ガンダムSEED 〜守るための戦い〜   作:てこの原理こそ最強

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第十二話

 

 

「大尉は先に帰還してください」

 

『ひよっこ共が頑張ってるのに先に還るなんてできないでしょ!』

 

「頑固者ですね」

 

『言ってろ!』

 

レオとムウは帰還指示があったにもかかわらずできる限り敵の戦力を落とすために動き出した

 

『おりゃー!!』

 

レオがジン2機の近くすれすれを通過。ジンは通過したレオを狙ったがレオの後からムウがガンバレルを展開しレオに照準を向けているジン2機へ砲撃

 

『おっしゃー!』

 

「まだですよ」

 

砲撃が当たりジンの機体で爆発が起こるも撃破には至らず。気づいたレオが反転、被弾しているジン2機の頭部、両腕を撃ち抜く

 

「次行きますよフラガ大尉」

 

『先輩に命令するんじゃないよ!』

 

「ッ!クソッ!」

 

レオは忘れじとバスター、ブリッツへの牽制をしようとする。しかし2機は方向転換。真っ直ぐアークエンジェルの方を目指したのがレオにはわかった。おそらくアークエンジェルが降下に動いたことを敵も察したのだろうとレオは考えた

 

「フラガ大尉。限界点が近いです。戻ってください」

 

『チッ!ここまでか...!』

 

「俺が先行します。アークエンジェルまでの道を作りますので帰還を」

 

『俺が引っ張られる側とは情けないねぇ』

 

「適材適所ですよ。行きます!」

 

レオとムウはアークエンジェルへの帰還を目指す。しかしそこはこの戦場の中でも特に戦火の激しい場所と化していた

 

『レオ!限界点まで残り7分!』

 

「了解。今そっちに向かってる」

 

『急いで!』

 

「わかってるっての!」

 

レオはメビウスを撃破してそのまま近づいてくるジンに対してアンカーランチャーを飛ばし拘束。ノワール自身を回転させ背後から迫るもう1機のジンに投げつけた

 

『ローラシア級接近!』

 

『なんだと!?クソッ!やれるか坊主!』

 

「承知」

 

大気圏突入限界が近いというのに敵艦がメネラオスに接近。それを見たムウはレオに指示。2人はメネラオスに迫る敵艦底部から攻撃をしかけた

 

『しつこいんだよ!』

 

「言っても聞こえないですよ」

 

『知っとるわ!』

 

ムウはガンバレルを展開。敵艦のエンジンに向けて一斉射撃を繰り出す。しかし敵艦も弾幕を張ったためガンバレルのうち1つが破壊されてしまった

 

『行けるかレオ!』

 

「了解」

 

レオは敵艦底部の底部のバルカン砲をすべて無力化。その推力のまま敵艦上部へ身を乗り出し敵艦主砲を2連装レールガンで破壊し離脱した

 

しかしローラシア級は副砲やミサイルなどを駆使しなおもメネラオスに接近する

 

『アークエンジェル降下シークエンス、フェイズスリー突入!限界点まで2分を切ります!』

 

『フラガ大尉!レオ!』

 

「わかった」

 

『限界か!クソッ!』

 

「大尉先に」

 

『おいレオ!』

 

レオは再び敵ローラシア級に接近。迎撃を躱しながらブリッジ近くまで近づく

 

「...」

 

そしてレオはブリッジに向かってシャークアンカーを投げつけ破壊した

 

「ノワールよりメネラオス。こちら敵艦の無力化に成功。なお大気圏突入限界点が迫っている。すぐ離脱されたし」

 

『レオ・シュヴァルグランくん。君かね...』

 

「はい」

 

『なぜ...』

 

「あなたの言う意思ができたんですよ。俺にも、キラにも」

 

『ううむ...』

 

「あなたの想いはラミアス艦長達が引き継ぐでしょう。しかしあなた自身ここで倒れてはならない存在です」

 

『...。すまん!』

 

レオは伝えることだけ伝えメネラオスから離脱。メネラオス自体も大気圏から離脱すべくスラスターを最大にまで入れた

 

『レオ!キラが!』

 

「ッ!?」

 

『キラ!キラ!戻って!』

 

ミリアリアとの通信の奥でフレイが必死にキラのことを呼んでいるのが聞こえた

 

「フラガ大尉は?」

 

『さっき着艦したわ!レオも早く!』

 

「わかってる。だが、キラが先だ!」

 

『えっ!?ちょっとレオ!』

 

ミリアリアの静止も聞かずレオは未だ戦闘を続けているストライクとデュエルの元へ向かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『キラ!キラ!』

 

「クソッ!」

 

先ほどからフレイが何度も呼んでくれていることはわかっている。しかし目の前の敵、デュエルが離脱を許してくれないのだ

 

「こいつー!」

 

既に大気圏突入限界点に近づいているというのにデュエルは変わらず殺意むき出しで斬りつけてくる

 

「お前なんかに!!」

 

デュエルのレールガンとビームライフルの連続攻撃をシールドで防ぎながら接近。そのままシールドをデュエルにぶつけ吹き飛ばした

 

「うぉぉぉ!!!」

 

地球の重力に引っ張られ体制が崩れたデュエルにキラはさらに蹴りを入れる

 

「これで...」

 

デュエルとの距離は開いた。これで離脱しようとするキラの目の前にビームライフルを構えるデュエルの姿。しかしその姿はさらに目の前に現れたメネラオスのシャトルによって視界から消えた

 

「ッ!メネラオスのシャトル!」

 

メネラオスのシャトルが通過した後にデュエルは射撃を再開。しかし何射かした後、その銃口は降下しているシャトルに向けられた

 

「まさか!やめろー!!!」

 

キラはデュエルが何をしようとしているか瞬時に理解。ブースターを最大にしてシャトルに手を伸ばす。しかし機体とビーム、どちらが早いかなど誰でもわかる。そして次の瞬間、キラは目を見開いた

 

『やらせはせん!』

 

「はっ!」

 

シャトルに当たる前に何かにあたり爆散した。それはこちらに接近してくるレオが投げたビームライフルだった

 

「レオくん!」

 

『大丈夫か!?』

 

レオは迫ってくるそのスピードのままデュエルと接触。そして超至近距離から2連装レールガンをデュエルの懐にお見舞いしデュエルはその衝撃で地球に落ちていった

 

『戻るぞキラ!』

 

「うん!」

 

レオとキラは急いでアークエンジェルに戻ろうとブースターを最大にまで入れる。しかし地球の重力のせいかなかなか前に進まない

 

「このままじゃ!」

 

『キラ!レオ!』

 

『...』

 

通信でミリアリアが必死に呼んでいる。フレイなんか既に声が掠れているようだ

 

『キラ。みんなのこと頼むな』

 

「え...」

 

『ミリアリア。達者でな』

 

『え...』

 

レオはアンカーランチャー4本をストライクに巻き付ける。そして最大まで伸ばし機体を回転させる

 

「レオくん!何を!」

 

『ちゃんと操縦桿握っとけ!』

 

回転の速度を上げまるでハンマー投げの要領でストライクをアークエンジェルの方向へ投げ飛ばした

 

「うわぁぁぁぁ!!!!」

 

キラはノワールに投げられたその勢いのまま地球に吸い込まれていった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

先ほどの光景は当然アークエンジェルでも確認していた

 

「ストライク、艦の上部に!これなら!」

 

「でもノワールが!」

 

「レオ!レオ!!」

 

ミリアリアが何度もレオを呼び続けているが応答がない

 

「アークエンジェルとノワール、突入角に差異!このままでは効果地点が大幅にずれます!」

 

「応答してレオ!戻って!」

 

「無理だ!ノワールの推力ではもう...!」

 

「じゃあ見殺しにしろって言うんですか!?ここまで守ってくれたのはレオじゃないんですか!?」

 

「ッ!」

 

ナタルの言葉に大粒の涙を流しながら反論するミリアリア。その言葉にマリューは心に痛みが走った

 

「艦を寄せて!アークエンジェルのスラスターならまだ!」

 

「しかし!それでは降下地点が!」

 

「ノワールを!レオくんを見捨てることなんてできないわ!早く!」

 

「わかりましたよ!」

 

「キラ!艦を寄せるから着艦急いで!」

 

「ッ!」

 

マリューはここではっとする。まだストライクは着艦前だった。これでアークエンジェルだけ移動すれば今度はストライクと離れることに。ノワールのことで頭がいっぱいになっていたマリューはフレイに助けられる形となった

 

「ストライク着艦しました!」

 

「ノイマン少尉!」

 

「やってますよ!」

 

ストライク着艦と同時にアークエンジェルはスラスターを点火。ノワールの下部に位置づくように移動する

 

「ッ!艦長!」

 

「どうしたの!?」

 

「ノワールが動きません!」

 

「なんですって!?」

 

ミリアリアの報告でラミアスは画面に映し出されるノワールを確認。普通であればさきほどのキラのようにスラスターで調整して着艦しようとするはず。しかし現在のノワールはアークエンジェルに背を向けた状態でただ落下しているだけのように見えた

 

「まさかパイロットが!?」

 

「心肺機能は正常とは言えませんが機能しています!もしかしたら意識を失っているかもしれません!」

 

「レオ!レオ!!聞こえないの!?」

 

ミリアリアが何度も声をかけるもレオからの返答はなかった

 

「ストライクに繋いで!」

 

「はい!」

 

「キラくん聞こえる!?」

 

『艦長!レオくんは!?』

 

「機体の中で意識を失っている可能性があります!」

 

『なんですって!?』

 

「大気圏突入までこの速度を維持しなければなりません。なので途中、彼を受け取てほしいの!」

 

『ッ!わかりました!やります!』

 

「頼んだわ」

 

戦闘中に大気圏突入を実行するという前代未聞のことをやっているアークエンジェル。そんな中度重なる問題。果たして彼女らが行きつくのは...

 

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