超次元ゲイムネプテューヌ ~嵐の仮面ライダー~ 作:ソルヒート
前回、メテオの犠牲によってヨモツヘグリから解放されたブラン、しかしバグーンは約束を違えてロムとラムを洗脳し、さらにはピーシェを返さないと言う。
そこに怒りに燃える絵美が現れた.....。
第69話 全ての"敵討ち"
OP ・ SURPRISE-DRIVE(仮面ライダードライブOP)
「覚悟しなさいよ.....あんたみたいな外道にやる慈悲なんて、これっぽちもないから」
突然としてバグーンの目の前に現れた絵美が変身するマッハは、バグーンに冷たく、言い放ちながらゼンリンシューターの銃口を彼に向ける。
だが、バグーンはそれに対して全く興味もないのか、マッハに顔を向けない。
ーーー馬鹿にされてる.....。
そう感じとったマッハはバグーンに容赦なくゼンリンシューターのトリガーを引き、発砲する。
ゼンリンシューターの銃口から放たれた光の弾丸は真っ直ぐにバグーンの顔まで飛び、そのまま直撃するかと思われたが.....。
「"その弾は弾かれる"」
ボソッと呟くバグーンの言葉通りにその弾丸は彼の目の前でまるで見えない壁にぶつかったかのように弾かれた。
「.....なら、これならどう!」
《シグナルバイク!シグナルコウカン!カクサーン!!》
弾を弾けれた事にマッハは特に動揺することもなく、ならばとマッハドライバーのパネルを上げ、ドライバーにセットされていたミニチュアサイズの白いバイク、シグナルマッハを取り外し、代わりに青いミニチュアサイズのバイク、"シグナルカクサーン"をパネルにセットし、即座にパネルを下げる。
するとベルトから音声とサウンドが鳴り響き、同時にマッハの右肩に付いているタイヤ"シグナコウリン"に拡散された矢印が表示される。
それらの動作を終えたマッハは再びバグーンにゼンリンシューターを向け、発砲し、今度はベルトに付いているボタン"ブーストイグナイター"を一回叩いた。
《カクサーン!!》
ベルトから再び音声が流れ、放たれた光弾は拡散し、バグーンは飲み込んだ。
「これなら.....」
どうだ?と手応えを感じたマッハだが、光弾が着弾したことによって生まれた砂煙が晴れると.....。
「ん.....?何かしたかな?お嬢さん」
無傷で何事もなく立っているバグーンの姿があり、マッハは仮面の下で小さく舌打ちをした。
「ダークネス四天王の一人、ドラグワイト・バグーン.....ダークネス四天王の中では"実力が最弱"だけど、能力で一、二を争う程の厄介さを持つ男.....そう簡単にはくたばらないわよね.....」
「ほう?私の事をある程度は知っているようだな?」
苛立つような口振りでバグーンに毒を吐くマッハにようやくバグーンが反応をする。
「ええ、メテ兄達があたし達に会う前に出会ったオカマハッカーの所から手にいれた怪人ファイルであんたの事が一部だけ書かれていたのよ」
ようやく反応してくれた事に特に何も感じる事なく、マッハはそのまま続ける。
「そしてあんたの事でこう書かれていたのよ....."10年前、有能な子供を改造人間の素体にするべくあらゆる孤児院を襲撃し回った"って.....」
「.....ああ、やっていたな.....そんなことを」
ゼンリンシューターを構えたまま、低く、怒りを押し殺したような声で問い詰めるマッハにバグーンは顎に手を当て、まるで今思い出したかのようにリアクションをする。
「.....答えなさいバグーン、あんたはあたしが暮らしていた孤児院"太陽"を襲撃して、メテ兄....."メテオ・ソルヒートを拐った"のはあんたなの?」
さらに深く問い詰めるマッハ、するとバグーンは突然身を屈み、前進を震わせ始め、やがて天を仰ぎながら顔を右手で覆いながら高笑いをしし始めた。
それに奇しく思ったマッハは警戒心を高める。
そして、マッハ.....絵美にとって最も聞きたくない、だけど聞かなければならない事をバグーンの口からハッキリと聞いた。
「..........ああ、そうだ.....あの時いつものように孤児院を襲い、そこにいた連中を殺して、メテオ・ソルヒートを誘拐したのは"この私"だ」
「.....ッ!!」
ようやく、ようやく見つけた自分、そして兄メテオの"敵".....思わずマッハはゼンリンシューターを握る右手の力を強めた。
ーーーこいつが!こいつがおじさんとおばさん、みんな、そしてメテ兄の"敵"!!
仮面の下でマッハはバグーンを強く、憎しみを込めた目で睨み、歯を食い縛らせた。
「いやぁ.....思い出した思い出した、あの時やたら君やメテオ・ソルヒートを守ろうと必死で私にしがみついたあの老人二人、本当に"目障り"だったな.....そうかそうか、君はあの老人二人のもとにいたあの時の生き残りか.....そして、あのメテオ・ソルヒートの妹.....」
当時を思い出し、不気味に笑うバグーン。
彼は何か意味あり気に何度も頷きながらマッハに顔を向けた。
「本当に目障りだった、『子供達に、絵美や孫のメテオに手を出すな!』と叫んで私に立ち向かい、最後は力を振り絞って老人二人で私にしがみついて来たからなぁ.....思わず"死んでも何度も顔面を踏んだり蹴ったりしてしまったよ".....」
「あんた.....ッ!!」
当時の事を楽しそうに笑いながら語るバグーン、マッハは仮面の下でギリッと歯軋りしながらバグーンをさらに憎しみを込めた目で睨みつける。
「.....まあ、そのあとにゼ・オ様の器であるメテオ・ソルヒートを捕獲し、その報酬として彼の"改造手術を受ける姿"を"撮影、録画込みで立ち合わせてくれた"からな.....見るか?自分の兄が"改造手術を受けて惨めに泣き叫ぶ"様を?なかなか"愉快で面白いぞ"?」
そんな彼女の様子を知ってか知らずか、バグーンは微笑みながらゼンリンシューターを構えるマッハに面白いものを見せようと空中からディスプレイを呼び出し、それをマッハに見せびらかした。
そこには.....、
『嫌だ.....嫌だ!!た、助けてくれじいちゃん.....ばあちゃん.....うわぁぁぁぁぁああああああ!!』
『おめでとうメテオ・ソルヒート君!君は崇高なる我らダークトゥダークネスの怪人の一人に選ばれたのだよ!光栄に思い、脆弱な人間から屈強な怪人の体へと生まれ変わるのだ!!』
『嫌だ!嫌だぁぁぁぁぁああああああ!!助けてじいちゃぁぁあああん!!ばあちゃぁぁああん!!みんなぁぁぁぁぁああああああ!!』
自分の祖父、祖母、そして孤児院のみんなに助けを求めながら泣き叫び、肉を剥がされ、骨を抜き取られ、全てを"鋼"の体に作り替えられ、さらには耳を、鼻を引きちぎられ、目をも抉り出されて全てを"鋼"に変えられるマッハ.....絵美の兄、メテオの姿が映し出されていた。
「..........ぅ.....ッ!」
あまりにもグロテスク、ショッキングな映像にマッハは思わず目を背け、口元を抑えてるしまう。
「ハッハハハハハハ!!どうかね!!自分の兄が不様に泣き叫び、助けを乞いながらも体を改造されて行く様を!!実に"面白くてたまらないもの"だろ?ハッハッハッハッハッハァ!!」
それに対してバグーンは面白いものを見てるかのように腹を抱え、抱腹絶倒しそうなくらいまでに高笑いをした。
やがて笑い終えたバグーンはディスプレイを消し、とある方向に目を向けた。
「ロム!ラム!やめて!私がわからないの!?」
そこにはバグーンによって洗脳されて姉のブランに攻撃をするホワイトシスター.....ロムとラムの姿があり、二人の足下には、先程バグーンによってヨモツヘグリの力を与えられたブランを救う為に自らを犠牲にして倒れたメテオの姿があった。
「.....まあ、今となっては我々を裏切り、女神どもに手を貸したせいで生き絶えた"愚か者"になってしまったがな.....」
バグーンはそんなメテオに対して侮蔑を向けるような目で見ていた。
だが、自分の近くで全身を震わせるマッハを見てその目をやめてマッハに顔を向けた。
「..........いい加減にしなさいよ、この畜生野郎.....!!」
「.....む?」
ボソボソと呟いたマッハの言葉を聞き取れず、バグーンは首を傾げると.....。
「...............いい加減にしろって言ってるでしょ!!このクズ野郎!!」
バグーンの行った数々の"外道行為".....マッハは今、怒り、そしてようやく見つけた自分、そして孤児院のみんなや兄のメテオの"敵"を見つけて憎しみに一杯となっていた。
そしてマッハはベルトのパネルを上げ、シグナルカクサーンを取り外し、今度は"赤い車と白いバイクがサイドカーのように繋がったミニチュアカー"をベルトのパネルにセットし、パネルを下げた。
《シグナルバイク・シフトカー!ライダー!デットヒート!!》
ベルトのパネルにセットしたミニチュアカー"シフトデットヒート"を使い、マッハの体は周囲に出現した赤いタイヤのエネルギーに包まれる。
ボディはマッハをベースにしたままで、一部に赤い装甲が纏い、右肩に付いているタイヤはそのままに胸部にも斜め向きのタイヤが付き、頭部には顎や喉を守る"チンガード"と呼ばれる赤い装甲も取り付けられている。
現段階に置いてマッハが持つ"二番目"の最強形態、"デットヒートマッハ"へと変身したのである。
「.....ハァァァァァァアアアアアア!!」
デットヒートマッハになった事で爆発的な力を得たマッハは荒ぶる獣の如き咆哮を上げながらバグーンへと突撃していった。
「殺す!あんただけは.....あたしが殺す!!」
全てはバグーンによって殺されたものたちの"敵討ち"の為に.....。
ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー
「お願いロム、ラム.....もう.....やめて.....」
大切な妹がダークネス四天王、バグーンによって洗脳され、手も足も出ないブランは、何度も何度も操られて襲いかかる妹達に説得を掛けるが、二人は全く反応せず、光のない瞳で無言に目の前にいる敵.....姉のブランに攻撃し続ける。
「お願い.....お願いだから.....!」
それでもブランは傷付き、涙を流しながらも二人を説得しようとする。
だが無慈悲にも、二人はそれを聞くこともなく、ブランに向けて巨大な氷弾を放ってきた。
もう駄目か.....ブランが諦めて目を瞑ったその時。
「おらぁぁぁぁぁぁあああああああ!!」
気合の咆哮と共に何者かが横から飛び蹴りで氷弾を蹴り飛ばし、ブランを守るように彼女の前に立った。
その何者の姿は、白髪のてっぺんに緑のメッシュをいれた所謂"大根頭"が特徴の漆黒の騎士団.....。
「カズ.....マ.....!」
カズマ・カスミであった。
「大丈夫かブラン様!?助けに来たのは良いが、なんかメテオはまたやられて倒れているし、なんかロムちゃんとラムちゃんがブラン様を襲ってるし、極めつけは.....なんだ!?絵美のあの姿!?訳がわからねぇよ!?」
ここに来る前、カズマはブランからのお仕置き(自業自得)を食らって気を失っていたところ、フィナンシェに叩き起こされ、事情を知り、急ぎで駆けつけたのである。
その為、なぜメテオが倒れているのか、なぜロムとラムが襲うのかを知らないのである。
「.....やべっ!?」
状況を理解出来ていないカズマを他所にロムとラムは再び巨大な氷弾を放ってくる。
先程のように蹴り飛ばせば良いのだが、いかせんあの時は横から蹴り飛ばしたので、流石に正面からだと、生身のカズマには厳しく、かつ変身してもそれが出来るかどうか怪しいものである。
だがそこに再び誰かが横からその氷弾を殴り飛ばす事で事なきを得る。
「大丈夫ですかカズマさん?」
「....."鉄拳"ちゃん、ナイス!!」
その誰かとは、肩までかかる黒い髪に胸を隠すブラ以外は何も来ていない上半身露出で、ややボロいダメージジーンズに両手にグローブを嵌めた女性、"鉄拳"であり、カズマは彼女にサムズアップをする。
「私が時間を稼ぐから、カズマさんは今のうちに!」
「ああ!こふぉぉぉ.....!」
彼女の加勢によって変身する隙が出来たカズマは右手にピースサインを作りながら独特な呼吸法をし.....、
「変.....身!!」
ピースサインを作った右手を引っ込めると同時にそれを腰に当て、左拳を前に突きだして素早く肘を曲げて左拳を上に上げる動作を取り、全身が黒い光に包まれてそこから漆黒の騎士団の異名を持つ二番目の神殺し、仮面ライダーナイツへと変身する。
「っシャア!!張り切ってこうぜ!!鉄拳ちゃん!!」
「うん!」
変身を終えたナイツは鉄拳の横に並び立ち、気合を入れながらファイティングポーズを取る。
彼女もそれに頷いて同じくファイティングポーズを取った。
「ああ、そうだブラン様、俺達がロムちゃんとラムちゃんをなんとかしているうちにメテオをよろしく頼むわ」
「え?ええ.....」
思い出したかのようにナイツはブランに顔を向け、離れた所で倒れているメテオの事を頼むとブランは少し呆気を取られたような顔を一瞬取るが、頷く。
「カズマ.....ロムとラムをお願い.....」
ブランは立ち上がってメテオのもとに向かう際、ナイツにそう言い残して行く。
「.....ああ、絶対ぇにもとに戻してやるよ.....行くぜ鉄拳ちゃん!!」
「はい!!」
そんな彼女の言葉に誰も聞こえないような小さな声で答え、ナイツと鉄拳は洗脳されたロムとラムのホワイトシスターに向かって走り出すのであった。
だが、この時誰も気付かなかった。
「..........」
死んだと思われているメテオが、"微かに動いた"事を.....。
第69話・fin
ED ・ people with no name(仮面ライダーファイズED)
あ~、最近携帯アプリ"仮面ライダーストームヒーローズ"にハマって執筆に中々手が付かねぇ.....。
いかがでしたか?
次回は戦いが意外な形で終止符を打つ!
次回、第70話 大丈夫だから.....
ナイツ「次回も刮目せよ!」
感想お待ちしています!!