ウルトラ転移したら現代だったゲコ野郎   作:壊れた炊飯器

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ひとまず一旦区切る


第3話 VSボスゴドラ・ルガルガン(まよなかのすがた)③

『っしゃオラ、仕切り直しだゴルァ!』

 

再起し、再び交差点に向かう(ゲッコウガ)

 

その右腕には、赤いタスキが巻かれていて...

 

今もまた、とんでもないスピードで駆けていってしまった。

 

「ちょっ、速くない!?」

 

「彼はいつもこんな感じよ、私達も行きましょう!」

 

「ピッ!」

 

赤い髪の女性と、砂色のマントを着た黄色い...ネズミ?

 

ともかく、彼の『仲間』とひと塊になって、わたし達も彼の後を追うのであった。

 

 

◇◇

 

 

『おーおー、元気なこって...!』

 

見れば、ルガルガンの野郎も立ち上がってゴドラと戦ってやがる。

 

間違いなく《ひんし》にしてやったんだがな、回復が早い。

山のヌシに挑もうとするだけはある、か...!!

 

幸い、《こんらん》からは抜け出したようでお互いに夢中(殺し合いの真っ最中)な様子であり、周りにはあんまり被害は行ってないみたいだが...関係ない。

 

『これからやるのは雪辱戦だからなァ...!!』

 

ああそうとも、俺は今ぶん殴られてクソほどムカついてんだよ!!

 

今はトレーナーもいることだしな、今度こそ全力でぶちのめす!!!

 

『...『はねる』!』

 

山中戦で2、先ほどまでの戦いで3。

『とびはねる』の残りPPは3、節約はしていくが十分だ!

 

『しんそく』も併用した黄金コンボで一気に距離を詰め、まずは先駆け『みなもぎり』!!

 

「ゴァッ...!!」

 

比較的ヤワい、ボスゴドラの黒い部分にヒット。

しかしヤツの体力はそれなりに自然回復している、削りきるには至らない!

 

さて、

 

「ゲッコウガ、『とんぼがえり』!」

 

了解!!

 

 

◇◇

 

 

視界の先で、鋼色(ボスゴドラ)に居合斬りをかました彼が、怪獣のような...ポケモン?の頭を踏んで、上空に飛び上がる。

 

わたしには見えてる、その先には未だにちぎれていない水の糸!

 

当然、彼はそれを足場にして、地に墜ちる隕石のように加速して───

 

「えっと、『とびひざげり』!!」

 

 

◇◇

 

 

応よ!!

 

『フリーフォール』によってさらに加速、地面が迫る、『みきり』起動、ギリギリまで近づいて...

 

『とびはねる』!!

 

空からの加速はそのまま、ボスゴドラの眼前で反転して飛び上がる。

 

そして空中で、右膝を野郎と垂直に構え、

 

片足のみで宙を踏んで(・・・・・)『とびはねる』。

 

『とびはねる』二回分プラスアルファの加速を重ねた変則閃光魔導(シャイニングウィザード)...もとい『とびひざげり』は、今度こそヤツを打ち倒すのであった。

 

 

◇◇

 

 

「やっ、た...!」

 

「ううん、まだよ!」

 

「っ!」

 

確かに、今度は紅色(ルガルガン)が右拳を地面に打ちつけて...

 

 

◇◇

 

 

『が ッ』

 

背面に突き刺すような激痛、そしてそのまま上空に打ち上げられる。

 

おそらくは『ストーンエッジ』か、被弾を想定していないステータスの俺の意識は途切れ...普段ならな。

 

しかし今の俺は───

 

 

◇◇

 

 

(ルガルガン)は考えていた。

 

あの青いヤツは、なぜかは知らないが跳ねた(・・・)直後なら彼の散弾(『ロックブラスト』)が掠ってすら顔をしかめる。

 

故に、狙っていた。

 

デカブツを仕留めた直後、どれだけ歴戦であっても必ず存在する呼吸の隙を。

 

これまで数々の敵を葬ってきた彼の渾身の一撃(一点集中『ストーンエッジ』)を受けて吹っ飛んだ姿を見て、勝利の確信を得る。

 

「...ル?」

 

だが、しかし───

 

 

遥か上空、必殺が直撃したはずのヤツは、いまだ動いていた。

 

 

◇◇

 

 

やったぜ、賭け成功!

やっぱ持つべきものはタスキとトレーナーだな!!

 

ギリギリ壊れずに済んだらしいタスキをいったん投げ捨て、『しんそく』『アクロバット』『フリーフォール』起動!!

 

ここからは一切の被弾が許されないチキンレースだ、だが上等。

 

大地に突き立った巨剣の面を、走る、滑る、跳ねる、駆ける!!

 

 

...ポケモンとは不思議なものだ。

 

トレーナーがいるだけで、技の名前を重ねるだけで、その力が何倍にも増す。

今回はちょ~っと言いくるめる感じだったがな、ハハハ。

 

本来ポケモンは勝手に戦闘して勝手に避ける、トレーナーと違って自分が戦っているのだから当然だ。

 

それを考えずにあれこれと指示をする奴は二流と言っていい。

 

全ての技を的確に指示し、さらに機を見て「よけろ」などとできる奴は一握りの天才だけだ、主にレッドさんとかサトシくんとか。

 

では、天才ではなくとも一流のトレーナーならどうするか?

 

...簡単なことだ。

 

自分のポケモン、相手のポケモン、タイプ相性、天候、フィールドの状況、能力の上下、それらを見極め...

 

最良のタイミングで(・・・・・・・・・)相手に最も効く技を指示すればいい(・・・・・・・・・・・・・・・・)

 

この結論に至ったとき、俺はなにか既視感を覚え...そして、答えを得て納得したものだ。

 

つまりは、ゲームのポケモンと同じなのだ(・・・・・・・・・・・・・・)

 

ま、『弱点をトレーナーが見極め、ポケモンはなんとしてもそこを突く』ってのはある強敵(・・)からの受け売りだがな。

 

そう考えると、何か運命的(いや必然的か?)なものを感じるが...まあ、今はいいか。

 

 

苦しまぎれの『ロックブラスト』、あるいは壁面からさらに『ストーンエッジ』、しかし俺を止めるには至らない。

 

『クイックターン』も織り交ぜ、全ての迎撃を回避し。

 

巨剣の根元、そこで『とびはね』───

 

 

 

『「『カウンター』ーーーッッッ!!!!!」』

 

 

 

全力を込めた拳撃(インパクト)、それを食らってヤツは...

 

「...ッ、ガ...」

 

今度こそ吹っ飛んで膝をつき、土を舐めたのだった。

 

 

『タスキカウンター、大成功...ってな』

 

 

◇◇

 

 

「「やったあ!」」

「ピッ!」

 

決着の光景を見て、思わず赤い髪の彼女と手を取り合って抱きしめあう。

 

瞬間、わたしの顔が柔らかな感触に包まれ...

 

わたしは、ついさっきの勝利の喜びを上回る敗北を感じたのだった。

 

 

◇◇

 

 

『ほら何やってんだ、ボールボール!!』

 

呼びかけると、なにやら沈んだ表情の(トレーナー)が駆け寄ってきて二匹にボールを投げる。

 

俺のとっておきのハイパーボールだ、当然...

 

...コロン。

...コロン。

...コロン...ポカン!

 

「よっしゃ、ゲットだぜ!」

 

「げ、ゲットだぜー!」

 

ノリがいいトレーナーは貴重だ、できれば末長く仲良くしたいものだな。

 

『さぁて...』

 

ここが現代日本だってんなら、このスピードも納得だが...来たか(・・・)

 

「え、アレって」

 

「報道ヘリだろ、とりあえず逃げんぞ!!」

 

「こんな田舎にぃ!?」

 

『とびはねる』はPP切れ、しゃあない『はねる』に『しんそく』で疑似『とびはねる』するしかないか。

 

ビルの中で伝えた通りに、すでにボールに戻ってくれたらしい二(ポケ)が入ったザックと、主を肩に抱え、ハイパーボールを回収し...あっやべタスキも!!

 

俺は衆目に晒される前に、急いでその場を離脱するのだった。




ごめんsettei吐くのは4話のあとで...
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