防御魔法はオーバースペックくらいがちょうどいい!!   作:あめざり

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キャラデザ描きました。
投稿後ちょっと経ったらあらすじのとこに追加されると思います。
絵は下手なのでご了承……


其処には無名がもう1人

今更ながら、今回の旅の目的をまとめよう。

まずは魔法の収集、魔導書を集めるのも良し、他人が使っているものを猿真似するのも良しだ。

だが一番の目的は一級魔法使い試験だ。私の実力がどの程度なのかも測れるし、何より魅力的なのは『特権』だ。と言っても、魔法を教えてもらいたいわけではない。あの伝説的な大魔法使いゼーリエに会えるのだ、一生に一度は会ってみたいし、それこそシュエルブルムの耐久実験にでも付き合って貰いたい。あとサイン欲しい。

 

 

と言う日記を書いたのを思い出した。

日記帳をパラパラとめくりながら考える……

 

(そう言えば何年くらい経ったっけ……?)

 

今私は書かれている内容をガン無視して洞窟内で焼肉しているのだ。そう言えばここ最近ずっとこんな生活している気がする。経験上、こう言う時はだいたい10年くらい経っている。つまり一級試験は3回程度終わっているわけだ。

私にも分かる、そろそろやばい。

一級試験の会場は魔法都市オイサースト……ここから行こうとすると北側諸国を確実に通るし、今出発するとちょうど超極寒の冬に当たってしまう。だけど思い立ったこのタイミングで出発しないと何十年後になるのか分からないし……よし、行くか。

 

だけどその前に、少しだけ友人の所へ会いに行こうかな……

 

 

 

海岸沿いにそびえ立つ廃墟、そこに彼女は居る。

数十?もしくは数百年前にこの付近で出会った小さなツノの生えた魔族……

 

「久しぶりだね、ソリテール」

「元気そうで何よりだわ、久しぶり」

 

私の友人で、無名の大魔族だ。

 

そこから少し歩き、中にある小部屋に案内される。

 

「感動の再会な訳だし、まずは『お話』しましょう?」

「やだよ、私死ぬじゃん」

「……人をそんな化け物みたいに言わないでちょうだい」

「相変わらず面白いジョークだね。『人じゃない』でしょ?私達は」

 

ソリテールは少し微笑んだ後、ティーカップを手に取り、紅茶を一口だけ飲んだ。アルプトラは平然としているが、その笑顔は常人が見れば恐怖で身が震える様な狩人の笑顔。こんな顔で『お話ししましょう』なんて言い寄ってくるのだ……絶望以外の何者でも無いだろう。

 

「それで?何か用があって来たのかしら?」

「いや、しばらくこの辺りを離れるつもりだからさ。お別れの挨拶でもしようと思って」

「あら、寂しくなるわね」

 

全く……ソリテールは相変わらず"人間の様な言葉遣い"が上手いな。

額のツノさえなければ人間と間違えてしまいそうだ。……いや、こんな魔力量の人間なんて存在しないか。もっと大きな括りで言うなら1人……会った事はあるのだが

 

「そう言えば最近、あの勇者ヒンメルが死んだらしいわよ。老衰でね。アルプトラは引きこもりだし知らないでしょう?」

「そうなんだ……一回会ってみたかったな。あと会話の途中で煽るの辞めてよ。私は研究者なだけだから!!これは意義ある引きこもりだから!!」

「どうせ毎日昼まですやすや寝てるんでしょう?それでも本当に"意義ある"なの?」

「うう……痛いとこついてくるなぁ」

 

ソリテールとは以前同棲してた時期があるのだが、彼女はその時の話を急に持ち出して煽り散らかしてくる事が多い。どう足掻いても口では勝てないので、そうなったら無様に言い訳するしか無い。自己肯定感が急降下していくので是非ともやめて欲しいところだ。

 

そこからも私達は雑談を続ける。

『今までで一番美味しかった人間の名前』とか『勇者パーティーはどうやって魔王様を倒したのか』とか『ソリテールが雪山で遭難した時の話』とか『私が研究所の地下室で生き埋めにされた時の話』とか……

久しぶりに話して分かったが、やっぱり私とソリテールは気が合う。ここまで人間の心理を理解している面白い魔族はそうそう居ない。

 

「……話す事ももう特に無いし、今日はここら辺で終わろっか」

「そうね。今日はうちに泊まってくの?」

「うん、明日早く出たいから朝7時くらいに起こして〜」

 

翌日、目を覚ますと私は草原のど真ん中に居た。

カバンに入って居た起き書きを見ると

『7時から10分毎にビンタしたけど起きなかったので草原に放置しておきます。昼は草でも食べておいて下さい』

と書いてあった。

一級試験受かったら『指定の時間に起きれる魔法』貰おうかな……

 

 

 

 




クソ短い上に雑でごめん
次回からは断頭台のアウラ編に進みます
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