超次元ゲイムネプテューヌ ~嵐の仮面ライダー~ 作:ソルヒート
お待たせしました、ユニの葛藤とメテオの危険な力を開放します!
第31話 黒の覚醒と禁断の破壊(destiny destroy)
(どうして....私だけ....)
ファートゥスとマジェコンヌに向かって走り出すストーム、ネプギア、ロム、ラムの後ろで一人立ち止まるユニ、その顔は酷く暗い。
「はっ、上等だ!まとめて仲良く逝かせてやんよぉ!!」
「返り討ちにしてやる!」
そんなユニを他所に、右手から禍々しい剣【マガイノヒカリ】を構えるハイブリッドと自身の槍をベールの槍へと形状を変えるマジェコンヌ。
「うおおおおおお!!」
まず最初にストームがハイブリッドの足下をスライディングして潜り抜けて背後に回り、怪人の剣するも容易く斬る手刀【ライダーチョップ】をハイブリッドの後頭部に放つが...
《...axceltion》
「なんのぉ!!」
特殊能力【axceltion(アクセレーション)】で背後に回り込んでマガイノヒカリを振り下ろす。
「やああああああ!!」
そこにネプギアが【M.P.B.L 】を振るって入り込んでハイブリッドの剣を防ぐ。
「もらったぞ!」
今度はマジェコンヌが槍をネプギアに向けるが...
「「アイストルネード!」」
「うわっ!?」
「トオッ! ライダーキックッ!!」
「ぐふぉ!?」
ロムとラムが氷の魔法でマジェコンヌの動きを封じ、そこにストームが仮面ライダーの伝家の宝刀【ライダーキック】でマジェコンヌを蹴り飛ばす。
「からのっ!!」
「んな!?」
「反転ライダーキックッ!!」
そのまま蹴った反動を利用してハイブリッドに【反転ライダーキック】を放って蹴り飛ばす。
「ユニ!今だ、撃て!! ....ユニ!?」
ここでユニに撃つように指示するストームだが、返事が来ないのに疑問に思ったストームは振り向いて、始めてユニが後ろで立ち止まったままだということに気づく。
「ユニ!? どうした!!?」
「え?は?....え?」
「ぼさっとするなぁ!!撃てぇ!!」
「は、はい!」
ストームの怒鳴りに慌ててユニはライフルを構えるが、既に遅く、ハイブリッドとマジェコンヌは立ち上がって次の行動に移っていた。
「くそがぁ....喰らいな!『32式エクスブレイド』ォォオオ!!」
「己....『シレットスピアー』!!」
ハイブリッドは【learning(ラーニング)】で得たネプテューヌの遠距離魔法である【32式エクスブレイド】を、マジェコンヌはベールの遠距離魔法【シレットスピアー】をストーム達に目掛けて放つ、ストーム達は咄嗟に避けるも、そのまま二人が放った攻撃は、先程までストーム達の後ろにいたユニに向かっていた。
「ユニちゃん!!」
「しまった!?」
その事にネプギアは気付き、ストームは先程最良の手札である【ブーストフォーム】を使ってしまい、冷却時間に入ってしまっている為、助けに向かえない。
「....ぁ....ああ....」
ユニは目の前に迫ってくる攻撃に怯えてしまい、尻餅を着く、最早これまでかとユニは目を瞑るが....
「「ダメぇぇぇええええ!!」」
ロムとラムが放った炎の魔法をぶつける事によって相殺され、事なきを得て、ネプギアとストームは安堵の表情を浮かべてユニの元へ駆け寄る。
「大丈夫? ユニちゃん....?」
「どうしたんだユニ?....らしくねぇぞ」
「....ごめんなさい...もう大丈夫です....」
心配したネプギアとストームは声をかけ、ユニは大丈夫だと言うが、その顔は大丈夫とは程遠いレベルだった。
「戦いの最中に仲間の心配かぁ....?」
「余裕だな?」
そこに背後から声が聞こえ、振り向くと、そこにはマガイノヒカリを構えるハイブリッドと、槍を構えるマジェコンヌの姿があった。
「っ!しまっ!?」
「よそ見を....」
「すんなぁ!!」
「「「「きゃああああああああ!!」」」」
「うぉああああああああ!!」
迂闊だったと気付くストームだったが、既に遅く、マジェコンヌはベールの技【レイニーナトラピュラ】を、ハイブリッドはネプテューヌの技【クリティカルエッジ】をストーム達に放つ、まともに喰らってしまったストーム達は大きく吹き飛び、岩場に叩き付けられてしまう。
「ぐ...みんな....大丈夫か....?」
「は、はい....なんとか....」
「私も...なんとか....」
「こっちも....大丈夫だよお兄ちゃん....」
「....」
「....ユニ...?」
なんとか起き上がったストームはネプギア達の安否を気にかける、ネプギアとロムとラムは大丈夫だと言うが、ユニだけは何も言わない。
「どうした?この程度か?」
「おらおらどうしたどうしたぁ?兄弟、前よりも弱くなってねぇか?いや...俺が強くなりすぎたのかぁ?
」
「あんにゃろ....」
優位に立ち、勝ち誇った顔を浮かべるマジェコンヌと挑発しながら下品な笑いをあげるハイブリッドに怒りを浮かべるストーム、そこに震えながらも銃身を構える人影が一人。
「う、うう....」
ユニである。だが、その手はガタガタと震えていて、狙いが定まっていない....
(怖い...でも、戦わなきゃ...でも、変身出来ないあたしに...出来るの....?)
恐怖と劣等感、今のユニはそれと戦っている状態であった。
(みんな....変身...出来てるのに....メテオさんだって....あたしだけ....どうして?....お姉ちゃんだって見ているのに....!)
どうしようもなく怖い...なんで変身出来ないんだろう....どうして?この二つの思いが彼女を邪魔してしまっている。 その時....
「ユニちゃん!? 避けてぇぇぇええええ!!」
「ネプギア...?....え?」
ユニの目の前には無数の紫の弾丸....ハイブリッドが左手から放った【仮面ライダー龍玄】の必殺技【ドラゴンショット】が迫っていた。
「い、いや.......」
避けようにも体が恐怖で動いてくれない....ユニへと放たれた凶弾が当たるかと思われたが...
「ユニィ!!」
「メテオ...さん....!?」
「うごぁああああ!!?」
ストームが身を挺してユニを庇ったことにより、ユニに当たることはなく、変わりにストームが紫の凶弾を受ける事になり、ストームはそのまま倒れる。
「メテオさん!? メテオさん!!」
ユニは必死にストームの体を揺すって起こそうとするが、ストームはぴくりとも動かない。
そんなユニとストームを見てマジェコンヌとハイブリッドはあざ笑う、その二人を馬鹿にするように....
「ハンッ、こんな奴腰抜けを守ってなんになるというんだ?見ていたぞ?私やファートゥスを見て怯えていたな....このような奴が女神候補生だとは笑わせてくれる!」
「げぎゃぎゃぎゃぎゃ!!確かになぁ、こんな腰抜けいたって邪魔で迷惑だろ!!兄弟もほんっっっとに弱くなっちまったもんだ、いや、確実に弱い!前のお前だったら仲間なんて庇わずにむしろラッキーって感じでその隙を突いて攻撃して来るんだけどなぁ....こんな腰抜けの為に自らを傷付ける何てなぁ....残念だよ」
「....っ! ...ぅ....」
「腰抜けは腰抜けらしく怯えてそこで疼く待っていればいい!アーッハッハッハァ!!」
高笑いをあげるマジェコンヌ、それを見ていたノワールは歯を食い芝って今にも襲いかかりそうな勢いでマジェコンヌを睨み付ける。
だがユニは言い返せなかった、マジェコンヌとハイブリッドに怯えている自分はみんなの足手まとい....このままじゃ姉は愚か、みんなを助ける事が出来ない....ユニは今にでも泣きそうだった。
「笑わせんなよ....力と支配の欲に溺れた....貪欲野郎どもが....!!」
「何....!?」
「メテオ....さん?」
倒れていたストームがゆっくりと起き上がり、マジェコンヌとハイブリッドに反論し始める。
「こいつがここにいるのは....みんなの足を引っ張る為じゃない....みんなを....助ける為だ....!」
「助けるだぁ? 現にそいつはお前らの足を引っ張ってんじゃねぇかよぉ....」
「いいや、助けてる....こいつがいてくれたお陰で俺は...俺達はこうしてお前らの前に立てた...こいつが俺達の後ろで戦ってくれたお陰で!...俺達は誰一人欠けることなく、お前らの所に来れた!」
「メテオさん....」
「こいつは案外努力家でな....誰にも負けたくない 、大好きな姉に追い付きたい、そんな一心でここまで努力を積み重ねてきた....こいつは俺に似ている」
「え?」
突如のストームの独白にユニは驚く。
「俺もな、尊敬していた義兄さん達に....仮面ライダーであるあの人達の背中に追い付きたい、そんな気持ちでがむしゃらにやって来た、こいつは....そんな昔の俺と似ている」
「だからなん....」
「だからこいつの気持ちが少しだけわかる!....今こいつは今まで積み重ねてきた努力を...大好きな姉やみんなを助けてる為に使っている!」
ストームの独白にハイブリッドは何を言ってるのかさっぱりわからず、何かを言おうとするが、ストームは続ける。
「お前らはそれを腰抜けって言った笑わせるなと言った....俺から言わせればそれこそ笑わせるな!他人の力を使ったり、他人から与えられた力だけで満足しているお前らが....こいつを、ユニを笑う資格はない! 」
「メテオ....さん....!」
「ユニ...お前がどれ程...周りがどれ程お前の努力を否定しても俺はお前を否定しない! 誰もが"完璧"なんかじゃない、だから自分なりに努力するしかない!だからお前はお前なりにこれからも努力をしろ!あとはその努力をしてきた自分を...信じろ!!」
「....っ!」
その言葉を聞いたユニは顔をあげてストームを見る 。
「俺は俺なりに、お前はお前なりに頑張れよ....大丈夫だ、お前は強い!俺が保証する!」
その瞬間、ユニの体が光出す、先程のロムとラムと同じように。
「なに!?まさか!?」
「冗談だろぉ!?」
流石のこの事態にマジェコンヌとハイブリッドは焦りを見せる。
ーーー恐かった....目の前の魔女とメテオさんそっくりの人がーーー
ーーー悔しかった....お姉ちゃんを助けられない、女神に変身出来ない自分がーーー
ーーーだけどメテオさんはそれを真っ向から否定してくれたーーー
ーーー思わず涙が出そうになった、今までしてきた私の頑張りを、努力を肯定してくれてーーー
ーーーアタシは"完璧"になることに執着していたのかもしれないーーー
ーーーあいつらに怯えていたのも否定しない....だけど!ーーー
ーーーそれを全部含めてアタシなんだ!ーーー
ーーーもう迷わない...目の前にいるあいつらを倒して、お姉ちゃん達を助ける!ーーー
「迷いはない、あるのは"覚悟"だけ!!」
ーーーありがとう...メテオさんーーー
ーーーお姉ちゃん達を助けるために...メテオさんの言葉に応える為に!!ーーー
光が消えるとそこに一人の人影が浮かぶ。
巨大な銃【X.M.B】を構え、威風堂々と佇む姿....
女神、ブラックシスターの誕生である。
「ユニちゃんカッコいい!」
「え?そ、そう....?」
ユニの女神化にネプギアは歓喜の声をあげる。その言葉にユニは戸惑い、照れ臭く顔を赤らめる。
「ユニちゃんやったね!」
「すごい!すごい!」
「ま、まぁ当然ね、主役は最後に登場するものよ!」
「うん、そうだね」
満面の笑みを見せるネプギア、ハイブリッドは苛立ちを見せ、地面を蹴りつける。
「くそがっ!!なんだって女神が四人も揃うんだぁ !!」
「どうしたファートゥス?お前が珍しく焦りを見せるなんてな」
そんなハイブリッドにストームはわざとらしい態度をとりながら皮肉と現実をハイブリッドとマジェコンヌの二人に言い放つ。
「たかが"女神四人"と"仮面ライダー一人"が揃っただけだぜ?お前ならこの程度慌てる筈もないんだがな? 」
《まったくその通りですねマスター...やれやれ何を慌てているんだか》
デスティニーも便乗してハイブリッドとマジェコンヌを挑発するストーム、だが....
「ベール!!ブラン!!」
「っ!?」
突然のネプテューヌの悲鳴が聞こえ、アンチクリスタルの結界の方に振り向くと、ベールとブランが足下にある黒い手のようなものにまとわりつかれていた。
「なんだあれは!?」
「頃合いか....これでお前達の苦労は水の泡にある」
「どういう事だ!!」
ストームはマジェコンヌに怒りを隠さぬまま問いただす。
「アンチクリスタルはただ単に女神とシェアクリスタルのリンクを邪魔するだけではないのだ、行き場を無くしたシェアエナジーをアンチエナジーへと変える働きも持つ...私の力の糧に...そして今女神どもを飲み込もうとしている黒い影もそうだ」
「なんだと...?」
「そして密度の濃いアンチエナジーは...女神の命をも奪う!!」
「っ!!!」
「今更気付いても遅い!このまま女神どもが死んでいくのを黙って見ておくことだな!なに、心配するな、お前たちも後を追わせてやるからな!」
「........ふざけんな....デスティニー!!」
《まさかマスター....駄目です!!あれは本当に駄目ですマスター!!》
このままではネプテューヌ達の命が危ない、そう思ったストームは"最後の切り札"を使おうとするが、デスティニーは全力で止める。
「ネプテューヌ達が....ネプテューヌ達があぶねぇんだぞ!形振り構ってられるか!」
《それでも駄目ですマスター!! "あれ"を使えばマスターは....》
「わかってる!!"あれ"の危険度は俺自身が一番わかってるつもりだ!!だが、目の前であいつらを死なせる訳にはいかねぇだろ!!ファートゥスとあのババァを速攻で倒して、ネプテューヌ達を助けるためには"あの力"....【究極の破壊】を使うしかねぇだろ !!」
《....っ!!!....おっしゃる通りです...現段階においてファートゥスとあの魔女を倒し、ネプテューヌさん達を救う為にはこの方法しか思い着きません...マスター....》
「わかってる....俺はもう"取り込まれない"!!」
デスティニーとの激しい口論の末、なんとか許可を貰えたストームは、両手を腰の位置で広げるようなポーズをとる。
《Destroy from ...Awayking take off》
するとベルトから音声が流れ、ストームの全身に血管のような血の色に近いがラインがあちこちに入り、仮面の口元のクラッシャーが左右に開いて、中にフェイスカバーが露になり、そこから煙がプシューっと吹き出す、そしてストームの複眼の色が血のように赤黒い色に染まる。
この姿こそ、ストームやハイブリッドの言っていた【究極の破壊】...現段階においてストームの最強形態【仮面ライダーストーム・デストロイフォーム】である。
「............」
「メテオ....さん....?」
「今度は赤に....でも、なに?この"恐怖"....?」
「お、お兄....ちゃん....?」
「....恐い........」
姿が変わり、顔を俯かせたまま動かないストームにネプギアはおそるおそる声をかけ、ユニは変化したと同じに感じる心の底からの恐怖に戸惑い、ロムとラムは本能的に感じる"恐怖"に怯える。
「あの力....やはり、やはりそうなのか!!お前も、そしてファートゥスも私と同じ"力"を...!!」
「あ~あ、使っちまったよ、こっからが大変だぜぇ~、なんせ今からこの場は『敵も味方も』関係なく"地獄絵図"に変わっちまうからなぁ....」
マジェコンヌは何かを確信したかのように笑い、ハイブリッドはまるでこのあとの結末を知ってるかのように笑う。
そして次の瞬間....
「....ヴオオォォォォォォオオオオオオ!!!!!」
顔をあげたストームから放たれる、この世のものとは思えない程の獣の叫びをあげる。
その姿はまるで....
「破壊....神........」
この瞬間、ストームは【白銀の嵐】から、【白紅(びゃっこう)の破壊神】へと変貌した。
ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー
『....遂に使ってしまったのね....【究極の破壊】の力を....』
遠く離れた所で金髪で髪をおろし、白い衣を着たパープルハートに似た女性...."始まりの女神"が悲しい目で見ていた。
「おーおーこんなに離れた所でもバンバン伝わって来るなぁあの力、流石はおとぎ話になるくらいの大昔に出た【神殺し】って奴かぁ?」
『....また貴方なのね....』
「またってなんだよまたって、せっかくおもしろそうなのを見つけたんだ、別に見るだけならいいだろ ?"始まりの女神"さんよぉ?」
始まりの女神がうっとおしげに見るのは、本の上に乗る、どこかイストワールにそっくりな、黒い服を着た小人、始まりの女神はその小人の存在にうっとおしげに見ながら話し出す。
『確かに今はそう名乗っているけど....私の正体を知っている貴方には言われたくないわね...."クロワール"』
小人....クロワールは始まりの女神にそう言われてつまらなそうな顔をして言い返す。
「んだよ~、正体を知っているからこその仲だろ~ ?ま、いいや、それにしてもあいつを見ているとほんとに思い出すぜ、大昔に同じ【神殺し】の力を持った他の【四人】を引き連れて女神と一緒にとんでもねぇ化け物と戦った事を...今ではその化け物はなんだっけ?...ダークなんちゃらって組織の【大首領】なんだろ?世の中何が起こるかわかんねぇもんだなぁ!」
『...確かにそいつは...【五人の神殺し】の戦士と、【初代女神達】によって"倒された"筈なのに今も生きている...』
「けど、わかんねぇなぁ...なんであいつは自分を倒した【神殺し】の戦士を似せた改造人間を作らせているんだろうなぁ....」
そういってクロワールはストームをまじまじと見つめる。
『ええ....私にもあいつの目的はわからない....けど、あいつがまたこの世界で何かをするというのなら....たとえ【初代犯罪神】が相手でも戦う....けど』
「今のお前は"思念体"....つまり"亡霊"だからな....どうすることも出来ねぇよ」
『わかってるわ、だからこそ歯痒いの....あいつの相手を....偶然にも【神殺し】の戦士の一人を模した改造人間になった彼と、私の【妹】とその周りに託すことしか出来ない事を....』
始まりの女神はそう言って赤黒い色に染まったストームと、アンチクリスタルの結界に閉じ込められている【ネプテューヌ】を見つめるのであった。
第31話・fin
遂にユニが覚醒! しかしここでネプテューヌ達の危機にメテオが使ってはならない禁断の力を開放してしまう!
次回 第32話 破壊の暴君
ブラックシスター「次回も刮目しなさい!」
感想をお待ちしています。