超次元ゲイムネプテューヌ ~嵐の仮面ライダー~ 作:ソルヒート
第34話 ごめんな....
「仮面....ライダーァァァァアアアア!!!!!」
「ガ....ハァ....ッ....!?」
ファートゥスとの戦いが終わり、ネプテューヌ達を救出に成功したメテオとネプギア達。
しかしそこに安心していたメテオにマジェコンヌが背後から槍で貫く。
「メテオ....!?」
「嘘....!!」
「あのババァ....まだ生きてやがったのかよ!?」
ノワール、ベール、ブランもまさかの事態に戸惑いを隠せない。
「メテオ!!」
マジェコンヌが蹴り飛ばしたことにより無理矢理槍が引き抜かれて、地面に転がるメテオをネプテューヌが介抱する。
「ゴホッ!....ネプ....テュー....ヌ....」
ファートゥスとマジェコンヌの戦い、そして2度に渡るデストロイの使用による反動....そして先程のマジェコンヌの不意討ちにメテオはもう、虫の息である。
「メテオさん....ッ!貴方は、貴方って人は!!」
「絶対に....許さない!!」
メテオの容態をみてネプギアとユニは我を忘れる程の怒りでマジェコンヌに攻撃する。
「デスティニー!メテオの状態は!?」
《先程の攻撃でマスターの脊髄、及び心臓に値する部品をやられてしまいました!このままでは改造人間であるマスターでも命の危険性が....!!》
「そんな....メテオしっかりして!!」
「ハァ....!ハァ...!.....ノワー....ル....」
ネプテューヌはデスティニーにメテオの状態を聞く。
デスティニーからは無情の内容を聞かされ、ノワールまでも我を忘れ、必死に声をかける。
「なんで....なんであんたはそんなにメテオさんを....仮面ライダーを恨むの!!」
「貴様らガキどもにはわかるまい!!私の使命とも言えるすべてを否定した....仮面ライダーへの恨みが!!」
ユニはマジェコンヌにX.M.Bを撃ちながら叫ぶように問うと、マジェコンヌは怒りの形相で翼からピットを出して攻撃しながら答える。
「やああああああああ!!」
そこにネプギアがM.P.B.Lをマジェコンヌに向けて放ち、ユニも加わるようにX.M.Bを駆使して攻撃する。
「ちっ....しつこい!」
「ロムちゃん!」
「....うん!」
続いてロムとラムがアイスコフィンを作り出し、マジェコンヌにぶつける。
その衝撃で後方に下がらざるを得ないマジェコンヌ。
苦虫を噛み潰したような表情でネプギア達を睨みつけるマジェコンヌ。
「テンツェリントロンペ!!」
「レイニーラトナピュラ!!」
「ぬおっ!?」
そこに怒り浸透の顔で攻撃するブランとベールが現れる。
「私らがいることを忘れてんじゃねぇ!!」
「メッちゃんに対する報いを....受けてもらいますわ!」
彼女達もマジェコンヌの先程の行為に我慢の限界であった。
「くっ!....だが、諦めろ!あの男はもうじき死ぬ!お前達の戦いも、ファートゥスを倒した頑張りも、全てが無駄になるのだ!」
「....無駄?」
その言葉にネプテューヌとノワールが反応する。
いや、彼女達だけではない、ブランも、ベールも、ネプギアも、ユニも、ロムも、ラムも、その言葉を聞いてマジェコンヌを睨みつける。
「無駄じゃない....」
「何....?」
「私たちの戦いも、メテオが頑張ってきたことも....絶対に無駄なんかじゃない!!」
ネプギアとネプテューヌはマジェコンヌに一喝する。
そしてユニ、ロム、ラムが続くように声を上げた。
「メテオさんは必死に頑張った!あんたやファートゥスに臆することなく、過去の自分の過ちを振りきって!!お姉ちゃん達を助けるために戦ってくれた!!」
「お兄ちゃんは臆病な私に勇気をくれた....!私たちの為に怒ってくれた....!」
「今、こうして戦っていられるのは....お兄ちゃんのお蔭なんだから!!」
「メテオさんは私たちに大切な事を教えてくれた....怖くても、自分の力に怯えちゃ駄目なんだって、未来の為に今は前を向かなきゃって、勇気を教えてくれた!!そしてメテオさんは自分の過ちと因縁にケジメを着けてお姉ちゃん達を助けてくれた!!」
そしてノワール、ブラン、ベール、そしてネプテューヌが続く。
「メテオは貴方みたいに逆恨みなんて考えてはいない!メテオはただ純粋に誰かの為にこの手が....この手が届く限り手を伸ばして....私たちの手を掴んでくれた!!」
「あいつは一人で悩んで....転んで、苦しんで....それをたった一人で抱え込んで、今やっとそれから解放されて今やっとこれからって時なんだよ!それを....邪魔してんじゃねぇ!!」
「メッちゃんはこのゲイムギョウ界には関係のない別世界の人....ですが彼はそんなものに関係なく損得を無視して、自身を犠牲にしてでも貴方達に果敢に挑みました!貴方はそれを笑う資格はないですこと!!」
「メテオは....今やっと新しい自分に変身して未来への一歩を踏み出そうとしていた、そして私達を助けてくれた....だから今度は私達がメテオを助けて、これからを支えるのよ!!だからメテオが今まで頑張ってきたことは無駄じゃない....だから、そんな事を言う貴方を....」
ネプテューヌは介抱しているメテオをぎゅっと抱き締め、ノワールがそれを守るように立ち、ブラン、ベール、ネプギア、ユニ、ロム、ラムがそれぞれ武器を構えてマジェコンヌを見据える。
「「「「「「「「私達が絶対に許さない!!」」」」」」」」
「こいつら....どこにそんな力を....!?お、己ぇぇぇぇええええええ!!!!!」
マジェコンヌは怖気づく、目の前のネプテューヌ達の気迫に押されて行った。
「貴方を...倒します!そしてメテオを助けて見せます!!」
意を決してネプギア達はマジェコンヌに立ち向かう。
ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー
「コンパ、メテオの容態は....」
「酷すぎです....このままじゃメテオさんは本当に....」
「....そう」
ネプテューヌは顔を俯かせて歯を食い縛る。
ーーー私は女神なのに....目の前にいる恩人、想いの人を助ける事が出来ないのか!!
ネプテューヌの眼からは涙がこぼれ落ちていた。
「今すぐにでも応急処置を....ひゃうっ!?」
《マスター!?無茶です!立ち上がってはいけません!!》
「コンパ...?デスティニー...ッ!?メ、メテオ!?」
「あ"、ァ"ァ"ァ"ァ"ア"ア"ア"ア"ッ!!」
コンパとデスティニーの声にネプテューヌが反応し、振り向く。
するとメテオが口から激しく吐血しながらも立ち上がろうとする様子が見えた。
その様子にアイエフとノワールも気付いて止めに入る。
「メテオ!?立ち上がっちゃ駄目!!早く応急処置を!!」
「は、ハイです!メテオさん動いちゃ駄目です!今助けますから!!」
「今はネプギア達に任せてアンタは寝てなさい!!」
「ネ"、ネ"プ...テ"ュ"ー...ヌ"....!ノ"...ワー....ル"...!ア"イ、エ"...フ"....!コン"....パァ"....!見ど...げ......!ごれ"....が....! お"れ"の"....!!」
息絶え絶えながらも立ち上がって左腕をくの字に曲げて、吐血しながらも内側に振りかぶり、その左腕を反対側に、そして右腕もくの字に曲げて左腕と交差させる。
「ラ"イ"....ゴフッ!?....ダー....!!」
そして激しい吐血をしながらも左腕を右斜め上に伸ばす。
「へ"ん"....!....し"ん"....!!」
そして瀕死のメテオを包み込む風が巻き起こり、メテオは仮面ライダーストームに変身完了する。
ストームは息絶え絶えで立つのもやっとの状態ながらも一歩、また一歩と確実に歩んでマジェコンヌに近付いていく。
ネプテューヌ、ノワール、アイエフ、コンパはその姿を黙って見ることしか出来なかった。
ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー
「....ッ!?あれって!?」
「メッちゃん....!?」
「あの馬鹿....!!正気かよ!?」
マジェコンヌと戦っている中、ネプギアとベールがこちらへ向かってくるストームに気付く。
ブランはその痛々しい歩みでやって来るストームに思わず毒を吐く。
ーーー正気の沙汰じゃない....
マジェコンヌも含むその場にいる誰もがそう思っていた。
「貴様....正気か!?」
「ハァ....!ハァ....!!あの【一億人殺し事件】の時から....そんなもん....ドブの底に捨てちまったよ....!」
(なんなんだこいつ!?何が....一体何がこいつを動かすのだ!?)
傷付き、苦しみ、死にかけながらも向かってくるストームの気迫にマジェコンヌは恐怖を感じた。
「俺が死んでも....この世界に影響はない....!!この世界は....あいつら女神が守って行く....!俺はそれを....手伝っているに過ぎねぇ....!!」
「....ッッッ!!?く、来るなぁ!来るなぁ!!!」
玉砕覚悟....捨て身で来るストームにマジェコンヌは怯えながらピットからのレーザーを放ち、ストームを攻撃する。
放たれたレーザーは次々とストームへと被弾して行き、彼の体から火花があちこち飛び散り、何度も倒れそうになるが、足に力を入れ、再び歩むストームにマジェコンヌは震える。
「う、うわあああああ!!!!」
恐怖で破れかぶれに放った槍がストームの右目を捉える。
ストームの右半分の仮面は碎け散り、右目を抉る。
それでもストームは止まらない。
ストームは槍を持つマジェコンヌの腕を掴み、逃がさんと言わんばかりに強く握る。
「は、離せ!離せぇ!!」
「離すかよ....!俺はどうなってもいい....!ただ、姉妹水入らずに再開出来たあいつらを....」
ストームはマジェコンヌの腕を掴んだまま、反対の拳を握り締め、マジェコンヌの顔面に目掛け、渾身の一撃を放つ。
「あいつらを....帰せよぉぉぉおおお!!!!!」
「あ....あああああああああああ!!!!?」
放たれた拳はマジェコンヌの顔面を捉え、殴り飛ばされたマジェコンヌは岩場に叩きつけられ、岩場は激しく崖崩れを起こし、マジェコンヌはその崖崩れに飲み込まれていった。
「メテオ....」
ネプテューヌはマジェコンヌを殴り飛ばした状態のまま動かないストームに声をかける。
「....」
しかしストームは一切動くことは....
「ゴフッ!ゴホッ!ガハッ....ッ....!!」
「メテオ!?」
あった、突如ストームは口元を抑え、咳き込む。
抑えた口元から血が溢れ、ストームはメテオに戻り、メテオはそのままズルズルと近くの岩場に座り込む。
「メテオ!?メテオ!!」
ネプテューヌはメテオに駆け寄り、肩を掴んで揺さぶる。
「は、はは....頑張り....過ぎた....かな....?」
「メテオ!!しっかりして!!」
力なく笑うメテオにネプテューヌが叫ぶ。
そこにネプギア達も駆け寄る。
ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー
ーーー体が....痛ぇ....
ーーーもう、指一本も動かねぇや....
ーーーでももう、いいよな....?
ーーー過去の清算はもう払ったし....
ーーーファートゥスと決着は着けたし....
ーーーネプテューヌ達も助けられたし....
ーーーこれで万々歳だよな....?
ーーー俺はもう駄目かもしんねぇけど、あいつらは助かったし....
ーーーああ....駄目だこりゃ、意識が遠のいていくぜ....
ーーー....? 声が....聞こえる....?
「ーーーーッ!ーーーー!!」
ーーーノワール....
「ーーーーッ!ーーーーッ!」
ーーーブラン....
「ーーーーッ!ーーーーッ!ーーーーーーーー!!」
ーーーベール姉さん....
ーーーなんて面ァしてんだよ?お前ら助かったんだろ?なら....喜べよ....
「ーーーー....ーーーーッ!!」
ーーーユニ....
「ーーーー....ーーーー、ーーーーッ!!」
ーーーロム....
「ーーーー、ーーーー....ーーーーーーーーッ!!」
ーーーラム....
「ーーーー....ーーーー....ーーーーーーーーーーーーッ!!!!!」
ーーーネプギア....
ーーーおいおい....お前ら誇れよ?自分の姉達を助けられたんだろ?泣きっ面なんて俺は見たくねぇぜ....
「ーーーーッ!!ーーーーッ!!ーーーーッ!!」
ーーーアイエフ....
「ーーーー....ーーーー....」
ーーーコンパ....
ーーー俺は楽しかったぜ?お前らと過ごした日々を....
「ーーーーッ!!ーーーーッ!!ーーーーーーーーッ!!!!!」
ーーーネプテューヌ....
ーーー泣くなよ、これでもお前には感謝してんだぜ? 元の世界でも居場所を無くした俺なんかに居場所を与えてくれた事に....それに知ってるか?
俺はお前の笑顔....
ーーー案外、好きだったぜ?
ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー
「メテオ!?起きなさいよメテオ!!」
「ふざけんなよッ!こんなところで死のうとしてんじゃねぇよ!!」
「メッちゃん!?メッちゃん!?....いやぁ!!」
「メテオさん!?死なないでください!メテオさん!!」
「お願いよ!死なないで!お願いですから!メテオさん!!」
「お兄ちゃん!死なないでよ!お兄ちゃん!!」
「嫌だよぉ....死んじゃ嫌だよぉお兄ちゃん!!」
岩場に座り込んで動かないメテオにノワール、ブラン、ベール、ネプギア、ユニ、ロム、ラムは必死に声をかけるが、一切届いていない。
「メテオ?メテオ!!....嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああ!!!!!」
今度こそ全ての戦いは終わった。
【白銀の嵐】の異名を持ち、【ライダーを受け継ぐ者】としてこのゲイムギョウ界に君臨し始めたばかりの一人の仮面ライダー。
ーーーメテオ・ソルヒートの犠牲によって....
ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー
「認めない....!!」
メテオ達の戦いを終始離れた所で見ていた始まりの女神はそう呟く。
「残念だったな....あいつ....死んじまったぞ....これで振り出しかぁ....【初代犯罪神】に勝てるほんの僅な可能性の存在が」
同じく見ていたクロワールがそう言う。
「私は認めない!こんな結末....!彼は過去の苦しみから解き放たれ、己の複製と戦って勝ち、これからの未来を歩もうって時に....こんなのあんまり過ぎる....!!」
しかし始まりの女神は決して諦めてはいなかった。
「けどよぉ....あいつは死んじまった、他の手を探す方がいいんじゃねぇのか?」
「....まだ手はある....!!」
そう言って始まりの女神は手に持っている【E】と書かれた黄金の鍵をクロワールに見せる。
するとそれを見たクロワールはギョッとした顔で始まりの女神に叫ぶ。
「お前本気か!?それは神という存在が生み出した【ルール】から外れた【反則】....【ルール違反】だぞ!!?」
「わかっているわ....けど、私には彼しか考えられないの!!あの【初代犯罪神】....今のダークトゥダークネスの大首領....【ゼ・オ】を倒せる人が彼と....私の【妹】と仲間達しか....!!」
「....どうなっても知らねぇぞ....!!」
「....覚悟の上だわ....!!」
始まりの女神は手にしている鍵を解錠する。
《エスペラァァァァンサッッッ!!》
叫びをあげるような音声が鍵から聞こえ、鍵はメテオの方へ飛んでいった。
「頼んだわよ....【究極の破壊】と【究極の絶望】に対なる存在....【究極の希望】」
そう言って始まりの女神とクロワールは飛んでいった鍵を見つめるのであった。
第34話・fin
【速報】メテオが死んだ件について。
次回は始まりの女神が放った鍵によって奇跡を起こす!
次回、第35話 『ただいま』『おかえり』
始まりの女神『次回も刮目しなさい』
感想をお待ちしています。