ハイスクールD×D【いつかたどり着く究極の理想R】   作:木野兎刃(元:万屋よっちゃん)

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おれ、追放されました

人間慣れとは恐ろしいものである。どんな状況に身を置いていても住めば都というし大抵の事は慣れてしまう生き物なのだ。

 

モードレッドと書かれたドックタグと一緒に教会の前に捨てられていた俺は、天使に拾われた。そう、天使だ。

 

この世界は天使、悪魔、堕天使といった異業に溢れている。

 

物心ついた時から明らかに人間じゃ無い奴と過ごしてきたからなのか、成長期に入ってから剣の稽古やら異形の化け物との戦闘を繰り返していた。

 

最初こそ怖かったし、まともに体を動かす事も出来なかった。何度も死ぬような思いをしながらも、なんとか生き残っていた。

 

死にたくないとばかり思っていたら何故か変な力に目覚めた。聞けばこの力は神器というもので聖書の神が生み出した人間専用の武装らしい。

 

その中でも俺が目覚めたのは聖剣創造と呼ばれる聖剣を作り出す神器。

 

神器に目覚めてからはより一層訓練も、異業種との戦闘も激化した。死なない為に発現した力なのに、何故かより死にそうになってしまっていた。

 

師匠にシバかれ、教会で世話になった姉的存在に説教され、任務で死にかけたりという毎日を過ごしてきた。

 

そんなこんなで十年が過ぎた。ぶっちゃけると神への信仰などほとんど無いようなものだがうまいこと隠しながらやってこれたと自分を褒めたい。

 

 

「私達2人相手に考え事とは随分余裕だな!!」

 

「アーメン!!」

 

 

ごっつい大剣と刀を振りかぶって襲ってくる女の子達。女の子に迫られるのは嫌いじゃ無いが、何故自分の周りはこうも物騒なのかとため息をつきたくなる。

 

 

「実際余裕だしな」

 

 

この2人はゼノヴィアと紫藤イリナちゃん。教会の戦士、簡単に言えば俺の後輩だ。年齢の割に結構な任務をこなしており、将来有望な2人である。

 

 

「その余裕、後悔させてやる!!はぁぁぁぁ!!」

 

 

「私達を舐めないでくださいね!!アーメン!!」

 

 

有望といっても未熟な二人。これでもそれなりの修羅場を潜ってきたのだ。負ける訳がない。

 

剣をぶん投げて2人が面食らってる隙に懐に潜り込みぶん投げる事くらいは訳ない。

 

 

「いやぁ〜、イリナちゃんもゼノヴィアも強くなったよ。あと少しで神器使うところだったわ」

 

 

「ここまでコテンパンにされてそう言われても嬉しくないぞ」

 

 

「ゼノヴィアがもう少し冷静になれればいいんだけどな」

 

 

「私に対していつも厳しく無いか!?」

 

 

「聖剣使いとしての自覚を持てアホ」

 

 

聖剣。教会の戦士の中でも、才能を認められた者しか与えられない武器。魔物などの異業に強い教会戦士の武器である。

 

特に、この2人はアーサー王が用いた伝説の聖剣エクスカリバーの使用者として選ばれている。

 

大昔に起きた天使と堕天使、悪魔の三つ巴の大戦の最中に折れてしまったエクスカリバーは7つに分けられ、教会の財産として扱われる事になった。

 

 

「モードレットは何でエクスカリバーを聖剣って呼ぶの?名前で呼べば良いじゃない」

 

 

亜麻色の長い髪を二つに結んだ少女、紫藤イリナが俺に尋ねる。

 

 

「何でなのか、俺にも分からん。この名前のせいなのかそのエクスカリバーって名前が無性に気に食わないんだ」

 

 

俺の名前でもあるモードレッドは、アーサー王伝説において、アーサー王の息子でありながら謀叛を起こしアーサー王に討たれたとされている。

 

そのせいなのか、エクスカリバーという単語に対する嫌悪感がめちゃくちゃ強い。

 

 

「そもそもだな、大半の聖剣使い……………いや、これは言わない方がいいな」

 

 

「大半の聖剣使いが何だって?」

 

 

「マジで何でもない。もし何かあったら追放どころじゃ済まないから。マジで」

 

 

「大袈裟過ぎないか?」

 

 

俺が『あの計画』を知ったのは偶然だったけど、脛に傷を抱えてる上層部からしたらバラされたくない事だろうから大袈裟じゃないと思うんだよな。

 

 

「じゃあ俺はお偉いさん方にお呼ばれしてるからちゃんと着替えるんだぞ。じゃないと姉さんに報告っすからな」

 

 

「お前は鬼か!?」

 

 

ガタガタと震えるゼノヴィアの横で首を傾げるイリナ。正直、あの人に怒られるくらいなら師匠に説教される方が俺はマシだと思う。

 

それくらいには怖い人なんだ。まぁ、めちゃくちゃ良い人なんだよ。良い人なんだけど、怒らせたらまじでヤバいのよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「戦士モードレッドよ。呼び出した理由は分かっているな」

 

 

会議室のような場所に呼び出され円卓に座るおじいちゃんおばあちゃん達にめっちゃ睨まれてるこの状況は如何に。

 

 

「いえ全く……………………あ、朝飯の時に祈りせずに食べた事っすか!?懺悔室で酒を飲み出した奴を丸裸にして街に放り出した事ですか!?」

 

 

「どっちも違うわ!!というか何やっとるんじゃお主は!!」

 

 

「お前さん、先日懺悔にきた信徒に向かって神はいないと言ったそうだな」

 

 

あー、そっちね。確かに言いましたよ?だって神様が本当にいるならあの聖女ちゃんは追放される事も無かったし、『あの計画』なんてものは存在しなかった。

 

その時信徒さんに言ったのは神様はいないけど人間思えばどんな事だってできるよガンバッ!!ってな感じの事言ったんだよ。お偉いさんの言い方だと碌に懺悔を聞かず言ったみたいになってるわ。偏向報道ヤダー!!

 

 

「だって本当に主がいらっしゃるなら、この世に苦しい思いをする人はいないでしょう。もしそれがお与えなさった試練だと言うならそんな神はクソでしょ。神は超えられる試練しか与えない?だったら聖女ちゃんは追放され無かったろ。それにあのクソみてぇな計画だって必要無い筈だろ‼︎」

 

 

テンション任せにちょっと言いすぎた感は否めないが俺が言い放った瞬間、おじいちゃんがニヤリと笑った。

 

ぶっちゃけると俺はお偉いさん方には相当に嫌われている。お偉いさん方といっても中間管理職のような人達であるが俺はかなり嫌われている。

 

大した信仰心も無いくせに天使には気に入られているのが面白く無いのだろう。

 

 

「残念だよ、近いうちにセラフ候補になれるとまで言われたお前さんがそんな事を言うだなんてな」

 

 

「そっすね。まぁあんたらの顔を見なくて済むと思うとちょっと嬉しかったりしますけど」

 

 

「本来ならば貴様の神器を抜き取ってしまいたいがそれをするのは神に仕える身として良くない。だから貴様は追放だ」

 

 

神器を抜かれた人間は死ぬ。もし俺の神器を抜けば姉さんとか黙ってないと思う。

 

姉さんとかイリナちゃん、ゼノヴィア達には申し訳ないけど、教会の姿勢にはほとほと愛想が尽きたからね、丁度良いや。

 

追放ってなると衣食住が困るな。どうしようか。

 

 

そうだ、日本に行こう!!

 

そう思い立った俺はイリナちゃんとゼノヴィアにバレないよう荷物を纏め、日本行きのチケットを取った。




アニメを見て気分が高まったので、再投稿です!!

一部キャラの性格が違ってたりしますがご了承ください。



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