やめてよね。俺が准将に転生しても同じように戦えるわけないだろ!   作:よみや

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ハーレム要素にすごい反応が来てたので、キラくんの精神状態について軽く説明したいと思います。本来なら本編で描写する予定だったんですけど、少し先で書く予定でそこまで書くのに時間がかかりそうなので、先にちょっとだけ。ストレスフリーなハーレムものだと思われてもあれなので。興味ない人は飛ばしてください。

まずキラくんのハーレムですけど、このまますんなり幸せにはなれないですね。なんせコズミック・イラの世界なので。准将のように苦難が待ち構えています。

そして、戦闘を無難にこなし、ハーレム要員も確保して良い空気吸ってそうなキラくんですが、そうでもないです。キラくんの頭の中は、戦争終わればロマンティクス、戦争終わればロマンティクスと念仏みたいに唱えてます。楽しみにしてるというよりは、縋ってる感じですね。戦争が終われば楽しい未来が待っているって。

ミゲルが生きてる理由も、作者が好きなのと、キラくんが戦後のザフトにまともな人残さなきゃと思ってるのと、単純に人を殺す覚悟が出来てないからです。一般人は簡単に人を殺せないです。自分に殺さずに済ませる力があると知っていれば尚更。

あとキラくんは3年前に記憶が戻ってるので、それから眠れぬ夜を過ごしてます。未来がわかっていても、それが3年後に終末戦争が始まるとか、最早呪いですね。

そんなこんなで、キラくんの精神はけっこうヤバいです。今はまだそういう描写はあんまりありませんが、今後増えていきます。アークエンジェルのクルーにそれがバレる場面は決めているので、早くそこまでいきたいです。

こんな説明する予定は無かったんですけど、しょうがないだろ、君らがたくさん反応するから!

面白いと思って頂けたら、今後も楽しみにお待ちください。




PHASE-06 赤髪の乙女

 

 

 

 

 

「間に合わなかったか……」

 

 キラが見ているモニターには、《ヘリオポリス》の残骸が映されていた。キラが准将と入れ替わっても、原作と変わらず《ヘリオポリス》は崩壊してしまった。

 

「問題は見つけられるかどうか」

 

 キラが《ヘリオポリス》の残骸を避けながら、センサーを弄っていると、通信が入った。

 

「X105【ストライク】、キラ・ヤマト! 無事ならば返事をしろ!」

 

 焦った様子のナタルが、繰り返しキラを呼んでいる。あまり焦らすのも良くないと思い、キラは返信した。

 

「こちら【ストライク】。キラ・ヤマト、無事です」

 

 通信の向こうで、安心したような息遣いが聞こえた。

 

「【アークエンジェル】の位置はわかるか?」

「はい、これから戻ります」

 

 原作と異なり【アークエンジェル】の位置をロストしてしまっていたらヤバかったが、幸い原作通りに位置は把握している。

 

「頼むから、見つかってくれよ」

 

【ストライク】を移動させつつ、キラが睨むようにセンサーを注視していると、求めていた反応があった。

 

「救難信号! よかった、見つけた!」

 

 残骸の中を漂っている救命ポッドからの信号だ。そう、フレイ・アルスターが乗っている救命ポッドだ。

 

 キラは、救命ポッドを回収すると【アークエンジェル】へと帰還を始めた。

 

 

 

 

 

 ◆◆◆

 

 

 

 

 

「救命ポッド!? どういうことだ!」

 

【ストライク】が無事で一安心と胸を撫で下ろしていたブリッジに、ナタルの怒声が響き渡る。

 

「そんなもの誰が許可した!?」

 

 どうやら帰還した【ストライク】が何かやらかしたようで、ブリッジクルーはその剣幕に首を竦めている。

 

「しょうがないでしょ。推進機関が損傷してたんですよ! このまま放っておいたら、デブリの仲間入りでしょ!?」

 

 自力で移動できない救命ポッドなど、残骸にぶつかればあっという間に残骸の仲間入りだ。

 

「それにこの損傷だと、空気が漏れてるかもしれませんよ」

「ッ、それは……」

 

 カンカンに怒っていたナタルも、流石に反論できなかった。万が一空気漏れが起きていた場合、救助に来る回収艇に回収される前に酸素が尽きる可能性が高い。それに、推進機関が損傷しているのなら、発見も遅くなる可能性が高い。この状況で見捨てるのは、死ねと言っているのと同義だ。

 

 マゴマゴしているナタルを見かねたマリューが、艦長として指示を出す。

 

「損傷があるならば仕方ないわね。回収させて」

「は、はい」

 

 ナタルが露骨にホッとした様子で、チラチラとマリューを見ている。どうやらお礼を言いたいようだが、言い辛いらしい。そんな不器用なナタルを見て、マリューが微笑む。ナタルは、顔を赤くして顔を背けた。

 

 

 無事に許可をもぎ取り、まあ許可を得られなくても無理矢理乗せるつもりだった、キラが着艦して【ストライク】から降りると、丁度救命ポッドからフレイが出てくるところだった。

 

(違う救命ポッドだったらどうしようかと思ったけど、原作通りのやつだったか)

 

 原作通りにフレイが乗っていたことにホッとしているキラと、不安そうに辺りを見回していたフレイの目が合った。

 

「あなた! サイの友達の!」

 

 知り合いを見つけて安心したフレイが、キラに飛びついた。無重力なので、そのまま二人で宙を流れていく。

 

 泣きながら抱きついてくるフレイをキラはなんとか宥めようとする。やっと見つけた知り合いに、恐怖を吐き出すように支離滅裂に話しまくるフレイは、しばらくすると話し疲れたのか落ち着いた。

 

「え、サイとミリアリアもこの船にいるの!?」

「うん、そうだよ。あとこのこと言うの3回目だよ」

「そ、その、いっぱいいっぱいで聞こえてなくて」

 

 パニック状態で話の通じないフレイに根気強く話していたキラは、やっと落ち着いたフレイを間近で観察する。

 

(うーん、やっぱりかわいいな)

 

 キラは、自分が一方的に話していたことに気づいてもじもじしているフレイを見て、この頃はまだ素直でかわいいなーと思っていた。

 

 じっと見つめられていることに気づいたフレイが小首を傾げるのを見て、キラはイタズラ心が出てきた。

 

「でも意外だったな。フレイって結構情熱的なんだね」

「え、何が?」

「だって、いきなり激しく抱き締めてくるなんて、情熱的だろ?」

「ち、ちがッ」

 

 赤くなってアワアワしているフレイを悪い顔したキラがニヤニヤ見ている。

 

「抱き締めてきたんだし、抱き締め返してもいいよね?」

「え?」

「1回は1回だから」

 

 言うだけ言って、素早くフレイを抱き締めるキラ。フレイの15歳にしては発育の良い体を堪能する。

 

「おー、柔らかいし、いい匂いがする」

「ッ!?!?」

 

 暴れるフレイを解放すると、自分の髪の毛並みに顔を赤くしたフレイが、キラをポコポコパンチで殴る。

 

「ちょっ! あんた何すんのよ!」

 

 興奮しているフレイだが、ここは無重力空間だ。スカートで暴れるもんではない。激しく動いたせいで、スカートが捲れ上がった。

 

「わお! 眼福」

「や、やだ!」

 

 慌ててスカートを押さえたフレイは、その勢いのままクルクルと回り続けている。本編時空の陰鬱さが嘘のような、ここだけラブコメのような雰囲気だ。ラブコメの波動を感じる……。

 

 そんな2人のまわりを、今まで出すのを忘れていたトリィが飛び回っていた。作者が忘れてたんだ、ごめんな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◆◆◆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「キラ遅いな」

 

 食堂で集まっていたトールたちは、なかなか戻ってこないキラを心配していた。

 

 そこに、フレイを連れたキラが戻ってきた。

 

「キラ! ……とフレイ!?」

 

 突然のフレイに、みんなが驚いている。

 

「拾った救命ポッドに乗ってたんだ」

「よかったよフレイ。無事でさ」

 

 サイがフレイに声をかけるが、フレイは俯いたままだ。

 

「フレイどうしたの?」

 

 ミリアリアが問い掛けると、顔を赤くしたフレイがキラを指差して叫んだ。

 

「こ、この子にセクハラされたわ!」

 

 サイとカズイが、ぎょっとした顔でキラを見る。トールとミリアリアはあちゃーといった表情だ。

 

「セクハラなんて酷い。あんなに情熱的な抱擁をしてきたのはフレイじゃないか!」

 

 キラの言葉に、フレイの顔が更に赤くなる。

 

「先に抱き締めてきたのはフレイなのに、抱き締め返したらセクハラなんてあんまりだ!」

 

 キラがわざとらしく傷ついたといった表情をした。勿論演技である。しかし、先にフレイが抱き締めたというところに、サイが反応している。

 

「ちょっ、あれは! ち、違うわよ!?」

 

 しどろもどろなフレイは他意はなくても怪しすぎた。

 

(桑島成分は疲れに効くぜぇ!)

 

 一通りからかって満足したキラは、後始末をトールとミリアリアにぶん投げた。

 

「じゃあ俺、【ストライク】の整備があるから!」

 

 言うや否や踵を返したキラは、さっさと食堂から退散した。判断が早い。

 

「あ、あいつ逃げた!」

「あーあ」

 

 まだ顔を赤くして騒いでいるフレイと、衝撃が抜けずフレイを止められないサイ、トールたちに助けを求めるような目を向けているカズイ。トールとミリアリアは揃って溜め息を吐いた。

 

 

 

 

 格納庫に戻ったキラは、【ストライク】のコックピットに座った。

 

「戻ったかボウズ」

 

 それに気づいたマードックがやって来た。

 

「整備って、どんな感じですか?」

「ああ、お前さんが被弾してないから楽だな。お陰でフラガ大尉のゼロに人を集中できる」

 

 2人の視線の先には、急ピッチで修理されている【メビウス・ゼロ】がある。

 

「この後って、どうするんですか?」

「ユーラシアの要塞、《アルテミス》に向かうんだとよ」

 

 原作通りに進んでいることを確認したキラは、この後の戦闘のことを考える。下手をしたら、そこで終わりだ。まあ、【アークエンジェル】はずっとそんな感じだけど。

 

「戦闘があるって考えた方がいいですよね?」

「まあ、無いに越したことはないけどな。準備はしとかねえとな」

「なら、エールストライカーのOSの調整に入ります」

「ん? まあ、次使うならエールか。よし、装備の方はまかしとけ」

 

 

 

「え、あの子コーディネーターなの?」

 

 騒ぎも落ち着き、全員で椅子に座っている中、フレイが声をあげた。

 

「そうだ。でもザフトじゃない。それに、君の救命ポッドを拾ったのもキラだ」

「え、そうね……」

 

 微妙な空気を気遣ったのか、気遣ってないのかカズイが話す。

 

「この状況でセクハラするってのも、すごいよな」

「ちょっと、カズイ。キラは大変だったから、少しふざけただけでしょ」

 

 ミリアリアに窘められたが、カズイは堪えてないようで、すぐに口を開いた。

 

「大変だったか……。実際そうなんだろうけどさ」

「何が言いたいんだ?」

 

 カズイの口調がおかしいことに気づいたトールが、少し強い口調で問い掛けた。

 

「別に。……あんなことも、キラには大変だったで済んじゃうだなって思ってさ。……キラ、OS書き換えたって言ってたじゃん。それっていつさ?」

「いつって……」

「キラだって、あんなもんのことを知ってたとは思えない。なら、キラが書き換えたのって、モビルスーツに乗ってからだろ。コーディネーターってのは、そんなことも大変だったで出来ちゃうんだぜ。ザフトってのはみんなそうなんだ。勝てんのかよ、地球軍は」

 

 一般コーディネーターが聞いたら、そんなこと出来るか! てブチギレそうなことを言っているカズイだが、これは別にカズイが極端な思想をしているわけではない。ナチュラルの大多数は多かれ少なかれ、同じようなことを思っている。

 

「なんだ、俺の話か?」

 

 話題に上がっていた人物の声が聞こえて、トールたちはビクッとなった。

 

「キ、キラ」

「俺のOSテクの話か」

 

 キラはすっとカズイに近寄ると、体を掴みコブラツイストをかける。

 

「ちょっ、キラ、いた、痛いって!」

「まったく、何を話してるかと思えば、アホなこと話してるし」

 

 悲鳴をあげるカズイを無視して話し出すキラ。

 

「俺が【ストライク】のOS書き換えられたのは、カトウのクソジジイのお陰だよ」

「カトウ教授?」

 

 キラ言葉に、顔を見合わせるトールたち。カズイは放置だ。

 

「どうも俺がやらされてたバイトのプログラミングって、モビルスーツ関係だったらしいんだよね」

「え!?」

「見覚えのあるコードがいっぱいあったから間違いない。つまり、俺はモビルスーツのOSに関しては知ってたってこと。あと、俺は小さい頃からずっとプログラミングやってたから、それこそ《ヘリオポリス》でもトップクラスの腕だし。コーディネーターだからって、そこらの奴には負けないね」

 

 まあ、准将のプログラミング技術は《ヘリオポリス》どころか、全世界でもトップクラスだから。

 

「だからカズイが言ってたコーディネーターみんな出来るってのは間違いだ。コーディネーターにだって優劣はあるし、得意不得意もあるよ」

 

 言うだけ言ったキラは、そろそろ勘弁してやろうとカズイを解放した。まあ、キラはスーパーコーディネーターなので、やろうと思えば何でもできるんですけどね。

 

「ぐえ」

 

 床に倒れたカズイは、ぴくぴく痙攣している。恨みがましくキラを見ているが、キラを含めて全員がスルーしている。カズイが不用意なことを言ってキラにお仕置きされるのは、わりとよくあるからだ。

 

 

 

 

 

 




ストックがフェイズシフトダウンしたので、次回の投稿は未定です。
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