超次元ゲイムネプテューヌ ~嵐の仮面ライダー~   作:ソルヒート

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ロムとラム、ピーシェが誘拐したダークネスの要求の謎。

そこには先代のストームとの関わりが.....。


第66話 "嵐"と"魔剣"の"破壊者"

第66話 "嵐"と"魔剣"の"破壊者"

 

OP ・ Journey through the Decade(仮面ライダーディケイドOP)

 

 

 

「"魔剣 ゲハバーン".....?」

 

フィナンシェの口から伝えられた誘拐犯の要求の中にあった単語に首を傾げるメテオ。

 

"魔剣".....聞きなれないものだが、物騒きわまりないものだなとメテオと絵美は思う。

だが隣で全身を震わせるミナの口から明かされる事で、より不気味で、とんでもないものだと思い知らされる事になる。

 

「魔剣ゲハバーン..........あ、あの"女神殺し"と呼ばれた.....い、言い伝えにあるこのゲイムギョウ界においてさ、最強にして.....最悪の魔剣の事.....ですか.....!?」

 

「.....?知ってるのかミナ?」

 

「女神殺し.....あまり良さそうなもんじゃない感じがするよ.....」

 

女神殺し.....つまりはネプテューヌ達女神に関する異質な物だろうと思う絵美。

メテオはそんな呟きをしたミナに聞いてみた。

 

「は、はい.....!は、遥か大昔.....このゲイムギョウ界において災厄の存在、"犯罪神"を倒すために作られた魔剣.....い、一説によれば"神殺し"の戦士の人が最初に使ったと言われています.....」

 

「.....また、"神殺し"かよ」

 

魔剣ゲハバーンについてミナが説明している途中、再び聞かされた謎の多き存在、"神殺し".....。

それを聞いたメテオはどこかうんざりしたように肩を竦める。

 

「そ、その剣は.....ただ振れば普通の剣と変わりませんが..........あ、ある事をすれば.....そ、その剣は絶大的な力を解放すると言われています.....」

 

「そのある事って?」

 

 

 

 

 

 

 

「その剣で....."女神の命を奪う事"です」

 

 

 

 

 

 

 

「「..........っ!?」」

 

ミナから聞かされた魔剣ゲハバーンの力を解き放つ条件.....それは"その剣で女神を殺す"事.....その事にメテオと絵美は信じられないと言った顔で驚いた。

それと同時に、メテオは以前に、再び仮面ライダーとして戦う決心がつかなかった時に読んだとある本の事を思い出した。

 

 

 

『ゲイムギョウ界を救った一人の仮面の戦士』

 

 

 

大昔、このゲイムギョウ界に突如として現れた"始まりの仮面ライダー"、メテオが深く尊敬し、元の世界で"おやっさん"と呼び、兄若しくは父親のように敬愛していた男"本郷 猛"が変身する"仮面ライダー1号"が、当時守護女神(ハード)戦争をしていた女神達の争いを止め、その後に現れた災厄.....犯罪神を倒す.....このゲイムギョウ界に実際にあったおとぎ話。

そのおとぎ話の中に、犯罪神との戦いで一人の女神が1号に差し出そうとした、"女神の命と引き換えに大きな力を宿す魔剣".....本の中にあった絵にも描かれていたあの"禍々しい剣".....。

 

ひょっとしたらあれが魔剣ゲハバーンなのか.....。

 

あの時はロムとラムから聞かされたおとぎ話に出た仮面ライダーの存在が気になり、剣の存在には頭になかったメテオはそう思った。

 

「.....ミナ、その剣がある.....ギャザリング城はどこだ?」

 

ロムとラム、ピーシェを救い出す為、意を決してメテオはミナからゲハバーンがあるギャザリング城の場所を聞いた。

 

「メテ兄!?ひょっとしてその剣を取りに行くつもり!?」

 

「ああ、犯人がロムとラム、ピーシェを拐って、俺とブラン、そしてその剣を要求してる以上、やるしかねぇだろ」

 

「ですがあの剣は女神の命を奪い、その力を解き放ちます!あの剣を使われたらブラン様もロムとラムも.....!!」

 

激しく非難をする絵美とミナ、確かにそのケハバーンが人の手に渡れば、その者は必ず女神の命を狙い、やがて世界を滅ぼそうと目論むであろう.....。

しかしこの男はそれを許すような奴ではなかった.....。

 

「だったらその剣で女神達の命を奪う前に、ロムとラム、ピーシェを解放した瞬間を突いて倒し、その剣を折ればいい.....俺だって、素直に女神達がむざむざと殺すのを黙ってる訳にはいかねぇし、その剣の存在も許しはしねぇ」

 

ロムとラム、ピーシェを助ける為に持っては行くが、その剣で何かをする前に倒し、その剣を破壊する.....メテオの提案に絵美は渋々了承し、ミナも了承してくれると思ったが.....。

 

「..........無理です」

 

「何.....?」

 

首を横に振り、無理だと断言するミナ、メテオは顔をしかめ、何故だと問いただす。

 

「何年も前から、そうしようと試みる人達はたくさんいましたが.....もう既に何十人もの女神の命を奪ってきた魔剣は、最早壊れる事はありません.....何十年、何百年たった今でも.....風化して錆びた今でも.....その剣が折れた等と言う話はありません」

 

「...............」

 

既に多くの女神達の命を奪った魔剣は、折れる事なく、錆びた今でもその強度を誇っているというミナの話にメテオは黙り込んでしまった.....。

 

要求に従えなければロムとラム、ピーシェの命はなく、要求に従い、その剣が渡れば女神の命が狙われる、そしてその剣は決して折れる事がない.....まさに八方塞がりであった。

 

 

 

「それでも.....」

 

 

 

「ブラン.....?」

 

すると医務室の扉からいつの間に来たのか、ブランが立っていて口を開く。

 

「それでも.....ロムとラム、そしてピーシェが救えるなら、その剣を取りに行くしかないわ!」

 

自分の胸に手を当てながら叫ぶブラン、その顔は必死で、女神としてではなく、ロムとラムの姉としての顔であった。

 

「..........いいのか?」

 

「.....話は聞かせてもらったわ.....私とメテオがそのゲハバーンを持って行けばいいのよね?なら、取りに行きましょ、ギャザリング城に.....」

 

ブランの覚悟ある顔と言葉にメテオは頷き、彼女と共にギャザリング城に向かうのであった。

 

 

ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー

 

 

 

 

 

雪国のルウィーから大分外れた森の中、そこにそびえ立つ城.....ギャザリング城にたどり着いたメテオとブラン、二人は意を決して中に入り、その剣がある場所を探し出す。

 

そして.....。

 

「..........これか.....」

 

「.....ええ、見た目は酷く錆びているけど.....この剣こそが.....」

 

「魔剣.....ゲハバーン.....」

 

ギャザリング城の奥深くを進み、遂に魔剣ゲハバーンを見つけたメテオとブラン。

ブランのいう通り、見た目はとても使えそうになく、ひと度振れば折れてしまいそうにまで錆びた剣.....しかしこれこそが何百年も多くの女神の命を奪い、今やこのゲイムギョウ界において最強と言っても過言ではない魔剣、ゲハバーンである。

 

ゲハバーンを見つけたメテオは、徐にその剣の柄を掴むが.....。

 

「..........ッ!?」

 

剣を掴んだ瞬間、突然脳が焼かれるような感覚に襲われ、メテオは突如の苦痛に驚き、剣を手放した。

 

「.....どうしたの?」

 

そんな彼の様子に疑問を持ったブランは駆け寄り、声を掛ける。

 

「.....わからない.....この剣を触った瞬間、頭が焼かれるような錯覚に襲われて.....なんだ?頭の中に何かが入り込もうとしてる?」

 

頭を抑え、片膝を着くメテオ。

だが彼はゲハバーンを触れた瞬間に入り込んでくる何かを知りたいと思い、もう一度ゲハバーンに触れる。

 

「.....ッ!!くぅぅぅぅぅぅ..........!!」

 

再度襲われる脳への痛み.....しかしメテオはそれでもゲハバーンから手を離さず、握り締める。

するとメテオの頭に何かの映像らしきものが入り込んで来た。

 

 

 

 

『もう止めて、ストーム!!』

 

 

『黙れ、ーーー.....お前も俺を裏切ったくせに.....俺は嵐だ.....犯罪神ゼ・オの力を宿し、この剣と共にこの世界を.....いや、"全ての次元世界"を破壊する....."破壊者"だ!!』

 

 

『違う!違うよ!!貴方は誰よりも優しい風.....みんなを守るための嵐だよ!!.....もう犯罪神は.....ゼ・オは倒したんだよ.....?なのに.....なんで!?なんでーーー以外の女神を殺して、ストーム以外の"神殺し"の人達を殺したの!?』

 

 

メテオの頭の中に流れてくる映像.....それは自分が変身する仮面ライダー.....ストームが目の前にいるオレンジの女神にあの剣.....ゲハバーンを向けている映像であった。

 

 

『それはお前と同じ.....俺を"全ての滅ぼす者"だとほざいて俺に牙を向けたからだ!!なんで.....?それはこっちが聞きたいくらいだ!!ゼ・オを倒すために共に立ち上がり.....一緒に"絆"を繋いだのに.....!!ゼ・オを倒した途端に他の人々と一緒に.....俺を殺そうとした!?裏切ったのはあいつらの方だ!!お前もあいつらと同じく俺を殺そうとしてるんだろ!?裏切るんだろ!?そうだろ!ーーーぇ!!』

 

 

『違う.....違うよ!!』

 

 

『俺はもう誰も信じられない.....だからせめてお前だけでも信じようと思ったのに.....ーーー!!それをお前はぁ!!』

 

 

『違う!!ーーーは貴方を守りたかった.....だけど貴方がみんなを殺して....ゼ・オの持つ力....."デストロイ"の力で全てを滅ぼそうとしてるって聞いて.....ーーーも訳がわからなくなって.....』

 

 

『黙れ!!そんな幼稚な言い訳が聞くかよ!!俺は滅ぼす、ゼ・オがやろうとしたことを.....この力、"デストロイ"の力で俺は起こす!!破壊と創造の光.........."ビックバン"を!!』

 

 

『それで全てをやり直そうって言うの!?お願いだから止めて!!ーーーは.....ーーーは戦いたくない.....いつもぶっきらぼうで.....口が悪くて.....みんなと喧嘩が絶えなかったけど.....いつもみんなの為に前に出て戦ってくれて.....そしてーーーを守ってくれた.....ーーーの大好きなストームと戦いたくないよ!!』

 

 

涙を流し、必死に訴えるオレンジの女神。

ストームもどこか躊躇うように顔を逸らすが、すぐにその顔をオレンジの女神に向け、そして発動する。

 

 

 

 

 

"究極の破壊"をもたらす.....犯罪神ゼ・オの力の一部である、"デストロイ"の力を.....。

 

 

 

 

 

 

 

『..........俺だって、本当は戦いたくなかったよ..............."うずめ"』

 

 

 

 

 

 

ゲハバーンを上段に上げ、真っ直ぐ"うずめ"と呼ばれたオレンジの女神に向けて振り下ろす映像を最後に、メテオの意識が途切れた。

 

 

 

ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー

 

 

 

 

 

「..........テオ.....メテ.....」

 

ゲハバーンに触れた時に頭の中に流れる謎の映像を見せられ、意識を失っていたメテオはゆっくりと閉じた瞳を開け、自分を呼ぶ声に呼び答えた。

 

「.....メテオ!!」

 

「.....あ、ああ.....なんだブラン?」

 

「なんたじゃないわよ!ゲハバーンに触れた途端に貴方は動かなくなってしばらく呼んでも反応しなかったんだから.....!!」

 

今にも泣きそうな顔でじっと見つめるブラン、どうやらしばらくあの映像を見せられて意識がなかったようである。

メテオはそんな彼女に申し訳ないと思い、彼女の頭を優しく撫で、詫びをいれる。

 

「悪かったなブラン.....心配かけちまってな」

 

「.....本当よ.....!ただえさえ、ロムとラム、ピーシェが心配なのに、貴方の身に何かあったら私は.....!」

 

「..........ごめんな、何が起きたか今はまだ言えないんだ.....俺にも何がなんだかわからないからな.....」

 

本当に申し訳ない事をしたなと思いながらも、実際にゲハバーンからあの映像を見せられ、頭の整理が着いていないメテオも混乱しており、ブランにそう言うしかなかった。

 

「.....もう、いいわ.....それよりゲハバーンは.....?」

 

「ああ、そうだったな」

 

あの映像を見せられたせいで本来の目的を忘れかけていたメテオはブランからジド目で見られ、苦笑しつつも、未だに鎮座しているゲハバーンを取る。

その時にまた脳が焼かれる錯覚に襲われ、変な映像が見せられないかと内心恐れたいたものの、何事もなくゲハバーンを手に入れてメテオはほっと胸を撫で下ろした。

 

「さて、目的のものが手にはいったしな、絵美とカズマに連絡してロムとラム、ピーシェの救出作戦を考えないとな.....」

 

目的を達成したメテオとブランは拐われたロムとラム、ピーシェの三人を救うため、一旦教会に戻ろうとギャザリング城を後にするのであった。

 

 

 

ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー

 

 

 

 

 

メテオとブランの二人が立ち去ったギャザリング城のゲハバーンがあった場所。

そこに一人の人影が現れた。

 

『.....遂に、手にしてしまったのね.....魔剣ゲハバーンを.....』

 

その人影、美しく後ろに流れる金髪をし、神秘的な雰囲気を纏う純白な衣を着た女性.....始まりの女神セレーナがメテオとブランの二人が持っていったゲハバーンがあった台座を見つめ、悲しそうな顔で呟く。

 

『.....あれは決して手にしてはいけない物.....特に、ストームの力を纏うメテオ、貴方は.....』

 

ゲハバーンがあった台座の前に屈み、そっとゲハバーンが突き刺さっていた場所を撫でるセレーナ。

 

『先代のストームが愛用した"聖剣"ゲハバーン.....今は"魔剣"、"女神殺し"なんて名を持っているけど、その剣の最初の犠牲者が....."ストーム自身"だなんて.....誰が信じるのかしらね.....』

 

撫でるのを止め、立ち上がるセレーナ、その言葉を聞けば誰もが疑うであろう。

 

その呪われた剣の最初の犠牲者が、"愛用していた人物その者"であることに.....。

 

『.....本郷さん.....彼は.....貴方の弟メテオは.....先代のストームと同じ道を歩み初めてしまっています.....このままでは彼は先代のストームと同じく、世界.....いえ、全ての次元の人達が彼に牙を向けてしまい、彼も全ての次元世界に牙を向け、やがて使ってしまうでしょう.....』

 

意味深く、多くの謎に満ちた呟きをし、セレーナはギャザリング城の天井を見上げて口を開いた。

 

 

 

 

 

 

『破壊と創造....."創生の光ビックバン"を.....』

 

 

 

 

 

 

誰に言うわけでもなく、ただひたすらに、ひたすらに呟き続けるセレーナ、そこに.....。

 

『だからこそ.....私達がいるんだろ』

 

ブランが女神化した姿.....ホワイトハートに似ているものの、髪の色が水色で、セレーナと同じく純白な衣を纏った女性がセレーナの隣から現れる。

 

『.........."不屈の女神"』

 

『私達の目的は.....私達の手でつけられなかったゼ・オとの戦いを終わらし、そしてアイツ.....メテオが"先代のストームと同じ道を歩まないようにする"為だろ』

 

ホワイトハート似の女性.....セレーナから"不屈の女神"と呼ばれた女性は彼女に目的の再認識なのか、悟すように言う。

 

『.....そうよ、でも.....ハッキリと言って自信はないわ..........彼は先代のストームとは違って異世界の子達まで"絆"を繋いでいる.....寧ろそれはそれでゼ・オに対向する力としていいわ.....けどその分.....宗谷、ヴィクトリオン、シンシア、稜牙.....そして最近では彼の妹.....絵美が"絆"を繋げたあの"異能の青年"....."ヒロム"がメテオに牙を向けた時.....彼が受ける絶望も大きくなってより全ての次元世界を滅ぼす力と思いを強めてしまうのよ?』

 

『それは仕方ねぇ事だ.....何せ、ストームには大きな"呪い"があるんだ....."やがて世界に嫌われる"って"呪い"がな.....』

 

不屈の女神の言葉に、セレーナは顔を俯かせ、暗い顔をする。

だが、それでも不屈の女神は話を続ける事にした。

 

『前にも言ったけどな.....ハッキリ言って私達がやってるのは賭け.....ギャンブルのようなもんだ.....ゼ・オを倒すために多くの"絆"を繋ぎ、アイツと.....その周りの奴ら、そして私達の妹が.....お互いを裏切り合わないようにする.....後は、アイツが.....メテオが全ての次元世界を救うか、滅ぼすかの選択次第だ』

 

『..........』

 

『例え自信がなくてもやるしかねぇんだよセレーナ、ゼ・オを倒して、この世界と、全ての次元世界を救うにはそれしか方法がない....."あの人(本郷 猛)"が言ってただろ』

 

不屈の女神はその言葉を最後に、セレーナに背を向けて立ち去って行った。

一人ギャザリング城に残されたセレーナは俯かせた顔を再びゲハバーンがあった台座に向け、呟いた。

 

 

 

 

『本郷さん.....私は.....一体どうしたら.....』

 

 

 

 

いつもの彼女らしからぬ呟きに、誰も答えるものはいなかった。

 

 

 

第66話・fin

 

ED ・ Time(仮面ライダー4号 主題歌)




少しだけ明かさた(筈)"神殺し"の一人、先代のストームの秘密、果たしてこれがメテオに何をもたらすか.....。

次回はゲハバーンを手にいれ、誘拐犯に指定された場所にやって来たメテオとブラン。
そこに待ち受けていたのは.....。

次回 第67話 偽る者

メテオ「次回も刮目せよ!」

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