞けない……例えあんたの頼みでもな……おい、ネプテューヌ、シンシア、行くぞ」

 

「お、おい待てよ!頼むから待てって!」

 

「何だよ、俺達は急いでんだよ」

 

例え兄の親友からの頼みとしても、今目の前の事態を放っておけない……元からそう言う性格であるメテオは必死に頼み込む彼を無視し、ネプテューヌとシンシアを連れてこの事態を何としてでも食い止めに行こうとするが、仁藤がそれを追い掛けるようにまた彼らの前に躍り出て引き止める。

 

「これ以上はダークネスとも、神殺しとも……いや、戦いそのものをしちゃあいけねんだメテオ!マジで取り返しのつかない事になる!頼む!!」

 

「……退いてくれ、それでも俺は行かなきゃいけねぇんだ」

 

遂には土下座までしてまでもメテオを止めようとする仁藤だが、それでも彼は止まることはない、否…止まるわけには行かないから、今のメテオには……。

逆にそうまでしてメテオを止めようとする仁藤はこれから起きることを知っているのか?……ネプテューヌとシンシアの二人はそれが気になり始めた。

 

「……人が頭を下げてでも止まんねぇんだなお前は……ならよ…」

 

すると、土下座をしていた仁藤の雰囲気が変わりだし、その顔付きもまた、"戦士"としての表情に変え、自身の腰に巻き付いた"ベルト"を起動させた。

 

 

 

《ドライバー・オン!》

 

 

 

仁藤の腰に巻かれたベルト…"ビーストドライバー"にその左手の中指に嵌めた"指輪"を翳し、"本来の姿"を露にさせる。

 

 

 

 

「変~身ッ!!」

 

 

《SET・OPEN!》

 

 

 

 

そして両腕を大きく広げるように右腕を上から下へと、左腕を下から上へと弧を描くように動かし、一気に左側に力を込めるような構えを作った両腕を反対側へと素早く動かし、左手に付けた指輪をベルトの左側にある"窪み"に嵌め込んだ。

 

 

 

 

《L・I・O・N!ライオーンッ!!》

 

 

 

そして嵌め込んだ指輪を回すと、ドライバーのバックルについていた"檻"が展開し、中に隠されていた"黄金のライオン"のレリーフが露になる。

ベルトから流れる甲高い電子音と共に仁藤が両手を広げるとバックルから黄色い魔方陣が現れ、その魔方陣が戻るようにゆっくりと仁藤の体を通り抜ける。

 

するとそこから現れるはまさに"ライオン"をモチーフにしたかのような"黄金の獣(ビースト)"が姿を見せた。

 

この姿こそ、"古の魔法使い"でもあり、"仮面ライダー"としての仁藤の戦士の姿…。

 

 

 

「悪いがメテオ……お前は何がなんでも俺達の世界に連れて帰らせてもらうぜ」

 

 

 

"仮面ライダービースト"である。

 

 

 

 

ビーストに変身した仁藤は彼の専用武器である細剣、その刃と柄の間の所に"サイコロ"のような物が付いた剣"ダイスサーベル"を取りだし、メテオに向かって走り出した。

 

「メテオッ!?」

 

「っ!下がってろ!!」

 

まさか彼が変身してまでも自分を止めようとは 思わず、一瞬硬直するメテオだが、ネプテューヌの悲鳴とも言えるような呼び声に我に帰り、ネプテューヌとシンシアの二人を下がらせ、自身の愛用の銃剣エクシアを取り出して迎え撃つ。

 

「そらぁ!!」

 

「ぐっ!」

 

力強い声と共に振り下ろされる剣の一撃を刃を起こしたエクシアで何とか受け止めるメテオだが、いくら改造人間である彼と言えども、力を引き出していない生身の状態でライダーに変身した者の攻撃を受け止めるのは無理があった。

次第に力負けし始め、地面に片膝を着くまでにメテオは追い込まれ始める。

 

「……やめろ!!」

 

「うおっ!」

 

しかし何とかエクシアの刃を滑らせるように流してビーストの攻撃を捌き、メテオは何とか後退をする。

そこを追いかけようとするビーストだが、エクシアの刃を折り畳んで剣で隠された銃口を現してこちらに向けるメテオの姿を確認し、その動きを止める。

 

「……動かないで」

 

さらにはいつの間にかビーストの背後に回り込み、その首筋に取り出した刀を向けるネプテューヌまでもいて、詰みの状態に追い込まれたビーストは構えていたダイスサーベルを持ったままだらんと両腕を下げる。

 

「……後悔するぞ、ここで止まんなかった事」

 

「……例えそうだとしても、今を見過ごす事なんて俺には出来ない」

 

「……そうかよ」

 

ビーストの言葉にメテオはハッキリとそう告げると、ビーストは何処か落胆したかのような声で俯き、ゆっくりと森の中へと消えていった。

それを見送ったメテオとネプテューヌは大きく息を吐き、武器を下ろした。

 

「…メテオ……」

 

「…大丈夫なの?一応、あの人メテオのお兄さんの友達だけど……」

 

「……いいんだ、それより今は行こう…ひょっとしたらもうこの事態を引き起こした奴が……神殺しが動いてるかもしれない」

 

心配そうに駆け寄るシンシアとネプテューヌの二人にそう言うメテオであるが…その顔は何処か浮かなく、辛そうな表情であった。

 

 

ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー

 

 

 

メテオがネプテューヌを見つけ、さらには現れた仮面ライダービーストを撃退したその頃、停止したプラネテューヌの街中にある駐車場では四人目の神殺しである仮面ライダーフリーズと、フリーズによってダメージを負ったクロス・ヴィクトリーと選手交替をしたヒロミの戦いが始まっていた。

 

「やっ!とぉ!」

 

顔面に向けて放たれたヒロミの右ストレートをフリーズは片手で受け止め、ならばと今度は左の肘鉄をヒロミは放つが、これもフリーズは片腕で受け止めてしまう。

 

「はっ!」

 

立て続けに足を払うように目掛けて放ったヒロミの回し蹴りをフリーズは棒立ちして受けるが、まるで鉄骨でも蹴ったかのような非常に堅い衝撃にヒロミは舌打ちをして後退する。逆に受けたフリーズは何とも思っていないのか、平然とした態度で立っていた。

 

「ちょっとちょっと!何あの堅さ!?ズルいんだけど!一瞬ヒロミちゃん足が折れたかと思ったじゃない!」

 

「貴様の攻撃が弱いだけだろう?」

 

「カッチーン……!言ったね?言っちゃったね?なら本気で行っちゃうよ!!」

 

痛そうに足を抑えて叫ぶヒロミにフリーズが何食わぬ様子でそう言うと頭に来たのか、青筋を浮かべて睨むヒロミは自身の目の前に淡い光を集束し、しぼんと弾けさせる。その弾けた光の中からあるものが姿を現す。

 

「……なるほど、そう来るか…」

 

呟くフリーズが見つめる先にいるヒロミの目の前に現れたのは一つの結晶…。

 

パソコンの電源マークのような形をし、その淡い光を輝かせる結晶がヒロミの手の中に浮遊する。

 

その結晶……女神の力の源である"シェアクリスタル"に口付けし、フリーズを睨み付ける。

 

「後悔させてあげる!私を本気の本気にさせたこと!!」

 

右手に浮かぶシェアクリスタルを天高く掲げ、ヒロミは叫んだ。

 

 

 

 

「さぁ、"逸れ女神"なれども暴れるよ!」

 

 

 

 

 

 

ーーー変身!!

 

 

 

 

 

 

 

 

メテオ、カズマ、絵美…多くの戦士達が叫んできたその言葉と共にヒロミは自身の胸にシェアクリスタルを押し当てた。

すると彼女の姿に変化が起き始める。

 

太陽の如く激しく輝く光が彼女の体を包み込み、光と共に熱気を発生させてると錯覚させてしまうようなエネルギーが流れ、それが止むと……。

 

 

 

そこには一人の"緋色の女神"の姿があった。

 

 

激しく燃え盛るように、されども薔薇の如く美しく鮮やかに流れる緋色の髪、豊満な胸を初めとした抜群なプロモーションを惜しむ事なく強調させる体のラインを見せた近代的なデザインのスーツを身に纏い、強く、そして純粋に輝く赤い色のその瞳の中央には……ネプテューヌ達女神と同じ、シェアクリスタルと同じ紋章が浮かび上がる。

勝ち気な笑みを浮かべ、目の前にいる神殺しにその眼差しを強く向けるその女神の名は……。

 

 

 

 

 

「天が呼ぶ!地が呼ぶ!人が呼ぶ!悪を倒せと私を呼ぶ!!聞け!悪党ども!私は正義!はぐれ女神こと"スカーレットハート"!!」

 

 

 

 

 

背中の翼と両腕、体全身を大いに広げ意気揚々と前口上を高らかと叫び、その存在感を露にする女神、"スカーレットハート"。

ネプテューヌやノワールと言った従来の女神達とは違うその圧倒的存在感にフリーズはほぉ…っと顎に手を当てて小さく呟いた。

 

「それが貴様の……イレギュラーな姿の一つか」

 

「そう言うこと!見せてあげる、追跡撲滅、いずれもマッハも真っ青な私の戦い方!」

 

自信満々な笑みをフリーズに見せ、スカーレットハートは背中の翼から浮かび上がる様に現れた二振りの剣を呼び出し、それを引き抜く。

それは剣にしては近未来な形状をし、俗に言う"ショートブレード"と呼ばれるもの。

勢いよくその二本のショートブレードを背中から引き抜くと、白銀だった刀身が深紅の色に染まる。

 

「………来い、そのイレギュラーの力が神殺しである俺に何処まで通じるか、試してやろう」

 

「……ならお言葉に甘えちゃって!」

 

両手に握りしめた彼女の専用剣"高周波振動ブレード MVS"を起動させて構えるスカーレットハートはフリーズのわかりやすいとも言える挑発に乗っかり、背中の翼に"エネルギーウィング"と呼ばれるエネルギー状の羽を展開し、高速とも言えるスピードで突撃する。

 

「神殺しって存在の厄介さは"ブレイズ"の時から知ってるつもり!だから始めっから飛ばして行くよ!」

 

嘗て宗谷の世界にて戦った"業火の愚者"の異名を持つ"三人目の神殺し"との戦いの経験故か、最初から全力全開と言わんばかりにスカーレットハートはフリーズの周りを飛び回り、二本のMVSから"十字形の斬撃破"を形成し、それが放たれる前に瞬間移動の如くまた別の場所にて十字形の斬撃破を形成。

それを何度も繰り返し、気付けばフリーズの周りには十字形の斬撃破が彼を取り囲んでいた。

 

「牙龍十字天衝……」

 

全ての斬撃破を形成し終え、離れた所で宙に留まったスカーレットハートはフリーズに向けて右手を所謂指パッチンの形にして突きだし……。

 

「乱れ咲き!!」

 

パチンッとフィンガースナップを鳴らす、するとフリーズを囲んでいた斬撃破達が一斉にとなって放たれ、フリーズに襲いかかった!

周囲を囲まれ、逃げ場を無くしたフリーズは避ける事も出来ずその斬撃破の波に飲み込まれる!

 

次から次へとフリーズに直撃しては爆発を起こす十字形の斬撃破達、だがスカーレットハートの攻撃はそこで終わることなく……。

 

「おまけをサービスするよ!行って!"ウィングスピア"!!」

 

背中に展開したプロセッサユニット、エネルギーウィングのエネルギー状の羽から針状に形成されたエネルギーの粒子が未だに斬撃破の爆発に飲み込まれてるフリーズに向けてマシンガンの如く放たれて行く。

 

オーバーキルとも言えるこの攻撃の嵐に流石のフリーズも大ダメージは免れない。

 

クロス・ヴィクトリーとスカーレットハートがそう思っていたとき……。

 

 

 

 

「……なんだ、この攻撃は?」

 

 

 

 

悪魔の声が聞こえて来た。

 

爆発によって立ち込めた煙…そこから見えてくる黒い人影のシルエット、やがて煙が晴れ、その姿を現わすは"傷ひとつ無く、無傷で立つ"フリーズの姿があった。

 

「嘘だろ……」

 

『あれほどの攻撃を受けても無傷で…!?』

 

強烈で怒濤なスカーレットハートの攻撃を受けてもなお、平然としているフリーズにクロス・ヴィクトリーとイストワールが声を震わせる。

 

「……だったら直接叩き込んで!」

 

ならばとスカーレットハートは両手に持つMVSを再び構え、瞬間移動とも言える速度でフリーズに接近し、右手に持つMVSの深紅に煌めく刃を振るい、フリーズの胴体をすれ違い様に切り裂く。

さらにそこから振り向き様に今度は左手のMVSで背中を切りつけ、続けて回し蹴り、下から上へと蹴り上げ、トドメにその後頭部目掛けて踵落としを決めるが……。

 

「軽い」

 

その一言で済ませ、フリーズはその踵落としを決めた足を掴み、豪快にスカーレットハートを持ち上げ、振り抜く様に地面に叩き付ける。

 

「所詮はこんなものか」

 

それだけに終わらず、フリーズは掴んだスカーレットハートの足を握り締めたまま、横に薙ぎ払う様に投げ飛ばし、スカーレットハートはクロス・ヴィクトリーの手前の所でコンクリートの地面にぶつかり、その目の前の所まで転がる。

 

「くっ!」

 

負けじと立ち上がって脚部を包むプロセッサユニット"ランドスピナー"を使い、彼女の脚に取り付けられたローラーが回転し始め、その駆動音を響かせる。

ドリフト回転の如く地面を滑り、フリーズの背後に再び回り込んだスカーレットハートは蹴り、肘鉄、パンチを背面、首関節、後頭部に目掛けてフリーズに叩き込むが、全く効いていないのか一切微動だにせず、ゆっくりと顔だけを彼女に向ける。

 

「こうなったら……"ダンシングオラージュ"!」

 

半ばやけ気味にそう叫ぶと、スカーレットハートのスピードがさらに上がり始める。

刃の赤い斬光を靡かせ、その速さに辺り一面嵐のような風が吹き荒れ、竜巻の如き勢いでフリーズを切りつけまくる。

緋色の嵐の如き旋風を巻き起こす彼女の攻撃だが、フリーズは……。

 

 

 

「……温いわ!」

 

 

 

そんなものもものともせず、高速で動く彼女の姿を捉えたと同時にその顔面に拳を叩き込んでその動きを……攻撃を止めた。

 

「う、うっそぉ……!?」

 

殴られた顔を抑え、痛そうな表情を浮かべつつ後退するスカーレットハートはまるで悪夢でも見ているような気分でいた。

ありとあらゆる攻撃を持ってそれらを叩き込んでも体に一つも傷を付ける事も出来ず、むしろ効いていないとばかりに平然とその場に立つフリーズと言う存在にスカーレットハートは畏怖を抱き始めた。

 

「ヒロミちゃんが押されてる……!」

 

『女神の攻撃を持ってしても効かないなんて……!』

 

クロス・ヴィクトリーとイストワールもまた、目の前の光景が信じられず、ブレイズとは違った次元の違う力を持つフリーズに畏怖をしてしまった。

 

「弱い……弱すぎる…その程度で神殺し最強の"防御力"を誇るフリーズの鎧を打ち砕き…抑えきれぬこの俺の闘争心を満たせれると思うのか?」

 

フリーズもまた、自身の力の前に手も足も出ないクロス・ヴィクトリーとスカーレットハートの二人に失望を抱き初めていた。

その言葉通り、クロス・ヴィクトリーの能力を持ってしても…スカーレットハートのスピードと火力を持ってしても一切効かないフリーズが身に纏う鎧の頑丈さ……。

そしてクロス・ヴィクトリーに使った神殺しの力の一端。

まさに無敵とも言える力を誇るフリーズを前に二人はなすすべもない状態であった。

 

「宗谷!ヒロミ!」

 

「みんな大丈夫!?」

 

そこに駆け付けて来た白銀の嵐と紫の女神……メテオとネプテューヌが片膝を付くクロス・ヴィクトリーの元にやって来た。

 

「メテオ!そしてネプテューヌ!」

 

『ネプテューヌさんが見つかったんですねメテオさん!』

 

「ああ!」

 

「心配掛けてごめん!それよりあれは!?」

 

危機的状況ながらも探していたネプテューヌが見つかった事に喜ぶクロス・ヴィクトリーとイストワールにメテオは頷き、ネプテューヌは心配を掛けさせてしまった事に詫びながらフリーズを見つめる。

 

「……来たか、白銀の嵐よ」

 

「……宗谷、あいつはまさか…」

 

「ああ、神殺し……仮面ライダーフリーズだ」

 

「神殺し……!」

 

フリーズもまた、やって来たメテオとネプテューヌを視界に捉え、メテオは彼と同じ神殺しとして感じ取っていたのか、薄々と思いながらクロス・ヴィクトリーに確認し、ネプテューヌは目の前にいる神殺しの存在に警戒を抱く。

 

「待っていたぞ、貴様を……」

 

「あぐ……っ…!」

 

「ヒロミちゃん!」

 

「ヒロミ……って事はあれはヒロム…フリーズ!この事態を引き起こして、何が目的だ!」

 

「簡単な事だ……俺はこの力を持って貴様らをここで葬り、俺の力を持って全次元世界を征服する……それだけだ」

 

スカーレットハートの首を掴み、締め付ける様に持ち上げるフリーズにメテオが叫ぶと、フリーズは淡々とその目的を告げ、その漆黒の複眼でメテオを睨む。

 

「そんなことはさせるか!」

 

「私達がいる限り、ダークネスの好きになんかさせない!」

 

《行きましょうマスター!ネプテューヌさん!(`□´)》

 

それを否定する様にメテオは自身のベルト……デスティニーを露にさせてそのバックルに手を添えた後、左腕を内側に振りかぶり、ネプテューヌは目の前に現れたシェアクリスタルを右手の上に浮遊させて掲げる。デスティニーもまた、二人を奮起させる様に叫びを入れた。

 

「ライダー………」

 

「刮目せよ!」

 

メテオは内側に振りかぶった左腕を素早く反対側に動かし、同時に右腕をその左腕と交差させる様にし、精神統一させる様に黙祷し、ネプテューヌは真剣な表情で声高らかと叫ぶ。

 

 

 

「「変身!!」」

 

 

自身の姿を変える為にその掛け声を叫び、メテオは右腕を腰に当て、左腕を斜め上へと伸ばし、直ぐ様にその両腕を腰の位置に広げるポーズを取り、ネプテューヌは右手に掲げたシェアクリスタルを自身の胸へと押し当てた。

 

その瞬間、メテオは周囲に吹いていた風に包まれ、ネプテューヌは自身を中心に眩く輝く光に包まれた。

 

そして二人はそれぞれが持つもう一つの……戦士としての姿へと変化していった。

 

「腹ぁ括れフリーズ、俺は始めっから飛ばして行くぞ!」

 

メテオは白銀の嵐と言う異名を持ち、その体をクリスタル状に輝く装甲に身を包んだ上半身、紺色の下地のアンダースーツで包まれた下半身、首に深紅のマフラーを靡かせ、バッタを模した仮面で顔を覆った仮面の戦士……仮面ライダーストームへと…。

 

「女神の力、見せてあげるわ!」

 

ネプテューヌは十代前半の小柄な少女から、十代後半を思わせるような女性へと成長し、紫と黒のカラーリングをし、体に張り付くレオタードのコンバットスーツを身に纏い、体と共に成長した髪は三編みのロングツインへと変わり、桃色に近かった髪色も紫色へと染まり、透き通った水色へと光る瞳の中心にシェアクリスタルが浮かび、何処からか現れた紫の太刀を構える紫の女神……パープルハートへと姿を変えた。

 

「来い……同じ神殺しとして、お前をこの手で葬ってやろう…」

 

「それはこっちの台詞だ、宗谷!まだやれるか!」

 

「ああ!ヒロミちゃんのお陰でだいぶ休めた!」

 

『ここからは私達も行きます!』

 

「行きましょうソウヤ!いーすん!メテオ!」

 

スカーレットハートの首を絞めつつ、楽しむような態度でいるフリーズにストームは片膝をついているクロス・ヴィクトリーに声を掛け、クロス・ヴィクトリーもまた、スカーレットハートのお陰でフリーズから受けたダメージがある程度和らいだのか、立ち上がって頷き、パープルハートは太刀を構える。

 

「行くぞ!」

 

ストームの掛け声と共にストーム、パープルハート、クロス・ヴィクトリーは走り出し、フリーズはスカーレットハートの首を握り締めたままその場を動こうとしない。

 

「ふっ!せらぁ!」

 

「ラァッ!」

 

まずはストームがフリーズの懐へと踏み込み、鳩尾目掛けて拳を握り締めて下から上へと打ち上げる様に放ち、それに続く様にクロス・ヴィクトリーがスカーレットハートの首を掴むフリーズの腕に蹴りを放つ。

 

「小賢しい!」

 

それをうっとおしいとフリーズは横薙ぎに払う様に裏拳を二人の顔面に叩き込み、二人は下がるが、先程クロス・ヴィクトリーが放った蹴りが功を制したのか、その隙にパープルハートがフリーズの手首を太刀の峰の部分で叩いて一瞬握る力が緩んだ所でスカーレットハートを救出する。

 

「大丈夫?」

 

「げほっ!ごほっ!……うん、ありがとうネプちゃん…」

 

「行けるかしら?」

 

「……もちろん!倍返ししてやるんだから!」

 

助けられて咳き込むスカーレットハートにパープルハートが声を掛けると彼女は少し苦しそうながらも頷き、スカーレットハートは拳を、パープルハートは太刀を構えて走り出す。

 

「ライダー、バーストハンマー!」

 

「バニシングフレイム!」

 

再びフリーズに接近し、炎の手刀を放つストームを援護するようにスカーレットハートも火球を放つ。

 

「我が力の前には、全てが無駄だ!」

 

《TIME STOP》

 

「なにっ!?」

 

「攻撃が止まった!?」

 

だがフリーズは時を操りる能力を使って時間を止め、後少しで顔面を捉えようとしていたストームの手刀と、その後に追撃しようとしていたスカーレットハートの火球がピタリと停止し、始めて見るフリーズの能力を前に二人は動揺してしまい、その隙を突いてフリーズはストームの顔面に拳を叩き込み、反対の手をその後ろに控えるスカーレットハートに向けてそこから針状の氷弾を飛ばして二人を攻撃する。

 

《TIME QUICK》

 

「後ろから来るのはわかってるんだぞ」

 

「はぐっ!?」

 

「あがっ!?」

 

さらには後ろから来る気配を察知し、フリーズは自身の動きの時を早め、背後から攻撃しようとしていたパープルハートとクロス・ヴィクトリーを後ろから首を掴み……。

 

「……ふんッ!」

 

「むぐっ!」

 

「うごっ!」

そのまま二人を地面に目掛けて顔面から叩き付ける。

 

「なろぉ!」

 

「てぇぇぇぇえええええい!」

 

そこにダガーモードにしたビームダガーピストル左手に握り締めるストームと、同じくストームから受け取ったのか、右手にダガーモードにしたビームダガーピストルを持つスカーレットハートの二人が飛び掛かるが、フリーズは慌てる素振りも見せずに右手をパキポキと鳴らす。

 

「見せてやるか、俺のもう一つの神殺しの力……」

 

そう言ってフリーズは両手二人に向けて何かを切る動作をその場で行った。

 

 

 

 

 

「……"空間遊び(ディメンション・ゲーム)"…!」

 

 

 

 

 

その瞬間、ストームとスカーレットハート、パープルハートとクロス・ヴィクトリーがいる位置が"入れ換わった"。

 

 

 

 

「なんだ!?」

 

「えっ!?」

 

 

 

 

「ふぁ!?」

 

「んお!?」

 

『私達、いつの間に!?』

 

 

 

 

フリーズに飛び掛かったストームとスカーレットハートの位置にパープルハートとクロス・ヴィクトリーが、逆にフリーズに地面に叩き付けられてたパープルハートとクロス・ヴィクトリーがストームとスカーレットハートがいた位置に入れ替わり、誰もが突然の事に戸惑い出す。

 

「……この程度で…」

 

「はっ……!?」

 

「しまっ……!?」

 

混乱するストームとスカーレットハートに容赦なく、フリーズは二人の後頭部を掴み…。

 

「……むぅん!」

 

「がぶっ!?」

 

「がはっ!?」

 

倒れていた二人の顔を浮かすように持ち上げ、素早く地面に叩き付ける!

 

「きゃん!?」

 

「うわっ!?」

 

場所が入れ替わり、宙にいて戸惑っていたパープルハートとクロス・ヴィクトリーもまた、混乱している内に地面に落下して盛大に尻餅を着いてしまう。

 

「………弱い、そして……甘い!」

 

「グッ!……ガッ……!?」

 

「っ!……あぁ!?」

 

立ち上がったストームの鳩尾に正拳突きを、スカーレットハートの顔に回し蹴りを放ち……。

 

「よくもまあ、そんなので………これまで生きてこれたな!」

 

「うっ……うぅ………!」

 

「…っ……ぅ……!」

 

パープルハートとクロス・ヴィクトリーの元へと歩み寄り、パープルハートの腹部に蹴りを、クロス・ヴィクトリーの胸部に左右の拳を叩き込むフリーズ。

 

圧倒的、かつ蹂躙する程の力を前にストーム、パープルハート、クロス・ヴィクトリー、スカーレットハートの四人はなすすべもなくやられる一方となる。

 

「その程度で我らダークトゥダークネスを倒す事など……出来ん!」

 

「……ッ!?ぁぁぁぁぁああああああああ!!」

 

そう吐き捨てるフリーズの背後にいたスカーレットハートに、ずっと上空を飛び回っていた青い戦闘機……ブルーブリザードが翼に付いた機関砲で攻撃し、さらにはその横に付いていたミサイルを放ち……。

 

 

 

「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああああああああ!!」

 

 

 

「ひ、ヒロミちゃぁぁぁぁぁぁああああああああああああん!?」

 

 

 

スカーレットハートを爆風で包み込んだ。

 

爆風が止み、立ち込める煙が晴れたその場所に……彼女の姿が"無かった"。

 

「ヒロム……!?」

 

「嘘……!?」

 

『ヒロミさんが…そんな……!?』

 

ブルーブリザードが放ったミサイルにより、跡形もなく消し飛んだスカーレットハートがいた場所に誰もが言葉を失い、仲間を失った喪失感に戦慄する。

 

「まずは一人……所詮、あの女は俺と我が愛機、ブルーブリザードの敵ではなかったと言う事だ…」

 

「……てんめぇぇぇぇぇぇええええええええええええ!!」

 

「宗谷!!」

 

仲間を……親友を失った現実を突き付けるフリーズに激怒し、クロス・ヴィクトリーは走り出し、ストームも彼の名を叫びつつ、彼を援護しようと走り出す。

 

「無駄な事を……」

 

「うるせぇ!!」

 

「ハァッ!」

 

無駄と吐き捨てるフリーズにさらに怒りを募らせ、クロス・ヴィクトリーはパンチを、ストームは蹴りを放つが、やはり効いてないのか、その攻撃を受けてもフリーズは微動だにせず、その手と足を払い、仕返しとまるで二人を痛ぶる様に反撃する。

「つまらん、そろそろ………飽きた!」

 

「ごふっ!」

 

「うわぁ!」

 

トドメにと二人の胸部に掌底を放って突き飛ばし、地面の上を転がる二人を見据えつつ、フリーズは勝ち誇った態度で両手を広げ、天を仰ぐ。

 

「我が力……思い知るがいい………トォ!」

 

フリーズは大きく屈み、そこから跳び上がる様に跳躍し、右足をストームに向ける。

 

「志半ばで滅びろ………フリーズ、ライダーキィーーーーック!!」

 

右足を前に突きだし、跳び蹴りの体勢に入ったフリーズはそのままストームを葬らんと流星の如き速度で急降下した!

 

「っ!危ない!!」

 

「っ………宗谷!?」

 

「宗谷さん!?」

 

それを見たクロス・ヴィクトリーはフォーチュンリンクを解除し、イストワールを自身の中から弾き出して走り、ストームを突き飛ばした!

 

「はぁぁぁぁああああああああああああ!!」

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああ!!」

 

「ッ!!宗谷ぁぁぁぁぁああああああああああああああ!!」

 

「宗谷さぁぁぁぁぁぁぁああああああん!!」

 

ストームを突き飛ばしたクロス・ヴィクトリーは身代わりと言う形でフリーズの跳び蹴りを受け、爆発する。

それをストームとイストワールは悲鳴とも言える叫びを上げて見てるしかなかった。

 

「……ストームの身代わりになるとは…天条宗谷、所詮はその程度だったか」

 

クロス・ヴィクトリーを蹴り飛ばし、爆発の中、立ち上がるフリーズはつまらなそうに吐き捨てる。

 

無論、そこにクロス・ヴィクトリーの姿は………ない。

 

「そんな……宗谷さんが……」

 

「いーすん!しっかりしていーすん!!」

 

「フリーズ……ッ!」

 

イストワールは愛する人が目の前で死んだ光景を目にしてしまい、光を失った瞳でその場に崩れる。

パープルハートが声を掛けるも、彼女は虚ろと化した瞳のまま顔を俯かせてピクリとも動かない、ストームは仮面の下で歯を食い縛らせ、フリーズを睨み付ける。

 

「せっかくだメテオ・ソルヒート、紫の女神、お前達に懐かしい顔触れを会わせてやろう……」

 

「何……?」

 

懐かしい顔触れ……それはどういう意味か、ストームはわからないが、少なくとも喜べるようなものではないと察して身構える。

 

「俺は空間……そして時を操る神を凌駕した存在、その気になればお前達がしてきた事を"無かった事"にする事など造作もない」

 

《TIME PARDOCS》

 

フリーズのベルトから響く電子音と共に、彼の両隣から彼と同じくらいの大きさはあるだろうか、透き通った氷の塊が出現し、その氷の塊に亀裂が走り、砕け散った。

 

砕け散った氷の中から人影が見え、その二つの人影はゆっくりとフリーズの前に踊り出る。

 

一人は黒髪の天然パーマに赤い瞳をし、フードが付いた黒いパーカーを羽織り、髪色と瞳の色が違えど何処かメテオと似たような容姿をした青年。

 

もう一人は銀髪に所々ゲーム機のパーツが付いた服を身に纏い、氷のように冷たく、冷酷な目付きをした青年。

 

ストームとパープルハートは"見覚えのある"二人の人物の登場に驚愕し、言葉を失った。

 

 

 

 

 

 

「あぎゃぎゃぎゃ!よぉ兄弟!元気そうじゃねぇの?そこの紫の女神様もよぉ!」

 

 

 

 

 

「ふん……相変わらず忌々しいものだな貴様らは?」

 

 

 

 

 

 

 

"狂乱の大罪人"、"ファートゥス・クライム"。

 

"冷酷の処刑人(ブラッド・エクスキューショナー)"、"シャット・ザ・ハード"。

 

 

 

 

 

嘗てどちらも"ダークネス四天王"に属し、自分達を苦しめた最悪の強敵であり、どちらも自分達によって倒されたはずの存在。

 

その二人が今目の前に現れた事にストームとパープルハートは信じる事が出来ず、肌が泡立つような感覚に襲われた。

 

「なんで……なんで!?お前らは…お前らは俺達に…!?」

 

「嘘よ……こんなの…嘘よ!!」

 

嘗ての恐怖が蘇り、ストームは仮面の下で目をいっぱいに見開き、パープルハートは恐怖のあまりに頭を抱えて左右に振る。

 

「あぎゃぎゃぎゃきゃぎゃ!!…ああ、倒されたとも!でもなぁ……」

 

「ここにいる御方……フリーズ様が俺達が貴様らに倒された事を"無かった事"にしてくれた」

 

その様子にファートゥスは腹を抱えて下品に笑い、シャットは鼻を鳴らして小さく笑いつつ、事の説明をしてフリーズに顔を向ける。

 

「……いかがかな?これも俺の能力の一つ…過去に起きた出来事を"無かった事"にし、時を逆らって今に呼び出す力、"時の反逆(タイム・パラドックス)"は?」

 

顎に手を当て、恐怖に怯えるストームとパープルハートを実に愉快そうな顔で見つめるフリーズ。

ストームとパープルハートのみならず、シャットと戦った事があるイストワールもまた、嘗ての恐怖が蘇り、全身を震わせて怯えるものの、せめてもと睨み付ける。

 

「………ッ!」

 

「まあ、何……今ここでやろうとは思わん、俺はちゃんとした形で貴様らを葬ろうと"チャンス"を与えてやろう…」

 

「チャンス……だと!?」

 

謎めいた事を言い出すフリーズにストームは怯えつつも、どういう事なのか聞き出す。

 

「今から"時を戻し"、貴様らが俺に出会う前の状態に戻してやろう…無論、その場合はちゃんと天条宗谷とさっきの女…ヒロミと言ったか?あいつらも死ぬ前の状態に戻って甦る」

 

「……そんなことしてどうするつもりだ…ッ!」

 

「我が全力を持って、完膚なきまでに貴様らを叩きのめし、圧倒的な絶望を与えて葬る、せっかくのチャンスだ……せいぜい余命を楽しむがいい」

 

《TIME RESET》

 

その言葉と共に、再びフリーズのベルトから電子音が響いた瞬間……ストーム達の意識はそこで途絶えた。

 

 

ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー

 

 

「ッ!!」

 

プラネテューヌの教会、そのリビングのソファーにて宗谷は目覚めた。

 

ーおかしい…

 

あの時自分は、フリーズの放った攻撃からメテオを庇い、"死んだ"筈なのに…今こうして生きて、それも……。

 

「……なんで俺、生きてんだ…!?」

 

「宗谷さん……!」

 

同じく死んだ筈のヒロムもリビングの床の上で寝ていて目覚め、自身の最愛の人であるイストワールも自分の隣で目覚め、この状況に戸惑いを隠せないでいる。

 

「……みんな、起きたんだね」

 

「宗谷……ヒロム……」

 

リビングの扉の所からネプテューヌとメテオが現れ、宗谷はますます戸惑いを隠せず、混乱する。

 

だが、一つだけわかった事がある。

 

 

 

 

「俺達は……フリーズに負けたのか」

 

 

 

 

自分達が"停止する氷結(フリーズ)"に敗北した。

 

その事実が彼の中に突き刺さり、ずっと頭の中でグルグルと駆け巡っていた。

 

 

 

ーあんな敵をどする?どうすれば勝てる?

 

 

 

ー方法は?何か方法はないのか?

 

 

 

 

宗谷だけでなく、この場にいる全員がずっと頭の中でそれに支配され、考えるが何も浮かばない。

 

ただ……。

 

 

 

「あんなの……一体どうすれば……」

 

 

 

敗北し、悔しさで頭を抱える宗谷の言葉だけが……沈黙するこの状況に虚しくみんなの耳に入るだけであった。

 

 

 

 

 

 

 

TIME 7 ~fin~




……やり過ぎたか…(・ω・)←色々とやって後悔

いかがでしたか?

時を操り、過去に起きた出来事を"無かった事"にし、時を戻したりするフリーズの実力は!

敗北して苦悩するメンバーだが、彼らは決して諦めない!
次回、反撃に出る!

次回をお楽しみに!
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