少女とポケモンが出会うとき、物語は始まる───!!
(まだ出会わない)
その日は、珍しく...本当に珍しく、街のほうに出てきた日だった。
あてもなくブラブラとさまよい歩いて、お腹が減ったからとそこら辺のお店に入ろうとして───
空に、穴が開いた。
◇◇
『がああああッッ!!』
落ちる、落ちる、落ちる!
周りを見れば雲ひとつ無い青空、近づく地面!
さすがに俺でも、この高さはヤバい!!
こういう時はっ、当然───!
『ケロムーーーーース!!』
途端、胸から弾力性のある泡が溢れる。
『みきり』を発動、地面ギリギリまで近づいて...投げる!!
そのまま泡の塊に頭から突っ込み...
『ぶえっ』
ぼよん、と跳ね返って、体が地面に落ちる。
『っしゃ、どうだクソ邪神が...! こうも毎回毎回落下させられりゃこっちも慣、れ......あら?』
最初に思ったのはそれだった。
まず、俺が座りこんでいるのはアスファルトの地面。
これはいい、ライモンなりヤマブキなりちゃんと整備されている都市はよく見た。
では、それなりの高さがあるビルの群れ?
いや、それも問題ではない。確かにどっちかっつーと都会ってよりある程度の田舎な感じはするが、それはどうでもいいことだ。
じゃあ、......!
『...ポケモンが、いない?』
そう。
そうだ。
行き交う人々の誰も、
どころか、
整備された道。
ビル群。
やけに黒髪黒目が多い、人々の見た目。
それらの要素を組み合わせ、俺の脳ミソは高速で回転し、ある一つの考察を叩き出す。
『...いやいや、なわけ』
だが、『ポケモンがどこにも見当たらない』というただ一点により、その考察は俺の中でどんどんと説得力を増していく。
すなわち、ここは、
『...日本?
次の瞬間。
とんでもない轟音と、悲鳴が響いた。
◇◇
わたしは、見た。
空に開いた穴、そこから鋼色と紅色をした何かが落ちてきて...
次いで、青い何かも落ちてきた。
「これは...非日常の予感!」
お腹がすいたのも忘れて、落下地点と思われる場所に駆け出す。
見ていると、青い何かは空中でさらに白い何かを取り出し放り投げ、なんとか無事に落下したようだった。
そんな行動を見て、さらにわたしの走るスピードも上がる。
そして、落下地点にたどり着いたわたしが見たものは...
轟音と、悲鳴。
鋼色と紅色が入り交じり、交差し、狂ったように暴れている姿だった。
◇◇
『ああクソ、そりゃパニくるわな...!』
見れば、ボスゴドラの『鎧』は多少ひしゃげているが、ルガルガンに目立った外傷はない。
どうやら、ボスゴドラをクッションにして着地したようだった。
で、その野郎どもは今、猛り狂って暴れている。
落下の衝撃で《こんらん》しているのかもしれないな。
...そして、二匹の『あばれる』により、アスファルトは割れ、ビルの外壁にヒビが入り───人が、吹き飛ばされる。
『...ッ!!』
どうやら余波を食らっただけのようで、ケガはしていない。
していない、が...
『...ったく、どいつもこいつも...』
そんな気がする。
ああそうとも、あいつら自身に罪はない。
野生のポケモンだってバトルはする、だけどな...
『そいつは、ちょーっとダメなんじゃねえの?』
ここであいつらを見逃せば、
...元人間として、見過ごすわけにもいかんしな。それに...
思えば、『戦いを止めてほしい』と言ってきたポケモンの中にだって、そこそこ強そうなのがいた。
あいつら全員でかかれば、どっちか片方くらいはなんとかなったんじゃないのか?
さっき吹き飛ばされたヤツもそうだ、さっさと逃げればよかったのに。
思い返せば、なにやらスマホを構えていやがったぞあの野郎。
ああそうだ、そうだ、そうだ!!
...関係あること、関係ないこと。
色んなことを思い浮かべて、己の怒りに
感情ってやつは最高に勇気と力をくれるからな、それに...
いわゆるなつき度ってヤツだな、俺だって『もうダメだ』って時に
ついでに言うとここ数時間俺はイライラしっぱなしだ、それもなんというか絶妙に爆発できないモヤモヤした感じでな...!!
ああそうだ、ポケモン風に言うならば───!
『俺は、今から───怒るぜッ!!!』
『しんそく』起動!!
『とびはねる』を併用して、前へ、前へ!!
僅かな距離を駆け抜け、肉薄し...
『いい加減にしろクソどもがぁぁぁぁぁぁ!!!!!!』
『とびげり』+『にどげり』!!
二匹は反応しきれず
『上等だコラ、まとめてかかって来いや!!』
全霊の怒りを込めて、そう啖呵を切るのだった。
アヤカちゃんの見た目はだいたいヴァルキューレモブちゃんでお願いします
あと特に関係はないんだけど、最初と最後がちょっっっとだけへそくりファイナルと『怒髪衝天のリベンジャー:バーンアウト』みたいっすね
マジで書いてから気づいた、脳がシャンフロに侵食されてる...幸せ...