超次元ゲイムネプテューヌ ~嵐の仮面ライダー~   作:ソルヒート

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久々に2話連続投稿!

本格的なコラボに入る前に、ちょっとだけとある人物に出会いと光景をお見せに……。

ある人物がとある人物に向けた警告と問い…彼はそれにどう答える……?


~間章~
抗えぬ戦いと救いの代償


抗えぬ戦いと救いの代償

 

 

 

 

そこは何もない、真っ暗闇な世界だった。

 

 

一筋の輝きも存在しない、光という概念もない真っ暗闇。

いくら見渡してもそこに何かが見えてくるはずもなく、ただ歩き回っても何も見えてこない、漆黒の世界である。

 

その暗闇の中に一人さ迷う者がいた。

 

 

 

「ここは……?」

 

 

 

茶髪の髪を揺らし、その赤い瞳を細めて暗闇の中を歩く"魔神"ヴィクトリオン・ハート。

いつものように部屋に眠りに就いていた筈だったが、何故か気付いた時にはこの暗闇の中にいたのである。

 

「なんだろう、ここは……いくら歩いても何も見えてこない」

 

もうこの暗闇をさ迷って数十分が経とうとしてるが、いっこうに何も見える気配はない。

 

どうしたものか……。

 

そう悩み、その場にヴィクトリオンが立ち止まった瞬間。

 

「ッ!」

 

突然足元から"光"が放ち、その光の輝きに目が繰らんで少し後退し、手で目を覆う。

 

「な、なんだ、一体?」

 

戸惑うヴィクトリオン、光はより一層輝きを放ち、ヴィクトリオンの視界がホワイトアウトした。

 

 

 

 

「ッ!?」

 

光が止み、ヴィクトリオンは目を開けるとそこには見慣れた光景が広がっていた。

技術が水準値まで発展し、常に革新し続けるあの紫の大地と呼ばれる国の街が……。

 

「……プラネテューヌ……?」

 

彼の視界いっぱいに広がる、プラネテューヌの街並みがあり、上を見上げれば晴天の空が広がっている。

だがそこには人の気配が全く感じられない、まるで"何か"によって、人そのものがいなくなったゴーストタウンのように。

 

「一体何がどうなって……?」

 

自身の身に起きたこの状況が飲み込めず、戸惑うヴィクトリオンだが、突然何処からか足音が聞こえて来る。

それが二つ……何より、彼が立っているこの大通りの左右からである。

 

「………」

 

咄嗟にヴィクトリオンは大通りにある店と店の間にある隙間に身を隠し、そのやって来る二つの足音の正体を確かめようと待ち構える。

やがて足音が止み、ヴィクトリオンはそこへ顔を覗かせて見た。

 

 

 

 

「……メテオくん?」

 

 

 

向かい合うように立つ二つの人影、その内の一人が嘗て自身の世界で出会い、自分の"家族"を守ろうと戦ってくれた一人の戦士、メテオであった。

 

何故彼がここにいるのか?

 

疑問に持ちながらも、状況が読めない今は迂闊に動くべきではないと思ったヴィクトリオンは、メテオと向かい合うもう一人の人物に目を向けた。

 

「あれは……確か、あの時メテオくんと一緒に傷だらけで倒れていた……確かカズマくん…だったかな?」

 

緑のメッシュを入れた白髪に、首にカメラをぶら下げ、そのエメラルドのように輝く瞳でメテオを睨む青年……カズマがメテオと向かい合うように立ち、静かに彼と睨み合いをしていた。

 

 

『ーーーー、ーーー…』

 

 

 

『…………ーーー』

 

 

 

 

しばらくの静寂、それを破ったのはカズマ。

だが、何故かカズマ…いや、カズマだけでない、メテオも何かを言ってるのだが、聞こえて来ない。

彼らと隠れてるヴィクトリオンの距離はさほど離れてる訳でもないのにも関わらず、二人の会話が聞こえて来ない。

 

(なんだ?一体あの二人は何を言ってるんだ?)

 

その事にヴィクトリオンの戸惑いはさらに上がり、一体この二人は何をするのか、何を言ってるのかがわからず、ただこの状況を見ているしかなかった。

 

 

 

『ーーー…………ーーー、ーーーーーー?』

 

 

 

『ーーー……ーー、ーーーー』

 

 

 

『ーー!ーーーー、ーーーーーー!』

 

 

 

そんなヴィクトリオンの戸惑いを他所に、二人は会話を続けていた。

何か躊躇うような表情で顔を俯かせてメテオは喋り、それに対してカズマは目を細めながらさらに彼を睨み付けている。

するとメテオが俯かせていた顔を上げて"何か"を叫び、カズマはそれを黙って聞いてるのか、口を閉ざしたまま彼を睨む。

 

するとカズマが徐に上着を脱ぎ捨て、服の中に隠されていた肉体を晒け出した。

 

 

 

(なっ…………!?)

 

 

 

『ッ!?ーーー、ーー……』

 

 

 

突然の行為に驚くヴィクトリオンだが、その身体を見てみるとその顔がメテオと同じく、驚愕の表情に変わった。

上半身を露出させたカズマの身体……その右半分が、"どす黒く禍々しい痣"のようなものが出来ていた。

 

 

 

なんだ、あれは……!?

 

 

カズマに憑いた、見たこともない、不気味な"痣"……それを見たヴィクトリオンは言葉に現しようのない悪寒と吐き気に襲われた。

 

『ーーー……"お前も"……』

 

 

(ッ!?)

 

 

すると、ヴィクトリオンと同じく見たメテオが徐に口を開いた……始まってからずっと、聞こえなかった声を交えて。

 

("お前も"って、どういう事だ?)

 

僅かに聞こえた"お前も"と言う単語……その事にヴィクトリオンの困惑はさらに上がり、今度はメテオの方に目を向けて見る。

メテオも…カズマの身体を見て、驚愕の表情を浮かべながらも自身のパーカーの左腕の袖を捲り上げる。

 

そこには……。

 

 

 

 

カズマと同じく、"どす黒く、禍々しい痣"が彼の左腕を染め上げていた。

 

 

 

 

(ッ!!)

 

それを見たヴィクトリオンは驚きを隠せないでいた。

一体あの"痣"らしきものは何なのか、これから二人は何をし出すのか、先も何も見えないこの状況にヴィクトリオンの思考回路は爆発寸前でいた。

 

 

 

『……カズマ…やっぱり、お前も浸食始まってたのか……"破滅の因子化(エンド・ファクターか)"が…』

 

 

 

『まあ、俺達は神殺し……こうなるのは運命(さだめ)っちゃ運命(さだめ)だな……』

 

 

 

 

(……"破滅の因子化(エンド・ファクターか)"…?)

 

いきなり聞こえるようになった二人の会話にあった"破滅の因子化(エンド・ファクターか)"……それは一体どういう事なのか、今のヴィクトリオンにはわからず、ただこの状況を見守ることしか出来ない。

 

それからしばらく、また声が聞こえなくなり、二人の会話が何を話してるのかわからない状況が続いた。

 

 

 

『ーーーー………ーーー?』

 

 

 

『………ーー…』

 

 

 

すると二人は同時に手を上へ翳し、空から"何か"を召喚した。

メテオは白の、カズマは黒の"泥のような異形達"を呼び出し、それぞれが身構えた。

 

メテオは左腕を内側に振りかぶり、カズマは右手にピースサインを作りながら前へ突きだして……。

 

 

 

 

『…………ーーーーッ!!』

 

 

 

 

それぞれの戦士の覚悟と言えるポーズを取り、メテオは嵐に、カズマは漆黒の光に身を包ませ、その姿を変えた。

 

 

 

メテオは"白銀の嵐"仮面ライダーストームに

 

 

 

カズマは"漆黒の騎士団"仮面ライダーナイツに

 

 

 

 

『……ーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!』

 

 

『ーーーーーーーーーーーーッ!!』

 

 

 

 

その身をそれぞれの戦士の姿に変えた二人は同時に駆け出し、互いの拳をぶつけ合う。

同じくして、二人の背後に控えていた泥のような異形達も激しい地響きを鳴らして駆け出した。

 

 

《soldier from》

 

 

《sword from》

 

 

『ーーーー!』

 

 

『ッ!ーーー!!』

 

 

白と黒の異形達がぶつかり合う中、ストームとナイツの二人はそれぞれ形態を変え、それぞれの持つ武器を構えてぶつかり合う。

 

互いの武器と武器がぶつかり合う度に激しく火花が飛び散り、耳がつんざくるような金属音を鳴らす。

 

 

《God!》

 

《God・ON♪》

 

『ーーーーーーッ!!』

 

激しいぶつかり合いに競り勝ったストームは、地面に転がるナイツに追撃を掛けようと形態を変えて追いかけるが……。

 

 

『ッ!ーーーーッ!』

 

 

《Magunam from》

 

 

ナイツもやられるかと形態を変え、両手に持つ2丁の拳銃を寝そべった状態で構え、発砲してストームの動きを止める。

 

 

 

『ーーーーーー!』

 

《Hammer from》

 

 

今度はストームの方が地面に転がり、そこを追いかけんとナイツは形態を変え、ズッシリと重量感があるハンマーを振り上げ、ストームを叩き潰そうとするが……。

 

 

『……ーーー!』

 

 

《Victory!》

 

《Victory・ON♪》

 

 

同じくストームもやられてたまるかと言わんばかりに形態を変え、地面を転がるようにしてナイツが振り下ろしたハンマーを回避してがら空きとなった横腹に蹴りを入れて吹き飛ばす。

 

 

《Destroy from……Awakening take off》

 

《perfect destroy…………DEAE・END》

 

 

それを好機と見たストームは、再び自身の姿を変えて行く……あの"完全なる究極の破壊"へ……。

 

 

 

『…ッ!……ーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!』

 

 

 

《カテナ!DE!シバラレマース!》

 

 

 

それを見て立ち上がったナイツもまた、ストームに向かって走り出す……己の力が"完全に目覚める前の姿"に……。

 

 

『ッ!!』

 

 

ナイツとの距離が迫る中、ストームは両手を背中に回し、背中に備わってる二振りの武器を構えて駆け出す。

ナイツもまた、右手に持つ"大量の鎖に巻かれた大剣"を掲げて。

 

そこから始まる二人の激しい攻防、斬って斬られて、蹴って蹴られての互いに防御などを一切無視した攻撃の嵐。

どちらかが力尽きるまで……この永遠とも言えるかのような壮絶な戦いにずっと隠れて見ていたヴィクトリオンは静かに息を飲んでいた。

 

 

 

『……いかがかな?異世界の"魔神"よ……』

 

 

 

その時、不意に背後から声が掛かってくる。

 

ヴィクトリオンは咄嗟に振り向くと同時に身構え、背後から声を掛けてくる何者かの姿を見た。

 

 

「…………ストーム……?」

 

 

振り向いて見た先……そこにいたのは、今現在ナイツと戦っている筈のストームと瓜二つの姿をした存在。

だが、それにしては全身が"銀色"で、首にはマフラーではなく、漆黒のマントを羽織り、バッタを模した複眼の形が地獄の業火を現すかのように禍々しく、色が不気味に光る"紫"なのである。

 

「……貴方は?」

 

突如として現れたストームと酷似した存在に警戒をしつつ、問い掛けると、目の前にいる存在は真っ直ぐにヴィクトリオンを見据えつつ答えた。

 

 

 

 

《…………絶望神ゼ・オ……》

 

 

 

 

 

「ッ!?」

 

その存在……ゼ・オの名前を知り、ヴィクトリオンはより一層警戒を高めた。

 

 

 

絶望神ゼ・オ……またの名を、ダークトゥダークネス首領ゼ・オ……。

 

 

 

今現在、メテオ達と戦っている組織のトップが何故ここにいるのか。

そんな疑問を抱えながらもヴィクトリオンはいつでも"あの姿"になれるように構えた。

 

『……そう構えるでない…我は……お前と戦うつもりはない、ただ…………興味を持っただけだ』

 

「興味……だと…?」

 

地の底から鳴り響き、底冷えするような……相手に無条件の畏怖や恐怖を与えるプレッシャーを感じさせるような声で言うゼ・オに思わずヴィクトリオンは意表を突かれたような顔をした。

 

『あやつら……あの赤き勇者(天条宗谷)逸れ魔神(ヒロム)、そして我が宿敵でもあり、器でもあるストーム(メテオ・ソルヒート)業火の愚者(ブレイズ)を救う手立てを教えた貴様自身に……我は興味を持った』

 

「だから……なんだい?」

 

ゼ・オから放たれるプレッシャーに冷や汗を流しながらも彼はその強気な態度を、警戒を解くことなく見つめる。

 

『……何故、奴を……世界に害しかもたらさない……言うなれば"世界の毒"とも言える神殺しであるブレイズを助けた?何故……ブレイズと同じ存在であるストーム(メテオ)に肩入れをする?……いずれ奴等は…奴等自身の意思関係なく、貴様らを……世界を滅ぼすというのに……』

 

不思議そうに顎に手を当てながらそう問いかけるゼ・オ、するとヴィクトリオンは構えを解き、真っ直ぐにゼ・オを見つめ出した。

 

「…………救いたいからだよ」

 

『………ほう?』

 

「僕は……どんなに強敵であっても…どんなに外道に陥った敵でも……少しでも救える可能性があるなら……僕は絶対に救いの手を差し伸べる」

 

『……………』

 

「そうでないと………救う事が出来ないから、"彼女"を……」

 

そう言って自身の手を見つめるヴィクトリオン。

ゼ・オはずっと手を顎に当てたまま、少し考える素振りをした後、ヴィクトリオンを見つめた。

 

 

 

 

 

『"彼女"………それは"うずめ"の事だな?』

 

 

 

 

「ッ!!」

 

まるで知っているかのように言うゼ・オにヴィクトリオンは顔をしかめた。

だが、次にゼ・オから放たれた言葉により、その顔は驚きに変わることになった。

 

 

 

 

 

 

『…やはり"彼女(天王星うずめ)"はどの世界においても……"特別な存在"なのだな…』

 

 

 

 

 

「……彼女を……知ってるのかい?」

 

『………知ってるも何も、あやつは嘗ての神殺し達と共に我を倒し……

 

 

 

 

 

 

 

創造の審判を"始めて乗り越えた女神"なのだからな……』

 

 

 

 

 

 

 

 

「創造の審判を……始めて乗り越えた……!?そ、それは一体どういう……!」

 

ゼ・オの言う"創造の審判を始めて乗り越えた存在がうずめ"……その事にヴィクトリオンは珍しく激しい動揺を見せ、問いかける。

 

『まあ、あくまでこちらの世界のうずめの事だがな……』

 

「そ、それって……彼女が全ての神殺しを……」

 

 

 

 

 

『ああ、"殺した"さ……"恋仲だった同時のストーム"もろ共な……』

 

 

 

 

 

「……ッ!!」

 

ゼ・オの口から告げられしその世界のうずめの行為。

だが……とゼ・オは話を続けた。

 

『まあ、正確には違うがな……同時のストームが世界から与えられし"呪い"によって、全てが敵となって他の神殺しだけでなく、様々な戦士を葬ってた時に……それを止めようとうずめが奴を殺めた時にそうなった……所謂"偶然"と言うものだ……』

 

「ぐ、偶然で……審判の"勝者"に……」

 

『……まあ、詳しい事は我にもわからぬ……その後彼女がどうなったかさえも……な』

 

淡々と告げ終えたゼ・オは、顔をヴィクトリオンから、その後ろで激しく戦い合うストームとナイツの方に向けた。

 

「……そう言えばここはなんだ?どうして彼らは戦っているんだ?」

 

『……ここは"必然的に起きる未来"……"決して抗えぬ戦い"だ…』

 

「…………ここに誘ったのは貴方が……?」

 

『ああ……いつも"毎日のように見てる"この光景を貴様と共に見ながら語り合おうと思ってな……』

 

互いに傷付け合いながらも武器を振るう事を止めない二人。

ヴィクトリオンはそんな二人に心を痛めるような顔で見つめていた。

 

「……変えられないのかい?この未来は?」

 

『……奴等は互いに決して"譲れぬもの"の為に戦っている……それを抱えてる内には……否、絶対に不可能と言った方がいいな……見よ』

 

ある方向に目を向け、彼にそう告げるゼ・オに釣られ、ヴィクトリオンもその方向に目を向けると、あるものが目に映った。

 

「………あれは……」

 

『奴等が抱えてる"譲れぬもの"……奴等がこの戦いに挑む理由も……貴様と同じだヴィクトリオン……』

 

ゼ・オとヴィクトリオンが見つめる先に映ったもの。

 

それは…………。

 

 

 

 

 

 

 

 

戦うストームとナイツを悲しい顔で見つめる"ネプテューヌ"と"マーベラスAQL"の姿であった。

 

 

 

 

 

 

「……どういう事だ」

 

『貴様がうずめを救いたいのと同じように……奴等もまた、彼女達を救う為に……例え共に苦楽を共にした仲間を"殺し"てでも、助けるべく戦っているのだ』

 

「ッ!そんなの…………」

 

『間違ってると思うか……?ならそれは……

 

 

 

 

 

奴等だけでなく、貴様自身も"否定"していると言う事になるぞ?』

 

 

 

 

 

「……え?」

 

メテオとカズマの戦いを否定する事は自身の"否定"にも繋がる……どういう事かわからず、ヴィクトリオンはゼ・オを睨んだ。

 

『貴様は救える可能性があるなら、どんな敵でも救うと言ったな……』

 

「……うん」

 

『……それは決して間違いではない』

 

「…………え?」

 

さっきは否定してきたにも関わらず、今度は肯定してくるゼ・オ。

戸惑うヴィクトリオンだが、彼は話を続ける。

 

『救える可能性があるなら救えばいい…………果たしてそんな"自己満足"が相手に通れば良いがな』

 

「"自己満足"……だと?」

 

『ああ、そうであろう?…………命を掛け、"信念"を掲げて戦うものからすれば……誠に残酷な話だ』

 

「そんなこと……!」

 

『実際の話……貴様の彼女を救う為に他の者も救いたいと言う理由も……他の者からすれば知らぬ話……知らぬ者を助ける為に命を掛けて作り上げた"信念"をへし折られる……実に残酷な話であろう?』

 

「そ、それは……」

命を奪い合う相手からすれば、自身の掲げる"信念"など知らない。

その事にヴィクトリオンは言葉を詰まらせているが……。

 

『……それでも構わぬ』

 

「え?……ど、どういう事?」

 

《己が掲げる"信念"……戦う理由など、所詮は一方的なもの………所詮、そんなものは一方的で"自己中心的な理由"として相手に押し付ける……(あたか)も、それが"正しい"と信じてな……》

 

「……それでも」

 

『救いたければ救うがいい……間違いでもなければ、正しくもないのだからな……』

 

それでも救う事を止めない、止めたくない……そう言いたがるヴィクトリオンにゼ・オはまるで肯定するかのような言葉を残し、彼に背を向けた。

 

《……もうじき、目覚めが近い……メテオ・ソルヒート(ストーム)カズマ・カスミ(ナイツ)の"真なる目覚め"がな…》

 

「…………?」

 

《…………時期が来ればわかる……その時を……しかと刮目するがいい……》

 

そう言い残し、ゼ・オはヴィクトリオンの前から消えるのであった。

 

 

「…………ゼ・オ……奴は一体……?」

 

ゼ・オがいなくなり、一人立ち尽くすヴィクトリオン。

突如として現れた彼にはあまりにも謎が多すぎた。

もう、何が何やらと頭の整理がつかず、途方に暮れていた彼はふと未だに戦いを繰り広げているストームとナイツの方に目を向けた。

 

 

『ーーーッ……!』

 

 

『ーーーーッッ……!』

 

 

よっぽど激しいダメージを負ったのか、二人は変身が解け、互いに膝を地に着けていた。

 

 

 

『………………ーーーッ!!』

 

 

『……………ーーーーーーッ!!』

 

 

すると二人は雄叫びを上げて立ち上がり、メテオは"何か"を取りだし、カズマは顔の前に両腕を交差させる。

 

 

 

 

《エスペランサ!!》

 

 

 

《knight?No!knights?No!》

 

 

 

メテオは取りだした"何か"を解錠し、その"何か"から棒のような物を出させる……するとベルトのバックル部分に"鍵穴"のようなものが出現し、それに差し込み……。

 

カズマは顔の前に交差させた両腕をゆっくりと腰辺りにまで下ろした。

 

 

 

 

 

 

《エスペランサフォーム!超・超・超・超!超絶希望!!大・降・臨!!》

 

 

 

 

《Paraden? ……yes‼》

 

 

 

 

 

 

 

メテオには白銀の光が……。

 

 

 

カズマには漆黒の光が……。

 

 

 

 

それぞれの"光"が彼らを包んだ時、ヴィクトリオンの視界は再びホワイトアウトしたのであった。

 

 

 

ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー

 

 

 

 

 

 

プラネテューヌの夜の街。

 

人賑やかに溢れる街の路地裏に一人……と、小さな"何か"の影があった。

 

「……あ、あのー……」

 

「へへ、悪いな……いきなり知らねぇ奴から連絡が来て、ここに来るようにしてな?」

 

「そ、それで……俺に渡したい物って……?」

 

一人ひとり通る気配のない夜の路地裏にてそんな会話をする二つの影。

すると小さな"何か"の方の影がフィンガースナップをし、何もない空間から"何か"を出し、一人の影に渡した。

 

「……こいつだよ」

 

「こ……これって……!?」

 

「へへ、驚いたか?こいつはセレー……始まりの女神の奴にも秘密でな……お前さんが適任だと思ってこいつを渡そうと決めたんだよ」

 

戸惑う一人の影に対し、小さな"何か"は軽く笑う。

 

小さな"何か"が一人の影に渡した物……それは"オレンジ"と"紫"の2枚のCD-ROMと似た"アイテム"と、そのCD-ROMを入れるであろう大きさをした形状のバックルが付いた"ベルト"であった。

 

「いいか、よく聞けよ?……お前には極秘になってもらう……"仮面ライダー"に」

 

「お、俺がですか!?」

 

「ああ、はっきりと言っちまえばお前はそのベルトの力の"実験台"になってもらう……上手くいけばそのままお前の物として好きに使えばいいさ」

 

「……これで俺は……"メテオ兄さん"達と同じ……仮面ライダーに…」

 

ベルトを渡され、小さな"何か"にそう言われた一人の影……青年はそのベルトを腰に当てて巻き付け、バックルのカバーを開ける。

 

 

 

《レッツ・セット!レッツ・セット!》

 

 

 

夜の路地裏に響く"待機音"……青年は早速もらった2枚のCD-ROMの内、オレンジ色のCD-ROMをバックルに入れた。

 

「………変身」

 

戸惑い、躊躇いつつも戦士の覚悟を現す"言霊"を放ち、青年はバックルのカバーをしっかりと閉じた。

 

 

 

 

《ダウンロード!イッツ……オレンジ!!》

 

 

 

 

《イ~ユメ・ミロヨ~♪》

 

 

 

 

そして変わり出す、青年の身体……夜の路地裏に似つかわしくない"オレンジの光"が、そこに照らされた。

 

 

 

「よろしく頼んだぜ?"次世代を司る(ネクスト)"仮面ライダー♪」

 

 

 

 

初めの変身が上手く行ったのを確認し、意気揚々に言う小さな"何か"……"クロワール"は青年……"ソル・ドゥミナス"にそう告げるのであった。

 

 

抗えぬ戦いと救いの代償 ~fin~




……いかがでしたかね?

久々に他作品のキャラを動かすのに大変苦労をしてしまいましたが……大丈夫かなこれ?(終わって不安になった

これから始まるコラボの前に起きた出来事……間章、どうでしたかね?

いっぱい伏線を貼って後で苦労すると思いますけど、んなこたぁどうでもいい!やりたいことを俺はやる!!(急にやけくそになる

次回はいよいよコラボへ突入!一体どうなる!?

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