超次元ゲイムネプテューヌ ~嵐の仮面ライダー~ 作:ソルヒート
そんな"デート"の途中でメテオの"無くしていた記憶"が僅かに蘇る.....!
第63話 デート・ア・ノワール
OP ・ 漆黒のサステイン(超女神信仰ノワール OP)
これは、メテオとノワールがダークトゥダークネス四天王、嘘つきな探求者(ライアー・シーカー)のドラグワイト・バグーンを撃退した次の日に起きた事である。
「メテオ、一緒に"デート"に出掛けましょ?」
「お前はいきなり何を言ってるんだ?」
朝、目覚めたメテオはいつものように洗面所で顔を洗い、歯を磨いて着替えを済ませ、朝食の為に食堂にやって来て、ノワールの作った目玉焼きに箸を出したとき..........突然ノワールから"デート"のお誘いが来て、出していた箸を止めてノワールに目を向けた。
「あ、その.....で、デートは言い過ぎたけど.....ほ、ほら!メテオって、プラネテューヌ以外の国になかなか来ないじゃない?だ、だから私がラスティションの街を案内してあげようと思って.....」
「それは構わねえけど.....お前、仕事は?」
自分から言い出したわりにはあわふためくノワールに仕事はどうしたとメテオが聞くと、テンパってぶんぶん振っていた手を止めたノワールは満面の笑みで答えた。
「ああ、それなら..........」
ーーーお姉ぇぇぇぇぇぇぇぇぇええええええええええちゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああああん!!
「ユニに全部押し付けて来たわ」
「...............」
ネプギアといい、絵美といい、ユニといい.....このゲイムギョウ界では妹の扱いが酷いのが当たり前なのか?
(自分は見捨てた癖にだが)プルルートにお仕置きされて怯えているであろうネプギアと絵美の妹達の事を思い出し、同時に道理で食堂にユニの姿が見えないのかと思うメテオ。
「あれ?そう言えばカズマの姿も見当たらねえな.....」
(自分がやった癖にだが)昨日、シアンの工房で顔面飛び膝蹴りをされ、なんやかんやあってこのラスティションの教会で寝泊まりすることになったカズマの事も思い出してメテオはノワールに聞いてみた。
因みに、気絶させられたカズマだが、あの後、シアン達に粗大ゴミと間違われてゴミ捨て場に投げ捨てられてたのを夜中ケイが見つけて助けたそうな.....。
「屑.....カズマなら..........」
ーーーくずまいっくよーーーー!!ぴぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ..........まぁぁぁぁぁぁんじぇ、きぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっく!!
ーーーちょっ!?ピーシェちゃん!?そこに蹴っちゃ..........らめぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇええええええええええええええええええ!!?
「ピーシェのお世話をやっているわよ?」
「...............」
..........聞こえない、何も聞いてない。
どこかでピーシェにやられているであろう相棒(カズマ)の悲鳴を耳を塞いで頭を左右に振り、そう自分に必死に言い聞かせるメテオ、そんな彼にノワールは手を差し伸べた。
「さあ、行きましょうメテオ?美味しいところもたくさん知ってるから、ね?」
「..........ああ、ちょうど甘いものを食べたかったから」
と言うより、ここにいない方がいい気がしてきた。
そう思ったメテオはノワールの手を掴み、教会を出るのであった。
ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー
「ん~、美味しい~♪やっぱり来るならこの"フウト喫茶"よね♪」
「最初に来る場所がまさか、初日の待ち合わせ場所だった喫茶店だったなんてな.....」
目の前でオレンジ、パイナップル、イチゴ、レモン、チェリー、ピーチ等のフルーツてんこ盛りの"極バスケットパフェ"をご満悦と言った顔で堪能するノワールを見て、前に訪れた時と同じ"アイスコーヒー・通りすがりの旅人味"を飲むメテオ。
メテオとノワールが最初に来た店、実はメテオがノワールと待ち合わせする際に訪れ、初日から"放置プレイ"をされた喫茶店であった。
「やっぱり疲れた時には甘いものが一番よね、メテオ♪」
「まあ、そうだな.....そうでなくても俺は常に甘いものを食べていたいけどな」
「メテオって、本当に甘いもの好きよね?」
「元の世界で"甘党ギョウ界の甘味の探求者(スィーツ・シーカー)"って、呼ばれるくらい甘いものを食べるのも作るのも好きだからな」
ノワールとの他愛もない話にメテオは思わず笑みが溢れ、元の世界での呼び名を言うのであったが、ふと、自分の腰に巻かれてるベルト、デスティニーを見て苦笑いをした。
「.....それにしても、ちゃんとデスティニーは静かにしてくれてるな.....」
「あら?それはちゃんと私の"お願い"を聞いてくれてるからじゃない?」
「..........そうだな」
いつもなら騒がしい相棒(デスティニー)が静かであることに思わずそう呟くメテオにノワールが微笑む.....が、それには理由があって、それを知っているメテオは遠い目をして思い出すのである。
~教会を出る数十分前~
『デスティニー、悪いけど私とメテオが出掛けるこの間、ずっと黙っててくれない?』
《え?何故なのですか?(゜д゜)》
教会の入口の前まで来て突然ノワールがデスティニーにそう言い、当然と言ってか理由を訪ねるデスティニーにノワールは.....光のない笑みを見せながら口を開き.....。
『え?知りたい?そんな無粋な事を聞いて?ねぇ、そんなに..........シリタイ?』
いつの間にか取り出した剣をベルトのバックル.....デスティニーの表情が映るディスプレイに向けたノワール、なんか恐い..........。
《い、いえいえいえいえ!?め、滅相もございません!!はい!Σ( ̄皿 ̄;;》
『..........え?何剣を出してるんだノワール?デスティニーを殺す気?.....やめて?また俺死ぬから!?』
そんなノワールにデスティニーは怯え、メテオは慌て出す.....まあ、デスティニーと一蓮托生で、デスティニーが死ねばメテオも死ぬため、慌てるのは無理もない。
そんなデスティニー(ついでにメテオ)を見て、ノワールは満足して剣をしまい、満面の笑みを浮かべるのであった。
ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー
そんな出来事があって、ノワールの"お願い"通り、デスティニーは一言も喋ることもなく、黙っているのである。
その事にメテオは冷や汗を流しながら乾いた笑いを浮かべるしかない。
(あの時のノワール、スゲェ.....恐かった.....またデスティニーを殺されて俺も死ぬかと思った.....)
「さて、甘いものを食べたし.....そうだ!メテオ、一緒に来てほしい所があるの、次はそこに行きましょ!」
「ん!?あ?ああ.....わかった」
一人、そんな回想を浮かべてるとは知らずノワールは立ち上がり、来てほしいという場所に連れてく為メテオに手を差し伸べる、回想を浮かべていたメテオは差し伸べられた手に驚くき、戸惑うも、今はノワールの言うことを聞こうと思い、彼女の手を掴んで行くのであった。
ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー
「ん~.....いい風~!」
「ここは..........リゾート地か?」
ノワールに連れられてメテオがやって来たのは、"セプテンリゾート"と呼ばれるダンジョンであり、名前にもある通りリゾート地のような見晴らしのいい海が見渡されるダンジョンであった。
何故ダンジョン?とメテオは思ったのだが、ノワール曰く、一緒にやりたいクエストがあるとの事で、どういうものかメテオは聞いたが、ノワールは「それはお楽しみ♪」とはぐらかすのでどんなクエストをやるのかはわからない。
「海.....か.....」
ふと、大きく見渡せる海を見てメテオは懐かしむように目を細める。
「この世界に来る前に.....仮面ライダーになる前に過ごした、孤児院の事を思い出すな.....」
メテオの脳裏に思い出す記憶..........仮面ライダーになってゲイムギョウ界に来る前、幼い頃に過ごした孤児院の頃.....。
嘗て自分の祖父母が経営していた孤児院、その場所は偶然にも海沿いに建てられており、まだ幼く、小さな子供達と囲まれて遊んでいた頃はしょっちゅうその海で遊んでいたのが懐かしい.....。
「そう言えば海に溺れかけた絵美を助けようとして、一緒に俺も溺れかけたっけな.....そんでその後にじいちゃんに助けられて俺だけ怒られて泣いたっけな.....はは」
思わず当時の事を思い出して笑うメテオ、その顔は本当に楽しそうだったと言うような顔だった。
「メテオー?どうしたの?こっちよー?」
気づけば前に歩いていたノワールとだいぶ距離が空いてしまい、気付いたノワールが後ろを振り向いて手を振って呼んでいるのが見え、メテオは手を振り替えした。
「ああ!今行く!」
走ってノワールの元まで追い付くメテオ、するとノワールは手に持っている物をメテオに見せる。
「ほら、メテオ見て!ここじゃ珍しい貝なの!」
ノワールが見せた物.....それは貝で、なんでもここら辺では滅多に取れない珍しい物らしい。
ノワールが見せた貝を見て、メテオはふとノワールの後ろの方へと顔を向け、そこへ走り出す、いきなりメテオが走り出した事に首を傾げるが、何かを拾い集め、戻ってきたメテオがそれを見せた事に驚いた。
「ほい、こんなに一杯あったぜ」
それは先程ノワールが拾った貝と同じ物、それも両手にたくさん乗っかる程であり、得意気な顔をするメテオに、珍しくノワールが褒めた。
「すごいじゃないメテオ!こんなに取ったの!?」
「.....ッ!?」
そんな驚くも、笑うノワールの顔を見てメテオの頭の中に何かが"フラッシュバッグ"した。
『メテオすごいじゃない!もう10個も取ったの!?』
メテオの中に過るフラッシュバッグ.....孤児院の時よりも幼い自分が一人の女性と共に海で遊んでおり、自分が何かを拾ってその女性に自慢するように見せびらかす風景。
その女性の容姿は、後ろに美しく流れる銀髪で、瞳の色が自分と同じ"白".....それに、どこか"始まりの女神"と似たような不思議な雰囲気を纏い、服装もシンプルに白いワンピースに日除け用に傘を差しているぐらいである。
すると幼き自分は10個も拾った何かを一つ取り、手のひらに乗せ.....るふりをして口にこっそり入れ、あたかも手のひらに貝を乗せたかのように見せると、実は何も乗っていないと言った手品を女性にやって驚かす。
『.....え?』
驚く女性に幼き自分は種明かしとにっこり笑いながらべー、と舌に乗せていた貝を見せた。
すると女性は一瞬硬直したたかと思うと、突然幼き自分の両頬をつまんで叫んだ。
『あ~~!!こら!何やってんのよ!ここじゃ珍しい貝なんだから.....ほら!あんた少しかじったでしょ!?少し欠けてるじゃない!!』
どうやらその貝はとても珍しい物で、女性はその珍しい貝をかじり、欠かした事に怒ったようである。
その事をわかったのか、幼き自分は何度も何度も必死に頭を下げて謝る。
『まったくもう、メテオったら.....』
そんな幼き自分に呆れたように微笑む女性、その姿はとても綺麗に思えた、幼き自分はその女性をこう呼ぶのを最後に、メテオのフラッシュバッグは途切れた。
『ごめんなさい.........."お母さん"』
ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー
「お母..........さん.....」
「..........メテオ?」
「ッ!?」
脳裏に過る風景に映った女性を見て思わず"お母さん"と言うメテオにノワールは首を傾げながら声を掛け、メテオも我に帰って反応する。
「な、なんだ?ノワール?」
ノワールの見せた貝を見て、不思議な風景を見た、なんて言えずメテオは誤魔化すように聞くが、ノワールはメテオのある一点を見て、驚いたような顔で指を差した。
「メテオ..........泣いてる?」
「..........え?」
ノワールに言われ、メテオは慌てて目元を指で擦って見ると、僅かに指が濡れており、そこに涙を流していたと言う証拠があった。
「メテオ、なんで泣いてるの?何か悲しい事でも.....」
「.....わからない、この貝を見た瞬間.....なんか懐かしいような風景が浮かんでさ.....それがうれしいのか.....悲しいのか.....とにかくわからない.....」
訳もわからず涙を流すメテオ、しかしそれは本人ですらわからないものであり、ノワールも深く聞くのをやめた。
「.....そう、もう夕暮れにもなったし.....メテオ、最後に来てほしい所があるの、ちょうどそれがクエストの目標よ」
そう言ってノワールはメテオの手を取り、もう夕暮れとなったセプテンリゾートの奥まで歩み始めた。
「..........ここよ、これがクエストの目標....."しあわせの実"」
しばらく歩き続け、たどり着いたのは一つの大きな木、その木を見上げて見ると幾つもの黄色い実が実っていた。
これこそがノワールが選んだクエスト目標.....メテオはそれを静かに見つめ、口を開いた。
「そうか.....なら、とっとと取って、納品しないとな」
「ええ.....」
メテオは木の幹に手をかけ、よじ登り始める。
別に実を取る事態に苦戦等はしなかった、元々孤児院に暮らしていたころ普通に木登りはやっていたし、改造人間となって身体能力が上がっているメテオに取っては余裕そのものであった。
実を取り終えたメテオは木から降り、幾つも取ったしあわせの実を持っていこうとしていた。
「待ってメテオ」
突然ノワールに呼び止められ、何かと思ったメテオは振り向くと、そこには顔を赤らめ、顔を逸らしてもじもじと人指し指と人指し指をくっ付けるノワールの姿があり、メテオは首を傾げた。
「どうしたノワール?」
「えっとね.....そ、その.....」
ノワールが俯き気味になりながら頬を赤く染め、口を開いたり閉じたりする動作をし始め、トイレに行きたいのか?と馬鹿な事を考えるメテオだが、彼女は何かを決心し、徐に声を出した。
「そ、そのしあわせの実!は、半分こにして食べない?」
「.....半分こにして食べる.....?」
何を言ってるんだ?と首を傾げるメテオ、だが、ノワールの雰囲気を見て黙って話を聞くことにした。
「え、ええとね.....そ、そのしあわせの実.....た、食べるとし、しあわせになれるって、もっぱら評判なのよ!」
「.....はぁ?」
なんだそのこ都合的な胡散臭い評判は.....。
口から出任せのように言うノワールにメテオは呆れた顔をするが、彼女は必死に声を張った。
「ほ、本当よ!い、いや、そうでなくても、じ、実際に食べてみたらどうなるかって、気になるはずよね!?だ、だから.....」
「.....要するに食べたいって事か?」
「..........はい」
「..........はぁ」
なら素直に言えよ.....。
あからさまに嘘をついた彼女に呆れるように溜め息を出すメテオ。
そんな彼を見てノワールは駄目だったと思って暗い顔をして俯くが.....。
「ほら、食えよ」
「.....え?」
そんな彼女の視界には、"半分"となったしあわせの実があり、ノワールは顔を上げて見つめる先には、同じく"半分"となったしあわせの実を持つメテオの姿があった。
「俺もちょうど食って見たかったし、クエストの納品用にもう1個あるから別に構わねえよ」
ぶっきらぼうにそう言い、半分となったしあわせの実を食べるメテオ。
そんな彼を見てノワールは嬉しそうな顔をして渡されたもう半分こになったしあわせの実を口にするのであった。
(ありがとう、メテオ.....)
ノワールの言うしあわせの実.....食べた者はしあわせになる.....あながち間違いではない、本当の言い伝えではしあわせの実はこう言われている。
"しあわせの実を半分こにして食べると、その二人はしあわせに結ばれる"
偶然にも、それを知ったノワールはこうして、想いの人であるメテオと共に、しあわせの実を半分こにして食べたかったのである。
(大好き♪)
そんな事を知らないメテオは、なに食わぬ顔で半分こになったしあわせの実を食べつくし、ノワールも心から幸せな顔で食べるのであった。
「さて、とっととクエストを終わらして、帰るか」
「うん♪」
ノワールが食べ終わるのを確認したメテオは、残ったしあわせの実を持って行こうとすると、ノワールはメテオの左腕に抱き付くのであった。
「..........?」
幸せな顔で左腕に抱き付くノワールに首を傾げ、まあいいかと思う白銀の嵐は気にせず、ラスティションの教会へと寄り添う黒の女神と共に足を運ぶのであった。
『...............』
遠くで微笑む"運命の女神"に気づくことなく。
"白銀の嵐"に寄り添う"黒の女神"、いつか.....彼の傍に立ち、支える.....その想いが実るまで.....。
第63話・fin
ED ・ just the Biginning(仮面ライダーウィザード 挿入歌)
ラスティション編、完!
いかがでしたでしようか!?
次回はラスティションからルウィーへと移るメテオ!しかし、またもや不幸な目に(笑)
そして、闇もメテオ達に合わせるように動き出す。
次回 第64話 ようこそ白の国!!.....あれぇ~?誰もいない?
メテオ「次回も刮目せよ!」
感想お待ちしています!