私は四歳になったある日、引っ越し先の住所に海鳴市という文字を見て不意に思った。
あ、ここリリカルなのはの世界だ、と。
そうと決まれば話は早い。
早速なのはを探して会いにいってみる事にした。
インターネットで翠屋を検索。
家から徒歩五分でした。
母にねだって早速行ってみると、桃子が居た。
凄い美人だ。食べちゃいたいくらい。
「あら、あなた香澄じゃない。もう着いたの」
「えぇ、桃子。久しぶりね! 一通り荷解きは落ち着いたかしら。なんか娘がここに来たいって言ってね~」
なんと、母は桃子と小学校、中学校、高校で同級生、しかも親友とすら呼べる仲だったらしい。
私が何か言い出さなくても、どっちにしろ翠屋には来る予定だったらしい。
これは幸先良いスタート、明日にでも早速なのはに合わせて貰えることになった。
どうやら私となのはとは同い年らしい。よかった。
翌日。
今日は桃子がなのはを翠屋まで連れて来てくれるとのこと。そこから私がお持ち帰r……じゃなくて、家で一緒に遊ぶ事になっている。
早速母と翠屋に行くと……天使がいた。
くりくりとした目、スッと通った鼻筋、年齢相応にぽちょっとした頬っぺた。
何この子凄く可愛い。こんなに愛らしい生物がこの世にいたのか……
ボーッとしながらなのはの顔をジッとみていたら不安そうにキレイな柳眉を垂らした。
「あの、はじめまして。たかまちなのは、よんさいなの。よろしくおねがいします」
あら、じっと見つめ過ぎてなのはを不安にさせてしまったようだ。
「初めまして、黒井百合です。同じく四歳だよ。よろしくね、なのは!」
「うん、よろしくなの! ゆりちゃん!」
「じゃあ私たち、これから友達ね!」
「ともだち?」
「名前を呼び合ったら友達なんだよ!」
「ともだち……うん! わたしたちともだちなの!」
私と友達になって、なのはが凄く嬉しそうにニコニコしている。可愛い。こんなに喜んで貰えるなんて嬉しい。
大人たちも微笑ましげにしている。ていうか、母も桃子もデレデレだ。
◇◆◇◆◇
そんなこんなで私となのはが友達になってからは毎日の様に家に遊びに来るようになった。
平日は一緒の幼稚園に通って、そのまま家に遊びに来るのだ。翠屋の定休日には高町家にお邪魔して、晩御飯もご馳走してくれる。せめてものお礼、とのことらしい。
なんだこの生活、天国か?
桃子はようやく店が軌道に乗りはじめて忙しく、それならばと母が専業主婦の家に来るようになったのだ。
士郎はまだ怪我していない。なのはの父なのに見捨てるというのは気が引ける。なので、高町家に行った時にそれとなく伝えてみることにした。
「士郎さん」
「おや、百合ちゃんか。どうしたんだい?」
「あのね、嫌な夢見たの。士郎さんが黒いスーツの人を守って爆弾で凄い怪我になるんだ……」
「……ははは、それは怖いね。それで、そこはどんな場所で時間は何時頃だった?」
「うぅん、よく分からない。でもスーツの人は外国人だったよ? 暗かったから夜だと思う……」
「……そうか。気をつけるよ」
士郎の目が一瞬光ったように見えた。どうもこの世界ではオカルトが息をしているようで、子供の夢とは言っても、むしろ子供の夢だからこそ無碍にはできないだろう。
正直ストーリーも細かい所までは覚えてないんだよね。だから取り敢えずこれ以上は出来る事はないかな。
◇◆◇◆◇
ある日、翌日が翠屋の定休日ということで、高町家にお泊りに来た。
何時ものようになのはの部屋で、なのはと遊ぶ。
「なのは、なにしよっか?」
「うーん……おままごとがやりたいの!」
「おままごと? 珍しいね」
なのはと遊ぶ時は外では砂場やボール、かけっこなど。室内では絵本や積み木、簡単なトランプなどが多い。
幼い頃から駆けずり回っていれば、運動への苦手意識も減るだろうし、後者はなのはの知能指数が上がりそうだからだ。
「うん、幼稚園でやってるの見たんだ。楽しそうだなって思ったの」
「なるほど……入れてもらえばよかったのに」
「でもその時は百合ちゃんと砂でお城作ってたし……」
因みにその城は私が設計したもので、姫路城をモデルにしている。
「そっか。じゃあ私とおままごとやろうか」
「うん!」
「でも二人だけど……」
「おねぇちゃんはお勉強忙しそうだったし、お父さんとお兄ちゃんは道場に行ったの。お母さんも夜ご飯作ってるから……」
「じゃあ二人でいいわね。配役はどうしたい?」
「なのはがお母さん!!」
「じゃあ私がお父さんね」
『おかえりなさい、あなた』
『ああ、ただいま、なのは』
『ごはんにする? お風呂にする?』
『先に飯にしようかな。それよりも目を瞑ってくれるか?』
『ん?』
なのはが目を瞑っている。ここは……
ちゅっ♡
「!?!?」
「ん、どうしたの、なのは?」
「い、いま、ちゅって! ちゅってされたの!」
「え? 普通じゃない。だって今はなのはが奥さんで私はなのはの旦那よ? キスぐらい普通じゃない」
「そうだけど! そうだけど! でもなんか違うの!!」
なのはの顔が茹でタコみたいに真っ赤だ。
「なにも違わないわ。士郎さんと桃子さんだってやってるでしょ?」
「うううぅぅ……そうだけど……にゃぁぁぁぁああ」
「私たちは愛し合う二人よ? それともなのははおままごとから逃げるの?」
「うううぅ……やってやるの!」
『ご馳走様。今日も美味かったよ』
『おそまつさま、なの! お風呂湧いてるの』
『そうか……じゃあ風呂には一緒に入ろうか』
『えっ?』
『ほら行くぞ!』
『え? え? ええぇぇぇえ!?』
本当にお風呂に入ってしまおう。
ももこさーん、お風呂かりまーす。
はーい。二人で大丈夫ー?
平気でーす。
そうねー。百合ちゃんがいれば大丈夫ねー。
なのはとお風呂。
『おせなかおながしするの!』
『そうか、ありがとう、なのは』
『それにしても、あなたの黒い髪は綺麗ですね』
『そうか、でもなのはの方が綺麗だぞ』
『にゃ!?』
『ほら、今度は俺が洗ってやろう』
なのはの柔肌をマジマジと目に焼き付ける。
プルプルで吸い付きたくなってくる。
ちょっとくらいなら……
ぺろっ♡
『にゃ!?』
うなじの辺りを舐めてみた。
「にゃ、にゃ、にゃにやってるの!?」
「いや、美味しそうだったから、つい」
「うううぅぅぅ……もうっ! 百合ちゃんのえっち!」
「ごめんごめん、もうなめないよ」
今日は、ね。
でもその代わりに隅から隅まで洗ってあげる。
「ね、ねぇ百合ちゃん」
「んー?」
「なんでそんなにおまた洗うの?」
「ここは綺麗にしなきゃダメなんだよ」
「でもなんかムズムズするの……なのは、病気かなぁ」
「病気じゃないよ。それは普通のことなの。これから少しずつ気持ち良くなるようにしていってあげるからね?」
「気持ちいいの?」
「うん、でもムズムズは桃子さんたちには内緒だよ?」
「なんで?」
「私となのはの二人っきりの秘密……素敵じゃない?」
「……うん! 百合ちゃんとの秘密なの!」
こうして高町家の夜は更けていく。
なのはで百合ハーレムが書きたくなっただけです。