超次元ゲイムネプテューヌ ~嵐の仮面ライダー~   作:ソルヒート

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ふは、ふはははははは!遂に.....遂に"電撃ネプテューヌ"が買えた!しかも今日!!

やった!これで勝てる!!←何に?

.....すいません、つい嬉しくてテンションがおかしくなりました.....(汗)

遂にデストロイの力を覚醒させ、ダークネス四天王のバグーンを倒したメテオ達だが、同時に偽物とは言え、母親を討ってしまったメテオ.....彼は何を思う?
そしてそんな彼にネプテューヌは.....?


第78話 涙を見せて

 

第78話 涙を見せて

 

OP ・ 流星のビヴロスト(超次元ゲイムネプテューヌOP)

 

 

 

遂に覚醒した"究極の破壊"の力、"パーフェクトデストロイヤー"の力により、ダークトゥダークネスの四天王の一人、嘘つきな探求者の異名を持つドラグワイト・バグーンの怪人体、ブラッド・ニードルを撃破に成功した。

 

しかしその"代償"はストーム.....メテオにとってはあまりにも大きかった。

 

何せニードルと共に現れたメテオの.....母親までも、息子である.....メテオの手で討ってしまったのだから.....。

 

「メテオ」

 

「..........」

 

立ち込める火.....先程討ってしまった母親の爆破後の所を静かに見つめる.....完全なる究極の破壊に目覚めたストーム・パーフェクトデストロイヤー。

ネプテューヌは声を掛けるが、彼からは何の反応はない。

 

そんな彼に彼女は何も言わずに静かに隣に立つ。

 

「..........辛いの?」

 

「..........」

 

「私達の"絆"と....."約束"の為にお母さんを討った事が.....とても辛いの.....?」

 

「..........!」

 

ネプテューヌはストーム問い掛けるが、それでも黙り込む彼に彼女がさらに問い掛けるとストームは奥歯を噛み締めるような声を小さく上げて顔を俯けさせた。

 

 

 

 

『メテオ、ご飯よ~?』

 

 

『ほら、メテオ?ちゃんと近所のお婆さんに挨拶、おはようございますは?』

 

 

『やったわねメテオ!また身長が伸びたじゃない!』

 

 

『おやすみなさいメテオ、また元気な姿をお母さんとお父さんに見せてね?』

 

 

『ふふ♪メテオの笑顔を見ると.....お母さんもお父さんも一気に元気になっちゃうわ♪』

 

 

 

 

ストーム.....メテオの中で蘇る"母親との繋がりの記憶"。

 

いつもおいしいご飯を作っては自分を呼んでくれる"母の声"。

 

自分を近所の人にしっかりと挨拶をさせようと奮闘する"母の厳しさ"。

 

自分の身長が伸びた時に喜んでくれた"母の驚き顔"。

 

眠りに入る自分が明日も元気であるように祈ってくれる"母の優しさ"。

 

幼き自分の笑顔の振るまいに元気付けられ、釣られて笑う"母の笑顔"。

 

それら全てがメテオの中で走馬灯のように蘇り、頭の中で駆け巡られて来る。

 

そして.....。

 

 

 

 

『本当に会いたかったわメテオ....."殺したいくらいにね"』

 

 

 

 

再会し、ダークネスによって歪められてしまった"愛情"と突如として向けられた"憎悪"。

 

 

 

 

 

 

『ごめんね、メテオ.....そして、立派に成長してくれたね♪』

 

 

 

 

 

最後の攻撃.....パープル・ライダーキックが彼女に突き刺さる瞬間に向けられた子供のように眩しかったあの"母の微笑み"。

 

あの瞬間、彼女は最後に元に戻っていたのか.....。

 

この手で彼女を討ってしまった以上、真相はわからない.....ただ言える事は一つ。

 

 

 

 

メテオは自らの手で、唯一の肉親を討ってしまった。

 

 

 

 

それはこれからも、そしてこれからも決して消えることのない一生の"事実"。

 

 

「メテ兄.....」

 

「メテオさん.....」

 

「..........」

 

 

ネプテューヌの問いに何も答えず、ただただ顔を俯かせるストームの背中を心配な顔で見つめるマッハとネプギアの二人、ナイツも彼の背中を見つめるが、何も言わず、まるで睨むかのように見ていた。

 

ストームの.....メテオのやった事は決して許されることのない、永遠の"罪".....だが、それでもメテオは止まらない、止まるわけには行かない理由があった。

 

 

 

 

 

 

ーーー"絆"と"約束"

 

 

 

 

 

 

それは彼がこのゲイムギョウ界に来て見出だした.....決して"揺るぐことなき信念"。

 

"魔神"と呼ばれる彼から教わった何よりも勝る最強の力....."絆"。

 

今隣に立つ"最愛の人"と交わし、そしてこれまで出会った異世界の友達とたくさん交わした....."約束"。

 

そしてもう一つ.....。

 

 

 

 

 

守りたい者があるなら守り抜け、何に変えても

 

 

 

 

メテオがまだ過去の過ちに苦しみ、そして因縁の宿敵と戦っていた時に出会った謎に包まれし女性、始まりの女神から貰った受け売りの言葉。

彼はこの言葉を胸にずっと刻み続けてこれまで戦ってきた。

 

そこに.....自分の命よりも.....何よりも変えがたいくらいに"守りたい者"があるから.....。

 

だからこそメテオは討った、討ってしまった。

唯一血の繋がりのある肉親.....母親を.....。

本来ならどちらも選べないくらいに大切なものであった。

本当なら何か救う方法があったのではないか。

心の何処かでひたすら自分の中で葛藤していた思い。

 

けど彼は"選んだ"。

 

 

 

 

"絆"の為に、"約束"の為に、そして....."守りたい者"の為に、自分の母親を討つと言う"選択"を.....。

 

 

 

 

だからこそ彼は苦しむ。

 

 

 

 

 

本当にそれで良かったのか?

 

 

 

 

 

それ故に、完全なる究極の破壊、パーフェクトデストロイヤーの力に目覚め、そして神殺しの力である、死視と能力破壊、そして絆の鎖が使えるようになっても彼はそれに喜ぶ事が出来なかった。

 

今後も続くダークトゥダークネスとの戦い、神殺し同士の殺し合い、そしてその先に待ち受けるたった一つの願いの為に行われる争い"創造の審判"。

 

こんな事がこれからも続くと考えると彼は自信がなかった.....自分が"正しい選択"が出来る事に.....。

 

 

 

 

ーーーやっぱり、いっその事投げたしたい、情けなくても.....惨めでも逃げたい.....こんな"宿命".....!

 

 

 

 

 

仮面ライダーの"宿命"、神殺しの"宿命"、そして"選択"しなければならない"宿命"。

 

幾つも重なりあう"宿命"にメテオは途方にもないくらいに不安と迷い、苦しみが心の中で激しく渦巻きにそう思い初めてしまった。

 

 

 

 

 

「メテオ.....」

 

 

 

 

 

突如呼ばれる声、同時に包まれる温もり。

それに気付いた時にストームは我に返って顔を上げると.....。

 

 

 

 

「ネプテューヌ.....?」

 

 

 

 

 

その正体はネプテューヌが正面から抱き着いて来て感じる暖かさだった。

彼女の顔を見ると今まで見たこともないくらいの真剣な顔でストームの顔を見上げていた。

 

「ごめんなさい.....」

 

「..........え?」

 

自分の顔を覗くように見せる綺麗な水色の瞳に見とれ唖然としていると突然悲しい顔をして謝ってくる事にストームは戸惑う。

 

「貴方の苦しみ、悲しみを理解することも.....分かち合う事は.....出来ない.....ただ"自分と似た境遇に照らし合わせる"事しか出来ない.....」

 

「.....似た.....境遇.....?」

 

彼女の言葉に彼が呟くとコクりと小さく頷き、話を続ける。

 

「私ね.....昔"お姉ちゃん"がいたの.....」

 

「お姉ちゃん.....」

 

「そのお姉ちゃん.....昔"大きな戦い"に行こうとしてたの.....」

 

思い出し、懐かしむような顔でストームを抱き締めたまま語るネプテューヌ、彼はそれを何も言わずに静かに耳を傾けた。

 

「まだ生まれたばかりで幼かった私はそれを止めようと駄々こねたの、お姉ちゃんが遠く離れて、いなくなっちゃう気がしたから.....」

 

「..........」

 

「その時にお姉ちゃんが"約束"してくれたの....."必ず帰って来る"って.....」

 

「"約束"..........」

 

「でも、お姉ちゃんは帰って来る事はなかった.....代わりに"侍のような格好と仮面を被った人"が教会に来たの」

 

「..........ッ!?」

 

ネプテューヌの昔話にストームは仮面の下で目を見開いた。

"侍のような格好と仮面を被った人".....ストームはその人物に心当りがあったから.....。

彼女の言うその人の特徴にあった仮面の人物.....否、"仮面ライダー"。

 

 

 

仮面ライダー鎧武、葛葉紘汰。

 

 

 

(紘汰.....兄さん.....!?)

 

ネプテューヌが嘗て自身の兄、いやそれ以上に仮面ライダーに会った事がある事実に驚きを隠せないでいた。

そうとも知らずにネプテューヌはそのまま語り続ける。

 

「その人が私の前に来てこう言ったの....."ごめん、君のお姉ちゃんを守れなくて.....一緒に戦っていたのに何も出来なくて.....ごめんな".....て」

 

「.....ッッ!」

 

「その言葉を聞いて知ったの....."お姉ちゃんが死んだ"って、私は泣いたわ.....その人の言葉を聞いてじゃなくて、お姉ちゃんが"約束"を破った事に対して.....」

 

「だから.....だからネプテューヌは....."約束"に拘るんだな」

 

彼女が昔話を聞き終え、"あの時"に感じた違和感の謎に気付いたストームにネプテューヌは頷いた。

 

"あの時".....ニードルがメテオ達の前に現れる前にメテオとネプテューヌの二人が誓った"約束"。

普段はおちゃらけ、日常生活もだらだらとし、かと思えば女神化して変身すれば凛とし、何処か余裕を醸し出した雰囲気を持つ彼女が.....。

 

"約束"をするとき、いつもは決して見せることのない.....真剣で、だが何処か不安気な眼差しをする事に.....。

 

「メテオ.....」

 

ネプテューヌはストームから顔を逸らす事なく真剣に見つめ、口を開く。

 

「私やみんなとの"絆".....そして"約束"の為に戦ってくれるのは嬉しいけど.....」

 

「..........?」

 

「その為に自分の命を粗末にしたり.....自分の母親を討つなんて事をしないで.....例えそれが....."約束"を破る事になっても.....」

 

先程の昔話....."約束"の話をしたにも関わらず"約束を破ってもいい"と言い出すネプテューヌ。だが、その顔は何処か不安そうな顔である。

 

「だから.....だから.....!」

 

支離滅裂で、今にも泣きそうなくらいに不安な顔を浮かべるネプテューヌ。

 

だからだろうか.....。

 

 

 

 

 

抱き締めてくる彼女を、ストームは静かに抱き締め返したのは...。

 

 

 

 

 

「.....わかったよ、ネプテューヌ」

 

「メテ.....オ.....?」

 

「俺はここでお前に"約束"をする」

 

「約.....束.....?」

 

気付けばネプテューヌの顔に涙が流れて、それを優しく拭いながらストームは彼女に"約束"をした。

 

 

 

 

 

 

ーーー本当に本当の"約束"を

 

 

 

 

 

 

「俺はお前との"約束"を守る。どれ程傷付いても、そこに何が待ち構えても.....お前やみんなを.....絶対に守って見せる」

 

「本当..........に?」

 

「ああ、例えそれが.....」

 

 

 

 

 

 

 

ーーー世界や神....."全て"を敵に回しても.....。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何が何でも守り抜いて見せる、だから.....」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーこれからもずっと、一緒にいさせてくれ

 

 

 

 

 

 

 

 

「.....ッ!」

 

自分を抱き締めてくれる白銀の嵐の言葉.....何が何でも"約束"を守るとの誓い、そして告白染みた誓い。

ネプテューヌは溢れ出てくる涙を抑えきれずに彼の胸の中で泣き出す。

ストームは.....メテオはそれを静かに受け入れ、彼女が泣き止むまでその胸を貸し、優しく抱き締めた。

 

 

 

ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー

 

 

 

 

『..........と言う事が、私の.....いいえ、私達の目的よ』

 

何処かの薄暗い部屋、テーブルを挟んで向き合うように椅子に座る1本1本が美しく後ろへと流れる金髪をし、神聖で純白の衣を纏った女性が自分と正面に向き合って座る.....やや癖っ毛のある茶髪に燃えるような赤い瞳を宿す"魔神"に自身、否.....自分達の目的を告げていた。

 

「"創造の審判".....なんで、そんなものをその.....希望神キ・オという存在は作ったんだい?」

 

その"魔神".....ヴィクトリオンハートはその向き合う女性.....始まりの女神の事セレーナに疑問をぶつけた。

その疑問にセレーナは、憎しみ、怒り、悲しみ、色んなものが混ざったような顔で答えた。

 

『それは.....全ての"本質"を計る為よ』

 

「全ての....."本質"?」

 

『人間.....いえ、生きてる者誰しもが持つ"本性".....危機的に追い込まれた時、神.....世界.....そして人間はどう言った行動をするのか.....それを"ゲーム"と見立てて面白そおかしく、自分の"退屈しのぎ"の為に定期的に行っているの.....ダークネス首領ゼ・オはそれに協力.....と言うよりも自分もその姿を見てみたいと結託しているわ』

 

「僕達や全ての世界を.....その"ゲーム"の駒として?」

 

ヴィクトリオンの問いにそうだと肯定と言わんばかりに頷くセレーナ。

 

『"審判"を越えれれば全ての"勝利".....越えられなければ全ての"敗北"って言った感じに.....ね』

 

「そんなこと.....」

 

馬鹿げてる.....ヴィクトリオンはまだ見ぬ希望神キ・オとダークネス首領、そして絶望神ゼ・オの存在に怒りを募らせ、静かに拳を握り締める。

 

『そう、ふざけた話よ』

 

『だからこそ止めなきゃならねぇんだ』

 

『もうこれまでもこの"審判"によって私達を始め、多くの者が犠牲になりましたわ.....中には"審判"を乗り越え、願いを叶える為に親兄弟、親友恋人関係無く争って、命を落とした者まで.....数え切れない程に』

 

セレーナの背後から3人程の人影が現れ、それぞれ思い思いに"審判"に対する怒りを露にしていた。

 

「彼女達は.....?」

 

『私を始め....."審判"の犠牲になった私と同期の女神達よ』

 

『初めましてね、魔神ヴィクトリオンハート。私は運命の女神"フェイト"』

 

『私は不屈の女神こと"ココロ"』

 

『私は栄光の女神こと"ローリィ"ですわ』

 

突然の出現に警戒するヴィクトリオンだが、セレーナの言葉にその警戒を解き、彼女達から自己紹介を受ける。

 

ノワールが女神化した姿.....ブラックハートに似てるが、1本1本の毛が燃え盛るように赤い運命の女神....."フェイト"。

 

ブランが女神化した姿.....ホワイトハートに似てるが、彼女とは違い、透き通るような水色の髪色をした不屈の女神....."ココロ"。

 

ベールが女神化した姿.....グリーンハートに似てるが、こちらはセレーナと同様に1本1本が美しく流れる金髪をした栄光の女神....."ローリィ"。

 

そして皆、特徴としてセレーナと同様に神秘的に纏う純白な衣を着ている。

 

『さて、お互いの顔合わせが終わった所で.....』

 

彼女達の紹介を終えたのを見計らったセレーナは自身の膝元にいる.....肩まで掛かった白髪をし、頭に紫の花が付いた髪飾りをしてこちらに淡い紫の瞳を向けてくる少女に目を向けた。

 

『.....貴方はどうして私の膝元にいるのかしら?"シンシア"』

 

「ひぅ.....だ、だって.....」

 

不安気な瞳をセレーナに向け、身を震わす儚き少女"シンシア"はビクビクとやや怯えながらも口を開いた。

 

「その....."審判"って.....メテオが、関わってる.....から.....私、にも.....何か.....出来ないの、かな.....て」

 

「シンシア.....」

 

『..........』

 

身を震わせつつも、彼.....メテオの身を案じ、自分に何かすることはないかと勇気を振り絞っていう彼女にヴィクトリオンは微笑み、セレーナは何処か申し訳ないと言った顔をした。

 

『.....ごめんなさいシンシア、"審判"には神殺しとその神殺しを殺した者以外には絶対に関われないようにされてしまってるの』

 

「..........うぅ.....」

 

『..........でも』

 

「..........?」

 

残酷にもセレーナからはそれが出来ないと告げられ、涙目になるシンシア、だがセレーナが何か思わせ振りな事をいい出し、首を傾げる。

 

 

 

 

『"支える"事は出来るわ。その運命に立ち向かう、彼の心を』

 

 

 

 

関わる事は出来ないが、"支える"事は出来る。

 

そう告げるセレーナにシンシアはパァと花が咲くような笑みを浮かべる。

 

『.....だからお願い出来ないかしらシンシア?』

 

「..........うん.....!」

 

彼女の顔を見て安心したように微笑むセレーナ、何だかんだ言ってセレーナも"審判"に関してはメテオに背負わせる訳にも行かず、関われないからと言って誰かの協力を諦めるつもりはなかった。

 

『それじゃあ、シンシア?これを彼に渡してくれないかしら?』

 

「.....!.....これ、って.....!」

 

喜ぶ彼女にセレーナが渡したのは.....嘗てシンシアがメテオとの再会を約束してこっそり彼のパーカーのポケットに入れた"白い花の髪飾り"であった。

 

『ごめんなさいね、彼の.....究極の破壊の覚醒を促せる為とは言え、フェイトが彼からこれを没収して返さないままでいたから.....』

 

「..........」

 

『..........』

 

何故セレーナがこれを持っているのかと疑問に思ったシンシアだが、彼女から理由を告げられ、涙目でフェイトを睨む。それを悪いと思ったフェイトはバツ悪そうに顔を逸らした。

 

『ふふ.....とにかく、彼は破壊の覚醒に成功して私達の"最初の試験"に合格したから、いい加減に返さないといけないから.....ね?』

 

「..........うん!」

 

それを面白いと思ったセレーナは軽く笑いつつも、シンシアにこの髪飾りをメテオに返すように頼み、彼女も頷いて了承した。

 

『ふふ.....セレーナ、姉としては複雑ではないのですか?』

 

『.....何の事ローリィ?』

 

『彼女もまた、彼に惚れているのですのよ?彼を幸せにする為に"妹"と結びつけたい貴方としてはお気に入りの彼女にも結びつけたいと言う気持ちもあってるのではないのでは?』

 

『..........』

 

その光景に不敵に笑い、痛い所を突いてくるローリィにセレーナは複雑な表情を浮かべる。

 

『確かに....."妹"を....."ネプテューヌ"を彼とくっつけさせたいって気持ちはあるわ.....でもあの子にもまた、誰かと共に幸せになって欲しいって気持ちもあるから正直.....複雑.....ね.....待って?確かゲイムギョウ界では"一夫多妻"は有り.....ならいっその事あの二人を彼にくっつけさせれば.....?』

 

『待ちなさいよ?なんで貴方の妹が彼とくっつく前提なのよ?彼はあの子と私の妹....."ノワール"とくっつくのが一番よ!』

 

『そいつは聞き捨てならねぇな.....あいつは私の妹である"ブラン"が良いに決まってんだろ!』

 

う~んと悩むセレーナに噛み付くように話に割り込んで来るフェイトとココロ、今この場は"審判の話"から"メテオにはシンシアの他に誰の妹がくっつくのが一番か?"と言う話に変わり始め、混沌と化して行く。

 

(そもそもメテオ君とシンシアがくっつく事は確定なのかい?)

 

そんな疑問をこの状況で言えるはずもなく、ヴィクトリオンは顔をひきつらせて見てるしかない。

 

『だいたいローリィはどうなのよ?貴方も自分の妹とくっつけようと考えてるのでしょ!?』

 

ふとフェイトは黙りを決めているローリィにも飛び火を放つが、ローリィは何処か勝ち誇った顔を浮かべていた。

 

『ふふ.....甘いですわよ皆さん?私の妹....."ベール"は彼の"義姉".....なら彼が誰とくっつきましょうが、その人は必然的にベールの"妹"と言う事になり、さらには"一夫多妻"を利用すればベールもくっつくと言う算段ですわよ!』

 

『『『..........それよ(だ)!!』』』

 

何故かローリィの言葉によっていつの間にか解決の方向へと向き始めてきた。

 

(.....まず、本人達の意思はどうなのか考えないのかい?)

 

その光景をずっと苦笑いをしながら見ているヴィクトリオンを無視して。

 

ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー

 

 

 

 

あのリーンボックスにおける戦いから数日後。

 

ようやくプラネテューヌに帰ってきて教会の宛てられた一室のベットで朝を迎えたメテオは起き上がる。

 

「.....ふぁ~.....」

 

《おはようございますマスター.....凄く眠そうですね?(^_^)》

 

「おはようデスティニー.....そりゃ今の今まで戦いや働きか詰めの日常をしてれば眠ぃよ.....」

 

フラフラとしつつもベットから立ち上がって洗面台に向かう為に歩くメテオ。

だが部屋を出て教会の廊下を少し歩いた所で彼は何かに気づき、そこで立ち止まる。

 

(.....なんだ、この匂い?)

 

廊下にある一室の扉から匂いを感じ、気になったメテオは眠気で気だるい頭を回転させ、好奇心でその部屋に入って行く。

 

(コンパは.....今日は看護の仕事で来れねぇし、ネプギアは.....まだ寝てるだろうし、絵美もまだ寝てるはず.....カズマは.....あいつは昼まで起きねぇだろうし.....アイエフか?それともイストワール?)

 

匂いから察するに誰かが朝食を作っているのだろうが、心当りのある人物を次々と思い浮かんでみるがどれも無さそうで首を傾げる。

 

では一体誰が?

 

そんな疑問を胸にメテオは部屋に入り、キッチンの所に目を向けると、あまりにも意外で、予想外な人物が朝食の準備をしていた。

 

 

 

 

「あ、おはようメテオ♪もうすぐ朝食作り終わるから顔を洗って着替えてね!」

 

 

「..........ゑ?」

 

 

《..........ゐ?(゜д゜)》

 

 

 

薄いピンク色の髪にフードが付いたパーカーとワンピースを足して割ったような服を着た幼げな顔付きの少女が.....キッチンにて朝食の準備をここプラネテューヌの女神がピンクのエプロンを着て整える姿に思わずメテオ眠気が吹き飛び、同じくそう思った相棒のベルトと共に間抜けな声を上げた。

 

 

「..........ネプテューヌ?」

 

「うん?何?どうしたのメテオ?」

 

《.......... (゜д゜)》

 

 

キッチンにいるネプテューヌの姿が信じられず、メテオは本当に彼女かどうなのかを確認するように訪ねてしまうが、誰がどう見ても紫の女神であの元気いっぱいなネプテューヌであり、デスティニーは未だに信じられないのか唖然とした表情で固まっていた。

 

「お前.....料理出来たのか.....?」

 

「.....?うん、そうだよ?」

 

「でもお前.....以前なら.....」

 

 

 

 

 

『え~?料理~?メテオやネプギアとかがやってくれるからいいじゃん?あ、ちょっとゲームしてくるね!』

 

 

 

 

 

「..........て.....」

 

「あ.....それはね~あはは.....」

 

目をパチリとするメテオにネプテューヌは乾いた笑いをしながら告げた。

 

「私ね.....お姉ちゃんがいなくって数年くらいまでは料理やっていたんだ」

 

「じゃあなんで.....」

 

「.....悲しくなったの」

 

「え.....?」

 

顔は微笑んでいるものの、何処か悲しげに浮かべるネプテューヌにメテオは戸惑う。

 

「いつもおいしいって、言ってくれたお姉ちゃんがいなくなって、作ってるのがとても悲しくなって.....料理だけじゃないよ.....仕事でも、何でも.....いつも褒めてくれたお姉ちゃんがいなくなって頑張るのが.....悲しくなっちゃてさ.....」

 

「..........」

 

「それから色々と頑張る事が悲しくなっちゃて、色々と止めちゃってさ.....」

 

悲しく、儚げに語る彼女の言葉にメテオは黙って耳を傾くと、「でも.....」とネプテューヌは言葉を続けた。

 

「そこに.....メテオがやって来たんだよ、そこで色々と助けてもらって....."約束"もしちゃってさ.....だからもう一度頑張ろうと思えたんだ.....ありがとう、メテオ」

 

「.....礼を言うのは俺もだぜネプテューヌ」

 

「うん?」

 

「俺も.....このゲイムギョウ界に来て.....お前らと出会って.....一度は捨てた"仮面ライダー"の名をまた名乗って、色んな奴らに出会えて.....今の俺に"変身"出来たんだ.....元の世界じゃ絶対に考えられない事ばかりでさ.....」

 

「メテオ.....」

 

「だから.....ありがとな、ネプテューヌ」

 

照れ臭くも、彼女に礼の言葉を告げるメテオ。ネプテューヌは軽く頬を赤らめながらも喜んだ。

 

「さて、ネプテューヌシェフ?今日の朝食の献立は?」

 

「ふふ.....フルーツふんだんの"フルーツパスタ"だよ!」

 

「..........お前、何でもかんでも俺に"甘いもの"を与えれば良いと思ってんだろ?.....あながち間違いじゃないけどさ」

 

「ふふ.....じゃあ、顔を洗って着替えて来てね!」

 

その照れ臭くさをはぐらかすようにイタズラっぽくメテオが朝食の献立を聞くとネプテューヌは微笑みながら答えるが、内容があれなのでメテオは文句一つでも言うのかと思いきやむしろ喜ぶ。.....さすがは超が付くほどの"甘党"である。

満足そうな笑みを浮かべるメテオにネプテューヌはサムズアップをするのであった。

 

ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー

 

 

 

「それじゃ!お昼はイチゴをたっぷり使った"イチゴラーメン"にするから楽しみにしてね!」

 

「それでご機嫌取りのつもりかお前は.....まあ、取られるけど」

 

「くぅ....っ!!......料理人としてのプライドをネプテューヌにへし折られた.....」

 

朝食を食べ終え、仕事に入ろうとしたメテオと珍しく朝から起きたカズマだが、ネプテューヌから休んで良いと言われてカズマと絵美と共に近くのサーキット場でバイクを乗り回そうと言う事になり、それぞれのバイクを持ってきてサーキット場へ向かおうとしたところにネプテューヌから昼食の献立を告げられ、ご機嫌に向かおうとするメテオ、その後ろではネプテューヌの料理レベルが自分やメテオよりも"遥かに上"だった事を知り、料理人としてのプライドをへし折らて凹みつつも、バイクを押すカズマの姿があった。

 

「ねぇメテ兄?」

 

「ん?」

 

そんなご機嫌なメテオに絵美が素朴な疑問をぶつけて見た。

 

 

 

 

 

「メテ兄はネプ姉に"告白"しないの?」

 

 

 

 

 

告白.....絵美の言う告白、それは"想いの人"に告げる"愛の告白"。

端から見てメテオとネプテューヌは"両想い"だと分かるくらいにハッキリとしている為、絵美はそれを聞いてみる。

するとメテオはその場に立ち止まり、青空を見上げた。

 

 

 

 

「..........無理だ」

 

 

 

 

「どうして?メテ兄、ネプ姉のこと好きじゃないの?」

 

彼の口から聞かされた言葉は"否".....どうしてなのか絵美は聞いた。

 

「.....好きさ」

 

「じゃあ.....どうして?」

 

「好きだからこそ.....俺は出来ない.....もしこれからの戦いで死んで.....あいつを悲しませたくない....."約束"も一緒に破る事になったら、あいつはそれ以上に苦しむから.....」

 

青空を見上げる顔を沈めて俯かせるメテオ、彼はネプテューヌの事は好きだと自分でもハッキリとしているものの、それが出来ないでいた。

 

 

 

ーーー元の世界から続くダークトゥダークネスとの戦いで己の手に染まったたくさんの"血"。

 

 

 

ーーー終わりが見えてこない化け物同士による"死闘"。

 

 

 

そして何よりも.....。

 

 

 

 

 

 

 

「俺は"改造人間"だから.....」

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーー鋼に変えられた己自身の"身体"。

 

 

 

 

肉体、過去、そしてこれからの運命.....あまりにも普通ではない事ばかりにメテオは彼女に告白出来ないでいた。

 

もしそれでネプテューヌに何があったら?

 

それこそ自分は確実に心が壊れ、戦えないであろう。

 

「何を言ってんだよメテオ、自信持てよ?俺達は"改造人間"なんだぜ?」

 

「その"改造人間"だからこそ、この"想い"を告げられねぇんだよカズマ」

 

それは励ましの言葉なのか、カズマからの言葉に理解不能と思い、そのままバイクを押し始める。

 

「とにかく、俺はネプテューヌに告白は出来ない..........それにシンシアにもな.....」

 

無理矢理ながらも話を終わらせるメテオだが、最後に二人に聞こえないくらいの小さな声で呟いた。

 

ネプテューヌともう一人の"最愛の人"の名前を.....。

 

 

 

(ごめんなシンシア....."あの時"俺にやった"あの行為"はそう言う事だったんだよな?.....でも、俺はお前の想いにも、ネプテューヌの想いにも応えられそうにないんだ.....)

 

 

 

"あの時"、"あの行為".....以前この世界にやって来た異世界の少女が別れ際にした自分への行動の意味をようやく理解する事が出来たメテオだが、それでも彼は自身を縛りつける"宿命"に応えられる自信がないのであった。

 

(そういや.....)

 

ふとメテオは何かを思い出したかのように"彼ら"の事も思い始めるのであった。

 

("宗谷".....またお前に会ってみてぇな.....お前は今どんな風に"変身"しているんだ?"ヒロム".....絵美から話を聞いただけだがお前にも会ってみてぇな.....)

 

嘗てこの世界で絆を結んだ"赤い勇者"、そして妹から話で聞かされた"はぐれ守護魔神"の存在を思い馳せる。

 

 

 

 

(.....あ、でもヒロムって奴.....絵美を狙っていたら覚醒したばかりのデストロイの練習の一環としてオリジン・デストラクト"10発"ぐらいぶっぱなすか?)

 

 

 

 

ついでに"シスコン魂"を爆発させてそんな危険な事を考えながら。

 

 

 

この時の彼は考えもしなかった。

 

 

 

近い内にその"赤い勇者"と再会し、その"はぐれ守護魔神"と出会う事など.....。

 

 

 

そして同時に彼は思い知る。

 

 

 

神殺し同士による壮絶な殺し合いを.....。

 

 

 

第78話・fin

 

ED ・ ネプテューヌ☆さがして(超次元ゲイムネプテューヌTHE ANIMATION ED)

 

第5章~目指せ、借金返済!?破壊の"覚醒"と女神達の恋憂い~終

 

To be Next 白宇宙.....スーパーノベルヒーロー大戦XX 大激闘!天樹と業火の神殺し へ続く




終わったーーーーッ!!
長かった第5章、いかがでしたか!?

ようやく"愛"を知ったメテオはネプテューヌと白宇宙さんのヒロイン"シンシア"の二人に好意を持ち始めましたが、自身の宿命はそして改造人間としての身体で告白する"勇気"がごさいません!

誰か、なんとかしてーーーー!!

さて、大体の人は分かると思いますが、既に始まっている.....。

白宇宙さんの所で始まっている自分と白宇宙さん、そして紅蓮龍蒼さんのスリーマンセルコラボ!!

そこで待ち受けるは自分が描いた神殺しの仮面ライダー。

仮面ライダーブレイズ!!

果たして彼らはいかにして彼と戦うのか、皆さんも自分と一緒に刮目しましょう!!

さて、次回はお久しぶりの『ネプ×スト・ステーション』!!

次回もお楽しみに!

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