超次元ゲイムネプテューヌ ~嵐の仮面ライダー~ 作:ソルヒート
第25話 敗走と衝突
ズーネ地区
ーーーーズバァンッ!
廃棄物処理場のズーネ地区にて何かが斬られる音が響く、その音とは
「が...ぁ...ぁ...は...!?」
「メテオォォォォォオオオオオ!!!」
「あぎゃぎゃぎゃ!! これでさよならだ兄弟。」
目の前にいる白い異形...ハイブリッドクリーチャーにメテオが斬られた音で、彼はそのまま自身の流した血の海に沈み、ピクリとも動かなくなった。
「ふん、なかなかだったぞファートゥス。」
そこに離れて高みの見物をしていたマジェコンヌとワレチューがやって来る。
「"あの姿"に最後までならなかったのが不満だが...まぁこれであの世界での戦いの結果が間違いだったと証明された...やっぱり俺はオリジナルのこいつより強えーんだよ。」
そう言ってファートゥスは動かぬ者となったメテオの頭をグリグリと踏みつける。
「あ、貴方達は何者なの...?」
目の前でメテオを殺された怒りを堪えながらネプテューヌはマジェコンヌに問う、マジェコンヌは不敵に笑いながら自身の名を高らかに叫ぶ。
「私の名はマジェコンヌ! 小娘四人が支配する世界に混沌という福音をもたらすものさ...ふふふ...あーっはっはっ「そしておいらはワレチュー! ネズミ界のNo.3のマスコットっちゅ!」....あ?」
マジェコンヌが話している間にワレチューが割り込んでくる。 ....お陰でシリアスなムードがぶち壊しである。
「ネズミ....いいところを邪魔するな!」
さすがのマジェコンヌもこれにはお怒りでワレチューと喧嘩をし始める、仲がいいのか悪いのやら...すると変身を解いたファートゥスがやれやれと前に出て先程のマジェコンヌ以上に高らかに叫ぶ。
「女神どもには既にしているが、もう一度言っておく。 俺はダークトゥダークネスの四天王の一人、ファートゥス...ファートゥス・クライム!! 俺個人の目的としては今そこでくだばっているメテオ・ソルヒートを倒し、己の欲望の赴くままにこの世界をブッ壊すことだッ!!!」
あぎゃぎゃぎゃと狂気に満ちた下品な笑いをあげるファートゥス。 ネプテューヌ達は何とか拘束している触手から逃れようとするが、全く外れない。
「ふはは! 無駄だ、結界の中にいる限りお前達は力を失っていく。」
「あぎゃぎゃぎゃ! 全く無様な光景だなオイッ!」
それを見たマジェコンヌはそう吐き捨て、ファートゥスもネプテューヌ達を馬鹿にするように笑う。
「メテオさぁあああん!お姉ちゃぁあああん!! 」
「ネプギア!?」
突如の叫びで呼ばれたネプテューヌは顔を向けるとそこには自身の妹ネプギアと、親友のアイエフがいることに気付く。
「くっ! ネプギア、メテオを連れて逃げるわよ!」
「でも、お姉ちゃんが...それにメテオさんはもう… 」
何とか逃げようとするアイエフにネプギアはそう言ってメテオの方に目を向けると僅か…ほんの僅かだが、メテオが息をしていることに気付く。
「メテオさんはまだ生きてる?」
「そう言う事! 私が隙を作るからその内にメテオを!」
「は、はい!」
アイエフは銃を取り出してマジェコンヌやファートゥスに発砲して隙を作り、ネプギアはその隙を狙ってメテオのもとに駆け寄って肩に担ぎ上げて走り出す。
「メテオさん、しっかりして! 今のうちに逃げましょう!」
「離…せ....ネプギ....ア...! 俺は...まだ....!」
「馬鹿なこと言ってないで逃げるわよ! 今の状態じゃ何も出来ずにやられるのがオチよ! いいから黙って運ばれなさい!」
「アイエ...フ....て...めぇ....!」
その言葉を最後にメテオは気を失う、どうやら血を流し過ぎたのが原因である。
「逃げられるっちゅよ?」
「構わん、変身が出来ぬ女神の妹など放っておけ。 」
「あぎゃぎゃぎゃ! それにメテオもあの状態だ、助かったとしてもしばらくはベットでおねんねだなぁ。」
そう言ってマジェコンヌとファートゥスは勝ち誇るかのように笑いあげるのであった。
ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー
リーンボックス教会
「一体、どう言うことなのですかアイエフさん?」
何とか逃げ延びたアイエフはイストワールに連絡を取り、現状を報告する。 その顔には悔しさがあった。
因みにネプギアは今メテオを医務室に運ぶ為にこの場にはいない。
「よくわからないのですが...アンチクリスタルがどうとか...たぶん、それがネプ子達の力を奪っているんです。 イストワール様、調べていただけますか?」
「もちろんです! でも..."3日"かかりますよ?」
「いやいや、もう少し早くお願いしますよイストワール様...」
3日かかるというイストワールにアイエフがツッコム...確かに3日はかかりすぎである。
「やってみます。 では、ネプギアさん達はプラネテューヌに戻ってきてください。 ユニさん達もお国に戻られた方がいいと思います。 それでは...」
そしてイストワールからの回線が切れ、アイエフはその事をユニ達に言おうとするがユニがそれをいち早く待ったをかける。
「待って! 戻れって言われて大人しく帰れる訳ないでしょ! メテオさんもあんな状態だし! ちゃんと説明して! 」
「いつものお兄ちゃんお姉ちゃんなら悪者なんて一発なのに!」
「...お兄ちゃん...お姉ちゃん...死んじゃうの...?」
ロムもラムも不安そうに言う。 それを戸惑いと焦りを見せながらも優しくコンパはなだめようとする。
「き、きっと大丈夫です! 女神様とメテオさんがそう簡単にやられるわけ...」
「でもメテオさんはあんな瀕死の状態だし、力を奪われたって....」
「ごめんなさい....」
その時、医務室から戻ってきたネプギアが沈んだ顔をして謝る。
「買い物の時に拾った石...あれがきっとアンチクリスタルだったんです...」
ポツリ...ポツリと懺悔するように言うネプギア。
「どうしてあの時...目眩がしたんだろうって考えていれば...お姉ちゃん達に知らせていれば...!!」
「んなもん今更言ったってしょうがねぇだろ?」
「え?...」
ひたすら自身の後悔を言うネプギアの後ろから声が聞こえたので振り向くと...
「メテオさん!?」
「メテオ!? あんた動いて平気なの!?」
「こんな状況でいつまでもくたばっていられるか。 」
体のあちこちにガーゼや包帯が巻かれた状態のメテオがよろよろとふらつきながら歩み寄っていく。
「それに...どのみちしろ、アイツが...ファートゥスがいる以上、例え女神でも太刀打ちは出来ない。」
「どうして!?」
「どうしてってユニ...アイツはダークネスの四天王、今まで倒してきた怪人とは次元があまりにも違う、現に俺もこの様だ。」
「けど...女神四人が揃ってれば...!」
「その位桁が違うって事だ。」
必死に訴えるユニにメテオはそう言いきるが、ユニは納得いかずに両手を震わせ、その怒りを爆発させる。
「そもそも...メテオさん...あんたがいきなりいなくなったりするのが悪いのよ! あんたがお姉ちゃん達と一緒に行ってればその四天王に勝てたかもしれなかったのに!」
「...ッ!...そんなたらればの話を出しても今は意味はねぇぞ。」
メテオは一瞬動揺するも怯まずに冷たく突き放すように言う。
「そうやって誤魔化して! 結局はお姉ちゃん達を見殺しにしたくせに! ネプギアから聞いたわよ! 気が狂ったかのように暴れていたって! お姉ちゃん達の事なんかこれっぽちも考えてなかったじゃない!」
「そ、それは....」
"あの状態"の事を指摘をされたメテオは動揺し、ユニの言葉に反論出来ない。
「お姉ちゃんはあんたの事を"英雄(仮面ライダー)"みたいだって言っていたのに...信じていたのに!」
「...っ...!」
涙を流しながら叫ぶユニにメテオは黙り込むしかない。
「あんたなんて、"英雄(仮面ライダー)"なんかじゃない! ただの...臆病者よ!!」
ユニの言いはなった一言に、メテオの中で何かが切れ始めた。
「...るせぇ....」
「...え?」
「...うるせぇ! てめぇらガキどもに!俺のなにがわかるんだ!!」
顔を俯かせて呟いたメテオにネプギアが疑問に思った瞬間、メテオは顔をあげて今までにないくらいの怒りを叫びあげる。
「俺がどんな過去を背負って...どんな思いで生きてきたか知らねぇくせに! 横からぎゃあぎゃあとわめいてくんじゃねぇ!!!」
今まで抑えていたものを抑えきれずに爆発させるメテオにユニはたじろぎ、ネプギアも驚いてしまい、コンパ、ロムとラムも怯えてしまう。
「ちょっとメテオ! そんなのあんたから言わなかっただけだから誰も知るわけ...」
「言えるわけがねぇだろ!! 俺の"過去"を...犯してしまった"罪"を!! 誰にも言えるわけねぇだろ!!」
メテオの怒りを指摘するアイエフだが、それでもメテオは怒鳴り散らす。
この時ネプギアは悟った。
ーーメテオさんはきっと、自分の事を誰かに言いたかったのかもしれない...けど、それでみんなとの"絆"を壊したくない、だから言えなかったんだ。
誰かとの繋がりが消える恐怖、今のメテオの中にはそれがいっぱいでずっと一人で抱え込んでいたのである。 だが、原因がわかってもメテオを止めることは出来ない、どうすればとネプギアが悩んでいると...
《やれやれ...しょうがないマスターですね。》
「っ!? デスティニーさん!?」
メテオの腰に巻かれているベルト...デスティニーが突如喋り出し、ネプギアは驚く。
《皆さん、お下がりを...ここは私にお任せください。》
そう言ってデスティニーはみんなをメテオから離れさせる。
《マスター...いい加減にしなさい! 必殺! 100億ボルト大ショック!!》
「Σぎょわぁああああああああああ!!?」
デスティニーから凄まじい電流がメテオの体から流れ、電撃が止むと、メテオは真っ黒焦げになって倒れる。 シリアスからの突如の展開に全員が唖然とする。
「デ、デスティニー...てめぇ....」
《頭を冷やしなさいマスター、アイエフさんの指摘はごもっともです。》
「だ、だかな....」
《この際いい機会です、彼女達に貴方の過去を話した方がいいと思いますが?》
「っ! そ、それだけは!」
《なお、拒否するともれなく先程の電撃がプレゼントされますよ?》
「....わかった、話す。」
ようやく観念したメテオはアイエフとユニに肩を貸して貰いながら近くの椅子に座る。
「メテオさん...」
「ん?」
「メテオさんが人殺し...ってホント?」
ネプギアの問いにあの時その場にいたアイエフ以外は目を見開く。
「ああ、ホントだ。」
「どう....して?」
「それを含めて全部話す....」
「俺の...."罪"を」
第25話・fin
ようやくここまで来た....次回はついにメテオの口から明かされるメテオの"過去"と"罪"!
次回 第26話 俺と"過去"と"罪"
『君は"希望"を代価に、何を"犠牲"にするのか?』
メテオ「次回も腹ぁくくって刮目しろよ?」
感想をお待ちしています!