Grand Theft Archive:Kivotos   作:火焔茸

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便利屋登場まで書けなかったので食レポ日常回となります、飯テロ注意です。
最近「シバセキ」が韓国語だととんでもねえ罵詈雑言になると知って驚愕しました。

袋麺、本当に出たりしないかなぁ…


柴関ラーメン

結局何も解決策が決まらないまま、翌日。

勝手に占拠して寝ていた———アヤネに事後承諾を貰った空き教室で、シロコに起こされた。

 

「先生、起きて。」

「"あぁ…?今日は自由登校日って言ってたじゃねえか、何か面倒でも起きたか?"」

「ううん、ホシノ先輩が連れて行きたい所があるって。」

「"…そうか、いま行く。"」

「ん、いつもの教室で待ってる。」

 

とりあえずシャツの砂を適当に払って、そのまま教室へ向かう。

ドアを開けると、いつもの4人が集まっていた。1人足りねえな…?

 

「"待たせたなホシノ、セリカはどうした?"」

「うへへへ…今回先生を呼んだのはセリカちゃんにも関係ある事なのだよ…」

「"何か企んだようなニヤケ面しやがって、面白い事でも思いついたか?"」

「うむうむ、おじさんが教えてしんぜよう…」

 

そう言ってホシノはパイプ椅子から立ち上がる。

そんで謎の腕組み仁王立ちポーズ*1を決め、こう言いだした。

 

「セリカちゃんのバイト先に突撃しちゃおう!」

「"あいつのバイト先知ってたのか?"」

「そうそう、柴関ラーメンっていうお店なんだけどねー。」

「"ラーメンか…あまり食ったことはねえが、たまには良いかもな。"」

「あそこのラーメンは美味しいよ、先生も味わうべき。」

「早速出発しましょう~!」

 

ラーメンで盛り上がる皆に連れられ、俺はアビドス市街地へ向かった。

 


 

目をギラギラさせながら早足で先行するシロコを追いかけ、なんとか柴関ラーメンに到着した。

入口をくぐる前から美味そうな匂いが漂ってきやがる。ヤクもハッパもガソリンも辞めて、回復した嗅覚に刺さる致命的な誘惑だ。

生徒たちに続いて、俺も店に入る。

 

「いらっしゃいませ、柴関ラーメンです!」

「あの~5人なんですけど☆」

「"よう、セリカ。バイトお疲れさん"」

「…なんで来たのよ!?それに先生まで!」

 

俺らを認識した途端、セリカは顔を真っ赤にして怒鳴ってくる。

 

「"別に恥じる事はねえだろ、ちゃんと仕事してんだから。"」

「なんかやりづらいのよ!」

「"…ああ、安心しろ。制服もちゃんと似合ってるぞ"」

「~~~ッ!うるさいうるさい!」

 

褒めたのに怒られちまった。

マイケル…確かに年頃の娘ってやつは良く分からねえな、今ならお前の愚痴も理解できそうだ。

なんてフザけたやりとりを続けていたら、奥から別の声が聞こえてきた。

 

「おお、アビドスのお嬢ちゃん達か。セリカちゃん、お喋りはその辺にして注文取ってくれな。」

「あっ…はーい!」

 

出てきたのは犬系の住民、モフモフの見た目と和風なジャケットが特徴的だな。

その見た目に誤魔化されそうになるが、片目に刃物傷があるのを見るに引退したアウトローか…?

 

「そっちの人は初めて見るな、お嬢ちゃんたちの知り合いかい?」

「"ああ…連邦捜査部シャーレ顧問、トレバー・フィリップスだ。今はアビドスの要請で協力してる。"」

「ほう、お前さんが最近噂の先生かい。俺は店主の柴ってモンだ、皆からは大将って呼ばれてるが。」

「"ああ、よろしく頼む。"」

 

それから席順で軽く一悶着あったり*2、メニュー見ても何が出てくるのか分からずに説明を貰ったり*3したが、とりあえずセリカに無事注文を取ってもらった。

厨房から満腹中枢を殴りつけてくる匂いに耐えながら待つこと数分、運ばれて来たのは何とも美味そうな一品だった。

完璧な半熟感を湛えたボイルドエッグと、醤油ダレ(ソイソース)の染みたチャーシュー(厚切りの肉)からは大将の丁寧な仕事が伺える。

重量感のある太めの(ヌードル)にトンコツ・ショウユとかいうスープが絡んで、頂上に佇むネギが彩りを添えていた。

 

「"なぁ大将、コレ本当に600円(6ドル)以下で合ってるか?本当は1000円ぐらいする高級品じゃねえのか?"」

「はっはっは、お上手だな先生。だが褒めるのは食ってからでも遅くないぜ?」

「"それもそうだな…"」

 

箸を手に取り、麺を掴む。

そして落とす。

 

「"どうやってコレで食えと…"」

「フォークもあるぜ、持ってこようか?」

「"あぁ、悪いな大将…コイツだけはどうにも慣れねえ。"」

「まぁ先生に限らず、箸の文化が無い地域から来る人はそんなモンさ。コレばっかりは練習あるのみだなぁ。」

 

今回はともかく、先生として箸ぐらいは覚えねえとカッコ付かねえな。

後で練習しとこう…今度中華料理でも頼むか。*4

 

「ほい、先生。持って来たぜ」

「"ありがとう、さてお味は………何だこれメチャクチャうめえな!?"」

 

一口啜った瞬間、スープの濃厚な旨さが味覚を刺激してくる。

モチモチの麺や口内でとろける卵も良い。

だが何より、チャーシューだ。コイツが俺の好みすぎる。

 

「美味そうに食うねぇ…作った甲斐があるってもんだ。」

「"ああ…コイツを食うためだけに、砂漠のど真ん中まで来る価値がある。"」

「そうかい…そこまで気に入ってもらえるとはな!」

「"上に乗ってるチャーシューも気に入った、コレだけでも料理として欲しいぐらいだ。"」

「チャーシューがお好みかい、それなら叉焼丼もメニューにあるぜ。あとは持ち帰り用の丸ごと叉焼とか…」

「"それもくれ!"」

「おおう、食いつきがいいね…どっちだい?」

「"両方だ!"」

「よーし分かった、少し待ってな!」

 

あまりにも魅力的な提案に、思考より先に口が注文してやがった。

こんなに上手い料理があるとはな…アビドス来て良かった。

*1
ラーメン屋の写真によくあるアレである

*2
トレバーの隣にはシロコが座った

*3
先生はラーメンに馴染みが無かったそうです

*4
Tはアメリカ人なので紙バケツで届くデリバリーを想像してます




まずこんな報告から入って申し訳ないんですが…
とうとう書き溜めが切れました、恐らくこれ以降の更新ペースが落ちると思います。
どうか気長にお待ちいただけると幸いです。

読者の皆様、いつもお読みいただきありがとうございます。
UA・お気に入り・感想・評価 等も励みになっております。
感想を書くのが苦手って方も居るとは思いますが、評価だけでもドシドシ頂けると嬉しいです。

あと「ここすき」してもらえると、どういう言い回し・描写が刺さったのか可視化できるので個人的には執筆の参考になります。

今後とも拙作をよろしくお願いいたします。
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