やめてよね。俺が准将に転生しても同じように戦えるわけないだろ!   作:よみや

3 / 21
なんと、私も読んでいたアスラン転生ものの作者さんから感想が来てました。ありがとうございます。ぃやったーー!!
面白いから皆さんも読んでみてください。
私もアスランに1回くらいトゥ、ヘアー!って言わせたいです。
他の感想も全て目を通してます。返信は全員にするのは大変なので、今後もしないと思いますが、これからもよろしくお願いします。


PHASE-03 ラスボスとの邂逅

 

 

 

 

 

「俺たち、これからどうなるんだろう」

 

 車で工場区へ向かう途中で、カズイが憂鬱そうに呟いた。同じく車に乗っているトール、サイ、ミリアリアは一瞬顔を見合わせたが、3人とも不安そうな顔をしている。

 

「どうもなにも、あのラミアス大尉が言うように、軍の偉い人らが処分を下すまで、このままじゃないか?」

 

 

 仲間内でリーダーの自負があるサイが、車を運転しながら答えるが、カズイは変わらず憂鬱そうに口を開いた。

 

「いや、そっちじゃなくて、今の状況をどうするのかってこと」

「どうって……」

「だって、味方はみんなやられちゃったんだろ? いくらキラがモビルスーツ動かせたって1機じゃさ……」

 

 その問いに、自分でも明確な答えを出せなかったサイは、黙り込むしかなかった。

 

 

 

 車を走らせるサイたちの横を、【ストライク】が並走している。ただ走っているだけだが、その滑らかな動きは、それだけでナチュラル製のOSとは一線を画すことを示している。

 

「マリューさん、どうしてシートの後ろにいるんですか?」

「さっきは非常時だったから膝の上だったけど、今はわざわざキラくんに座る意味無いでしょう?」

「今もまだ十分非常時ですよ。あと、意味はありますよ。俺のやる気が上がります」

 

 Xナンバーの開発者が見れば瞠目するような挙動を【ストライク】にさせていながら、そのコックピットでは非常にくだらない会話が行われていた。こんなエロガキにOSで負けるとか、開発者は草葉の陰で泣いていい。

 

「お、着いた。具体的にどの辺にあるとかわかります?」

「ここからだと、左側だと思うわ。私は下で指示を出すから。キラくんは、さっき渡したヘッドセットを」

 

 工場区に到着したキラは、マリューを下ろして通信用のインカムとマイクを頭に着けた。

 

 しばらく【ストライク】で大きな瓦礫を退かしたりしていると、無傷の大型トレーラーが見つかった。

 

「よかった。これは、無事だったようね」

 

 マリューがトレーラーに備え付けられている端末を操作すると、コンテナが開いた。

 

「キラくん、これがストライク用の装備、ランチャーストライカーよ。装備して」

 

 原作通りにランチャーストライカーが見つかったので、早速装備するキラ。しかし、内心はあんまり嬉しくはない。

 

(ランチャーだと、『アグニ』がヘリオポリス内で使えないからな)

 

 ランチャーストライカーの主兵装である320mm超高インパルス砲『アグニ』は、威力が高過ぎてコロニー内では使えない。撃てば余裕でコロニーの外壁を破壊できてしまう。

 

「ラミアス大尉」

「どうしたのサイくん?」

「向こうにも無事なトレーラーが見つかりましたよ」

 

 キラがランチャーストライカーのOSを弄っている間に、またトレーラーが見つかったようだ。

 

(あれ? この時点で、他のトレーラーなんてあったっけ?)

 

 キラは内心首を傾げているが、原作と違いストライクを重機代わりに使っているので、探索のスピードが段違いという理由がある。つまり、キラのファインプレーだ。

 

「これは、ガンバレルストライカーね」

「俺の知ってるのと違う? これダガーについてたのじゃなくて、ゼロのガンバレルをそのまま使ってる?」

 

 キラの知っているガンバレルストライカーは、今よりも後に開発される【105ダガー】という量産モビルスーツ用のものだ。あれはガンバレルが新型になっているし、MAにもなる。しかし、このストライカーは機首にあたる部分が無いので、純粋にストライカーとしての機能しかない。言うなれば、プロトガンバレルストライカーだろうか。

 

「キラくん何か言った?」

「いえ、何も。こっちのに付け替えますか?」

 

 独り言が聞こえかけてすっとぼけるキラ。幸いマリューは気にしなかったようだ。それよりも、ストライカーパックが2つも無事でテンションが上がっている。

 

「ガンバレルストライカーはプログラムが全然進んでないから使えないわ。だけど──」

 

 突然、爆発音が響き渡り、宇宙港側の隔壁を破ってモビルスーツが侵入してきた。

 

「あれはッ!?」

 

 センサーがモビルスーツを捕捉し、モニターに【シグー】と表示された。それを見たキラは、舌打ちをしつつ【ストライク】で迎撃に向かう。

 

「チッ、思ったより早かったな!」

 

 同じく隔壁から出てきた【メビウス・ゼロ】が【シグー】と戦闘をしているが、ゼロの代名詞とも言えるガンバレルを全て喪失しているので、どう転んでも勝てそうにない。

 

「邪魔だぞ、ムウ!」

「なにッ!?」

 

 案の定、最後の武装であるレールガンを切り落とされ、戦闘能力を喪失する【メビウス・ゼロ】。

 

 しかし、そこに【ストライク】が【シグー】へと急襲をかける。原作と違い、既にランチャーストライカーを装備していたお陰だ。

 

「はああッ!」

 

 振り抜かれたミゲルの【ジン】からパクった『重斬刀』は、【シグー】に躱された。追撃を避けて距離を取ろうとする【シグー】を追って、【ストライク】がコロニー上空を飛び回る。

 

 なぜ、この世代のモビルスーツが、空中をスイスイ飛んでいるかというと、コロニーは、遠心力によって疑似重力を得ているので、一定以上地表から離れると無重力になるからだ。

 

「なかなか動くようだな、連合のモビルスーツ!」

 

【シグー】が『重突撃機銃』を撃ち、数発が【ストライク】に当たるが、フェイズシフト装甲は小揺るぎもしない。お返しとばかりに、【ストライク】も『重斬刀』と同じくミゲルからパクった『重突撃機銃』を打ち返すが、弾丸は見当外れの方向に飛んだ。その後も何発か撃つが、やはり【シグー】とは大きく離れた所へと飛んだ。あまりのお粗末さに、クルーゼは訝しむ。

 

「あれは、ミゲルのライフルか? 【ジン】の装備を無理矢理使っているから、OSが対応していないということか?」

 

 クルーゼの読みは、当たっていた。【ストライク】というか、新型のXナンバーは各々の武装を使うことを想定したOSなので、【ジン】の『重突撃機銃』とセンサーが同期せずまともに狙えないのだ。将来的には、戦場で敵の装備を鹵獲することもあるだろうし使えるようにしたいな、とは開発者たちも考えていたようだが、本来の武装のOSですらグダグダなので、まあ無理である。当然、キラは把握している。

 

「照準機能が無いなら、作ればいいんだろ! 弾道の計測完了。ゼロGでの姿勢制御プログラム更新。計測した弾道を元にFCSを修正!」

 

 放たれた弾丸が、【シグー】の盾に当たった。

 

「なに?」

「当たれぇッ!」

 

 連続して【ストライク】から放たれた弾丸が、【シグー】を襲う。慌てて回避運動に入った【シグー】からは、動揺している様子が窺えた。

 

「なんだ急に!? まさか先ほどの的外れな攻撃は、観測射撃か? それを元にOSに修正を? この一瞬でか!?」

 

 ザフトのトップエースであるクルーゼすら戦慄させたキラだったが、流石に経験値が違い過ぎるのか、その後の攻撃は悉く回避された。

 

「最後の1機、ここで落としておかねば──」

 

 クルーゼが反撃に移ろうとすると、鉱山エリアの隔壁をド派手に吹き飛ばして、白い戦艦が現れた。

 

「新造戦艦、仕留め損ねたか!」

「【アークエンジェル】!」

 

 

 

 破壊工作の被害を免れた、数少ない船員を率いたナタルは【アークエンジェル】のキャプテンシートに座っていた。

 

 なんとか残った船員で艦を発進させてみれば、モルゲンレーテは壊滅。Gも大半が確認できずと泣きたい気分だった。

 

「【ストライク】を確認! 交戦中の模様!」

 

 観測手の報告で、ブリッジの緊張が高まる。そこに、とりあえず攻撃だと言わんばかりに、【シグー】が接近する。

 

「回避、面舵!」

 

 ナタルの指示に、操舵手のノイマンが答える。【シグー】から放たれた銃弾を艦体を90度近く傾けて避けた。この男、コズミック・イラどころか、全ガンダム世界で最強の操舵手と呼ばれている男だ。面構えが違う。君、【アークエンジェル】操艦するの初めてじゃないの? 

 

「このッ!」

 

【シグー】の追撃を止める為に、【ストライク】が銃撃する。【シグー】は、【アークエンジェル】への攻撃を止め、【ストライク】と銃撃戦を始めた。

 

 それを見たナタルが、援護しようとミサイルを放つが、原作通りにシャフトに当たるだけとなった。

 

「くそ! 普通、コロニーの中でミサイル撃つか!?」

 

 これ以上ミサイルを撃たせないためには、自分がクルーゼを追い払うしかないと、キラが【ストライク】を突っ込ませる。キラも『アグニ』を使わないなら、近、中距離で戦うしかない。

 

 弾が切れた『重突撃機銃』を投げ捨て、『重斬刀』で斬りかかる。【シグー】も『重斬刀』を抜いて、鍔迫り合いになった。

 

「ぐっ! なんというパワーだ。この【シグー】が圧倒されるとは!」

 

 単純なパワーならば【ストライク】が上だが、パイロットの腕はクルーゼが上だ。上手くいなされ、ダメージを与えられない。

 

 だが、キラもずっと原作の戦闘のイメトレを続けてきたのだ。この程度は想定内だ。

 

「とっとと帰れ! この人類滅亡RTA走者が!」

 

 いなされた直後に、右肩のコンボウェポンポッドから『120mm対艦バルカン砲』を発射する。こいつは、肩に装備されているので、手で構えるなどのモーション無しで撃てるので、剣を振るった直後にも撃てる。

 

【シグー】はなんとか避けたが、体勢を崩した。そこに、追撃の『350mmガンランチャー』が発射される。

 

「くっ!」

 

 それもなんとか撃ち落としたクルーゼだったが、ミサイルに気を取られたところに【ストライク】が接近し、『重斬刀』で右肘から先を切り落とされた。

 

「チィッ、やってくれる!」

 

 クルーゼは戦闘を続行するか僅かに悩んだが、キラがハッタリを効かす為に、これ見よがしに切り札っぽく『アグニ』を構えたので、大人しく撤退していった。

 

「ふぅ、とりあえず凌いだか」

 

 キラとしても、ここで無理してでもクルーゼを殺すことは考えた。しかし、今クルーゼを殺すと原作知識が役に立たなくなる。それに、この頭おかしいコズミック・イラではどんなピタゴラスイッチで絶滅戦争への引き金が引かれるのかわからない。クルーゼはキーマンではあるが、いなくても遅かれ早かれ絶滅戦争は始まるだろう。故に、ある程度は原作の流れには沿わなくてはならない。だって【フリーダム】に乗れなかったら詰むし。

 

 色々とごちゃごちゃ考えていたが、もう賽は投げられたので、諦めたキラはほっと一息吐いて、マリューたちの元に【ストライク】を降ろすのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




最近のSEEDの二次だと、TSキラちゃんが出てくるフリーダムなアスランのやつとか、シンのDTを狙うやつとかも好きです。ちょっと前だけどムウさんが逆行してブリッツ乗るのも好き。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。