ウルトラ転移したら現代だったゲコ野郎   作:壊れた炊飯器

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今度こそ区切りますっピ


第4話 VS■モ■■ウ

跳んで、『はねて』、人目を避けるように大きく迂回して、主に道を聞きながらたどり着いたそこは...

 

なにやら見覚えがあるようなないような、ともかくのどかで自然に満ちあふれた漁村だった。

 

「おー、なんかすげえ」

 

「え、わかる? この良さゲッコウガにもわかる!?」

 

「落ち着け」

 

そのまま、加速は抑えて跳ね、景色を見ながら主の家に向かう。

 

「~~~でね、~~~さんちの...」

 

「あー、うん...」

 

適当に聞き流しつつ、考えるのはあのウルトラホール。

 

中空に発生するウルトラホールが地面に出るなんて見たことも聞いたこともない、間違いなくあのクソ邪神の仕業だろう。

 

とすると、だ。

 

「...あの野郎、今度は俺に何をさせようとしてやがる...?」

 

「え、なんか言った?」

 

「あー、いやなんでもない」

 

考えろ、考えろ。

 

あの邪神を出し抜くのは簡単じゃない、けれど得意げに語ってたことをブチ抜いてやれた経験はなきにしもあらず。

 

ポケモンの転移、主が持っていたオレンの実、そして───

 

今もザックの中から俺に届く、ある(エスパー)の信号。

 

これらを合わせて、組み上げ、練りあげ、思考する......

 

「...ん?」

 

「どしたの?」

 

「あ、いや...」

 

なにか。

ぷん、と鼻につく甘ったるい匂いが...

 

「...この村って、農業もやってんだよな」

 

「うん」

 

「モモン...じゃねえ、桃は作ってるのか?」

 

「桃...は、作ってないと思う、けど」

 

「んー...?」

 

じゃあ、今の匂いはいったい...?

 

「あ、ほら! 見えてきたよ、わたしの家!」

 

「んぁ、おう」

 

とりあえず思考を中断、保護者様にはなんとしても取り入らねばな...!

 

 

 

「...あ、そういやここってなんて名前なの?」

 

「やっぱ聞いてないじゃん!」

 

「すまんすまん」

 

もー、と頬を膨らませながら主は答える。

 

 

 

 

北上(キタカミ)村、だよ!」

 

 

 

 

◇◇

 

 

「あっしは水月(スイゲツ)と申しやす、お嬢さんにはたいそうお世話になりやして...」

 

「そ、そうかい...」

 

「え、ゲッコウガ名前あったの!?」

 

「まあ、うん」

 

主の保護者らしいお爺さんに取り入ろうとした所、ちょっと()かれた。

おかしいな、ポケモン相手だと大体これでなんとかなるんだが...バッドコミュニケーションか?いやだが押し通るしかねえ!!

 

「お嬢さんに受けた恩義を返すため、ちょいとここを間借りさせてもらいてぇんですが...」

 

「ま、まあ悪い子ではなさそうだし...構わないよ。アヤカも、了承済みなんだろう?」

 

「うん!」

 

よっしゃ、寝床ゲットだぜ!!

 

「そうと決まれば、早速何か作らせてもらいまさぁ! 台所はお借りしてもよろしいんで?」

 

「あ、いいのかい? じゃあ昼ごはんがまだだったし、よろしく頼むよスイゲツくん」

 

「へぇ!!」

 

 

なおいざ作ったら大層うまいうまいと喜んでもらえた、やったぜ。

 

 

◇◇

 

 

俺の仮住まいとなった家、その裏の山。

 

寝床を抜け出した俺は、山中の開けた場所に来ていた。

 

『おっす、皆お集まりかい』

 

『スイゲツ、久しいのう。一年ほどぶりか』

 

老練な口調のポケモン、ガチグマ。...の、特殊個体。

人からは赫月(アカツキ)と呼ばれ、仲間内(・・・)では『翁』と呼ばれる、この集まりでは最年長だ。

 

『来たか、スイゲツ』

 

『ドク、おひさ』

 

片牙のみが大きく発達した、黒いオノノクス。色違いかつ特殊個体であり、俺たちの間では『マルドゥク』と呼ばれて(名乗って)いる。

 

『■■■■■!』

 

『おう、カイ! 元気か!?』

 

『■■■!』

 

赤いギャラドス、『いかりの湖』に住んでいたはずの特殊個体。体の各部がメガギャラドスを思わせるように発達し、実際メガシンカした相手にも引けはとらない。

 

あいつ(・・・)は?』

 

『各地を回ってくる、と。会えるのは次になりそうじゃな』

 

『相変わらず真面目だねぇ』

 

『ふふ、お主も儂から見れば充分勤勉だがな』

 

それから少しの間雑談に花を咲かせ、話は本題に移る。

 

『...で、どう思うよ(・・・・・)

 

『どうもこうもなかろう、今はまだそれを調べる段階じゃ』

 

『...とりあえずは、白き竜(・・・)黒き竜(・・・)の気配は感じる。他にもいくつか...仕合ってみたいものだ』

 

『全員来てる、って考えといた方がいいか』

 

『■■■■■』

 

『だよなー』

 

傍らのカイを撫でながら、まだまだ先は長いなと感じるのだった。

 

『...まあ、チャームの機能が生きててよかったよ。あいつ様々だな』

 

念話(テレパシー)に、瞬間転位(テレポート)か。我は初めて使ったが...』

 

『自然保護区からお前が消えたら大騒ぎだからなぁ』

 

『...すまん』

 

『はは、気にすんな。...ところで』

 

先ほどから、気になっていた事を問いかける。

 

...なにやら、鼻をスンスンさせている爺さんにな。

 

『どうしたよ爺さん、なんか気になる匂いでもするのか?』

 

『...ああ。臭う、臭うなァ。忌々しい、モモンの臭いだ』

 

『...モモン? そりゃ俺も嗅いだが...忌々しいってほどかよ? 爺さんモモン嫌いだっけ?』

 

『...お主、忘れておるのか?』

 

心底びっくりした顔で俺を見る爺さんだが、心当たりがないものはない(・・・・・・・・・・・・)

 

『...神に手を加えられた(・・・・・・・)か...? いや、しかし...』

 

『なんだよ爺さん、ブツブツと...ハッ、まさかついにボケたんじゃなかろうな!?』

 

『ぶっ飛ばすぞお主。...まあよい、この件は儂だけで対策を練っておく。お主らは気にするな』

 

『...?』

『■?』

『......』

 

そして、なにやら爺さんが意味深なことを言いながらも、今日の集まりは解散と相成ったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「...モ...ゲェ...」




北上村の外観はキタカミ+夜戸浦村+ケマモト村+ナギサキを足してこねてください、思い浮かんだ風景の通りです
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