超次元ゲイムネプテューヌ ~嵐の仮面ライダー~   作:ソルヒート

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大っ変!お待たせ致しましたッッッ!!(ガチ土下座!

ここしばらくリアルの仕事に追われてまともに執筆出来なかったここ最近!!
でもそれが落ち着いたのでまたのんびり更新をしようと思います!!

それでは、どうぞ!!(≧▽≦)



TIME 3 ~留まりを知らぬ悪意~

 

TIME 3 ~留まりを知らぬ悪意~

 

 

メテオの世界のゲイムギョウ界、その国の一つであるプラネテューヌの街から大きく外れた森の中にポツンっと立てられた一軒の古びた小屋。

古びてながらもそのアンティーク感を際立たせる木々達によって出来たその古小屋の窓から微かに見える小さな明かりが灯されていた。

 

『…………』

 

その小屋の中に…木で出来た椅子に座り、窓から外の風景を眺め、備え付けられた木のテーブルに手に持っていたカップをゆっくりと置く一人の女性。

 

一本一本が美しく、波をうつように後ろへと流れるように靡かせた金髪に何処か神秘的な雰囲気を纏わせる白き衣を身に纏う女性、セレーナはその透き通った水色の瞳を窓から見える風景に向け、何処か悲しげな表情を浮かべていた。

 

『遂に本格的に始まりますのね、たった一つの願いの為にすべての世界の存亡を賭けた……世界と神々が自ら滅びを目指し、選ばれてしまった五人の人間が願いを求めて命を争う戦い……"創造の審判"が…』

 

『…………ローリィ…』

 

そんな彼女の元に……セレーナと同じく美しく後ろへと流れるように靡かせる金髪を揺らし、神秘さを纏う白き衣を身に纏う……何処かベールが女神化した姿、グリーンハートと酷似した女性…。

 

"栄光の女神 グローリーハート"と呼ばれし女性……"ローリィ"が彼女の元に現れる。

 

『らしくないですわねセレーナ、貴方がそのような顔を浮かべるのは』

 

『……それもそうよ…またあの悲しみが…私達と本郷さん達仮面ライダーの手で終わらせるはずだったあの悲劇が…また繰り返されるんだもの……柄にもなく不安になるわよ…』

 

『それもそうですが、貴方が一番に不安に思っているのは……』

 

『…………ええ、神々によって選ばれてしまった神殺し…メテオとカズマ、そして巻き込まれてしまった妹の…ネプテューヌがあの惨劇に挑むことになってしまった事よ…』

 

傍まで歩み寄ったローリィに目を向けることなく、静かに不安に満ちた顔を窓の外へと向けてそう語るセレーナ。

その顔は普段から見せる……メテオ達の前に現れては謎に満ちた言葉で導く"始まりの女神"としてでも、妹である紫の女神の少女の先代に辺る"先代女神スターライトハート"としてでもない……。

 

 

 

 

ただ純粋に妹のネプテューヌの身を案じる心優しき"姉のセレーナ"としての顔だった。

 

 

 

 

そんな顔をする彼女にローリィは呆れる事もなく、咎める訳でもなく、ただ静かに外を見つめる彼女に微笑みを見せる。

 

『……私も…同じですわ』

 

『…………え?』

 

『私も…………妹であるベールがこの戦いに巻き込まれた事に申し訳ないと思っていますし、無事に生きてくれてるか、そしてその先に幸せを見出だせるか……それは私だけではありませんわ、今ここにはいない、フェイトやココロだって貴方と同じ気持ちですわよ?』

 

『ローリィ……』

 

セレーナに向けて微笑む彼女もまた、メテオ達を裏で支える"栄光の女神"としてでも、"先代女神グローリーハート"としてでもない、セレーナと同じく妹の身を案じる"姉のローリィ"としてこの戦いに不安に感じている事にセレーナは驚き、思わず彼女に顔を向ける。

 

『女神として、の使命感ではなく…ただ純粋に妹を心配する姉として私達はこうして神界を抜け出し、"世界の規律を破った愚か者(ルール違反者)"としてここにいるんではないですか、ですから……そんなに不安になさらないでくださいな』

 

『……ありがとう』

 

"女神としてではなく、ただ純粋に妹を心配する姉として自分達はここにいる"……その言葉にセレーナは微かに微笑み、ローリィもまた微笑みで返した。

 

『それに…………私は否定しませんわよ?あの"魔神"の言葉』

 

『……え?』

 

 

 

 

 

 

 

ーーー…………僕は、救うよ………例えどんな強敵であっても、その敵に少しでも救う可能性があるなら………僕は救うよ………

 

 

 

 

 

 

 

突然ローリィが呟いた言葉にセレーナは以前出会った、あの"魔神"の言葉が脳裏に過った。

 

『貴方やフェイトにココロは否定していましたけど、私はいいと思いますわ……それで少しでも彼に"選択肢"が増えるのなら』

 

『……でもそれは!』

 

『ええ、わかっておりますわよ?時に"救う"と言う"選択"が時に"残酷な結末"を与える事も……特に世界にとって"猛毒"でしかない神殺しなら尚更、でもそれはそれで悲しい事ではありませんこと?』

 

彼の語った言葉を肯定するローリィにセレーナは戸惑うが、彼女はそんなセレーナに気にする事もなく、近くに置いてあった紅茶を入れたポットに自分用のマグカップに注ぎ、ゆっくりとそれを口に入れる。

 

『世界は何時だって"矛盾"に満ちていますわ、だからこそ時には"殺す"と言う残酷な選択を選ばざるを得ない時もあります……ですが、それで本当によろしいのでしょうか?』

 

『そんな綺麗事……』

 

『ええ、綺麗事ですわ、ですがそんな綺麗事だからこそ、それを真っ直ぐに貫き通せる事が出来たら……素晴らしい事ではありませんか?』

 

『そ、そうだけども……』

 

 

 

 

ーーー覚えておけ女神、そして仮面ライダー…世界は何時だって残酷だ、誰もが"こんなはずでは"な結末を迎える…人は…神は…何時だって"過ち"を繰り返す……何度もな……

 

 

 

ーーー人はそれに気付かず、神はそんなことはあり得ないと"怠慢"を起こし、見て見ぬふりをする…恰も、自分が正しいと…間違ってはいないと…何故なら自分は神だから絶対に間違いを起こさないと…"傲慢"に満ちる……そして、どちらも"自分達が絶対"だと思って同じ失敗をする……

 

 

 

 

ーーー故に誰もが間違える……"創造"を…"破壊"を………そして…その"選択"を……

 

 

 

 

ーーーそれを我は我慢ならん……それ故にキ・オや我を生み出し……そのキ・オと我を苦しませる…人間と…神が……

 

 

 

 

ーーー忘れるな……"創造の審判"を生み出したのは……貴様達人間と…神自身であることを……

 

 

 

 

ーーー我は"絶望"がある限り……何度でも蘇り…そして強くなる事を……

 

 

 

 

ーーーそしていつの日か……我、そして"審判"が……"怠慢"なる人間と……"傲慢"たる神を…滅ぼす事を……

 

 

 

 

 

そんな彼女とのやり取りで思い出すは……嘗て自分と目の前にいる彼女を初めとする先代の四女神が1号から鎧武の仮面ライダー達と協力して…自身と彼女達の命を持って封印しようとした"絶望神"が残した言葉。

 

誰もが"こんなはずでは"な結末を迎え、それに気付かず過ちを繰り返す怠慢な人間とそれを否定して自分達こそが絶対と勘違いをする傲慢な神……奴は…"ゼ・オ"はその事に激しい怒りを感じ、この"今"を作り上げたのである。

 

その誰もが"こんなはずでは"な結末を迎えた人間と神々の"絶望"によって無理矢理にその存在を醜いものへと変貌させられた"ゼウス"こと"ゼ・オ"。

 

同じく、その人間と神々の身勝手な"希望"によって無理矢理作り出された"ヤハウェ"こと"キ・オ"。

 

彼らが感じる"痛み"は自分達、そして神界にいる神々…恐らくはすべての世界誰にも理解出来ないであろう。

 

それ故にセレーナは忘れられない、あのゼ・オが自分達、そして仮面ライダー達に向けたあの憎悪に満ちた顔が……。

 

 

 

 

ーーー身勝手な人間や神々によって生み出された分際の癖に!!奴等の怠慢や傲慢によって"審判"を生み出し、それに組み込まれてる事に気付いていない癖に!!

 

 

 

ーーーそうやって我やキ・オを………また苦しませるのか!!

 

 

 

 

『セレーナ……』

 

あれから何年、何十年も経った今でも自分達に向けられたゼ・オの顔、その言葉が忘れられず、思いにふけていた彼女にローリィが声を掛ける。

 

『……ローリィ』

 

『気持ちはわかりますわよ?いかにしてゼ・オやキ・オが生まれ、あの"審判"が誕生された事を……ですがだからって立ち止まっては駄目です、だからこそ……終わらせなくてはならないのです』

 

『……ええ、そうね…早く終わらせないとね、この惨劇を……そしてゼ・オとキ・オの苦しみを……』

 

(そして……"神殺しの嵐(メテオ)"と"傷付いた妹(ネプテューヌ)"が少しでも安らかに過ごせる世界を……)

 

ローリィに諭され、セレーナは再び目線を窓の外へと向ける。

 

『頼んだわよメテオ、貴方自身の幸せと……ネプテューヌ達の未来は…貴方の"選択"に託されているんだから……』

 

(そして"宗谷"、"ヒロム"……貴方達がメテオの"選択"を支えられる存在かどうか、この目で見定めさせてもらうわよ)

 

そうセレーナは外で戦いを繰り広げているであろうメテオと女神達、そして異世界の戦士達に思いを寄せるのであった。

 

 

ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー

 

 

 

 

 

ーーー"はぐれ魔神"……。

 

 

 

 

 

それはとある世界にて、偶然にも人に女神の力を与える力の結晶"女神メモリー"を手にし、それに適合して男の身でありながら女神の力を宿す一人の青年の異名……。

 

そんな特異適合者である青年は自身の国を持たぬながらも、その力を振るい、自身が守りたい者を守る為に戦う一人の"守護神"……。

 

 

 

 

 

「と言う訳で力を貸して!"ヒーくん"!」

 

 

 

「いや、ごめん…意味わからないんだけど"絵美"ちゃん!?」

 

 

 

 

 

 

そんな青年がいるゲイムギョウ界のプラネテューヌの教会に訪れ、彼と出会ってや否やその黒い瞳をしんけんな眼差しで向けて突然言い出す少女、"絵美"。

 

そんな絵美に戸惑う一人の青年……。

 

髪は何処か、彼女の兄であるメテオと似てる癖っ毛だが、彼よりも若干長く、赤いシャツの上に黄色いラインが走る袖が短い白いロングコートを羽織り、黒いデニムズボンを履いている。

手には指抜きのフィンガーグローブ、足には茶色いブーツを履いた服装をしている。

 

これが"はぐれ魔神"の異名を持ち、他にも"クエストハンター"と呼ばれている青年……"ヒロム"である。

 

ヒロムは突然な事を言い出す絵美に水晶のようなものが中央に浮かぶルビーの赤い瞳を向けながら戸惑う。

 

「いいからいいから!詳しい事は向こうで話すから!取り合えず着いてきて!」

 

「ちょ、絵美ちゃん!?なんか急いでいるように見えるけど、出来ればもうちょっと詳しく……」

 

「そんなもの今は省略だよ!」

 

「んなアホな!?」

 

そんな彼に容赦なく絵美は強引にその腕を掴んで引っ張って行こうとする。

ついでに密かに彼に好意を秘めてる者として自身の女性特有に付いてある柔らかい"あれ"をしっかりと当てる事を忘れずに……。

 

「いやいや!?それは困るんだけど!?俺これからクエストに行こうとしてたんだけど!?」

 

「そんなものキャンセルだよキャンセル!!」

 

「ウソダドンドコドーーーン!?」

 

いきなりやって来て引っ張り回し、自分の予定を無理矢理キャンセルさせられる事にヒロムは慌て出す。

 

だが……。

 

「っ!絵美ちゃん、危ない!!」

 

「ふみゃっ!?」

 

突然、何かを感じ取ったヒロムは絵美を抱き抱えて飛ぶように横へと転がり、絵美はいきなりの事にそれに反応出来ず、さらには自身の想いの人に抱き抱えられて猫のような驚きの悲鳴を上げる。

 

すると遅れるように、先程まで自分達がいた所に何かが飛び掛かる。

 

「………狼?」

 

「グルルルル……!」

 

ポツリと呟く絵美が見たものは、野生と思われる狼が涎を垂らしてこちらを恨めしそうに睨んでいた。

 

何故こんな所に?絵美がそう思っていると、ヒロムはまた何かを感じ取り、そちらへと顔を向ける。

 

そこには先程まで誰もいなかった筈なのにいつの間にか何者かが立っていてこちらを鼻で笑いながら見ていた。

 

「ふん……やはり報告にあった通り、ただの人間にしては実に人外染みた気配の察知、反応速度、そして判断力のようだな」

 

「………お前は?」

 

「…本来なら人間如きに名乗るのは実に不愉快だが…いいだろう、特別に名乗るとしよう……我は"改造魔人(カスタム・デビル)"の一人、"狼男爵(バロン・ウルフ)"だ」

 

いかにも相手を見下し、実に嫌そうな態度で名乗るを上げる…上下純白のスーツを着こなし、まるでおとぎ話に出てくる"狼男"のような姿をした狼の異形……"バロン・ウルフ"。

ヒロムはそんな彼の見下した態度に若干イラッとしながらも立ち上がり、同じく別の改造魔人に苦戦を強いられた経験のある絵美も立ち上がった。

 

「ヒーくん、気を付けて……こいつは普通の怪人とは違うよ」

 

「普通の怪人とは違う……?」

 

「ふふ……いかにも、我ら改造魔人はダークトゥダークネスの中でもより選りすぐられた怪人が改良に改良された……貴様達人間如きには到底足元にも及ばない、言わば"エリート"なのだからな」

 

ふふんと勝気誇った態度で言うバロン・ウルフに絵美はつまらなそうに見つめ、ヒロムは別の事を考えていた。

 

(……なんか、"デルザー軍団"みたいな感じがするなあいつ)

 

生粋の仮面ライダーを初めとする特撮、そしてアニメ、ゲーム、ラノベを好むコアなオタクであるヒロムが思う"デルザー軍団"……それは伝説の栄光の7人ライダーの一人である"仮面ライダーストロンガー"が、宿敵ブラックサタンを倒した後に現れた1度はストロンガーを苦しめるも、やって来た1号、2号、V3、ライダーマン、X、アマゾンの協力を得たストロンガーが揃った"栄光の7人ライダー"達によって敗れた選りすぐられた怪人……否、"魔人"が集う強敵達。

今自分達の目の前にそれと似た存在が現れた事に内心驚いていた。

 

「ガルルルル……!」

 

「ほう?そうか……そんなに腹を空かしているかお前達、ならば喰らえい!今お前達の目の前にいる"雑種"をな!」

 

腹を空かしたかのようにうねり声を上げる先程ヒロムと絵美に飛びかかった狼、そしていつの間にかバロン・ウルフの周りに現れた数体の狼達、それを見た彼は目の前にいる二人に向けて吐き捨てるような事を言って狼達をけしかける。

 

「んなろぉ!」

 

「そう簡単に餌にはならないよ!」

 

襲い掛かってくる狼達に対し、ヒロムは両手から二振りの白銀の刃が煌めく銃剣"ツインガンブレード"、絵美は白いバイクを模し、前輪タイヤが付いた拳銃"ゼンリンシューター"を取り出して迎撃に向かう。

 

「ふん!どらぁぁぁぁぁあああああ!!」

 

涎を垂らし、大きな口を開けて飛び掛かる一体の狼 に対し、ヒロムは片方のガンブレードを突きだしてその狼に噛ませ、力一杯に振り回して周囲の狼達を近付けないようにし、未だにガンブレードに噛み付いてる狼を振り回してる勢いを利用して振り払うようにガンブレードを振ってその狼を近くの木に投げ飛ばしてぶつける。

 

「ほらほら!危ないよ!」

 

《ゼンリン!》

 

少し離れた所で絵美はゼンリンシューターの前輪部分にあるタイヤ"ゼンリンストライカー"を回してエネルギーを溜め、右、左と左右に振って狼達を追い払うように振り回す。

 

「これ、後で動物保護団体とかに訴えられないよ……ね!」

 

「キャインッ!?」

 

「別に、群れを成して襲い掛かるのを撃退してんだ、正当防衛だ……ろ!」

 

「キャゥン!?」

 

互いに背中合わせとなり、飛び掛かる狼を次々とはね除けながらそんな冗談を互いに言う絵美とヒロムの二人。

それを見て面白くないと思ったバロン・ウルフは手にしている指揮棒を伸ばし、レイピアのような長さにして絵美に向かって走り出す。

 

「人間風情としてはなかなかのコンビネーションだな?だが個人の力としてはどうかな?」

 

「あ、やばっ!」

 

こちらに接近してる事に気付いた絵美にバロン・ウルフはレイピアを突きだすが、やられてたまるかとゼンリンストライカーでレイピアを叩き落とし、蹴りを放つが、変身してるならいざ知らず、生身の状態での彼女の蹴りはバロン・ウルフにとっては遅く見え、その足を掴んで近くの木に投げ飛ばす。

 

「がはっ!」

 

「絵美ちゃん!」

 

「余所見をするなよはぐれ魔神、戦いは始まったばかりであろう?」

 

投げ飛ばされ、木に背中を思いっきりぶつけた絵美はその痛みに肺に取り込んだ空気を一気に吐き出してしまう。

ヒロムも思わずそちらへと目を向けてしまうが、そこに容赦なくレイピアを突き出すバロン・ウルフの妨害に思わず舌打ちをして左のガンブレードの剣の腹を盾にして防ぐ。

これにより、ヒロムと絵美の二人は別々に分断されてしまった。

 

「お前……始めっからこれを狙って…!」

 

「変身していないあの小娘をこの手で葬るのは容易いからな、まずは貴様の力量を計らせてもらおうとしたまでだ」

 

「そうかい、なら…!」

 

受け止めたものの、バロン・ウルフの予想外の力に圧され気味になるヒロムだが、何かを閃いたかのように不敵に笑い、右手に"光"を宿してバロン・ウルフの顔の前に突き出す。

 

「目眩んでろ!ブラインドフラッシュ!!」

 

「むっ!?」

 

ガンブレードとレイピアの結合してる時に不意に放たれた眩い光がバロン・ウルフを襲い、さらには周囲にいた狼達もその光にやられて立ち止まる。

 

「今だ絵美ちゃん!」

 

「オーケー!ありがとヒーくん!」

 

《シグナルバイク!ライダー!マッハ!》

 

「レッツ……変身!!」

 

バロン・ウルフ達がヒロムの放った光で目が眩んでいる間、その隙を狙って指示を出すヒロムに絵美は頷き、パーカーの懐にしまってあったマッハドライバー炎を腰にセットし、シグナルマッハを取り出してドライバーのパネルにセットして戻す。

そして電子音が鳴り終わると共にライダーとしての覚悟の掛け声を上げ、彼女の体全身に白い装甲が纏い、絵美は仮面ライダーマッハへと変身を遂げる。

 

「いっくよ~?こっからマッハに撲滅してあげるんだから!」

 

《ズーット、マッハ!》

 

余裕のある言葉と共にゼンリンシューターを掲げるマッハはベルトのブーストイグナイターを叩き、高速移動へと移って周囲の狼達を攻撃しに掛かる。

 

「追跡!」

 

「キャイッ!?」

 

近くにいた狼をサッカーゴールシュートのように蹴り飛ばし…。

 

「撲滅!」

 

「クゥンッ!?」

 

さらに別の狼を軽く跳躍して両足で踏んづけ…。

 

「世界も次元もぜ・ん・ぶ!越えて!」

 

《シューター!》

 

「「「キャインッ!?」」」

 

立て続けに容赦なくゼンリンシューターで撃ち。

 

「い~ず~れ~も~……マッハ!!」

 

「ぬごあっ!?」

 

さらには先程投げ飛ばしたお返しにか、未だに目が眩んでいるバロン・ウルフに回し蹴りをお見舞いし…。

 

「仮面ライダー……マッハ♪」

 

フィニッシュに女の子らしく小首を傾げるポーズを決める。

 

「ブラボーーー!!絵美ちゃんブラボーーー!!」

 

「いや~……それほどでも!」

 

「貴様ら……ふざけるな!!」

 

それを見たヒロムは特撮好きとして嬉しかったのか、両手のガンブレードを地面に突き刺して戦いの最中にも関わらず決めポーズを取るマッハに絶賛の拍手を送る。マッハも想いの人に褒められてか、照れくさそうにするが、逆にやられたバロン・ウルフは怒りを感じ、レイピアにしていた武器を蛇のように長く伸ばし、鞭のように振るってマッハに巻き付ける。

 

「……ありゃ?」

 

「おおっと!無粋な事はやめてもらおうか狼さん!シューティングブレイド!」

 

調子に乗りすぎてか、見事に巻き付けられてしまったマッハはマヌケな声を出してしまうが、そうはさせまいとヒロムは小型の剣のエネルギー体を展開し、射出してバロン・ウルフにぶつける。

頭に血が登っていたせいか、それを受けた彼は思わずマッハを拘束していた鞭を自身の手元に戻した。

 

「せっかく人が別人とは言え、あのマッハの名乗りを生で見れて喜んでいたのにそれを邪魔するのは許せないぜ?」

 

「サンキュー、ヒーくん!ほんじゃ、こっからおふざけ無しであたしの"新兵器"のお披露目と行きましょうか!」

 

「え?"新兵器"?」

 

そう言うマッハにヒロムが驚いていると、何処からともなく、そのマッハの"新兵器"と思われる物が振ってきてマッハはそれをキャッチする。

 

《ブレイクアクセレータ!》

 

「見せてあげるよ!メテ兄とぎっちゃんお手製の新兵器、"ブレイクアクセレータ"!」

 

「おぉ!ハンマーに斧の掛け合わせ武器か!」

 

自身の存在感を示すように叫ぶ……ヒロムの言うようにハンマーの後ろに斧を取っ付けたような新武器"ブレイクアクセレータ"を掲げるマッハにヒロムは目を輝かせた。

 

「そんなふざけた見てくれ…!」

 

「ふざけてるかどうか……味わってから言ってよね!」

 

《ズーット、マッハ!》

 

ふざけてるような姿をしたマッハの武器にバロン・ウルフは怒りを募らせるが、お構いなしにブーストイグナイターを叩いて再び高速移動をするマッハ。

高速で接近し、ハンマーモードにしてるブレイクアクセレータを勢いよく振り下ろし、その頭を叩き、怯んだ所に横凪ぎに放って腹を殴り飛ばす!

 

「こっからがこれの本領発揮だよ!」

 

《コウカン・アックス!》

 

さらに逃さないとマッハはブレイクアクセレータの向きを変え、ハンマーからアックスモードへと変えて再びバロン・ウルフへと突撃する。

右斜め、左斜めと交互に袈裟斬りをしてバロン・ウルフを斬り付け、気合いの一声と共に下から上へと振り上げるようにして彼を斬り飛ばす!

 

「うぉりゃあ!!」

 

「げふぅ…!」

 

「サービスだ!受け取れ!」

 

「ギィ!?」

 

さらにヒロムからの追撃で飛び蹴りを受け、大きく仰け反る彼に好機と見たマッハはブレイクアクセレータの柄に付いてるパネルにシグナルマッハをセットする。

 

「マッハにフィニッシュ決めちゃうよ!」

 

《ヒッサツ!》

 

「これで撲め……」

 

そしてそのままブレイクアクセレータを大きく掲げ、バロン・ウルフに向かって駆け出し、必殺技体勢に入ったブレイクアクセレータを振り下ろそうとするが……。

 

 

 

 

 

 

 

 

《チョットマッテテーネ!》

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「………………は?」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

ブレイクアクセレータから告げられる電子音に思わずマッハ、ヒロム、そしてバロン・ウルフはマヌケな声を上げてしまった。

 

「ちょ、ちょいちょい絵美ちゃん!?ちょっと待っててってどういうことぉ!?」

 

「……あ、あれ?おかしいな?シグナルマッハをここにセットすれば必殺技が放てるって、事前にメテ兄やぎっちゃんから聞いたのに?」

 

「なにこの"仮面ライダーチェイサー"の"シンゴウアックス"みたいなパターン!?作ったメテオとネプギア芸術爆発させてんなおい!?」

 

聞いてた話と違うことに慌て出すマッハと、自身がよくテレビで見ていた特撮"仮面ライダードライブ"に出た三人目の"仮面ライダーチェイサー"の持つ武器"シンゴウアックス"と似たパターンに思わずそうツッコミを入れてしまう。

 

「どうすんの!?せっかくの必殺技が決まるいい流れが変わっちゃったよ!?」

 

「…うわー♪メテ兄とぎっちゃんの遊び心がこんなところで爆発してるー♪……」

 

「絵美ちゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!?」

 

「貴様ら……ふざけ過ぎだ!!」

 

ヤバイよこれどうしょう……。どうすんの!?どうしてくれんのメテオと向こうのネプギア!?とパニックに陥ってる二人にいい加減我慢の限界なのか、バロン・ウルフは鞭をレイピアを変えて突撃してくる。

 

《マダチョットマッテテーネ!》

 

「あは♪まだちょっと待っててね!だってヒーくん♪」

 

「現実逃避するな!?こっちは恥ずかしくてしようがないんだけど!?」

 

「貴様らぁぁぁぁぁああああああ!!」

 

怒り奮闘のバロン・ウルフが間近まで迫っている事と、未だに必殺技が放てない事に現実逃避を起こすマッハとパニックに陥りながらも冷静にどうするかを考えようとするヒロム。

 

「と、取り敢えずは……チェーンバインド!」

 

「ごぉう!?」

 

《アトモウスコーシー!マッテテチョダーイ♪》

 

「後もう少し待っててちょうだいだって、うけるー♪」

 

「絵美ちゃんいい加減に現実に戻ってきて!?こいつ力強くて拘束するのが辛いんだけど!?」

 

レイピアを振り下ろそうとするバロン・ウルフを止めようと、魔方陣を展開してそこからエネルギー体の鎖を出して敵を拘束する魔法"チェーンバインド"で動きをなんとか止めるヒロムだが、いかせん敵の力は強い……そんな中未だに必殺技体勢に入らないブレイクアクセレータへのショックで現実逃避をするマッハに叫び上げる。

 

《モウイッチャッテイーヨ♪》

 

「あ、もういいの?」

 

「絵美ちゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!ハリー!ハリー!」

 

「ふざけるのも大概にしろ貴様らぁぁぁぁああああ!!」

 

すると遂に必殺技体勢に入ったブレイクアクセレータ、マッハはそれに反応し、ヒロムは早く決めるように急かすも、それは虚しくバロン・ウルフはバインドを力付くで強引に解き、再びレイピアを突き出してヒロムを攻撃しようとするが……。

 

「ヒーくん、伏せて!」

 

「ッ!!」

 

「どっせぇぇぇぇええええええい!!」

 

《スーパーフルスロットル!!》

 

「む……ぉぉぉぉぉおおおおおおおお!?」

 

チャージを終え、必殺技体勢に入ったブレイクアクセレータを両手で持ち、右から左へと横へと振るったマッハの必殺技"デストラクト・ブレイクフル"により、まともに腹部へと受けたバロン・ウルフ。

マッハはブレイクアクセレータを野球のバットのように持ち変えて思いっきりスイングし、バロン・ウルフを空の彼方へと吹き飛ばしたのであった。

 

《オツカーレ!》

 

「……ふぅ、ビックリしちゃったよ、この新兵器…」

 

「いや、俺の方がめっちゃドキドキしてたし…」

 

「あはは、ごめんごめん!」

 

バロン・ウルフが遥か空へと吹き飛んで行ったのを確認し、周囲にも残った狼がいないかを確認してもう何もないと確信したマッハは変身を解いて絵美へと戻り、ヒロムは先程までの出来事にドッと疲れが来てか、その場に座り込む。

 

恐らくで倒せてはいないだろうが、なんとかバロン・ウルフを撃退することに成功した二人は安堵につこうとしたが……。

 

 

 

 

 

 

《TIME・STOP》

 

 

 

 

 

 

恐れていた"世界の停止(出来事)"が起きてしまった。

 

「……は?な、なんだ一体!?」

 

突如、風に揺れていた木や草……そして吹いていた風が"止まった"事に驚くヒロム。

この現象の事を知っていた絵美はしまった!と慌て出す。

 

「そうだった……この事忘れてた…」

 

「…何か知ってるのか絵美ちゃん?」

 

「うん……そもそもあたしがヒーくんの所に来たのも、これが理由なんだよ」

 

「この……"止まる現象"がか?」

 

そう言うヒロムに絵美は頷き、ライドマッハーを呼び出して乗り込む。

 

「一緒に来てヒーくん、あたし達と一緒にこの現象の解決に協力して!」

 

メットを被りながら頼む絵美。ヒロムは少し考える素振りをして彼女の言葉に頷いた。

 

「……わかった、連れてってくれ絵美ちゃん」

 

「……うん!」

 

ライドマッハーの後部座席に乗り込み、渡されたメットを被って言うヒロムに絵美は頷いてアクセルを吹かした。

 

 

 

ーーー目指すはメテオの世界のゲイムギョウ界。

 

 

ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー

 

 

 

メテオの世界のゲイムギョウ界…。

 

そのプラネテューヌの教会前にたどり着いた絵美とヒロムはバイクから降り、その扉を開けた。

 

「ただいまメテ兄!ヒーくんを連れてきたよ!」

 

教会内に入り、先に戻ってきているであろう兄に向けて言う絵美であったが……。

 

 

 

 

「だから言ってんだろ宗谷、イストワール!目玉焼きには"砂糖"だろ"砂糖"!!」

 

「いやいや待てよ!?普通そこは醤油とかソースだろ!?」

 

「え~?私はメテオと同じ砂糖だけどな~?」

 

「塩とかならまだわかりますけど……砂糖はいくらなんでもありえない思いますけどネプテューヌさん!?」

 

「いーや!絶対に目玉焼きには砂糖が合う!砂糖こそが王道!これ絶対!!」

 

「王道じゃなくて邪道だろ!?甘いもの好きなのは構わないけど大概にしろよ!?」

 

 

 

 

 

「「…………なにこれ?」」

入ってきた絵美とヒロムの目の前に映ったのは、"目玉焼きには何を掛けるのがいいのか?"と言う謎の議論で白熱する絵美の兄であるメテオと姉に辺るこの世界のネプテューヌ、そして絵美とヒロム、そしてメテオの親友である"天条宗谷"と宗谷の世界の"イストワール"の姿があった。

 

 

 

未だに謎に包まれる"世界の停止"と"世界の融合"。

 

三つの世界にてそれぞれ戦う戦士達は果たしてこれを解決出来るのか?

 

 

 

 

その答えはまだ誰も出すことが出来ない……。

 

 

 

 

TIME 3 ~fin~




ふぃ~~!!久々に投稿して疲れた!!

今回のお話、いかがでしたか?

次回はちょっとした新たな"闇"を出すために日常的な感じで行こうと思います!

お楽しみに!感想お待ちしています!!
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