超次元ゲイムネプテューヌ ~嵐の仮面ライダー~   作:ソルヒート

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前回、塵にされてしまったメテオとシンシアの運命は.....。

そしてシャットによって明かされる全次元世界の"誕生"とゼ・オの正体とは。


全ての"誕生"

 

全ての"誕生"

 

 

 

 

 

(ここ.....は.....?)

 

シャットの放った光によって塵にされたメテオは目を覚ますと、そこはどこまでも真っ白な空間が続く世界だった。

 

(そうか.....俺は.....。)

 

そして先程までの出来事を思いだし、目を伏せるメテオ。

だが、自分と同じく、シャットによって塵にされたあの儚き少女.....シンシアの事を思いだし、彼女を探そうと辺りを見渡すが、真っ白な世界が見えるだけでシンシアの姿が見当たらなかった.....。

 

 

 

 

ーーーストームよ.....。

 

 

 

(ッ!.....誰だ!)

 

突如何処からか声が聞こえ、身構えるメテオ。

 

 

 

ーーーダークネスを倒せ.....。

 

 

ーーー俺達の怨みを晴らしてくれ.....。

 

 

ーーー頼む.....。

 

 

(なんだ!?.....これはダークネスへの怨みの声.....!?)

 

 

声はやむことなく、むしろ増えて行き、メテオは戸惑う。

 

 

ーーーううん、これは死んでいった人達の"魂の叫び".....みんなダークネスの存在を知って、その正体も気付いて貴方を始めとするいろんな人にダークネスを止めてほしいって願いの声なの.....。

 

(誰だ.....?)

 

その中で唯一の女性の声が聞こえ、メテオはその声に問いかける。

 

ーーー私は"兵藤 恵理".....この人達と同じく、ダークネスの正体を知って、貴方に止めてほしいって願いを届けに来たの.....。

 

女性.....兵藤 恵理は光の球体としてメテオの前に現れる。

 

(俺にダークネスを止めてほしい.....だって?)

 

ーーーうん、それにね.....不思議な人だなって思って.....。

 

(不思議な人.....?)

 

ーーーうん.....。

 

メテオの回りを旋回しながら恵理は言う。

 

ーーー貴方の体.....その力は.....限りなく"神"に近いもので.....その力があれば世界を.....全てを"支配"することも.....ダークネスへの"復讐"だってできるはずなのに.....、貴方は"人間"の味方として戦っているから.....。

 

(何が言いたいんだ?)

 

ーーー気になるの.....そんな力を持っているのにどうして"人間"を守るって消極的な方法を取ったんだろうって.....。

 

恵理の問いにメテオは顔を俯かせて考える。

 

(わからない.....それが"自然"だって思うから.....)

 

ーーー"自然".....?

 

(ああ、俺はもう"人間"ですらない存在だ.....だからこそ俺は.....)

 

顔を俯かせて口を開くメテオに突然風が吹き、彼を包み込む。

 

("人間"の領分として生きて、"人間"を守る為に戦う.....それが今まで確固たる"信念"とかを持てなかった俺の..............."決意"だ)

 

風が止み、そこにはメテオの姿がなく、代わりに彼が変身した、仮面ライダーストームの姿があった。

 

ーーーそう.....ならあの"光"を止めて.....。

 

(....."光"?)

 

恵理の言葉にストームはその方向に顔を向けるとそこには徐々に大きくなって行く光の球体があった。

 

ーーーあの"光"はやがてこの空間を包み込んで貴方と、一緒にいるあの子を滅ぼす.....。

 

(シンシア.....)

 

ーーーだから止めて、その為に私や.....この空間にいる魂のみんなが貴方に一時的に眠っている力を呼び起こすから.....。

 

(.....ありがとう)

 

ーーーううん、いいの.....その代わりに.....あの人を.....私の大切な人.....

 

 

 

 

 

 

 

....."天条 宗谷"をお願い.....。

 

ストームに頼みを言った恵理はいくつもの光の球体となった魂達と共にストームの中に入って行き、全ての魂がストームの中に入って行くとストームのベルト.....デスティニーから一つの"鍵"が現れる。

 

(これは.....)

 

ストームの前に現れた"鍵".....それは以前、リーンボックスでの戦い.....ファートゥスとの戦いが終わり、直後にマジェコンヌの不意討ちを受けて死んだストーム.....メテオの前に現れ、彼を生き返らせた「E」と書かれた黄金の"鍵"で、それがストームの手に収まった。

 

ーーー使ってみて.....貴方の中に眠る"究極の絶望"とは真逆の力....."究極の希望"の力を.....。

 

("究極の希望".....)

 

ストームはその"鍵"を顔の横に掲げるように構える。

 

 

 

《エスペラァァァァァンサッッッ!!》

 

 

そしてその鍵を解錠する、すると鍵から雄叫びをあげるような音声が聞こえ、ベルトのバックルに鍵穴のような"穴"が出現する。

 

 

 

《セット..........ロォォォォォォォォォックッッッ!!》

 

 

 

そしてその"穴"に鍵を差し込んだ。

 

 

 

《エスペランサフォーム.....超!超!超!超!超絶希望!!大・降・臨ッッッ!!》

 

 

 

凄ましい叫びの音声が流れた瞬間.....ストームは凄ましい光に包まれた。

 

 

ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー

 

 

 

 

 

 

 

 

『事の始まりは貴様達、人間の祖先である....."アダム"と "イヴ"が"知恵の実"を手にした時から始まった』

 

とある一室でヴィクトリオン達はシャットが流す映像に目を向けていた。

 

『それによって人類は"知恵"を手にした.....だが、"知恵"以外に人間はあるものを手にした.....それは....."心"だ』

 

「..........」

 

「..........」

 

「..........」

 

「..........」

 

「..........」

 

シャットの言う事の始まり.....全次元世界の"誕生"の話にヴィクトリオン達は黙って耳を傾けていた。

 

『その"心"が芽生えた事により、人間にはあるものが生まれた....."希望"と"絶望"だ、それにより"ゼウス".....当時のゼ・オ様にその"絶望"が芽生えてしまい、やがてゼウスは今の名前.....ゼ・オへと変え、とある事に興味を持ってしまった.....』

 

シャットが説明の途中に画面を切り替えると、ヴィクトリオン達は言葉を失った。

 

「なんや.....これ.....!?」

 

「龍が.....人々を食らってる.....!?」

 

「.....っ!!」

 

「これは.....一体.....!?どうして.....人々は周りの人が龍に食べられているのに喜んでいるんだ.....!?」

 

その映像には無数の"龍"が、群がる人間達を次々と食らっていくもので、にも関わらず人間達はそれを光栄だと思っているのか、龍にその身を差し出して次々と食われ、みんな喜んでいるという映像だった。

そしてすぐに画面が次の映像に切り替わり、その映像には幾つもの球体から次々と"何か"が生まれて行く映像であった。

 

「こ、これは.....?」

 

『.....グロンギ、アンノウン、ミラーモンスター、オルフェノク、アンデット.....魔化魍にワーム、イマジンにファンガイア、ドーパントにグリード、ゾディアーツにファントムとオーバーロードを始めとするインベス達が"生まれた"瞬間よ』

 

驚くヴィクトリオンに口を閉ざしていたセレーナが教える。

 

『さらに言うなればあそこにはショッカーを始めとする歴代の組織の怪人達も生まれているわ』

 

「ま、まさかこれは.....」

 

「あのゼ・オって奴に生まれたって言うんか!?」

 

驚愕するライラとヤエにセレーナは静かに頷く。

 

『私達女神も、そして仮面ライダーや.....スーパー戦隊を始めとするヒーローやその敵も.....みんなあのゼ・オによって"生み出された"存在よ.....』

 

「まさか.....そんな.....なら僕達は.....」

 

『.....ええ、みんな.....この全次元世界全てがゼ・オによって"生み出された"のよ.....』

 

「..........パパ.....」

 

全てがゼ・オによって生み出された.....その真実にヴィクトリオンは膝を着き、心配そうな顔をするステラにも気付かない程に唖然としていた。

 

『見てわかるだろう?.....私も、そしてお前達も皆!我らが大首領ゼ・オによって生み出されたのだ!そう、ゼ・オは誰もが知り、崇高する"神"!我らを生み出した偉大なる"父"なのだ!だからわかるだろう?貴様達が我らダークネスに支配される理由も!!』

 

「その偉大なる"父"に、従うってことか.....」

 

シャットが高らかに言う中、ヴィクトリオンはそう悟る。

 

『そう言う事.....でもだからって、黙って奴らに殺され、支配されるのは.....人として、生きてるものとして間違っている筈よ.....』

 

『だからと言って、抗おうとするな.....嘗て我らが"父"のゼ・オを倒したこいつらのようにな!』

 

再ひ映像が変わると今度は、四人の女性と、五人の仮面を被った戦士が黒いマントを羽織った銀色の異形と戦っている映像に変わり、ヴィクトリオンは、その銀色の異形に目が釘付けになる。

 

「.....あれが」

 

『.....ええ、あれが"究極の絶望"をもたらす"絶望神".....全知全能の神"ゼウス".....いえ.....

 

 

 

 

 

 

 

 

ダークネス大首領、"ゼ・オ"』

 

「.....あれがゼ・オ.....なんだかメテオ君が変身する姿に似てるね.....」

 

『それもそうよ.....彼が変身する.....仮面ライダーストームはゼ・オに姿を似して、そして一部の力を宿しているのだから.....』

 

その銀色の異形.....ゼ・オの姿は、まさにメテオが変身するストームに似て、全身がストームを銀色に染めたような姿であった。

 

『そしてそのゼ・オに立ち向かっているのは.....私の祖先、初代女神達と.....五人の"神殺し"の戦士達よ』

 

そう言ってセレーナが指を差す画面にはオレンジ髪にオレンジのプロセッサユニットを装着した女神を始めとする当時の四女神と、ゼ・オに姿を似した仮面の戦士.....当時のストームや当時のナイツを始めとする五人の"神殺し"の戦士達であった。

 

 

ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー

 

 

 

 

 

「.....ここか」

 

とある草原、メテオとシンシアが光によって塵にされた場所に漆黒のバイク"マシンナイトメア"に跨がるナイツと白いバイク"ライドマッハー"に跨がるマッハ、そして.....。

 

「Nギアから流れる映像と、カズマの言う改造人間の通信回路でその"メテオ"って人との通信が途切れた場所.....か」

 

全体の赤いカラーリングに正面にVのシンボルが刻まれているバイク....."マシンヴィクトラー"に跨がる宗谷とイストワールの姿があった。

 

「.....ったくよ、メテオの野郎.....どこに消えたんだ、通信回路が途切れたかと思ったらNギアから変な映像が流れてそこにシャットの野郎が映されてるなんて、訳がわからねぇぜ」

 

ぶつくさ言いながらナイツはバイクから降り、それに合わせてマッハや宗谷とイストワールもそれぞれのバイクから降りる。

 

「それに、二人が戦っている.....ダークトゥダークネスの大首領.....ゼ・オって奴は"神"で、俺達はその"神"に生み出されてた、なんてな.....」

 

「私もネプテューヌさん達も.....そのゼ・オに生み出されていたなんて.....」

 

宗谷とイストワールはナイツとマッハが戦っている.....ダークネスの巨大さ、そしてゼ・オの存在に畏縮していた。

 

「だからなんだってぇんだ」

 

「.....え?」

 

そんな二人にナイツは言った。

 

「相手がどれだけ強大だろうと、俺は戦う.....そこに"守りたい"ものがあるなら尚更.....な」

 

「カズマ.....」

 

「だから宗谷、お前も.....戦え、相手がどれだけ強大でも、そこに"守りたい"って思うものがあるなら.....逃げるな、立ち向かえ」

 

未だに不安な顔をする宗谷にナイツは彼の肩に手を置いて言う。

 

「そうだよそっちゃん」

 

「絵美.....?」

 

「戦う事で、たくさん"犠牲"になるものがあるかもしれない、けどそれで諦めちゃ駄目、その手が届くなら.....いっぱい手を伸ばしてその"犠牲"を少しでもなくさないと.....ね?じゃなきゃずっと生きて行く中で一生"後悔"しちゃうから」

 

マッハも宗谷に寄って仮面のしたで微笑みをかける。

 

「.....ああ、そうだな」

 

「うんうん、そのいき♪」

 

不安な顔から決意を秘めた顔になった宗谷は強く頷き、マッハは今度はイストワールに近寄る。

 

「イーちゃんも!」

 

「え?わ、私もですか?」

 

「うん!イーちゃんも大切な.....なくしたくない思いがあるならそれをおもいっきりぶつけなきゃ!じゃなきゃ手を伸ばさなかった時と同じく一生"後悔"しちゃうから.....嫌でしょ?」

 

「.....はい!」

 

イストワールも宗谷と同様に強く頷いたのを確認したマッハはゼンリンシューターを構えて銃口を上空で漂う光に向ける。

 

「さて、そうときまったらあの光をなんとかしなきゃね!」

 

 

 

 

 

「そうは行かんぞ.....」

 

 

 

 

啖呵を切るマッハ達の前にシャットが変身する.....仮面ライダー斬月・極が姿を現した。

 

「ほう?また現れたか.....天条宗谷、そしてその連れの女.....」

 

「お前は.....!!」

 

斬月は宗谷とイストワールの存在を確認すると仮面のしたでニヤリと笑い、宗谷とイストワールは自分達の世界での戦いの時に斬月にやられた記憶が甦って背筋が凍る感覚に襲われる。

 

「よお、久し振りだなシャット.....メテオをどこにやった?」

 

ファイティングポーズを構えて身構えるナイツ、斬月は鼻で笑いながら答える。

 

「知りたいか?あの光によって塵にされた部様な相方の行方を?」

 

「なに!?.....って事はメテオはあの光の中に.....!」

 

「メテ兄を.....返してもらうよ!」

 

メテオの居場所を知ったナイツは光に目を向け、マッハは冷静に.....だが、怒りがこもった静かな声で斬月に向かって走り出す。

 

「出来るか?お前ごとき.....」

 

「.....ッ!?なにこれ!?」

 

そんなマッハに斬月は冷静に周りの植物を操ってマッハの動きを封じ、さらに植物でマッハの体を縛り上げる。

 

「ぐぅ.....ぅぅ.....!」

 

「ならば逝かせてやろう、貴様の兄の元へ!」

 

「させるか!」

 

《Skill Chain! Kateikyousi Hittoman Riborn!Mario !》

 

マッハの危機に、宗谷は様々なスキルの組み合わせる特殊能力"スキルチェイン"を使い、"家庭教師ヒットマン RIBORN"によって、手の甲や靴底にジェット機並の推進力を出すガントレットとシューズ型のスキルウェポン"ブースデット・フィアンマ"と、ジャンプ力の他に、炎の力を与える"マリオ"の力の組み合わせで生まれる技.....火力を集中させた炎の拳"ビッグバン・アクセラレート"で斬月に殴りかかるが.....。

 

「.....フン!」

 

「.....ッ!?ぐっ.....ぁ.....ぁが.....!?」

 

斬月の眼力から放たれる衝撃波で突き飛ばされ、さらに斬月は締め上げてるマッハを投げ飛ばし、宗谷にぶつける。

 

「.....っぐぅ.....!」

 

「ぐ.....ぁ.....」

 

「宗谷さん!絵美さん!」

 

「あんにゃろぉ!!」

 

《sword form》

 

宗谷とマッハがやられ、イストワールは二人に駆け寄り、ナイツは頭に来たのかソードフォームになり、ソードフォームになった事で上昇したスピードをフルに使って斬月に接近し、斬りかかるが.....。

 

「無駄だ」

 

「なっ!?.....うぉぉぉぉぉおおおおおお!?」

 

赤い霧となってナイツの攻撃を無力化し、そのまま捕らえて上空に上昇して垂直落下でナイツを地面に叩きたける。

 

「カズマさん!.....炎ノ記憶!」

 

ナイツまでもやられて堪らずに炎の魔法を斬月に向けて飛ばすイストワールだが、斬月は右手にウォーターメロンガトリングを装備してバルカン砲を放ち、炎の魔法を打ち消す。

さらに植物を操ってイストワールの首を締め上げ、宙吊りの状態にする。

 

「が.....う.....ぁ.....!」

 

「いーすん!?.....この野郎ぉぉぉおおおお!!」

 

《Skill Link! Sword art Online!》

 

「いーすんを.....離せぇぇぇぇぇえええええ!!」

 

大切な人が.....イストワールが目の前で苦しんでいる姿を見た宗谷は赤剣を構え、スキルリンク、ソードアードオンラインで強化された剣術で斬月に斬りかかるが、斬っても斬っても、次々と体を再生して行く斬月の前には無意味な行動であった。

 

「ふはははは.....どうした?その程度か?」

 

「くそぉぉぉぉおおおお!!」

 

そんな宗谷を嘲笑う斬月、宗谷は完全に頭に血が上っていた。

 

「なんで.....なんでお前らはそんなことを出来る!あの映像を人々に見せた意味はなんだ!」

 

そんな宗谷の脳裏に過るのは、先程のシャットが流した映像にあった龍が人々を食らう映像で、それを斬月に問いかける。

 

「意味.....だと?.....さあな、あのお方に嘘など存在しない.....あるとすれば.....創造主からの"愛"だよ.....

 

 

 

 

貴様達人間....."家畜"に対する.....な」

 

「..........ッッッ!ふざけるなぁぁぁあああああ!!」

 

完全なまでに怒り心頭の宗谷は斬月の言葉を聞いてさらに怒り、赤剣を上段に構えて振り下ろそうとするが.....。

 

 

 

《Magunam from》

 

 

 

突如聞こえた音声、そして同時に響く銃声、そして.....。

 

「ぐおおぉぉぉ.....」

 

「え?」

 

片目を抑え、苦しむ斬月.....宗谷は何が起きたか理解できずに立ちすくむ、そこに.....。

 

 

 

「何ぼさってしてんだ宗谷ぁ!!」

 

 

 

地に倒れ伏しながらも銃を構えるナイツの姿があった.....実は先程の音声と銃声は、マグナムフォームにフォームチェンジしたナイツが発砲したものであった。

 

「カズマ.....!?」

 

「早く奴を.....彼女を助けてやれぇ!!」

 

未だに戸惑う宗谷にナイツは怒鳴りをあげ、漸く理解した宗谷は赤剣を構えて斬月の左肩に剣を突き立てる。

 

「ぐぎっ.....!?」

 

「おらぁぁぁぁぁぁああああああ!!」

 

そのまま宗谷は突き立てた赤剣を振り上げ、斬月の左腕を切り落とす。

 

「ぐぎゃ.....ぎゃあぁぁぁああ!?」

 

腕を切り落とされた斬月は激しい痛みの余りに地面に転がる。

そしてイストワールの方も、斬月が腕を切り落とされた影響か、締め上げていた植物が緩み、そこにマッハが駆けつけて救出をする。

 

「コホッ.....すみません絵美さん.....」

 

「いいって、いいって!」

 

マッハに抱えられながら謝るイストワールにマッハは気にしないと言う。

 

「己ぇ.....仮面ライダー.....天条宗谷.....!」

 

左目と左腕を失った斬月は仮面超しに怨めしそうに彼らを睨み付ける。

 

「どうだシャット.....俺らを甘く見るなよ.....?」

 

「例え相手が神様だからって、俺達は怯まない!」

 

そんな斬月にナイツは皮肉を込めた軽口を、宗谷は強く意思を込めて睨み返す。

 

「神様でもな.....人間を駆逐するとかしてはいけないんだ!」

 

「そう言うこったシャット、それにな.....お前らの"神"より、俺達の"神"の方がよっぽど"神様"らしいぜ?」

 

ナイツの脳裏に過るのは、このゲイムギョウ界を守る四人の女神.....ネプテューヌ、ノワール、ブラン、ベールの姿.....彼女達はやり方はそれぞれど、みんな人々の為に精一杯戦っている。

それに比べてダークネスの言う"神".....ゼ・オはどうだ?自分はただ生み出しているだけでなにもせず、全てに"絶望"を与えんと人々を抹殺をしようとしている。

どちらが"神様"だろうと聞かれたらナイツは.....否、ナイツだけでなく宗谷も全ての人々も彼女達の事を言うだろう。

そのくらいにゼ・オの非道をナイツは許せないでいたのだ。

 

「.....ちぃ.....愚問だった.....貴様らは"偽善"の塊だったという事をな.....」

 

斬月は腕を切り落とされた部分を抑えながらも少しずつ下がりながら言う。

 

「だが、覚えておけ仮面ライダー、天条宗谷.....そして女神!人はいずれ裏切る!神を!!そして貴様らをなぁ!!」

 

斬月はそう言って後ろにある森へと逃げて行く。

 

「あ!おい、待ちやがれ!!」

 

「一か八か.....!」

 

(俺に力を貸してくれ、"銀さん"!)

 

ナイツは慌てて追いかけ、その後ろにマッハも追いかけるが、宗谷は以前、Drトロイの事件で手にいれたスキルを一か八か使おうと賭けてみた。

 

《Skill Link!Gintama!》

 

そう、あの"ギャグマンガ"の力を.....。

 

 

 

「あぁぁぁぁぁぁぁれぇぇぇぇぇえええええ!!?」

 

「ウンメイノォォォォォォォォォオオオオオ!!?」

 

「.....へ?」

 

すると目の前で斬月を追いかけていたナイツとマッハの姿が消えた.....否、"落ちたのだ"、なぜなら.....。

 

「..........落とし穴?」

 

何故か目の前に"落とし穴"があり、その穴を覗くとナイツとマッハがその穴に落ちて気を失っているのである。

 

.....つまりは..........。

 

「.....俺のせい?」

 

という事になる。

 

「..........ッ!?」

 

反省するもつかの間、上空の光が徐々に大きくなり、宗谷達のいる草原を覆い尽くそうとしているのである。

 

「宗谷さん!」

 

「わかってるいーすん!なんとかする!!」

 

悲鳴をあげて宗谷を見るイストワールに宗谷はブイホにあるアプリ....."フィニッシュブレイクアプリ"を叩き、赤剣を構える。

 

「ストレイザー・V ッ!!」

 

光に目掛けて地面を蹴る宗谷、手にしている赤剣の刃には眩い赤い光が宿り、彼の後に続くように流星のようの如き美しき尾が引かれる、そして地面を両脚で思いっきり蹴り、光に向けて剣を振り下ろすが.....。

 

 

 

 

 

 

ーーーもういい.....。

 

 

 

 

「ッ!?」

 

 

 

 

ーーーお前も.....本当はこんなこと嫌いなんだろ?

 

 

 

光に突き立てた剣が何かに防がれるように留まり、やがて光が徐々に小さくなっていく。

 

「一体何が.....?」

 

戸惑うイストワール、そして小さくなっていく光が消えて行くとそこには.....。

 

 

 

「始めましてって、言うべきか?」

 

 

 

フードが付いた白いパーカーに.....。

 

 

 

「確か天条 宗谷.....っでいいんだよな.....?」

 

 

 

ポケットの数が多い特殊な緑のズボン.....。

 

 

 

「俺は"メテオ"、"メテオ・ソルヒート".....」

 

 

茶色い癖っ毛、所謂天然パーマに.....。

 

 

 

「一応、"仮面ライダー"って名乗っている者だ.....」

 

 

 

中性的な顔付きながら若干目付きが鋭い白い瞳の.....。

 

 

 

「よろしくな?」

 

 

 

"白銀の嵐"メテオ・ソルヒートがそこにいた。

 

 

 

ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー

 

 

 

 

 

『.....遂に彼らが出会ったようね』

 

ヴィクトリオン達のいる一室、セレーナは静かにそう呟く。

 

「彼と.....メテオ君が邂逅したってことかい?」

 

『ええ.....』

 

ヴィクトリオンの問いに答えながらもセレーナは彼に背を向ける。

 

「どこに行くんだい?」

 

『彼らに"力"を与えに行くの.....彼らの本来の覚醒とは違った、特殊な"力"を.....』

 

「そうなんだ、いってらっしゃい」

 

そう言ってヴィクトリオンは彼女に静かに手を振りながら見送る。

そんな彼にセレーナは彼に微笑みながら消えていった。

 

 

ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー

 

 

 

 

「あんたが.....カズマが行ってた"メテオ".....?」

 

「ああ.....」

 

上空で宗谷の振り下ろした剣をエクシアの刃で受け止めるメテオと、端から見れば変な状況の邂逅を果たした二人。

 

「そう、なんだ.....って、ここ上空だった!それにいつの間にか俺変身解けてるし!お、落ちるぅ!!」

 

上空にいることに気付き、しかも何故か変身が解けていることに気付いた宗谷だが.....。

 

「おっと.....」

 

「あ.....」

 

右肩に付いた盾.....Dシールドの飛行能力で宙に浮くメテオが宗谷の手を掴む事で落下は免れ、二人はそのままゆっくりと地上に降りた。

 

「た、助かった.....あ、ありがとう」

 

「気にすんな」

 

お礼を言う宗谷だが、メテオは素っ気なく返す。

そんな彼を見て宗谷は本当に自分と似ているのか?っと前にカズマに言われた事に疑問を持つ。

そんな二人の会話が続く訳でもなく、静かな静寂が起きていた。

 

「宗谷さん!」

 

「いーすん!」

 

そこにイストワールが現れ、宗谷は助かった.....っと内心胸を撫で下ろした。

 

「お前の所のイストワールか.....」

 

「あ、ああ」

 

「そう言えば宗谷、お前に伝言が預かってる」

 

「伝言.....?」

 

そんな宗谷にメテオは預かった伝言を彼に伝えた。

 

「.....『今まで自分のせいで苦しませてごめん、だからこれからは自分の事で苦しまずに前を向いて、夢だった優しく、強い正義の味方.....ヒーローになって欲しい』って伝言がな」

 

「え.....それって.....」

 

「ちなみに本人は自分の事を伏せて欲しいって事だから詳しい事は言えない」

 

「そ、そっか.....」

 

宗谷は誰からの伝言かわかったのか、顔を俯かせて涙を堪える。

 

「.....宗谷さん」

 

そんな彼にイストワールはなんて声を駆ければいいかわからないでいた。

 

そんな時.....。

 

「お前も.....」

 

「.....?」

 

「お前も俺と同じ、過去の過ちでずっと苦しんでいたんだな.....」

 

「同じって事はあんたも.....?」

 

「ああ.....俺も....."一億人"の人間をこの手で殺してしまったって取り返しのつかない過ちで苦しんでいた」

 

「「!?」」

 

メテオの告白に宗谷とイストワールは驚愕の顔をする。

 

「あのときはそうするしかなかったとは言え.....俺はこの手で多くの人間を殺した.....そして俺はその罪悪感で自分の力に恐怖した.....」

 

じっと自分の手を見つめるメテオの脳裏に甦るはあの"一億人殺し"の事件.....一億の人間が怪物に変えられ、どうする事も出来ずにただ倒すしかなかったあの頃.....思い出すだけでもメテオはその罪悪感に襲われる。

 

「だけどそんな俺を.....この世界の女神.....ネプテューヌ達は受け入れてくれた.....きっとお前もそうなんだろ?」

 

「え?.....あ、ああ」

 

宗谷はそう言って隣にいるイストワールに目を向ける。

 

「なら"変われ".....その人の.....自分を受け入れ、大切に思ってくれている人達の為に.....その人達と共に"これから"を歩んで行く為に、"変身"だ宗谷」

 

「"変身".....」

 

「仮面ライダーとかとは違う.....今の自分を変えるための....."変身"だ」

 

微笑みながら宗谷の胸に軽く拳を当てるメテオ。

宗谷はそんな彼を見て凄い人だなっと思い、微笑みを返し、隣にいるイストワールもそんな二人を見て微笑んだ。

 

 

 

 

「仮面....ライダァァ.....天条、宗谷ぁぁ.....」

 

 

 

「ッ!?宗谷さん!メテオさん!」

 

そこに森に逃げた筈の斬月が現れる.....だが、その姿は醜い程に変わり果てていた。

 

ナイツによって撃ち抜かれた左目には毒々しい花が咲いていて、宗谷に切り落とされた左腕には植物の触手が何本も気味悪く蠢いていた。

 

「俺は.....俺はあああぁぁぁぁ.....ダークネスの四天王.....冷酷の処刑人(ブラッドエクスキューショナー)ぁぁぁ.....貴様らを葬るまで俺は決して死なんぞおぉぉぉ.....!」

 

ウヨウヨと左腕の触手を動かしながら言う斬月.....仮面ライダー斬月・ヘルヘイムはメテオと宗谷の二人を見据える。

 

「くっ!」

 

厄介な事になった.....そう悟った宗谷とイストワールは身構えるが、メテオだけは悠然と立ち、宗谷とイストワールの二人の前に出る。

 

「メテオ.....?」

 

「メテオさん.....?」

 

そんなメテオに二人は首を傾げる。

 

するとメテオは宗谷に向けて静かに口を開いた。

 

 

 

 

「"変身"だ、宗谷」

 

 

 

 

"変身".....それは先程の自分を変えるためのものではなく、己を"戦士"として変える事を指していると宗谷は悟った。

 

 

「どうした、怖いか?」

 

そんな宗谷にメテオは顔を向ける。

 

「.....正直に言えば怖いさ」

 

「宗谷さん?」

 

「一度はあいつに負けて、追い詰めたとは言え、それはカズマや絵美ちゃんの協力があったから.....あんたの実力がどれ程であれ、負けた奴にまた挑むのは怖いよ.....」

 

静かに弱音を吐く宗谷、そんな彼にメテオは咎めたり、叱る訳でもなくただ静かに彼を見据えていた。

 

「.....だろうな、俺だって怖いさ.....俺も奴に負けたしな」

 

「.....え?」

 

「けどな、それでも戦わなきゃ行けないんだ、大切な人を守る為に、その人の"これから"を守って行く為に、その恐怖を乗り越えなきゃ行けねぇんだ」

 

「大切な人の....."これから"の為に.....恐怖を乗り越える.....」

 

そんなメテオの言葉に宗谷は顔を俯かせる。

 

「だから宗谷、お前が大切だ、大切だと思う人達の為に.....守る為に.....

 

 

 

 

 

....."変わって"みろ!!」

 

「ッ!!」

 

メテオの強い言葉に宗谷は俯かせていた顔をあげてメテオの隣に立ち、構える。

それを見たメテオも向けていた顔を宗谷から斬月に変えて構える。

 

 

 

 

それぞれが構える、己を"戦士"へと変える為の"覚悟"の現れ....."変身"をするために.....。

 

 

 

 

「ライダー.....」

 

 

 

メテオは左腕を内側に振りかぶった腕を反対側に動かし、同時に右腕を左腕の所に持っていって交差させ、黙祷するとうに顔を俯かせ、俯かせていた顔を静かにあげながら閉じていた目を見開いて呟き.....。

 

 

 

 

「リンク.....」

 

 

 

宗谷は赤剣とブイホを自分の前に掲げて静かに呟き.....。

 

 

 

 

 

「.....変身!!」

 

 

 

メテオは叫び、右の拳を腰に、左腕を右斜め上に伸ばした後、両腕を腰辺りで広げる構えを取り.....。

 

 

 

 

「.....オン!!」

 

 

 

宗谷は赤剣とブイホを連結させる。

 

 

 

 

するとメテオには"嵐"のような風が.....。

 

宗谷には眩い光が包み込み.....。

 

 

 

 

「さぁ、腹ぁ括れよ?」

 

「さあ、ゲームスタートだ.....コンティニューは効かないぜ?」

 

 

 

 

メテオは"究極の絶望"をもたらす大首領ゼ・オの"器"でありながら、その身に"究極の希望"を宿した"白銀の嵐".....仮面ライダーストームに.....。

 

宗谷は後に"魔神"と呼ばれる彼の後継者となるであろうその姿に、そしてこの事件の後に"勇者"として目覚める変身体に姿を変えた.....。

 

 

 

今ここに、本来なら交わる筈のない二つの"力"が、それぞれの"決意"を秘めてこの地に降り立ち、眼前に映る醜き斬月.....シャット・ザ・ハードの前に姿を現した。

 

 

 

全ての"誕生"・fin




やっとこさここまで来ましたぁぁぁああああ!!

次回は遂にぶつかるストーム&宗谷対斬月・ヘルヘイム!!

そして白宇宙さんお待たせ!宗谷君にコラボオリジナルフォーム、そしてうちのメテオのコラボフォームが登場し、決着します!!


次回、~MEGA MAX ~


メテオ&宗谷「「次回も刮目せよ!」」

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