一夏と合流し自宅への帰路を再び歩き出し、ワシは口を開く
「さて、先程一夏の言っていた茶会について説明をしようかの」
「あぁ、私に分かる様に頼む」
日が暮れ夜闇が辺りを包む中、ワシが言うと箒が そう言ったので頷き
「茶会とは、ワシ等の所属しているコミュニティの事で、放蕩者の茶会が正式名称じゃな、年齢層が幅広くての、ワシ等の様な学生から社会人までおるし、物書きや現役自衛官、経営者など職種も様々なんじゃよ」
「そうか、大分規模がデカいんだな」
「そうじゃな、数十は所属しとるからのぅ」
「この前は120人参加して筈だぞ〜」
「早春サバゲーの時か、アレは盛り上がったのぅ」
このネットで社会的繋がりが容易く得られる時代のおかげで、ワシ達は愉快なコミュニティ、放蕩者の茶会の一員となり、愉快な日常を過ごしている
茶会の理念は簡単に言うと、皆んなで楽しい事をしよう、苦楽を分け合って行こう、そんな相互支援を目的としたコミュニティで、構成員の幅が広いおかげで、大抵の事は解決出来てしまっている、凄いコミュニティなのだ
サバゲーをしたり、夏冬開催の薄い本の祭典へ参加したり、コスプレイベントへ参加したり、多種多様なイベントに参加・企画運営をしていたりする
「とりあえず私の想像がつかないコミュニティなのは理解出来た」
「そうだの、構成員のワシ等にも全容が把握しきれておらんからな、はっはっはっ」
「本当、それな〜〜 いや〜何処から運営資金捻出してるやら」
「ん? どういう事だ?」
ワシが笑って言うと一夏も続き笑って言い、箒が引っかかった様で尋ねてくる
「ワシ等は確かに茶会へ参加し、構成員の名簿に名を連ねておるのじゃが、会費等を納めておらんのだ、1度も」
「それは未成年だから、じゃないのか?」
「そう思うじゃん? 成人組も一切会費とか払って無いんだってよ」
「にも関わらず、イベント等では融資をしてくれたり援助をしてくれ、売り上げもワシ等に還元されておるのじゃ」
「・・・つまり出所不明の資金で運営されている、と?」
「端的に言うと、そうなるのぅ」
各種イベントでスタッフや手伝いをすると給金が貰えるのだが、会費を納めたりしていないのに、給金を支払う財源があるのは不思議であるが、そもそも創始者を知らないワシには計り知れないのかもしれん
まぁワシの予想では、成人組の経営者や比較的金に余裕が有る者達が格好をつけて足長おじさんをしているのではないか? と思っている
またはワシと箒の後ろを静かに着いてきている美女が財源とかな、束姉様は陰の実力者的な事をするのも好きだしな、全然可能性がある
「む、着いたな」
「そうだな、名残惜しいが」
「ならば上がって行くと良い、茶ぐらいなら出せる」
「いや、私は・・・おい一夏」
「まぁまぁ箒よ、お前は相変わらず硬いんだよ、俺とだって積もる話しようぜ?」
「良いんじゃ無いかな? 箒ちゃん、この後はホテルに戻るだけだし」
「ちょっっ姉さん!!」
「ならば遠慮は要らぬな? 一夏よ」
「よし、任せとけ」
「あ、こら、放せ一夏! 」
「放す訳ないだろ〜 ははは」
遠慮しいの箒を一夏がお米様抱っこして強制的に招き家に入って行く
一夏も箒に再会出来て嬉しそうだし、箒には悪いがワシのワガママに付き合って貰うことにしよう
「のう、束姉様」
「何かな?りーちゃん」
「何故今頃になって箒と会える様になったのじゃ?」
「簡単に言えば 馬鹿共を根絶やしにした から、だよ?」
「・・・なるほど、ならば何も言うまいな」
「うんうん、君は賢くて引き際を間違えないから束さん、君が大好きだよ」
「そうか、そう言って貰えると嬉しいのじゃ」
この篠ノ之 束と言う女は、実年齢に釣り合わない無邪気な笑顔を見せるのだが、腹の中に巨大な魔物を飼っている強者なのだ
ワシが全力で首を取りに行ったとしても刃は決して届く事は無いだろう、実力差があまりに広いのだ
まぁ頼れる姉貴分では有るから、頼らせて貰うがな