ガンダムSEED 〜守るための戦い〜   作:てこの原理こそ最強

1 / 72

SEED新作映画、テレビシリーズをリアタイで観ていた自分としては待ち望んでいたものであり大変嬉しく思います





SEED編
第一話


 

響くのは爆発音や銃声。巨大人型機動兵器<モビルスーツ>が建物やトレーラーを破壊していく

 

そしてその戦場に横たわっている灰色のモビルスーツが5体。それを守ろうとする部隊と奪取しようとする部隊が激しい戦闘を続けているが、時間が経つごとに守りの部隊の人数がどんどんと減っていく

 

そんな戦場から少し離れたとある倉庫。ここだけなぜか戦戦いの火は届いておらず綺麗な状態で残っていた。その倉庫内には外にあるモビルスーツと同じような機体が1機と、それを上の階から見下ろすように少年が1人立っていた

 

「さ〜て。みんなまとめて助けに行くとしますか」

 

少年は目の前の機体に飛び降りコックピットに入り機動スイッチを入れる。内部の画面など全てに電源が入り、機体のツインアイがオレンジ色に光を灯す

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

C.E.(コズミック・イラ)70。世界は国際連合に代わって新しく設立された<地球連合>と遺伝子操作によって生まれた肉体的にも知能的にも優れた人類であるコーディネイター達が住処を求めて飛び出した宇宙で発足した<プラント>による緊張状態が続いていた...

 

しかしこの年の2.14。後に<血のバレンタイン>と呼ばれる悲劇が起こる。戦闘激化の中地球連合軍はプラントにあるコロニー、<ユニウス・セブン>に核攻撃を遂行したのだ。これでのべ24万もの罪なき者が亡き者となった。この出来事によりプラント側は本格的に武力行使へと発展した...

 

戦局は疲弊したまま経つこと11ヶ月...その戦火は遂にここ、中立コロニーの<ヘリオポリス>まで届いてしまったのだった...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アス、ラン...?」

 

「ッ!?キラ...?」

 

平和だった。今日のヘリオポリスもいつもと変わらない日が続く。誰もそんなことは考えずともまさか周りがこんな瓦礫だらけの悲惨なものになるとは誰が考えただろうか...

 

そしてそんな戦火の中、神は無惨な運命を立場の違う少年2人に与えたのだった...

 

 

 

キラ・ヤマトとアスラン・ザラ

 

 

 

片やただの学生。片やプラントの軍組織<ZAFT(ザフト)>に所属しているれっきとした軍人。しかしこの2人はお互いにお互いのことを知っていた。そう、それはもう小さな頃から...

 

「クッ!」

 

銃の弾が切れナイフを構え襲い掛かったアスランがキラに気づく。そして疑った。なぜキラがこんなところにいるのかと...硬直したアスランへ向けてキラの側で肩を負傷し倒れている女軍人が銃を発砲。アスランはバックステップしながら回避した

 

「ウッ...!入って!」

 

「え...?」

 

「いいから!」

 

「うわぁっ!!」

 

アスランが下がったのを確認した女軍人はキラをモビルスーツのコックピットに落とし入れ自分も続いて入った

 

「動かすだけなら私でも...!シートの後ろに!」

 

「は、はい!」

 

(アスラン...いや、でも......)

 

女軍人はシートに座り機体を起動させる

 

「ガン、ダム...?」

 

キラはたまたま目に入ったモニターに表示されたOSの頭文字のローマ字読みを口ずさんだ

 

なんとかバーニアを吹かし爆炎の中から脱出したその機体。しかし残念なことに隣にあった機体はアスランに奪取されてしまった

 

「あ!サイ!トール!カズイ!」

 

爆炎を抜けた先にザフトの量産型モビルスーツ<ジン>がおり、そして未だ避難用シェルターに入れず逃げ遅れいている民間人の中にキラの友達も確認できた。しかし敵はそんなことお構いなしに撃ってくる

 

「うわーっ!」

 

「下がってなさい!死にたいの!?」

 

「す、すみません!」

 

友達を発見したキラが前のめりに出てきてしまい女軍人の視界を遮ってしまう。そのためか正面からサーベルを振り翳しながら近づいてくるジンに対して反応が遅れてしまった

 

「クッ!」

 

女軍人はとあるスイッチを押した。すると機体の灰色のボディに色がついた。それだけでなくジンが振り抜いたサーベルをシールドもなしに腕だけで防いでしまったのだ

 

「ッ!?このモビルスーツ...」

 

<フェイズシフト装甲>。実剣や実弾の攻撃を無力化する技術を組み込んでいる装甲。聞こえは強そうだが電力の消耗が激しいのと現在普及しつつあるビーム兵器は有力なので最強ではない。しかし厄介なのもまた事実であった

 

友軍のミサイルなどが敵を狙うも全て無力化。そしてアスランが乗ったで機体もフェイズシフト装甲を展開して離脱されてしまった

 

しかしこれで戦闘が終わるわけでもなく残ったジンが再度攻撃を仕掛けてくる。女軍人はバルカンで反撃を試みるも当たらず何度も攻撃を受けてしまう

 

「うわーっ!!!」

 

いくら装甲が厚かろうとパイロットの差が歴然。敵はさらにコックピットへの攻撃に出てきた。しかしなんとこれを咄嗟に回避、しかもタックルで押し退かせるたのだった。驚くべきことにこの操縦をしたのは女軍人ではなく、キラだった

 

「まだ友達がいるんだ!こんなものに乗っているならなんとかしてくださいよ!」

 

自分の友達が逃げ遅れているのを見て焦り思わず手が出てしまったキラ。さらに女軍人に対して苦言を上げる

 

「ッ!?なんだこれ...!無茶苦茶だ!こんなOSでこれだけの機体を動かそうなんて!」

 

「まだ全部終わっていないのよ!仕方ないでしょ!」

 

言い争っている暇などない。敵は既に体制を立て直し攻撃に転じようとしていた

 

「退いてください!」

 

「え...?」

 

「早く!」

 

女軍人は声を荒げるキラに圧倒されシートから退く。代わりにシートについたキラはすぐさまキーボードを叩いた

 

「ッ!(この子...)」

 

それはついぞ常人にはあり得ないほどの速さのタイピングをしているキラに対して女軍人とある疑念を抱いた

 

「クソッ!」

 

キラが()()()()O()S()()()()()()()という一般的なナチュラルからは遥かに逸脱したことをやっている中、敵は終わるまで待ってくれるはずもなく再びサーベルが振り翳し向かってくる。しかしキラはこれに対してバルカンを全弾当てバランスを崩したところへ頭部にパンチを食らわせた。これまた常人離れしていることをやってのけている

 

「武器は!?これだけか!!」

 

敵はサーベルでの攻撃を諦め実弾を撃ってくる。キラも対抗すべく武器の有無を調べるが腰部両脇にあるホルダーに内蔵されている戦闘ナイフのみで、それを両手にとり敵の砲撃を掻い潜りながら接近する

 

「こんなところで!止めろー!!!」

 

そのナイフをジンの首部へ突き刺すと火花を散らしながら敵は動かなくなった

 

「ッ!マズい!ジンから離れて!」

 

「え...」

 

行動不能となったジンからパイロットが離脱したのを確認した女軍人はすぐさま離れるようキラに伝えるも間に合わずジンの自爆をもろに受けてしまった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヘリオポリス外宇宙区域。ここでも戦闘は行われており、そこにはザフトの戦艦の姿もあった。そしてこの戦艦にいるのが今回の作戦指揮を行い、部隊長でもあるラウ・ル・クルーゼであった

 

「オロールが大破!?こんな戦闘でか!」

 

「どうやら一匹、うるさい蝿が飛んでいるようだな」

 

「ミゲル・アイマンからのレーザービーコンを受信。エマージェンシーです!」

 

「さらにミゲルが機体を失うほどとは。最後の1機、そのままにしておけんな」

 

クルーゼは指揮官であるにもかかわらず出撃するためにモビルスーツデッキへ向かった。そしてジンとは違うザフトのモビルスーツ<シグー>に乗って出撃した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「この感じ...まさか!!」

 

『私がお前を感じるように、お前も私を感じるのか。ムウ・ラ・フラガ』

 

宇宙空間にてジン2機と戦闘をしていたモビルアーマー、メビウス・ゼロのパイロット、ムウ・ラ・フラガは以前よりこのラウ・ル・クルーゼの存在に敏感であった。この2人になにかがあるのか...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ウグッ...!」

 

ジンの自爆によりコックピット内で気を失っていた女軍人、マリュー・ラミアスは痛みにより目を覚ました

 

「あ、起きました?キラ!」

 

「グッ!」

 

マリューは上体を起こそうとするもまた体に激痛が走る

 

「まだ起きない方がいいですよ。すみませんでした、なんか色々やっちゃって...」

 

「お水飲みます?」

 

「え、えぇ...」

 

水を差し出すミリアリア・ハウ。キラの通っていたカレッジで友達のトール・ケーニヒの彼女になる。キラがマリューに手を貸し上体を起こさせミリアリアが水を渡す

 

「すっげー!このガンダムってやつ!」

 

「もう動かないのか!?」

 

「おい!降りてこいって!」

 

「なんで灰色になったんだ?」

 

「メインバッテリーが切れたんだとさ」

 

「その機体から離れなさい!」

 

コックピットに入っているトール、機体に触って疑問を浮かべるカズイ・バスカーク。そんな2人を注意するサイ・アーガイル。3人ともキラの友達である。そんな3人にマリューは大声で注意し拳銃を向けた

 

「やめてください!気絶していたあなたを運ぶのを手伝ってくれたのは彼らなんですよ!?」

 

「助けてもらったことは感謝します。しかしあれは軍の重要機密。民間人が無闇に触れていいものではないの...」

 

マリューはキラにもその銃口を向ける

 

「全員こっちへ!軍事機密に触れてしまったあなた達をこのまま解散させるわけにはいきません。あなた達は然るべきところと連絡が取れるまで私と行動を共にしてもらいます」

 

「は!?」

 

「なんだそりゃ!冗談じゃないぜ!」

 

「僕達はヘリオポリスの民間人ですよ!軍とかそういうものとは関係もない中立の人間なんですよ!」

 

「てかなんで中立のコロニーに()()()がいたんだよ!それこそおかしいじゃねぇか!」

 

「黙りなさい!」

 

ごちゃごちゃ言うトール達を黙らせるべくマリューは空へ発砲する

 

「何も知らない子供が...中立だから関係ないと言っていれば今でも無関係でいられる。まさかそんなことを本気で思ってるつもり...?現にあなた達は地球連合の機密に触れてしまった。それが現実です!」

 

「そんな横暴な...」

 

「横暴でもなんでも今は戦争をしているんです!地球軍とプラント。ナチュラルとコーディネイター...あなた達が知らない外の世界ではね」

 

すると頭上上空で突如爆発が起こった。その中からは外で戦闘していたはずのシグーとメビウス・ゼロが現れる

 

「モビルスーツ!?まずい!このままでは!」

 

マリューはすぐさま状況を理解する。こちらの機体は現在フェイズシフトをダウンさせている。動かせる自分もキラも今はここにいて、いざ乗れたとしても交換バッテリーがない。絶体絶命だった

 

 

 

 

 

「目標確認」

 

 

 

 

 

シグーがメビウス・ゼロの砲撃を切り抜け銃口をキラが動かしていた機体<ストライク>に向けた瞬間、手付かずで綺麗な状態で残っていた倉庫から2本のビーム射撃がその銃を破壊した。そして倉庫の爆発と共に姿を現したのはストライクに酷似したシルエットをした機体だった

 

「わかってはいたが初戦闘がラウ・ル・クルーゼとは...大丈夫。俺ならやれる。レオ・シュヴァルグラン、ストライクノワール出撃()る!」

 

黒いガンダム、<ストライクノワール>が爆風の中より敵目がけて飛翔した

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。