ネタしか言えない頭サイレンヘッドかよ   作:単眼駄猪介

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初めましての方は初めまして、駄戦士です。
ガンダムネタが過分になるかと思いますが面白く感じて頂けたら物書きとして最大の褒美です。

今作の口田君は映画バンブルビーみたいな感じ(中身はともかく)




ど う し て こ う な っ た

 

 

 

ウゥーン…ウゥーン…とサイレンの音がUSJ(嘘の災害や事故ルーム)に響き渡る。

どこからか霧がUSJに集まり視界を悪くする。

 

「な、なんだ…?」

 

「どういうことだ…?」

 

突然のソレにヴィラン(個性犯罪者)の主犯格、死柄木弔と黒霧は困惑する。

 

「ぎゃああぁぁぁー!?」

 

「ヒイィィィ!?」

 

あちこちから聞こえる木端のヴィラン達は、恐怖に震えながらやられていく。

そんな状況に死柄木は舌打ちする。

 

「ホラーゲームなんて趣味じゃねぇ…」

 

そんな呟きと共に、隣にいたはずの黒霧の気配が消えていた。

 

「あ?黒霧?」

 

呼び掛けに答えるものはいない。

だが自分の後ろにとても希薄だが、気配を感じ後ろを振り向けばそこには細い柱が二本。

だがその認識は間違いだ。

 

「あぁ……?」

 

死柄木の視線は上に向かい、そして思わず身震いする。

見上げることで理解した全体像は人型。

だが、その頭はホラーゲームに出てきそうなサイレンが複数ひっついた異形の頭。

無論、特殊な人間が多いこの世界ではいなくもないだろう。

だがどこか気持ち悪さと怖さを備えたその外見は、余りにも恐怖を煽る姿だ。

 

「やあ、俺はボブ。元気に見えるわけないよな!」

 

支離滅裂な言葉を吐くサイレンは普通のサイレンではなく、悍ましい口の形をしていた。

 

「し、死柄木弔……!」

 

「黒霧…!?」

 

黒霧の声はソレの右手から聞こえた。

ガッチリ首を掴まれており、息苦しそうな様子を見せている。

 

「死柄木弔……!」

 

「コイツ、煽ってんのか!?」

 

黒霧の言葉を反復する巨人に死柄木は煽られたと激怒するが、すぐに冷静さを取り戻す。

どうせ、自分の個性に耐えれるはずがないのだから。

 

「お前も【崩壊】させてやる…!」

 

そう言って五指を巨人の足に触れる。

触れた、確かに触れたのだ。

 

「………あ?」

 

その足は崩壊する事なく、振り払うように足が鞭のように振るわれ死柄木が吹き飛ぶ。

 

「がはぁっ!?」

 

「に、逃げなければ!死柄木弔、脳無を!」

 

「クソクソ!何が一体どうなってやがる!?」

 

ここで少し、時を巻き戻そう。

俗に言う、【サイレンヘッド】と呼ばれる彼の事について知るために。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オッス、オラ悟空!(おはようございます)

 

「おはよう甲司」

 

朝から某バトル漫画の台詞が飛び出すが、それはいつもの事だ。

口田甲司、それが俺の名前だ。

どういうわけか寝落ちから目覚めれば個性発現したての男の子になってて、しかもそれが姿まんまネットで一躍有名となった【サイレンヘッド】になっているのだ。

当初は発狂しかけたりしたが、今では無事人間?として生きている。

多分、なろう系とかでよくあるチート転生だのそういった類で俺はなんか転生したのだろう。

夢から目覚める気配がないしさ。

 

「チピチピチャパチャパドゥビドゥビドゥードゥー」

 

「朝から機嫌が良いのはいいけど、あんまりうるさくしないでよ?」

 

「こちら、スネーク。了解した」

 

さて、朝食のフレンチトーストを食べながら話を進めると俺は超人が一般的な世界に転生したらしく、俺のこの姿もまたそれ由縁のものらしい。

まあそれでも人間だもの。見た目による差別とか個性の有無で立場が決まってしまうこの社会。

俺の個性はどうやら強個性と言われる、個性持ちの中でも能力が強いタイプだという。

最初は俺も頭がサイレンなだけの俺がそんなわけ、と思ってたんだが怪異モード(サイレンヘッドのあの姿)とか好きな曲とか流してるとその間だけその曲と縁のある武器やら能力やらが使えるんだからヤベーよヤベーよ。

でも悲しい事に俺は日本語は理解できても日本語で喋る事はできない。

俺の口、というか脳はどんな変換してるのかネタや台詞で表現するようになってるのだ。

さっきの猫ミームだって鼻歌のつもりだったのに原曲そのままが出てるんだ。

 

「今日じゃなかったっけ、雄英高校の受験」

 

「イエス、マム!」

 

「だったらゆっくりしてる暇はないでしょ!」

 

今生の母さんに急かされて俺はフレンチトーストを(サイレン)に押し込んで空腹感を満たす。

 

「それゆけ!アンパンマン!」

 

「うわぁ…」

 

「今のは事故だ。良いな?」

 

ネタや台詞、と言っても俺もどっから拾ってるのか本当にあるのか分からん台詞がよく飛び出るんだよな、このサイレンヘッド。

何故か視界もしっかりあって色覚異常もないし、一般人並の感覚器を持っている。

しかもこのお口は割と軽いから、変な事を言っちゃう。

不便っちゃ不便だけど、特殊能力者が沢山いるこの世界なら自衛手段としてないよりマシだ。

だけどこの力のせいで雄英高校という、この世界の治安を守る警察の一種であるヒーロー達を育成する機関から目を付けられる事になっちまった。

まあ確かに犯罪に使われたら恐ろしく強いだろうが……オールマイトにワンパンされそうなんだよなぁ……

ワンパンで天気さえ変えちまうような大男に一人の子供が勝てると思うか?

 

「ハァン…」

 

マイクラの村人の鳴き声が漏れ出ちまった。

雄英高校の受験は一応、俺に選択肢として与えてくれてる形だがほぼスカウトという形で強制参加みたいなところあるから、ぶっちゃけ俺は将来ヒーローになるしかないんよなぁ……

まあ上手く有名になれば金の実入りは良いらしいから頑張るしかないよなぁ。

不純な動機だけど半分人生を強制されたこちらとしては不貞腐れない方がおかしいと思うよ?

 

 

 

 

 

 

で、雄英高校に到着して受験を開始した訳だけど筆記試験は多分駄目だろうなぁ。

俺、別に勉強得意じゃないし勉強しても発狂しかけたせいなのか、ストレスから来る健忘症になってるし。

まあ、地頭は良いのかすぐに忘れるとかはないのが救いだけど………

 

「Hey!盛り上がってるかぁ!?リスナー!」

 

「「「……………」」」

 

プレゼントマイクというヒーローが場を盛り上げようとするも受験に対して緊張している受験者にはそんな余裕はない。

ここは何か言ってあげた方が良いのだろうか…?

 

「ウェーイ!」

 

「おう!サイレン君ありがとなぁ!」

 

……この口滑らしめ。

ケンジャキの声で叫びやがって。

 

 

 

さて、とりあえずプレマイさんが説明してくれた事を復習するとこれから行われる実技試験で仮想敵のロボットのタイプが複数存在し、1、2、3とポイントが高くなるほどその強さも上がる。

そして、超大型は0ポイント。

思わず「ハァ?」とちいかわしたがドッスン的な奴という説明でなんとなく理解した。

でも、ドッスンもスターで倒せれば普通にスコアになるんですけど………ん?

深読みすれば、つまり倒せば何か得れるのか?

倒した場合のポイントではなく、また別のポイント?

そういえばヒーローはレスキュータイプもいる。

遭難者や被災者、ヴィランによる被害を受けた人達を助けるヒーローが。

つまり、隠しポイントってやつ?

それ踏まえて言ってるのならやべぇ、こりゃとんでもなく頭良くないと駄目じゃん。ヤダ……(件の人はそんな深く考えてない)

 

「まあ、せっかくやるんだしヒーローらしくやるかぁ…」

 

スタート線までやって来た俺とその他受験者達。

推薦組という、通常の受験とは違う人達もいるらしいが俺はそこから受けれる程、頭は良くない。

コネで一流の高校に入るってすんごく罪悪感が凄いよ……

でも俺の個性が悪用された場合を考えると多分俺でもそうするな……

怪奇モードになるとどこからその細身から出されるのか分からんパワーと擬態、特殊能力があるし。

なんならサイレンから霧を吐き出せるのなんなの?

俺の体、一体どうなってんの?

 

「ハイ、スタート」

 

「あべし!」

 

ちょっと思考の海に浸かりすぎて、突然のスタート宣言に俺は躓いてコケた。

口というか顔というか、ええいなんて言えば良いんだこの頭!

とりあえずコケた拍子にぶつけた頭の鈍痛を擦って鎮火させる。

他の受験者達も一泊置いてすぐさま走り出していったが、うーむ。

おじさん、出遅れちゃったねぇ…

 

「うへ〜」

 

ホシノちゃんは素晴らしいです(妄言)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【試験後】

 

 

雄英高校に務める教師たちが一つの部屋で今回の受験者達の評価を付けていた。

無論、目玉は0ポイントのお邪魔ロボをブッ飛ばした二人やある一点において最優秀である者達。

 

「緑谷出久……まるで個性が目覚めたばかりのようだが可能性は感じるな」

 

「爆豪勝己ってやつ、ヴィランポイントだけでズバ抜けてるぜぇ!?」

 

各々の意見を交わし、合格非合格の判断をする面々。

そして、口田甲司の名前が上がると全員が黙りこくる事になる。

 

「この子、SCPみたいな姿よね……」

 

「ソレ言っちゃ駄目だろ、ミッドナイト…」

 

十八禁ヒーロー、ミッドナイトのボヤキにプレゼントマイクがツッコミを入れる。

だが、事実0ポイントヴィランを破壊した口田甲司という少年の個性の力はまさに怪奇的存在である。

 

「こんな社会だから、ホラー映画みたいな個性だっているだろうけど、ここまでヤバそうなのは見かけないね!」

 

「根津校長」

 

ネズミなのか犬なのか熊なのか、自分でも疑問なその動物はネズミに個性が発現し、人間以上の頭脳を手に入れた存在。

彼こそが、口田甲司を半ばスカウトの形で雄英高校に誘った張本人である。

 

「見た目はヴィランやクリーチャーだけど、彼は真っ当な人間なのさ。でなきゃレスキューポイントなんて取ることはないだろう?」

 

「まあ、それはそうですが……」

 

同じ異形型の個性を持つセメントスでさえ少し疑ってしまう口田の姿は、ヒーローというよりかはクリーチャーの趣が強いのだ。

 

「確かコイツ、俺の呼び掛けに唯一答えてくれたリスナーだぜ!」

 

「つまり哀れみの心を持って答えてくれたということだね!」

 

「そこは無視してくれよぉ!」

 

人格的には問題なし。

だが一番の問題は………

 

「勉強が壊滅的ですね…それに健忘症?」

 

「うーん、社会に出ても最低限以上の知識はあるけど彼の抱えてる精神疾患は色んな人の協力が必要だからね……それにこのご時世だ。あまり想像したくないけど、そういったフラストレーションからヴィランになる、というパターンが一番有り得る訳だ」

 

我々大人がしっかり支えないとね。

そう根津が言うと教師一同が頷くのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





読了ありがとナス!

口田君はサイレンヘッドの個性の発現にあたり、メンタルが一度逝きかけたので精神疾患を患ってます。
まあ、一見はそう見えないとは思うけど心や脳の病気って見えないものだし、分かりづらいからね、仕方ないね()

感想、良かったらお願いします。
兄貴、姉貴達の感想がないと続けられない身体になっちまったんだ………(貪欲な承認欲求モンスター)

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