ああ〜、青春クラブゥゥ〜   作:おちょつ

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残された人、よっといで
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「うえ〜や、や〜っと終わった〜」

「ン〜ガガ〜」

 

 ここ、シャーレの部室が開放されて1週間くらいか? 溜まってる書類が多すぎてシュウのヤツは缶詰状態でソイツを片付けていた。ま、オレもハンコを押すの手伝ったけどな。

 

 

 

 

「なんで……大人になっても……キックボード乗ってんのおれってば……」

「ンガガ〜」

「いいよな〜ねずっちょは、そこでくつろいでるだけでいいんだからよ〜。ナビしっかり頼むぜー!」

 

 あ、急にスピード上げるな! 地図が読めないだろうが! 

ええとアビドスアビドスっと、ああそっちじゃないこっちだこっち。やっぱり空飛べないってのは不便だな、邪魔なものが多くて面倒ったらねえぜ。

 

『そういえば、アビドスのことシュウさんにお話しましたっけ?』

「んあ? んんや、な〜んかやばいことになってるから先生であるこのおれが助けに行かなきゃあならない! ってしか知らないぜ」

 

 ついこないだまで書類の山に埋もれてたヤツが元気だこと。まあ、コイツの頭の上に乗って感じる風も久々で悪くはねえけどな。

 

 今オレたちはアビドス高等学校っていう所に向かってる。地域の暴力集団が校舎を狙ってきているから力を貸してほしいってんでシャーレに連絡がきていた。部室が開放されてかた山積みになってた書類を片付けんのに1週間はかかったか? 干物みたいになってたシュウは外に行けるってんで張り切ってその依頼を受けた。

 

『ねえリンちゃん。マジでこれしかないの?』

『はい。使わないというのなら移動は徒歩しかなくなりますが?』

 

 そんで仕方なくキックボードを使って移動してるんだが、地図ってのは読みにくいな。こっちか? あれこっちかな? あこっちだったかも

 

「ンガ、ンガガ、ガガガ」

「はいはいは〜いここを右〜そして左に曲がりましてしばらく道なりになりま〜す」

『────がアビドスです。シュウさん聞いてましたか?』

「おう聞いてた聞いてた。昔はニューヨークみてーにでっけー街だったけどいつの間にか人がいなくなっちまった場所ってことだろ〜っとここを左ね〜」

 

 ────“先生”じゃないシュウが何でアロナと会話が成立するのか。あれから何度か箱の中に入ってアロナと話をしたが答えはわからずじまいだった。オレと一緒にキヴォトスに飛ばされたことを考えれば風のサーガとしての繋がりって所なんだが……。

 

「〜〜〜♪ ず〜じぇれ〜♪」

 

 レジェンズのことも、オレのことも覚えていないシュウに何が出来る? いや、それはオレも同じか。箱の中だとウインドラゴンに戻れるがこっちではそうはいかない。ねずっちょのままだと戦うことだってまともに出来ないからな。今はシッテムの箱を持って案内すんのが手一杯か。

 

「────ん。やっと追いついた」

「お? うっひょなにそれロードバイク! かっけぇじゃん!」

「ん、私のお気に入り。あなたは────」

 

 そうしてナビをしていると隣に自転車に乗った女がやってきた。追いついたってことは結構前からオレたちの後ろにいたってことか。しかし、シュウは気付いてないが結構なスピード出てたと思うが、ソイツに追いついてくるのか

 

「なんだよシロコちゃんがアンビリーバボーの生徒なのか〜! いや〜向かう途中で会えるなんておれってばついてる〜」

「学校まで案内する、着いてきて。それとアビドス」

 

 おーおーギラつかせちゃってまあ。いいねえ速さ勝負といこうじゃねえか! 

────────ん? 

 

「〜♪ 〜♪ よっし準備オッケー!」

「何やってるのシュウ先生?」

「ガガガ」

「へ? いや〜連れてってもらおっかな〜って」

 

 どっから取り出したんだか知らねえ紐で自転車の後ろとキックボードの前結びやがった。ほらそこの嬢ちゃんも落ち込んでんじゃねーか。

 

「……ん、先生は外の世界から来た人だから仕方ない。しっかり掴まってて」

「しゃー! アンビシャス学校に向かって出発────!!」

「アとスはあってた、惜しい。────それじゃあ、飛ばすよ先生」

「んへぇ?」

 

 

 

 


 

 

 

 

「んひゃ〜〜」

「ただいま」

 

 シロコは目を回してるシュウの事を背負ったまま校内へと入り、他の生徒が集まっている部屋の扉を開けた。

 部屋の中には猫耳ツインテールとメガネの長耳、それとポワポワしてる奴の3人がいた。シロコの出迎えだろう、顔を上げると3人してびっくりした顔をする。

 

「うわ!? なに、そのおんぶしてるの誰!!」

 

 っと、3人が詰め寄ってきた反動を利用してシュウの頭から飛んだオレは、この部屋を観察する。 ホワイトボードに長机、あっちの棚にはファイルがぎっしり詰まってんな。まあ、1番気になんのはテーブルの上にあるこいつか。

 

 弾薬と銃器。銃火器がここキヴォトスにじゃあはライフラインのいっこで、生活に欠かせないってのは理解はいたが……。

 

『ああ? コイツを持てって?』

『ンガ! ンガンガ!!』

『いーやだよこんな物騒なの! 第一お前、おれが銃なんて持ってかっちょよく撃てると思うか? いーや撃てないね! だから持たん!』

 

 銃火器が飛び交う世界ならいつ危険が襲いかかってくるかもわからない。シュウにシャーレに置いてあった銃を持てっつってもアイツ持とうともしなかったからな。

 

『それに! 先生が生徒に拳銃向けるなんていかんでしょーがよ!』

 

 ……ま、こういう所がコイツのいい所か。

 

「で、そこのねずみは誰なのさ」

「おっねずっちょ。お前いつの間に頭の上からいなくなってたんだよ」

 

────おお、気がつきゃ1人増えてんな。ピンク髪のコイツ……眠そうでやる気なさそうにしてやがるが、今まで見てきたここの奴らの中だと1番か? それくらい強いな。シュウは気づきやしねえだろうがな。

 ちっ、銃声か? 

 

「んひぃ!?」

「銃声!?」

「カタカタヘルメット団です!!」

「あいつら……性懲りも無く!」

 

 カタカタヘルメット団だぁ? 変な名前のヤツらが多いのはどこも一緒なのか? あ、おい! あのバカ逃げようとしてるぞ! 

 

「ンガンガ!」

「私がオペレートします! 先生はサポートを!」

「へ? お、おうおうおう!! このシュウ先生に任せなさいよ!! ガタガタだかクタクタだか知らねえがけちょんけちょんにしてやらぁ!」

「…………(あれが、“大人”か)」

 

 あ、おいタブレット! アロナのこと忘れんなってのあのバカ!! 

 

 

 

 


 

「お、終わった〜〜」

「いやぁ〜まさか先生のあの指示で勝てるとは思わなかったよ〜」

「ん、私も思ったけど……。何故だか間違ってはなかった。これが大人の力……」

 

 おーおー。まあ、全員その反応に何のは仕方ねえか。シュウのヤツ「こっちこっちああ違うってそっちだって!!」とか「シロコはあっち! ノノミはそっちであそこのやつ!!」だの「そう! いや違う! ひゃー! こっち撃ってくんなよぉ!」だからなあ。指示かどうかも分からねえあれで何故か勝ててるんだから驚愕もするわな。

 

「いやでも本当なんなのよ先生のあれ! 最初疑ったけどなんか上手く行きすぎるくらい上手くいくし! なによあれ!」

「気づいちまったか……。これがおれのせ ん せ い パワーよ!」

「だからその先生パワーがなんなのか聞いてんのよ!」

「ぐえっ!? この痛み……この角度……めぐ……チョップ……? ばたっ」

「ああっ!! 先生ぇ!! やっちゃった!!」

「セリカ、先生殺しちゃった?」

「殺してないわよ!!」

 

 おおぉ……。確かにありゃあメグチョップに似てるな、あのセリカってこ才能あるな。一撃でシュウの意識ぶっ飛ばすのはまだ加減が出来てねえ感じだがな。

 

 




シュウゾウ・マツタニ(25歳)
 お調子者泣き虫、風の吹くまま気の向くままな性格は小さいころから変わらずに大人になった。
バイトで先生をしていたハルカに憧れたのか、その時の記憶が色濃く残っていたのか学校の教員免許を取得。就任当日にキヴォトスに突然連れて来られた。
 最近の悩みはデコが広くなっていること……。
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